脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

ナビスコ杯準々決勝決着

2009年07月29日 | 脚で語るJリーグ
 ナビスコ杯は準々決勝の2ndlegが終了。この結果、勝ち上がったのは清水、FC東京、川崎、横浜FMとなった。G大阪はアウェイで横浜FMに2-1という試合運びもトータルスコア3-4で敗戦。あと一歩で準決勝進出はならなかった。

 2週間前に万博で1-3の敗戦を喫し、勝利のためには最低3点差を要した厳しい試合。ただ、今のG大阪なら何かを起こしてくれそうな気配もあった。彼らがサッカーの不確定要素の妙をこの試合で見せてくれるのではという淡い期待をかけていた。
 ここ数年鬼門ともいえるニッパツ三ツ沢の風景は、テレビ中継を通してもどことなく嫌な雰囲気を漂わせた。前後半通して従来の西野ガンバの真骨頂、“点を取りに行く”ための積極性は非常に感じられる流れ。しかし、時間の経過と共に感じる1stlegでの1-3という敗戦の重み。明神の得点で先制したが、横浜FM・長谷川に同点弾を許す。後半にレアンドロが反撃の一撃を見舞った際には追い上げの予感があったが、現実は厳しかった。

 長谷川に許した失点が悔やまれるが、この点においては1stlegの3失点が全てだろう。あれで勝負が半ば決着を見せていたということ。しかしながら、2週間前の戦いと比較すればミスもありながら、少しずつチームに本来の自信が戻っている印象だ。佐々木のクロスからレアンドロのバックステップからのボレーシュートは爽快感さえあった。1試合で考えれば、絶望する内容ではない。ナビスコ杯奪取の可能性は消えたが、このムードをリーグにうまく持続させるべきだろう。

 別の山では川崎と清水が逆転勝利で準決勝に駒を進めた。特に先日無敗記録を塗りかえていた鹿島の敗戦は驚き。リーグより直近のタイトルだっただけに、これで是が非でもリーグは優勝を目指すことが予想される。清水に敗れた浦和も先日のリーグ名古屋戦に続く0-3という敗戦。どうもリーグの上位陣が元気のない結果になってしまった。

 ただ、全くの余談として、個人的に大きなトピックスなのは、FC東京と戦った名古屋のGK広野のスタメン出場。楢崎と同じく奈良県出身ながら長年名古屋に在籍。04年シーズンのナビスコ杯以来5年ぶりの公式戦出場となった。98年度の奈良育英高を支えた守護神で、北本(現神戸)、檜山(元C大阪)を擁したチームを引っ張った実力者。リアルタイムでそのサッカーを観ていた者にとっては、バックアッパーながらも長くJリーグに在籍していることが嬉しい限りである。

曇天のサテライト -SL G大阪VS神戸-

2009年07月26日 | 脚で語るガンバ大阪
 昨日、久々にホーム万博での勝利を掴んだトップチームに続きたいサテライトチーム。万博練習グラウンドに神戸を迎えてサテライトリーグ第3節を戦ったが、1-2と敗戦。ボールを支配しながら前線の決定力不足に泣く形となってしまった。
 
 
 前半、2度の決定機を決められなかった播戸。
 層の厚いFW陣において気を緩められる時間はない。

 
 月曜の京都戦でアピールを果たし、前夜大分戦に出場した武井。
 この日もキャプテンマークを巻いてチームを引っ張る。

 
 前半終了間際に同点ゴールを決めた寺田。
 徐々に復調の兆し。この調子でトップ定着を狙いたい。

 
 ゴールを守ったのは今季より加入の太。
 ハイボールに強い印象を見せたが2失点でアピールならず。

 
 頼りない前線よりよほどゴールの匂いを感じさせてくれる宇佐美。
 中央のスペースが空けば迷いなく強烈なシュートを放つ。

 
 この日も右SBで出場の星原。
 守備に難を見せるも、気迫の攻め上がりを終盤に披露。

 
 実績からいってもこの状況を最も脱したいのは高木。
 試合終了間際に惜しいヘディングシュートを放った。

 
 パスワークの中心には倉田あり。
 しかし、更に決定的な仕事を求めたいところ。

 
 神戸・MF田中とのマッチアップに苦しめられた安田晃。
 もっと前でのプレーを見たいところだが・・・

 
 3度に渡って決定機を潰した平井。
 播戸と揃ってチームの反撃にブレーキをかけてしまった。

 
 ボールに触れる回数も多かったCBの菅沼(左)。
 1-2の敗戦に憮然とした表情で引き上げる。

 
 在籍8年目の木村も今季が勝負のシーズン。
 この日は出場機会が無かったが、今季こそトップ初出場を果たしたい。

 
 
