脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

2011開幕のダービー -G大阪 VS C大阪-

2011年03月05日 | 脚で語るガンバ大阪
 いよいよ2011年のJリーグが開幕。J1における目玉カードが万博で行われた大阪ダービー。G大阪、C大阪双方ともACLで今季のスタートを切っているが、昨季の2位、3位という対戦に万博は超満員の20,055人の観衆で溢れた。試合は先行したG大阪が遠藤の決勝点で2-1とC大阪を振り切った。

 

 攻撃力のG大阪、堅守のC大阪、年に数度も機会のない大阪ダービーがシーズン開幕戦にやってきた。4-4-2のG大阪はCBに山口とキム・ジョンヤのコンビ、左に下平、右サイドには負傷が心配された加地がなんとか先発出場。中盤には遠藤、武井、二川、宇佐美が顔を揃え、前線ではイ・グノと昨季までC大阪に在籍したアドリアーノがコンビを組む。
 対するC大阪もACLアレマ戦と同様の4-5-1の布陣。古巣を相手に2年ぶりに万博のピッチを踏む倉田と中盤の中後、キム・ボギョン、アレマ戦でも2得点の活躍を見せたピンパォンというメンバーで2日前には初のACLで結果を残した。

 
 
 試合前から熱気に包まれた両ゴール裏。
 今年も日本屈指のダービーでJリーグが始まる。

 立ち上がりはC大阪がきっちり守って、素早くボールを繋ぎG大阪ゴールを脅かす展開。前に攻め込むG大阪の隙を突いて前線のピンパォンを狙ってカウンター攻撃を仕掛ける。しかし、G大阪も昨季フル出場のGK藤ヶ谷を中心に得点を許さない。攻撃面では毎度の如くエンジンがかかるのが遅いG大阪。27分に二川のクロスのこぼれ球に宇佐美がシュートを狙ったが、かなり力んでしまいボールは高くバーの上へ。そして、この試合ではマエストロのPK失敗が更に前半の戦いにブレーキをかけた。37分にC大阪・上本のハンドの反則で得たPKを遠藤がC大阪GKキム・ジンヒョンの好セーブの前に失敗。その直後のCKもイ・グノがヘッドをミートできず、閉塞感漂う形で前半を0-0で折り返す。PK失敗の直後には乾のミドルシュートがバーを直撃するなど、一進一退の攻防だった。

 
 左足を負傷の加地が何とか右SBで先発出場に漕ぎ着けた。
 橋本を欠く現在、彼のバックアップは不安。

 
 C大阪の司令塔はマルチネス。
 前半のG大阪はなかなか彼を捕まえられない。

 
 冷静な藤ヶ谷は今季も健在。
 新たなCBが加わり、彼のコーチングは重要。

 
 37分、遠藤が絶好機にまさかのPK失敗。
 これには万博が揺れた。

 
 前半を終えてベンチに引き下がる西野監督。
 非常に渋い表情。

 後半に入って、立ち上がりの46分、いきなりイ・グノのポストプレーから宇佐美がシュート。これはキム・ジンヒョンが止めて得点ならずも、先取点を切望するG大阪は茂庭の密着マークに苦しむアドリアーノをなんとか活かしたいところ。マークの甘かったメルボルン戦に比べてもアドリアーノの苛立ちは伝わってくる。茂庭、上本の二枚看板が鎮座する堅守C大阪の守備は甘くなかった。加えて、宇佐美が再三仕掛けようとドリブルで持ち込むがこれでも突破口は開かず。この試合ここまでなかなか効果的なクロスが入ってなかったこともあり、G大阪の手詰まり感は顕著だった。

 
 開幕戦のCBコンビはキム・ジョンヤと山口。
 山口はかなりコンディションも良い様子。

 
 前線でくさびのパスを落とすイ・グノ。
 なかなか前を向ける場面は無かった。

 ペナルティエリア内に立ちはだかるC大阪のフラットな守備陣。そんな閉塞した状況を一気に変えたのは左サイドでフリーになることが多かった下平と2列目で衛星的に動き回る二川の2人だった。65分、下平が二川とのワンツーからエリア内へ柔らかいクロス。これにニアでアドリアーノがヘッドで合わせて待望の先制点を奪う。

 
 
 
 
 アドリアーノが遂に爆発。
 ゴール後には得意の宙返りパフォーマンス。

 先制したG大阪だったが、この日は良い形でミドルを打たれすぎていた。前半の乾のバーに当たったシュート、終了直前の中後のシュート、そして、この先制直後にもピンパォンにミドルを狙われている。73分にC大阪に左右に振られて守備陣がゴール前にベタづきの状態になると、交代出場の清武の左サイドからの折り返しに倉田にミドルシュートを決められて同点に追いつかれた。

 
 2季ぶりの万博で得点を決めた倉田。
 皮肉にも万博での初得点となった。

 1-1で迎えた76分、下平がC大阪からボールを奪うと宇佐美へ。宇佐美はゆるりと相手陣内へボールを運ぶと、中央で走り込んだ二川へスルーパス。ここでDF3枚を引き寄せた二川が左のイ・グノに出すと、イ・グノはすかさず中央左の遠藤へダイレクトパス。遠藤が落ち着いてツータッチからシュートを決めた。この遠藤の落ち着きぶりは凄かった。メインスタンドは「打て!打て!」と焦燥感に駆られるものの、そんな焦りの声援をはどこ吹く風。前半のPK失敗をマエストロは絶妙な狙いのシュートで帳消しにしたのだった。

 
 拮抗した試合での遠藤の冷静さは恐るべし。
 アジアカップを経て更にその賢者ぶりに磨きが。

 前日の会見だったか、西野監督は「殴り合うのではなく、殴り続けるチームに」とコメントしたという。それもあってか、この試合、勝負を決する3点目を求めて西野監督の苛立ちがよく伝わってきた。遠藤の得点直後に投入されたキム・スンヨンが再三裏を狙って得点の匂いを醸し出していたが、88分にアドリアーノのお膳立てから完全にフリーで得点機を逃す。西野監督が語気を強めてピッチのキム・スンヨンに指示を飛ばしていたのがスタンドからもよく見えた。この姿勢からも今季は相当攻撃陣への要求は高いだろう。

 
 キム・ジョンヤのフィードから・・・
 アドリアーノが相手のミスを突いてエリア内へ。

 
 最高のお膳立て、完全に1ゴールだったが・・・
 キム・スンヨン痛恨のシュートミス。

 試合は2-1でG大阪が勝利。相変わらずのダービーでの強さを発揮し、昨季の開幕5試合勝ち星なしという状況と好対照のスタートを切ったが、「殴り続ける」チームになれるかどうかはまだこれから。終盤に相手の勢いから押し込まれる展開よりも、3点目、4点目をしぶとく取れないとその理想郷は遠い。そうなれば相当な強さだが、アドリアーノ以外に安定して得点を量産できる選手が不可欠だろう。控えには昨季好調だった平井、ルーキーの川西もいる。今後が楽しみだ。

ピンパォン、名刺代わりの2発 -セレッソ VS アレマ-

2011年03月03日 | 脚で語るJリーグ
 AFCチャンピオンズリーグは各グループリーグが開幕。1日に行われた日本勢の2試合は、万博でメルボルンに快勝したグループEのガンバと対照的に、グループFの名古屋はアウェイで杭州緑城に零封負け。そして2日にはセレッソと鹿島がグループリーグ初戦に挑戦。大阪・長居ではアレマ・インドネシア相手にセレッソが2-1で勝利。初めてのACLで好調な滑り出しを見せた。

 

