酔眼独語 

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共同北京総局記者の奇怪な行動

2008-03-02 06:27:06 | Weblog
 <中国製冷凍ギョーザ中毒事件で、製造元の天洋食品がある中国河北省で取材していた共同通信社中国総局の記者が今月15日、有機リン系農薬成分のメタミドホスを購入、所持していたとして河北省当局に拘束されていたことがわかった。28日に記者会見した中国国家品質監督検査検疫総局の魏伝忠副総局長が「日本の記者」の違法行為があったと言及した。

 同社の伊藤修一編集局長は「河北省の工場周辺でメタミドホスが入手可能かどうか検証するために購入したと聞いている。取材上の行為が中国の法律に反したことは遺憾だ」としている。(朝日新聞)>

 これは一体どういうことか。編集局長は「取材上の行為」というが、この記者は実際に購入し所持しないと検証にならないと考えていたのだろうか。だとしたら、大ばか者だ。販売と使用を禁じられている薬物を所持することが、どんな行為に当たるのか全く分かっていない。しかも、場所は中国だ。この軽率さは考えられない。

  記者のプロフィルは明らかになっていない。日本人の記者なのか。中国への留学歴は、北京に派遣されて何年経つのか。ここら辺りに、不可解な行動の謎を解く鍵が潜んでいそうだ。思慮の足りない記者が引き起こした単純な「事件」とみなしていいのかどうか。

 この記者は購入したメタミドホスを車の後部座席に置いていて検問で引っ掛かった。ちょっと話が出来すぎていないか。「日本の記者がメタを買いたがっている。来たらこれを売って、すぐ警察に連絡してくれ」。中国公安がこういう仕掛けをした可能性は大いにある。

 狙いは一つ。「メタは日本人が簡単に入手できる薬物だ」と宣伝するためである。同じ日に公安省が「中国国内で混入した可能性は極めて低い」と述べたこととも符合する。ギョーザ事件のメタも日本人が持ち帰ったものが混入した、というわけだ。

 中国は情報操作が行き届いた国だ。こんな単純な罠にはまる記者が、北京で取材をしているとしたら、それこそ不思議である。

 そうすると、この記者は中国のエージェントではないかとの疑問が浮かぶ。すべてが出来レース。これなら万事説明が付く。

 ロシアや中国の東京特派員が、エージェントも兼任しているケースが多いのは半ば常識化している。CIAもいる。自国に派遣される外国人記者を取り込もうと志向しないほうがおかしい。

 共同編集局長の説明が事実なら、この記者は何を検証しようとしたのか。「メタミドホスは誰でも簡単に入手できる」ことは実証できた。ではそこから紡ぎ出される原稿はどうなる。

 多分こうだ。

 中国製ギョーザ中毒事件で使われたメタミドホスは、中国国内では外国人でも簡単に入手できることが共同通信の調査で明らかになった。メタミドホスの入手経路が広がったことで、事件の捜査はますます拡散しそうだ。
 警察庁も「国内に持ち込まれた可能性は排除できないが、そうなると雲をつかむような話になってしまう」と困惑している。

 これだと、事件は迷宮入りだ。そうなりそうな気配がするのが余計に不気味だ。

 

  
コメント
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