酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

日銀総裁人事に見る首相のお粗末

2008-03-17 20:51:15 | Weblog
 福井俊彦日銀総裁の任期が19日に切れるというのに、政府は後任を再提示できないでいる。報道によれば、福井氏の続投を民主党に打診したという。話にならない。

 福井氏は富士通総研の理事時代にあの村上ファンドに1000万円出資していた。仲介者はオリックス会長の宮内義彦氏とされる。

 新興ファンドの広告塔に利用され、日銀総裁に就任してからも資金はそのまま、利益も得ていた。中央銀行総裁としては脇が甘すぎる。これは本人も国会答弁などで渋々認めているところだ。福井氏はこの責任を取って辞任していてもなんらおかしくはない。
 
 そんな人物をなぜいま再提示するのか。ほかに人はいないのか。

 福井氏や松下氏が務まる日銀総裁である。いないわけはない。だが、参院で不同意となった武藤敏郎氏の立場に配慮して新しい人を提示できなかった。これが真相ではないか。財務次官といえば官僚の中の官僚、しかもそのトップである。

 恥をかかせられた武藤氏を納得させる人選となれば、福井氏の続投しかなかったということだ。財務省も省を挙げて抵抗したに違いない。「こんなことではこれからは金融政策には協力できません」ぐらいのことは言ったかもしれない。

 ドルは崩壊状態である。80円台突入もあり得る。東証も1万円割れが現実味を帯びてきた。危機的状況下で中央銀行総裁が不在などということが許されるはずもない。

 福井続投で何とか。首相がそう考えていたとしたら政治音痴もきわまれり、である。相手(民主党)が何を考えているかを察知できないようでは、とても一国のリーダーは務まらない。

 近頃の福田氏は顔に覇気がないし、言動にもキレがない。相変わらず評論家風の対応だ。道路特定財源を継続できる見通しもない。お先真っ暗とはこのことだ。
 
 もうお辞めになったほうがいい。洒脱な皮肉屋は野にいるに限る。
コメント
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