酔眼独語 

時事問題を中心に、政治、経済、文化、スポーツ、環境問題など今日的なテーマについて語る。
 

日本相撲協会

2008-02-01 00:13:33 | Weblog
 日本相撲協会の役員選挙が31日行われ、理事、監事とも無投票で決まった。北の湖理事長の4選がこれでほぼ確定したことになる。

 時津風部屋の力士暴行致死事件では、前の時津風親方と力士3人の逮捕は時間の問題だ。協会はこれに対して、なんら有効な手立てを講じていない。形ばかりの指導と調査を行っただけである。朝青龍問題も初場所の盛り上がりでうやむやだ。

 変化があるとすれば、朝青龍の親方である高砂が理事を退いたぐらい。暴行致死事件はお咎めなしといった格好だ。改革意識ゼロの幹部たちがそのまま居座る。客が入ったからいいじゃないか。これで大相撲の落日はまた一歩早まった。

 暴行致死事件はきちんと対応しなければ、相撲の根幹が崩れる。「用具を使った指導は厳禁」などという馬鹿げた通達は何の意味もない。相撲の稽古は厳しくて当たり前だ。骨からインナーマスル、筋肉、皮膚にいたるまで鍛え上げる必要があるからだ。体重300キロが時速50キロで激突する格闘技が相撲だ。生半可な鍛え方で済むはずもない。このことと、いじめを混同してはいけない。

 前時津風らがやったことは、稽古でも鍛えることでもない。単なるいじめ、焼入れだ。これは許せない。殺人罪を適用してもいいほどの卑劣な行為と言わねばならない。

 北の湖らはこの問題の拡大を押さえ込み、時津風部屋を温存するに精力を費やし、改革の方向には向かわなかった。問題を抱えている部屋はほかにはないのか。タニマチと部屋の関係は改めなくていいのか。日本人力士のやる気のなさをどうする。

 協会にはやるべきことが山積している。でも現執行部では何も出来まい。横綱審議委員会も、朝青龍にケチをつけるだけが仕事ではないだろう。稽古の充実と土俵の厳しさに注文を付けていかなければ、大相撲が重要無形文化財になる日も遠くはない。

 相撲はスポーツの要素をほとんどすべて持っている。パワー、スピード、テクニック、サイズ、競技としての礼の確かさ。これらを磨き上げる科学的な指導が必要な時期に来ている。大いなる脱皮が求められるが、現役のときから頭を使わない相撲が得意だった北サンには無理だろうな。

 時津風逮捕を機に内閣総辞職をお勧めする。
コメント
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