 試合前には相当天候が落ち込み、雨が勢い良く降ってはいたが、観客が徐々に集まったキックオフ直前には天気が回復。しかしながら、相当冷え込んでいた大阪の寒さはゴール裏に多数詰め掛けたインドネシアのアレマサポーターには少々酷だったかもしれない。それもあったか試合前から沸き返り、応援チャントを唄い続けるアレマサポーター。どうやら彼らのような熱狂的なアレマ・インドネシアのサポーターを「アレマニア」と現地では呼ぶらしい。キックオフを迎える頃には昨日の万博を彷彿とさせる多くの観客でスタンドは埋まっていた。

 
 多くのアレマサポーターがゴール裏に陣取った。
 試合が進むにつれて徐々に増えていった不思議。
 
 セレッソは、昨季大分で活躍したキム・ボギョンがレンタルから復帰。ガンバからレンタルで加わった倉田、既存の乾と共に中盤を構成。ボランチにマルチネスと新加入の中後がコンビを組んだ。前線には1トップで新外国人選手のピンパォンが名を連ねる。
 一方のアレマも昨季のインドネシア・スーパーリーグで14得点と大活躍したスロバキア人FWロマン・ロメロを中心に、前線でコンビを組むアラムシャーと中盤のリドゥアンがシンガポール代表、MFブストミ、DFベニー、ズルキフリの3人がインドネシア代表というメンバー構成。パスサッカーと堅守が持ち味という。

 試合は前半から徐々にセレッソがペースを握る。倉田、キム・ボギョンが積極的に前線へ顔を出しながら連携を確認。まずは守ってカウンターを狙うアレマのハーフライン付近でのプレスも弱いこともあって、マルチネスが中盤の底から左右に、そしてドリブルで持ち込むなど、かなりアレマ陣内でゲームは進んだ。
 なかなか相手の守備的な戦いに崩しのスペースが見出せなかったセレッソだったが、14分、アレマの中盤での緩慢なパスワークにキム・ボギョンが猛然とプレスすると、後方から走り込んだ丸橋がインターセプトしてダイレクトで倉田へ。倉田、キム・ボギョンと繋いで左サイドの乾が持ち込んで中央へ折り返すと、ピンパォンがファーサイドからヘッドで先制点を決める。まさに速攻、スイッチが入ったセレッソのカウンターが結実した。

 
 先制点は新加入のピンパォン。
 フットサルからサッカーに転向してまだ4年という異色の経歴。

 
 高橋は右サイドバックの位置に。
 元来ウイングバックも、4-5-1になってからはこの位置が主戦場。

 追加点を狙いにいくセレッソだったが、先制されてアレマも前への意識が強くなった。しかしながら茂庭を中心とするセレッソの堅守を崩すことはできない。25分には倉田の右からのクロスに乾があと一歩で得点という場面を作るが得点ならず。一方のアレマは30分にズルキフリのロングパスに走り込んだアミルディがシュートを放つ。これがアレマの1本目のシュートとなった。

 帰国中の香川(ドルトムント)が登場して沸き返ったハーフタイムの長居。1-0でセレッソリードのまま後半を迎える。後半開始直後の47分にはセレッソのパスミスからアレマが猛然とカウンター。左サイドに寄っていたロマンが豪快にミドルシュートを放つと、これをかろうじてセレッソGKキム・ジンヒョンが手で触ってゴールを回避する。しかし、その直後のアレマのCKからのプレーでセレッソDF上本がハンドをとられてPKを与えてしまうと、ここまでチャンスを作れていない千載一遇のチャンスを得たアレマはこのPKをアラムシャーが決めて同点に追いついた。