 キムナミル、我那覇、松橋、アランバイーア、田中、馬場・・・
 トップ出場歴の多い選手で構成された神戸は一枚上手だった。

 雨こそ降らなかったものの、月曜日の京都戦に続いて収穫の少ない試合となってしまったサテライト。やはりまだまだトップとの格差は大きい。上空を覆う厚い雨雲が今の状況をあたかも表しているようだった。

今日だけは1-0の美学? -19節VS大分-

2009年07月25日 | 脚で語るガンバ大阪
 前節に共に暗闇を抜け出したチーム同士の対決となったG大阪VS大分。両チームが狙うのはもちろん連勝。勝利への執念がぶつかった試合は、佐々木のゴールを守りきったG大阪が1-0で辛勝し、順位を6位に上げる久々の連勝を果たした。

 
 万博には遠路はるばる多くの大分サポーターが詰めかけた。

 思えば、5/6の山東戦以来の1-0というスコアでの勝利。いつもは取られたら取り返すという感じで“1-0の美学”とは程遠いG大阪のサッカーだが、この日は前節の勝利で光明を見出したチームが勝利へのこだわりをプレーにぶつけた。圧倒的な支配率はもちろんのこと、いつカウンターでやられるかもしれぬ最少得点差を藤ヶ谷中心に粘り強く守ったことも大きな勝因となった。

 
 久々に万博にお目見えの家長。古巣相手に決定的な仕事はできず。

 
 ウェズレイの突破力は健在だが、中澤と安田理でそれを阻む。

 
 0-0で迎えた41分、金崎がドリブルから右足を一閃。
 ボールはゴール右にわずかに外れるが、肝を冷やす場面。

 
 その直後の42分には再び金崎のシュートを食らう。
 これはGK藤ヶ谷がナイスセーブ。

 
 リーグ初采配となる大分のポポヴィッチ新監督。
 テクニカルエリアギリギリの位置で選手に指示を飛ばす。

 
 大分の堅守速攻を攻略したいG大阪。
 明神、山口も高い位置でボールに絡む。

 
 拮抗した展開を崩したのは61分。
 橋本のスルーパスに走り込んだ遠藤が落ち着いて中央へ。

 
 これに走り込んで値千金の先制弾を決めたのは佐々木。
 フリーで走り込んだ佐々木にボールは吸い寄せられたかのよう。

 
 山崎を先発起用したこの日の西野采配はひと味違った。
 73分には月曜のサテライトで比較的良い動きを見せた武井を投入。

 
 1-0で試合を逃げ切り、ホーム連敗をようやくストップ。
 万博の空に久々にこだまする凱歌は5/10の柏戦以来。
 
 アウェイ山形戦を挟んで、次のホームは浦和戦。ヒートアップ確実の大一番をしっかりモノにしたいところだ。

命運を決するのは10月 -KSLラストラン-

2009年07月22日 | 脚で語る地域リーグ
 19日・20日に行われた関西リーグも後期第14節。新型インフルエンザの影響で順延の後期第8節を除いて、Div1、Div2共にそろそろ明暗が分かれてきた様子だ。

 Div1では、4連勝の三洋電機洲本が首位の座をキープし、地域リーグ決勝大会進出の可能性のある2位以内を確定させた。追走する2位・AS.ラランジャ京都はこの三洋電機洲本と優勝を争う形になる。確実に地域決勝進出が許されているのは1位のみ。果たしてどちらがDiv1の覇権を奪うのか非常に注目だ。現状では勝点で2ポイントリードしている三洋電機洲本、最終戦でDiv2降格が決まっているFC京都BAMBが相手だけに有利な状況か。ラランジャは後期負けなしの阪南大クラブが相手。非常に厳しい戦いになりそうだ。

 特筆すべきは、やはりバンディオンセ加古川の大失速だろう。後期11節からまさかの4連敗。順位を4位に落してしまい、早々に地域決勝進出の夢は潰えてしまった。特にこの連敗中は全ての試合で3失点以上を喫しており、これまでと全く違ったチーム状況でシーズンを迎えた厳しさが窺い知れる。神戸時代も含めて関西リーグの王座に4年間君臨し続けた関西の雄は、最終節で今季開幕戦に苦杯を喫したBIWAKO S.C HIRAと対戦。アイン食品と争う3位、4位の争い、少しでも上の順位でフィニッシュしたいところだ。ちなみに王座に君臨していた過去4年間でバンディオンセはわずか3敗しかしていない。56試合でわずか3敗である。これは凄い。

