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酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

毒ギョーザは過激派の仕業???

2008-02-07 06:00:58 | Weblog
 中国検疫総局の幹部が、ギョーザへの毒混入について「中日友好の発展を破壊しようとする極端分子(過激派)がやったのかもしれない」と日本政府調査団に述べたと時事通信が伝えている。
 
 日本政府代表団との会談を終えた後この幹部は「日中どちらの過激派か」との問いに治して「中日双方で可能性がある」と話したという。

 中国食品管理当局は①天洋食品の衛生管理は行き届いている②したがって中国国内で人為的に毒物を混入させた可能性は少ない③中日友好の発展ぶりに不満を持つ分子が、出荷後に毒を入れた可能性が高い-という主張だ。

 予想された筋書きである。両国に最も傷を付けずに処理するとなるとこんな線なのだろう。ポイントはいくつかある。

 中国側の最大の獲得目標は「中国の品質管理は徹底しており、製造ラインには何の問題もなかった。五輪も安心だし、中国産食品も安全だ」というメッセージを発することである。それも一方的にではなく、日本のお墨付きを得る形で。

 過激派を持ち出してきたことも意味深長だ。中国内外のメディアが伝えていたのは、昨年夏以来の労働紛争だ。このとき解雇された不満分子が疑われていた。これだと、今後もこの工場には不安が残る。人員整理など中国では日常茶飯にある。ほかの工場だって、何が起きるか分かったものではないーこうした反応も払拭したかったに違いない。

 「日中友好に反感を持つ分子」の仕業とすれば、実にすんなり事が運ぶ。お互いの傷も浅くて済みそうだ。主席訪日への地ならしにもなる。

 政府や公安当局の狙い通りに運ぶかどうかは未知数だ。

 中国が一番恐れているのは、反政府組織に過激派が潜んでいることだろう。農民や出稼労働者の暴動にさえ手を焼いているのに、もっと厄介なグループに登場されたのでは目も当てられない。五輪でのゲリラも心配だ。公安部は額を集めて協議していることだろう。

 五輪で注目を集める折、反体制派にとしては暴れ時だ。連続して食品テロを繰り返せば、中国への投資が渋り体制の動揺にもつながる。こんな計算だろう。

 中国にとって、今回の発言は両刃の剣だ。過激派の存在を認めてしまい、今後も同様の活動が起きるかもしれないと示唆してしまったからだ。

 下手人あがるところまではいかないというのが、小生の見立てだが、あの国のことだ。犯人はいくらでも用意できる。ひょっとすると「日中連帯○×戦線」なんて組織まで登場させられるかも…。 
コメント
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