 
 上本のハンドの判定に抗議するセレッソの選手たち。
 この判定は少し酷だった・・・

 
 このPKのチャンスを絶対逃せないアレマ。
 アラムシャーが決めて試合を振り出しに戻す。

 同点に追いついてからアレマもロングボールを多用してセレッソの前がかりになったところを狙うが、ここは堅守のセレッソが得点を許してくれない。58分には倉田が右サイドからシュート。68分にはキム・ボギョンのシュートのこぼれ球を倉田が押し込もうとするが、アレマ守備陣の決死の守備の前に阻まれる。もう試合はベタ引き・アレマと押せ押せセレッソの構図。70分にはエリア手前からのキム・ボギョンのシュートがクロスバーを直撃すると、72分にもエリア内でフリーでボールを受けた倉田がシュートも相手GKに阻まれる。あと一歩で追加点が奪えないセレッソ。この辺りからアレマGKクルニアワンがうまく痛がって時間を使っていく場面が見られ、苛立ちが募る。75分には右からのクロスを受けたキム・ボギョンのシュートも相手DFがブロックしてゴールに鍵をかけた。

 
 何度もチャンスに絡んだ倉田。
 千葉でのプレーを経てブラッシュアップされた印象。

 
 小柄ながら俊敏さが印象的だったMFブストミ。
 インドネシア代表もセレッソの前になかなかチャンスは作れず。

 なかなかベタ引きのアレマを攻略できないセレッソだったが、その直後にブストミと丸橋の交錯でFKを獲得すると、これを中後が蹴ってピンパォンの得点をアシスト。DF2枚をエリア前方でマルチネスが引き付けたこともあって、ピンパォンが待望の追加点を決めてセレッソがアレマを突き放した。

 
 
 ピンパォンがこの日2得点目のゴールを決める。
 中後のセットプレーが手詰まり感を打開した。

 85分にセルフジャッジでオフサイドと思ったセレッソ守備陣の裏を突いてアラムシャーがセレッソゴールを脅かしたが、これは茂庭がかろうじてクリアするなどピンチを招いたものの、このまま2-1で試合を締めたセレッソ。新加入選手が結果を出し、初めてのACL初戦を白星スタート。次節初めてのアウェイ・山東戦に挑む。

 
 後方で茂庭が存在感。チームを引っ張る。
 85分の危ない場面も落ち着いてクリア。

アジアの頂、始まった再挑戦 -ガンバ VS メルボルン-

2011年03月01日 | 脚で語るガンバ大阪
 あっという間に迎えた3月。いよいよAFCチャンピオンズリーグからJリーグ勢の2011年シーズンも開幕。万博ではメルボルン・ビクトリーを迎えた新生・ガンバ大阪がグループリーグの初戦を戦い、2008年のACLでも対峙したメルボルンを5-1で粉砕。好調なスタートを切った。

 

 まさかの光景。ギリギリでスタジアムに着くと、まるで平日とは思えないほどの観客がスタンドを埋めている。ほぼ自由席に余裕は無く、アジアカップ優勝の影響もあってかその誰もがタレントの宝庫であるガンバを楽しみにスタジアムに駆けつけていたのか、今季はこれまでとまた違った熱狂ぶりが見られそうだ。
 ガンバは、鹿児島で行った磐田戦からキム・スンヨンに代わって先発に名を連ねた遠藤が武井と中盤の底を形成、宇佐美と二川その前で仕事をする布陣。前線はイ・グノとアドリアーノ。GKは木村に代わって正守護神の藤ヶ谷が入り、CBには磐田戦に続いて大卒ルーキーの金正也が山口とコンビを組んだ。
 対するメルボルンも3年前の対戦時に主力だったマスカット、ケンプ、バルガス、オールソップらが健在。08-09シーズンはAリーグ優勝、09-10シーズンは準優勝というオーストラリアでの強さを引っ提げて3度目のAFCチャンピオンズリーグに挑んできた。一時期契約外となったオールソップは今季開始時に再契約。元オーストラリア代表DFのマスカットがこの大会を最後に現役引退を表明しているようで、今大会には並々ならぬ気合いで来るのだろうと思っていた。

 しかし、試合は前半早々に動く。4分、ガンバが得たCKからのこぼれ球を武井がしっかり捉えて先制点となるシュートを決める。明神のバックアッパーを脱して今季のスタメンを狙う意味でも会心の一撃。これでガンバはノッた。続く7分には藤ヶ谷のキックを受けたイ・グノが左サイドをドリブル突破。ペナルティエリアに切り返したところでマスカットに倒されてPKを獲得。これを新加入のアドリアーノが決めて、10分経たぬうちにガンバが2-0と試合をリードした。

