酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

こんな国会はいらない

2008-03-29 14:17:58 | Weblog
 道路特定財源の暫定税率が3月一杯で期限切れとなることが確実になった。無為無策の上に党利党略だけが渦巻く国会にはもはや何も期待できない。

 どうしてこんなにひどいことになったのか。

 安倍晋三前首相が政権を投げ出した後遺症が悪化したと考えたい。代表質問を前にしての突然の辞任、この無責任さを福田康夫首相も引きずっている。

 福田氏は待望論があった時には「その任にあらず」と出馬を見送っていた。年齢のことにも触れた。本当は勝算を読みきれなかったのだろう。

 安倍辞任で福田コールがこだまし、親子2代総理が確実な情勢と見るや、おっとり刀で手を挙げた。でも、首相になって何をするなどという目標はゼロだった。

 所信表明や通常国会での施政方針演説から明快なメッセージは読み取れなかった。唯一挙げたのは「消費者の側に立つ政治への転換」ぐらいだろう。

 消費者の側をいうなら、暫定税率は大きなテーマだ。特定財源維持は基本的には施工者の論理であり、土建政治継続の意思表示だ。その意味で09年度廃止をぶち上げた提案は一定の評価はできる。だが、民主党に蹴られたことで、提案は白紙に戻ったと考えた方がいい。自民党道路族がこのまま引き下がることはないからだ。

 福田氏には参謀やブレーンがいないように見受けられる。片腕となるべき町村官房長官は、福田氏をなめきっておりどっちが首相か分からない。自民党の伊吹幹事長にしても似たようなものだ。誰も福田氏を助けない。だから、日銀人事も迷走を極めた。いまの政府、自民党はイージス艦「あたご」状態だ。

 指導力と決断力に欠ける艦橋。乗組員は士気が低下しきっており、見張りすら放棄する有様だ。この船が事故を起こしたのは当然といわなければならない。日本丸にも座礁や衝突の危機が迫っている。でも官邸や永田町は花見酒だ。

 片や民主党も目を覆う。小沢代表の頭にあるのは「倒閣」の二文字だけ。国民生活など眼中になさそうだ。ガソリン価格が下がれば、国民は歓迎するだろう。でも、本当にそれでいいのか。

 暫定税率がなくなればガソリンの税率は25%前後になる。低い税率でガソリン消費を促すような政策が時代にマッチしているとは到底思えない。むしろ欧州並みに税率を上げ、環境対策などに税収を振り向けるべきではないか。

 国際的要請や時代状況を考えない国会は粗大ごみ同然だ。解散・総選挙になっても顔触れが変わらないと思うとげんなりである。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする