脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

Jリーグ歴代助っ人ベストイレブン

2007年05月31日 | 脚で語るJリーグ


 今週はJリーグがないのでこんなことばかり書こうと思います。

①助っ人にならなかった助っ人ベストイレブン
GK ミロ (93-94浦和)
DF チェローナ (92-93横浜F)
   レ (04甲府)
   ボージョヴィッチ (96福岡)
   アマリウド (06湘南)
MF カルボーネ (96鹿島)
   ガレアーノ (03G大阪)
   ブユー (98柏)
   ヘルゴビッチ (01G大阪)
   ロベルト・トーレス (99磐田)
FW イルハン (04神戸)

 1トップのイルハンを筆頭にワールドクラスの非助っ人が揃う最強メンバー。なんて素敵なイレブン。その気になれば同レベルのチームを全く違う人材で作ることもできる。Jリーグの歴史の深さを感じるチーム。

②ややこしい助っ人ベストイレブン
GK シジマール (93-94清水)
サブGK ジルマール (95-97C大阪)
DF アンデルソン (03-04新潟)
   アンデルソン・リマ (05新潟)
   ダニエル (01-02神戸)
   ダニエル (98V川崎)
MF ダシルバ (03鹿島)
   ダシルバ (06鹿島)
   ダニエル (01川崎)
   ダニエル (00川崎)
FW エジミウソン (04-07新潟)
   エジミウソン (95-96・98京都、00横浜FM)

 おっと、これは大変だ。ダニエルからダニエルにボールが渡り、ダシルバからダニエル、そしてダニエルとダニエルがワンツーしてダシルバへ、そのパスをエジミウソンがスルーしたところをエジミウソンが決めた!!控えにはFWのアンデルソンとアンデルソンとあと2人エジミウソンがいるから大丈夫だ!!

③噛みそうな俺の名前を覚えれるか!助っ人ベストイレブン
GK ヴァン ズワム (00-03磐田)
DF ヴィジャマジョール (98福岡)
   カブレリーゾ (03鳥栖)
   ゴイコエチェア (98横浜M)
MF アナイウソン (06東京V)
   マサチェッシ (95横浜M)
   ヨビチェビッチ (99横浜FM)
   リチャード ビチュヘ (04大分)
FW ヴィラジョンガ (01福岡)
   ピニェイロ (06京都)
   ファンデルフェン (03横浜FC)

 ややこしいイレブンだ。噛まずに90分間実況できるか!?

④名前絶対覚えやすい助っ人ベストイレブン
GK ミロ (93-94浦和)
DF サボ (02福岡)
   レ (04甲府)
   ヤン (98-00大宮)
   ヒキ (06東京V)
MF パシ (95名古屋)
   アリ (05鹿島)
   ミロ (02広島)
FW レジ (03京都)
   ルル (94浦和)
   ラデ (97市原)

 電光掲示板がスペース空きすぎてさぞ寂しいだろう・・・レ選手個人のチャントはどうする!?
   

揺れる想い

2007年05月30日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 Jリーグが中断期間中の今週、注目は勿論キリンカップであるはずだが、今回も案の定アントラーズからは1人も代表選出なし…。ということでいまいちテンション上がらずというのが正直なところだ。カシマスタジアムに足繁く通っていたオシムは単純に噛ませ犬としてアントラーズを観ていたのか。
 まぁしかし、サポ目線から見ても文句なしで「代表いけるやろ!」と思える選手が今のアントラーズにはいないのも事実。確かに中後、田代、岩政あたりは期待できるが、もう少し継続性が必要。野沢に関しては怪我明けで完全復調とまではいかず。本山の奮闘ぶりは鹿島サポなら誰もが認めるところではあるが、もう少し目に見える結果がないと難しいか。そんな中、曽ヶ端あたりはもしかしたらと思っていたのだが、楢崎かよ…。

 ちなみに、オシムが、自らの選考基準である「ある程度長い期間良いプレーをしている」と思っている選手が5人もいる千葉が2勝しかしていないのは何故か。甚だ疑問である。そしてもう1つ気になったのが、今期マグノ、バレーの強力2トップにスタメンを阻まれている播戸は「ある程度長い期間良いプレーをしている選手」に当てはまるのかという点。がしかしこれに関してはオシムが言う「チームが好調なおかげで呼ばれた選手」には当てはまるのかと理解した。