 
 先制点を決めたのは武井。
 控えに甘んじるつもりはないと言わんばかりにファーストゴール。

 
 左サイドの先発は下平。
 安田理が抜けたが、藤春とのポジション争いは注目。

 今季のガンバが早々に連携をある程度仕上げていることは3点目で証明された。11分、宇佐美がハーフライン付近からドリブルで相手陣内へ持ち込むと、右サイドを走り込んだアドリアーノに絶妙なスルーパス。これをアドリアーノが中央に折り返すと、相手DFを背負いながらもイ・グノがこれに合わせてゴールを割った。昨季のブレイクを経て、宇佐美の存在感はもちろん、例年以上に新外国人選手がフィットしている様子を感じた。
 対するメルボルンは立ち上がりからほとんど見せ場を作れず防戦一方。15分にはフェレイラが早速交代を告げられるなど苦しい展開。

 
 体もキレている様子のアドリアーノ。
 早速3点に絡む活躍でエースの座は当確。

 
 3点目を決めたイ・グノ。
 アドリアーノとの連携も上々の様子。昨季の倍以上は取りたい。

 下平のファウルで与えたPKでマスカットに1点を返されるものの、足取りの重いメルボルンをよそにマイペースで連携を確認しながらサッカーを進めるガンバ。後半に入ると、更に各選手が躍動。62分には左サイドでボールを持ったアドリアーノが果敢にドリブルで勝負。相手DFを簡単にいなすとマイナスのクロスに二川が合わせて4点目を奪取。この直後に大阪体育大から加入のルーキー・藤春が下平に代わってピッチへ入ると、そのスピードをいかんなく発揮してさらにメルボルンの選手の運動量を削ぎ落とす。

 
 早速公式戦デビューをACLで飾った藤春。
 そのスピードは脅威。クロスも何本か入れた。

 71分には遠藤に代えてキム・スンヨンを投入。74分には盟友イ・グノのスルーパスにあと少しでゴールという場面を作りその存在をアピールすると、左サイドからの宇佐美のアーリークロスにヘッドでゴールを肉薄するなどゴールの予感をこれでもかと滲み出す。81分にはアドリアーノに代えて横谷をピッチへ送り込む余裕の展開。最後まで宇佐美を中心に崩れないガンバだった。
 4-1で快勝かと思われたアディショナルタイム、宇佐美から右サイドのイ・グノにボールが出されると、そのまま縦を突破したイ・グノが中央へクロスを送る。マーカーをさほど気にせずキム・スンヨンがヘッドで合わせると、二アサイドにこれが決まってダメ押しの5点目。ゴール裏のサポーターに敬礼でその忠誠を示し、万博の熱狂を見事に締め括った。

 
 再三チャンスに絡み、1得点のキム・スンヨン。
 イ・グノとの相性は抜群。

 
 宇佐美のその存在感たるや・・・
 末恐ろしい18歳はピッチを支配。

 
 相手にならなかった感すらあるメルボルン。
 ゲームキャプテン・レイヤーの胸中はいかに・・・

 
 キム・ジョンヤもミスはあったが無難にフル出場。
 高木の穴を埋めるだけでなく先発争いに参戦。

 なかなかの期待感。昨年の序盤を思い返せば、対照的なスタートダッシュが切れる予感は十分なほど、各選手が特性を活かしながら連動したサッカーで快勝。メルボルンがダメだったのか、ガンバが本当に好調のスタートを切ったのか、週末の大阪ダービーでその真価がまずは問われそうだ。

 試合後のスタジアムでは、応援チャントを歌いながら子供たちが楽しそうに家路に着く光景。3月を迎えて、本格的にサッカーのシーズンがJリーグを中心に2011年も始まる。そんな実感に溢れた万博での2時間だった。