 さて、この3位、4位争いは滋賀勢の残留争いにも大きく影響してきそうだ。苦しい戦いの続く7位・滋賀FCは最終戦でアイン食品と対戦。自力残留の可能性は絶たれたが、勝点1ポイント差でリードするBIWAKO S.C HIRAを結果で何とかかわしたいところ。そのBIWAKO S.C HIRAは開幕戦で勝利したバンディオンセ加古川が相手。彼らも自力残留には勝利が欲しいところだが、試合は滋賀FCの戦いの後という大きなアドバンテージ。プレッシャーは滋賀FCに重くのしかかる。この2試合は共にびわこ大グラウンドで行われるとあって、今季のDiv1最大のハイライトになるかもしれない。

 さて、Div2では奈良クラブが2位以内を確定させ、来季のDiv1昇格を決定させた。しかし、その裏ではルネス学園甲賀が相変わらずの攻撃力で三菱重工神戸に圧勝。勝点差は2ポイント、優勝争いは最終戦にもつれ込んだ。奈良クラブは最終戦でディアブロッサ高田を下せば自力で優勝を決められる。そのルネスを迎え撃つのは3位につけるFC堺。数字上は逆転昇格の可能性を残すFC堺だが、これまで7試合で4得点以上を成し遂げてきたルネスの攻撃力は本当に脅威となる。

 一方で残念なのが、奈良クラブと共に関西リーグに昇格してきたJST。13試合を終えて未だに勝ち星を拾えず、奈良県リーグへの自動降格が決まってしまった。昨季は無敗で県リーグを駆け抜け、その若さが生み出す機動力は最後まで奈良クラブの脅威だったのだが。ともかく、最後に悲願の1勝を果たして欲しいところ。彼らの戦いは確実に奈良県リーグ下の各クラブに“上を目指す”勇気とその道標を示したはず。奈良県の社会人サッカーはまだまだこれからもっと強くなるはずだ。

 ラスト1試合が10月4日と、かなりのインターバルだが、それに左右されることなくそれぞれのフィナーレは熱い試合になりそうだ。

これではトップを脅かせない -SL G大阪VS京都-

2009年07月20日 | 脚で語るガンバ大阪
 前日のアウェイ柏戦で久々の勝利を飾ったG大阪。翌日のこの日は練習場でサテライトリーグ京都戦が行われた。
 日頃、出場機会に恵まれていない選手たちにとっては絶好のアピールの場。しかし、西野監督が戦況を見守る中、試合は0-1と良いところなく完敗。改めてトップチームとバックアップメンバーの実力差をうかがい知ることとなった。