 いずれにせよ愛すべきクラブから代表選手が選出されないというのは気分のいいものではないことは確かだが、ここで重要だと思うのは、間違っても「代表戦で怪我なんてされると困るからべつに選ばれなくてもいい」とか「選ばれない方がリーグ戦に有利」とか「ナビスコ準々決勝がアジアカップと被って有利になるぜ」といった趣旨の発言を口にしないことだ。確かに代表におらがチームの選手がいないと、寂しさからついついそんなことも言いたくなるが、これは格好悪い。真の強豪はそんなに狭い器ではないはずだ。実際、アントラーズは多くのタイトルでそのことを証明してきた。過去3度のナビスコカップ優勝の陰に一体どれだけ多くのサブメンバーの活躍があったことか。例え代表に主力選手を引っ張られようと、残りの選手で勝利を掴める、そんな余裕があってこそJの盟主となれるのだ。よって上記のような発言は自らクラブの価値を下げているに過ぎない。

…と自身に言い聞かせるが、現実的にはアントラーズから未選出であることに0.001%でもメリットを感じていないかと問われると嘘になる(苦笑)。0.001%どころではない。そんな複雑な心境だ。
 しかし、結局のところ今の我々は、再びJの盟主に返り咲き、「代表の1人や2人…」と言える戦力を蓄えるしかないのだ。


そして2010南アフリカ大会に多くのアントラーズファミリーを送り出そう。



R.I.P 坂井泉水

ここ2日で思ったこと

2007年05月29日 | 脚で語るJリーグ


 どうなるんだ?リーガエスパニョーラ。レアルとバルサの熾烈な優勝争いが終盤を迎え、可能性的には勝ち点でこの2チームと2の差がある3位セビージャも優勝ができる位置にいる。
 「ここまでええ勝負したならどっちでもいいでしょ」なんてことも思うのだが、やはり昨シーズンチャンピオンのバルサに12ポイントの大差を付けられ、屈辱的な2位に終わったレアルの健闘を祈りたいところだ。もう1試合も落とせない緊迫のリーグ戦は6/17に最終節を迎える。

 カズの足元が気になる。正直カズにはカラースパイク(PUMA V1.06 I FG)は履いて欲しくない。やはりスフィーダを永遠に履いてくれ。せめてパラメヒコを履いてくれ。やはりカズはクラシックモデルが良く似合う。

 ジェフびいきもたいがいにしてくれ、イビチャさんよう・・・山岸と巻の選出理由が至極意味不明であり、実績や将来性を見込んでいるなら他にも呼ぶべき選手はいるんじゃないだろうか。勝ち点だけなら最下位、そんな千葉が降格争い真っただ中に陥る状況になってもこのチョイスをするならほんまにサムライで、一刻も早くJ2で千葉を息子と指揮するべし。

 システムダウンした羽田空港の全日空カウンターで千葉は千葉でも甲子園に交流戦を観に行く千葉ロッテサポがキレていた。千葉ロッテさん、その勝率をジェフ千葉にも分けたってくれよ。

湘南の風

2007年05月28日 | 脚で語るJリーグ


 J2冷やかし観戦第2弾で、お豚様VS湘南を観戦。

 もう一言で片づけると湘南強い!いやC大阪が圧倒的に弱いのか?アウェー湘南は高いラインを保ち、終始攻撃の手を緩めない動くサッカーを実践。躍動感溢れる攻撃はC大阪のそれを遙かに凌ぐレベルで、この日も4得点を奪う圧勝。元浦和のアジエルが巧みな足技でチャンスメイクすれば、前線では元名古屋の原がきっちり先制のヘッド。元柏の加藤望も38歳とは思えぬ運動量で攻守に貢献、前半追加点となるミドルを鮮やかに叩き込む。GK金はルーキーらしからぬ堂々とした守護神ぶりでファインセーブを連発し、後半速攻カウンターがきっちりハマった湘南はアジエル、坂本と楽々と追加点を奪うことに成功した。

 特筆すべきはホームのお豚様のお粗末なこと・・・中盤の底アレーはボールを受けてからのプレーが極端に遅いし、攻守の要人ゼ・カルロスは一人で孤立し、そのイライラを周囲に喚き散らす。守備陣はマークミスに対人プレーの絶対的なアプローチ不足とレベルが低すぎる。奮闘していた右サイド柳沢もろくにターゲットとなる前線の選手がいないので、アタッキングゾーンまで突破するも何もできず。中盤にも自由なスペースを与え、もはややられたい放題の状態。

 もう大阪ダービーの再来は遠い未来になるだろうか。1-4と惨敗した長居第2には嘆かわしい多くのブーイングと湘南サポの勝利の凱歌が入り混じる。到底J1など届かない悲痛な現実を毎度のことのようにホームで見せつけられる多くのサポが哀れだ。何しろ2年前はJ1で優勝を掴みかけたチームだ。5000人に満たないこの競技場にサポが足を運ばない日が訪れるのはそう遠くないかもしれない。

 大阪をも飲み込んだ湘南の風はさすがにそんな豚サポの憂鬱を吹き飛ばしてくれることはない・・・

勝ち点「2」の一瞬

2007年05月27日 | 脚で語るJリーグ


 後半44分、遠藤のFKがゴールネットに突き刺さる。日中の暑い初夏の日差しとは違って涼しい臨海の風が流れ込み、体感的に幾分か涼しくなったフクアリを熱狂が包む。これ以上ない劇的な勝ち点3の取り方だ。

 前半の序盤からナビスコ神戸戦の流れそのままにシュートに持ち込む果敢な攻撃態勢で試合のペースを掌握する予感を感じさせたものの、やはり連戦の疲れか、次第に中盤でボールが繋がらなくなる。この日は二川が再三果敢に突破を試み、チャンスに顔を出す動きが光ったが、千葉はマグノ、バレーのBM砲2トップに仕事をさせまいと抑え込み、豊富な運動量と果敢なサイドチェンジを織り交ぜた攻撃で前線にボールを入れる。22分に新居の先制点を献上し、よもやのビハインドを背負ってしまう。
 試合前は大量得点の予感を感じさせながら、思うように攻撃のリズムを狂わされたヌルい前半だったが、選手の気持ちがこの試合は全てだったと感じる。ゴール裏の我々も目一杯の声を送り、後半のガンバのサッカーを信じるしかなかった。

 ビハインドを負ったまま、後半頭から家長を投入してきたのは是が非でも点を取る意思の現れ。運動量が売りの千葉から後半45分で試合をひっくり返すのは容易ではない。たとえ相手が16位と不振に喘ぐチームであってもだ。2トップだけに頼るサッカーでは勝てない。それほど千葉はがむしゃらにガンバの前線を抑え込んでいた。
 後半は前半よりもペースが戻ったガンバが前半以上に千葉ゴールを脅かすもバーに嫌われるなど、なかなかチャンスをモノにできない。「千葉まで来て、負け試合など見たくない。」常勝チームのガンバの負けはあり得ないと我々の声も更にヒートアップしていった。
 後半22分、安田の左サイドからのクロスに千葉が一瞬のコンタクトミスを犯してしまったところを明神が狙っていた。ゴール左隅に同点弾を叩きこみ、試合を振り出しに戻す。ボルテージは最高潮に達していた。
 ここからは一進一退の死闘だったが、ペースはやはりガンバが握っていた。しかし逆転弾を望むゴール裏の願いも虚しく試合は終了間近に差し掛かる。このまま勝ち点1か・・・前節柏戦で久々の勝利を挙げ、ナビスコ神戸戦もガンバらしいサッカーで4点を奪う快勝劇を見せただけに、16位に低迷するこの千葉を相手にドローで終わることは、何かリセットボタンを押されるような気がしてならなかった。この思いを杞憂に終わらせたのは遠藤保仁伝家の宝刀「FK」だった。

 何か決めてくれる雰囲気を漂わせていたのは確かだ。しかしボールが蹴られるその瞬間までそれを「確信」として受け止めることはできない。この緊張の一瞬は勝ち点「2」を賭けた全てだった。
 