 
 ゴールを守ったのは前日柏戦でもベンチ入りした松代。
 彼と藤ヶ谷の双璧を木村や太はなかなか崩せない状態だ。

 
 何度かドリブル突破を見せた左SBの安田晃。
 体が小さい故にフィジカル面では苦しい場面が多い。

 
 ゲームキャプテンを務めたのは武井。
 ポスト明神として将来的にはG大阪の支柱になるべき選手だ。
 まずはトップ出場機会を増やしたい。

 
 ボールを持たせれば前への推進力はさすがの宇佐美。
 決定的な仕事はできなかったが、先輩選手に比べても遜色ない。

 
 前線にも良く顔を出していた倉田だったが、チャンスは生み出せず。
 安定感という意味では寺田との競争では分がある印象。

 
 サテライトでは高木の存在感はやはり際立つ。
 彼のプレーする場所は本来ここではないのだが・・・

 
 空中戦やフィジカル面でタフネスな印象を与えてくれた菅沼。
 物怖じせずに先輩選手たちに最終ラインからゲキを飛ばしていた。

 
 トップでは序盤戦以降出番のない寺田。この日もピリッとせず。
 何としてでもアピールしてまずはベンチ入りを果たしたい。

 
 層の厚いFW陣の中で燻り続けている平井。
 寵愛を授かる西野監督が見守るもゴールはならず・・・

 
 トップでの途中出場でも播戸に後れをとっている山崎。
 巻き返しを図るが、決定的な場面を決められず。

 
 右サイドバックの星原は運動量に乏しく守備面で貢献できず。
 終了間際のトラップミスは見守るファンの溜め息を誘った。

 
 ここ最近のトップチーム同様、低調な内容に終わったサテライト。
 やはりトップメンバーとの実力差は大きいことを実感。

 
 覇気を欠いたこの試合、西野監督の目にはどう映っていたのか。
 これではトップチームの陣容を変えられないのも頷ける。

 
 古巣の練習場を懐かしむかのようにプレーするシジクレイ。
 増嶋や中山など実力派の若手が多い中で年齢を感じさせない働き。
 京都の貴重な1点を呼び込む飛び出しを見せた。
 (オフサイドの判定が覆らずゴールと認められる。)

KSL Div1昇格決定 -VS京都紫光クラブ-

2009年07月19日 | 脚で語る奈良クラブ
 関西リーグは後期第14節を迎え、いよいよ終盤戦。Div2首位の奈良クラブは3位・京都紫光クラブと対戦。0-2とリードを許して前半を折り返す厳しい戦いだったが、後半一挙に4得点で4-2と逆転勝利。これで今季のDiv2での2位以内が決定。来季のDiv1昇格も決定させた。

 
 決戦の場所は雲に覆われた京都・宝が池球技場。
 時折差し込む日射しが選手の疲労を濃くしていく。
 暑さが和らいていた前半から勝負を決めたかったが・・・

 
 欠場の主将・梶村に代わりキャプテンマークは橋垣戸の腕に。

 
 サイドバックは右に石原、左に中村とここ数試合の必勝布陣。
 どこまでサイドから崩せるか。

 
 試合は前半は京都紫光ペース。2点を先行される苦しい展開。
 MF畑中も思うようにプレーさせてもらえない。

 
 48分に矢部のゴールで一糸を報いると、反撃開始。
 71分に中村のクロスから石田が決めて2-2と試合を振り出しに。
 (公式記録ではオウンゴールになる模様)

 
 前半と違って硬さの取れた奈良クラブ。
 80分に石原が頭で合わせて遂に逆転に成功。

 
 途中出場で攻撃のリズムを生み出したFW檜山。
 得意のドリブルで相手を翻弄する。

 
 85分にはとどめの4点目。
 中村がミドルシュートをゴールに突き刺す。
 この日、1得点2アシストとこれ以上ないパフォーマンス。

 
 追撃の狼煙となった1点目を決めた矢部。
 復帰後、大車輪の活躍でアシストに得点に貢献。
 現役復帰から約1年半。喜びもひとしお。

 関西リーグに昇格を決めて約半年。Div2のおいて瞬く間に終盤戦を迎えたリーグで一定の戦績を収めることができた奈良クラブ(10/4に延期分の後期第8節を控える)。まだJリーグを狙える財政基盤も運営基盤も揃っていない。JFLへ挑戦することすら現時点では非常に厳しい。重要なのはここからどこまでDiv1で結果を出し続け、周囲のサポートを徐々に獲得していくか。とにかく関西リーグではまだまだ長い戦いになる。じっくり経験値を積んでいこう。これからは天皇杯本大会を目指す戦いも控える奈良クラブ。この成果は現時点での大きな自信に繋がるはずだ。

プリントダイナマイト、連敗ストップ -佐川印刷VSFC刈谷-

2009年07月18日 | 脚で語るJFL
 後期日程に入ったJFLは後期第3節を迎え、京都・太陽が丘では佐川印刷とFC刈谷が対戦。4-0で勝利した佐川印刷が連敗を4でストップし、巻き返しを感じさせた。一方の刈谷はこれで8連敗となった。

 
 3連休の初日、スタンドには360人近くの観衆が詰めかけた。

 
 現在10位の佐川印刷は5連勝の後、まさかの4連敗。
 連敗中は全て1点差での敗戦と接戦をモノにできていない。

 
 対するFC刈谷も7連敗中。勝ち星には3ヵ月以上見放されている。
 何とか暗闇を抜け出したいところ。

 
 8分に佐川印刷は櫛田のゴールで先制。
 チームとしても約1ヵ月ぶりのゴールにスタンドが沸く。

 
 25分には刈谷・FWカンが突破するが相手に倒される。
 相手のファウルにも見えたが判定はカンのシミュレーション。
 主審の笛には少し一貫性が見えなかった。

 
 首を傾げる判定に抗議のジェスチャー。
 相変わらず熱い浮氣監督。ベンチから指示を叫び続けた。

 
 現役復帰したアマラオもこの日はベンチ。
 フィールドに指示を送りながら戦況を見守る。

 
 49分には刈谷・MF宮田のシュートを佐川・GK川本がファインセーブ。
 川本は再三の好守で刈谷のシュートを弾き続けた。

 
 
 そんな守護神の奮闘に前線が応える佐川印刷。
 54分には町中がシュートを決めて追加点を奪う。

 
 67分には途中出場のFW塩沢が試合を決定付ける3点目を決める。
 日射しのきつくなった後半、刈谷のDFラインは足が止まってしまった。

 
 刈谷のFWカンヒョイルが突破を試みる。
 刈谷はミスを恐れず前線は奮闘していたが、守備が崩壊・・・

 
 佐川印刷はあわや・・・という場面も再び川本がファインセーブ。
 攻守に勝利への強い気持ちが伝わるプレーが見られた。

 
 ロスタイムに塩沢が4点目を決めて4-0と快勝で連敗ストップ。
 佐川印刷、前期後半の快進撃再現なるか!?

 
 後半足が止まってしまい8連敗となってしまったFC刈谷。
 得点力の乏しさが苦戦の要因となっている様子。
 次節はNW北九州戦と、強敵との戦いが続く。

欧州09/10シーズンNIKEニューモデル

2009年07月17日 | 脚で語るサッカーギア
 09/10シーズンを目前に控えた欧州サッカー。日本でも徐々に各クラブのユニフォームのニューモデルがベールを脱いでいる。

 
 まずはインテルの09/10シーズンのホームモデル。
 基本路線はキーコンセプト。
 胸の「PIRELLI」が白になり、丸首仕様に。

 
 08/09シーズンの無地から青黒横縞が復活したアウェイモデル。
 バイエルンからDFルッシオを電撃補強で最低目標はスクデット!?

 
 PSGことパリ・サンジェルマンは赤いセンターラインが消えた。
 ジュリ、セセニョン、オアロが今季も攻撃の大黒柱だ。

 
 昨季は大不振のブレーメンは09/10シーズンからNIKEにチェンジ。
 グリーンの配色がウエイトを増し、なかなか渋い仕上がりに。
 ヂエゴの放出は痛い。

 
 胸の斬新なVラインが特徴のマンUの09/10シーズンユニフォーム。
 シンプルなデザインは相変わらずだが、今季は誰のユニが売れるのか。

 
 ビアンコネッロが少々シャープになったユベントス。
 Vネックが浅くなったものの、基本はキープコンセプト。

 
 09/10シーズンのアウェイは珍しいたすき掛けデザイン。
 アウェイモデルは毎シーズンのように色の変わるユーベ。
 この配色は近年希に見るグッドデザイン。

 少し保守的なデザインが目立ったNIKEのニューモデル。胸元にVラインを大胆にあしらったマンUのデザインが一際目を引く。広告塔の筆頭であるC・ロナウドをadidasサプライのレアル・マドリーに取られたのは少々痛いところか。しかし、あと2ヵ月弱ほど欧州の移籍市場からは目を離せない。

魔法は完全に解けた -NCQF1stleg VS横浜FM-

2009年07月15日 | 脚で語るガンバ大阪
 ホーム万博で公式戦5連敗、直近の9試合では1勝1分8敗と極度の不振に喘ぐG大阪。チーム状態が上向かないままにヤマザキナビスコカップ準々決勝に突入。横浜FMをホームに第1戦を迎えたが、やはり1-3と完敗。第2戦に向けてだけでなく、今後に非常に暗い影を落とす敗戦となってしまった。

 まず、メンバーに大きな変更はなく、GKに藤ヶ谷がカムバック。左の下平をベンチに下げて安田理を先発で起用。負傷の加地の代役は橋本が務めた。清水戦で躍動感を見せた宇佐美はベンチにも登録されず。試合前のスタメン発表から“これで大丈夫か?”という不穏な空気は流れた。