 この逆転劇は大きい。これから6月ブッちぎりで首位を独走するためにも大きい試合だった。ペースを掌握できずとも、相手にいいサッカーをされても勝つ「術」をガンバは習得している。「負けない」これが何よりの証拠だ。

ほんまにレペゼン出来てる?!②

2007年05月24日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 インザギは相変わらず腰位置が高い。全く腰履きをしない。そしてやはり相変わらず「らしい」点の獲り方をする。カカのパスに対してオフサイドにならない唯一のタイミングで抜け出して奪った2点目も彼らしいゴールシーンだったが、それよりも、英メディアにより「強盗」などと批判されまくっているあの1点目こそインザギらしさに満ち溢れていた。あれをもってインザギを強盗呼ばわりするというのなら野暮だ。そんなことはやる前からわかっていただろう。強盗であることこそがヤツの存在意義なのだから(まぁもし自身がリバプールサポであったならやはり怒号をぶちまけていただろうが)。


 さて、今回は前回に予告した通り、とあるデータをもとにユニフォーム談義を進めていきたい。そのデータというのは、何のことはない、ワールドカップ過去3大会の全出場国のユニフォームサプライヤーを調べてみたというだけのことなのであるが、それが意外にもおもしろい結果となったのである。まずはその結果から見ていこう。

対象としたのは1998年、2002年、2006年の3大会。



《1998年フランス大会》
(メーカー数⑪)

adidas(6):フランス、ドイツ、スペイン、ユーゴスラビア、ルーマニア、アルゼンチン

NIKE(6):イタリア、オランダ、韓国、アメリカ、ブラジル、ナイジェリア

PUMA(5):オーストリア、ブルガリア、イラン、モロッコ、カメルーン

UMBRO(3):イングランド、スコットランド、ノルウェー

Reebok(3):チリ、パラグアイ、コロンビア

Lotto(2):クロアチア、チュニジア

kappa(2):ジャマイカ、南アフリカ

DIADORA:ベルギー

asics:日本

ABA Sport:メキシコ

Shamel:サウジアラビア

(自国メーカー使用国数⑥:ドイツ、アメリカ、イングランド、日本、メキシコ、サウジアラビア)


《2002日韓大会》
(メーカー数⑫)

adidas(9):フランス、スウェーデン、スペイン、トルコ、ドイツ、日本、中国、サウジアラビア、アルゼンチン、南アフリカ

NIKE(8):ロシア、ポルトガル、クロアチア、ベルギー、韓国、アメリカ、ブラジル、ナイジェリア

PUMA(4):ポーランド、パラグアイ、カメルーン、チュニジア

UMBRO(2):イングランド、アイルランド

kappa:イタリア

hummel:デンマーク

uhlsport:スロベニア

ATLETICA:メキシコ

MARATHON:エクアドル

TENFIELD:ウルグアイ

le coq:セネガル

Joma:コスタリカ

(自国メーカー使用国数⑧:ドイツ、アメリカ、イングランド、イタリア、デンマーク、メキシコ、エクアドル、ウルグアイ)


《2006ドイツ大会》
(メーカー数⑦)

PUMA(12):チェコ、スイス、イタリア、ポーランド、イラン、サウジアラビア、パラグアイ、トーゴ、ガーナ、コートジボワール、アンゴラ、チュニジア

NIKE(8):オランダ、ポルトガル、クロアチア、韓国、アメリカ、メキシコ、ブラジル、オーストラリア

adidas(6):ドイツ、フランス、スペイン、日本、トリニダード・トバゴ、アルゼンチン

Lotto(2):セルビアモンテネグロ、ウクライナ

UMBRO(2):イングランド、スウェーデン

Joma:コスタリカ

MARATHON:エクアドル

(自国メーカー使用国数④:ドイツ、アメリカ、イングランド、エクアドル)