 
 肋骨を骨折の加地に代わって右SBに入った橋本。

 
 土曜日のゴールで完全復活といきたかったチョジェジン。
 残念ながらこの日は活躍できず途中交代。

 
 G大阪・中澤のファウルで得たPKを40分に山瀬が・・・

 
 難なく決めて横浜FMが先制点を奪う。

 
 意地を見せたいG大阪は49分に中澤がヘッドで同点弾を決める。
 万博が熱狂したわずかな時間であった。

 
 二川を中心にいつも通りのポゼッションサッカーを見せるが・・・
 もはや相手のプラン通り。ほとんど崩せない・・・

 
 一昨年の大会でブレイクの安田理も軽率なプレーが目立った。
 クロスは合わず、挙げ句の果てには失点の要因にも。

 
 68分、“ガンバキラー”の坂田に勝ち越しゴールを許す。
 横浜FMは速攻で数少ないチャンスを確実に決めてきた。

 
 85分には松田に3点目を奪われる。
 盛り上がるアウェイ側ゴール裏。

 
 遠藤のFKも空を切る。
 時間が過ぎるにつれてスタジアムには空虚な雰囲気が漂った。

 
 力なく、為す術なく、まさかのホーム公式戦6連敗・・・
 ここ数シーズンで最も激しいブーイングがスタジアムにこだまする。

 
 厳しい表情の西野監督は終了と同時にロッカールームへ。
 追求してきた持ち前のパスサッカー美学が音を立てて崩れている。

 試合内容はまさに完敗で、非常に厳しい結果となった。ここ数試合はボールをキープしながらも相手にしっかり“回させられている”パターン。守りに入った相手を崩す手立てもなく、拙攻で時間は過ぎるばかり。
 以前、“ガンバの魔法が解ける日”というテーマで下薗昌記氏が書いていたコラムを思い出した。今のG大阪は以前の魅力的な魔法の効力はもうない。メンバーを固定し、チームの新陳代謝を後回しにして哲学を追求してきた代償が大きな形で現れている。

白熱の撃ち合いを制す -VSルネス学園甲賀-

2009年07月12日 | 脚で語る奈良クラブ
 関西リーグは後期第13節が行われ、これを含めると残りが3試合。ルネス学園甲賀、京都紫光クラブ、奈良クラブの三つ巴で争われているDiv2の昇格レースはいよいよ大詰めを迎える。
 奈良クラブは、勝点1ポイント差で首位に鎮座するルネス学園甲賀と滋賀・ビッグレイクで対戦。今季驚異的な攻撃力を誇る相手に苦しめられながらも、それ以上の攻撃力を発揮し、6-3と大一番に勝利。この日京都紫光クラブが敗れたために首位の座を射止めることに成功。次節の京都紫光クラブとの直接対決を制すれば、1試合を残して来季のDiv1昇格(リーグ2位以内)が決定する。

 
 立ち上がりからアグレッシブに攻める奈良クラブ。
 サイド攻撃が威力を発揮した。

 
 前身の都南クラブ時代からゴールを守る松石が負傷から復帰。
 今季初先発ながらも安定感のあるプレーでチームを盛り立てる。

 
 左MFの金城が相手と競り合う。
 この大一番で東(幸)の先制点を呼び込むアシストを決めた。

 
 鹿島をはじめ数々のJチームでプレーした経験値は伊達ではない。
 中村はいつでも落ち着いたプレーで試合をコントロールする。

 
 
 この試合の主役はFW石田雅人。
 立て続けにゴールを奪取し、PKを含めハットトリックの大活躍。
 3点のリードを追い付かれたチームに復活の息吹を与える。

 
 61分には矢部が長い眠りから目覚めたかのようなファインゴール。
 約1年ぶりのゴールにチームが沸く。

 
 一筋縄ではいかないルネスの超強力攻撃陣。
 3-0のリードを一時は3-3にされる展開。
 リードを奪い返してからも彼らの攻撃には油断ならなかった。

 
 64分に後山が6点目を決めてリードをそのままに、勝利。
 主将の梶村や橋垣戸を中心に守備陣は本当に良く頑張ってくれた。

 やや曇っていたとはいえ、非常に蒸し暑く厳しいコンディションの中、今季ベストとも言える試合内容を見せてくれた奈良クラブ。“撃ち合い上等”ともいえる攻撃力をいかんなく発揮して重要な試合を乗り切った。ただ、油断は禁物。次節の試合は昇格のためには重要だが、一度気持ちを切り替えていくべき。選手、スタッフ、サポーターが一丸となって、1試合1試合を勝っていくのみである。

 
 ビッグレイクでの第2試合はDiv1の滋賀FCと阪南大クラブが激突。
 この地を本拠地にする滋賀FCは1-2と惜しくも敗戦。
 ラスト2試合にDiv1残留の望みを懸ける。
 阪南大クラブは後期負けなしの4連勝と絶好調だ。