 このようなデータがあがったわけであるが、やはり数社による独占の傾向が年々強まっていることは明らかだ。しかし、adidas対NIKEの構図を思い浮かべがちだが、こと2006年大会に限ってはPUMAが圧倒的シェアを誇っている。アフリカ勢5チーム全てを独占したことが大きな要因だろう。だがこの大会のPUMAは全チームほぼ同一のモデルに統一されていた。すかし模様で個々のアイデンティティーを示したこのモデルは非常に洗練されたものではあったが、チェコやスイス、チュニジアなどチームカラーが同じ国は見分けにくかったのが正直なところだ。同じことはadidasやNIKEなど他のメーカーにも言え、見分けがつきにくいというレベルではなくとも、面白みに欠けることに変わりはなかった。

 2002年大会も主要メーカーが同一モデルの色違いで統一するという点は同じであったのだが、この大会は自国メーカーを採用するチームが多かったというところにマニア心がくすぐられた。上記の8ヶ国以外にも、セネガルがフランスメーカーのle coq、コスタリカがスペインメーカーのJomaをそれぞれ採用しているのは、歴史的な結びつきの強さによるところが大きいだろう。また、デンマークがhummelのユニフォームを纏い出場した最後のワールドカップだということも忘れてはならない。1979年から25年間に渡ったデンマークとhummelの関係も、2005年にデンマークがadidasに乗り換えたことで終焉を迎えた。ちなみにhummelのHPによると、hummelとはもともとドイツのメーカーであり、1980年に、このメーカーに惚れ込んだ2人のデンマーク人ハンドボールプレイヤーが権利を引き継いだことでデンマークのメーカーとなったらしい。adidas、PUMA、uhlsportといい、ドイツのスポーツテクノロジー恐るべし。
 さらに、デザイン的には奇才ザホビッチを擁したスロベニアのユニフォームが印象的であった。国のシンボルともいえる国内最高峰のトリグラフ山をメインにイメージしたもので(富士山をイメージした、というこじつけじみた当時の日本のデザインなどよりももっと明確に)、uhlsportというGK御用達メーカーをチョイスした点といい、オリジナリティーの高い一品といえる。

 そして1998大会であるが、非常にバランスよく様々なメーカーが採択されている。02、06大会と見られなくなったReebok、DIADORAなども目に付く。特にReebokは2005年にadidas社に買収され、リバプールという最大の広告塔を失い影を潜めつつあるという現状を思えば時代を感じずにはいられない。1998大会当時のReebokといえば、バティストゥータをはじめ、ベルカンプ、シュマイケル、ラウルなど名だたる選手がそのスパイクを着用し、稲妻の如きサイドワインダーや、Reebok版エアとも言うべきDMXライナーを搭載したDMXエボリューションなるモデルを開発するなどノリにノッていた記憶がある。そして、1998大会でのチリのユニフォームの胸番とパンツの番号がやたらデカかったこともReebokを語る上では欠かせないトピックである。(ボルトン・ワンダラースやギグスという盟友に加え、アンリやシェフチェンコとも手を組んだReebokが再びサッカー界で一大ブームを巻き起こしてくれることを密かに願う。)
 さらにこの大会でのユニフォームといえば、チャレンジ精神に溢れたデザイン(よく言えば斬新、悪く言えば派手?)が多かったという印象がある。
 その筆頭はやはりメキシコ代表ユニフォーム。アステカの神を描いたというそのデザインは選手以上に自国をレペゼンしていた(ちなみにサプライヤーであったABA Sportはすでに倒産したらしい…)。続いてkappaがサプライヤーであった南アフリカ、ジャマイカあたりもかなりファンキーであった。とくにジャマイカは国旗の色が見事に反映されており、それに合わせてPUMAの赤いキングトップを履いたウィットモアには本物のラスタマンを感じた。
 Shamelという自国メーカーで挑んだサウジアラビアのデザインなどは他のメーカーでは出せないようなローカル感を醸し出していたし、PUMAがサプライしていたイランのモデルも、胸の「IRAN」の文字が緑、白、赤の国旗カラーになっていてこだわりを感じさせるものであった。イランはこの後、ご存知アリ・ダエイのDAEI SPORTによってサプライされるが、06大会では再びPUMAになっている。ダエイ自身の衰えと共に、DAEI SPORTも勢いを失ったか…。是非とも2010年大会はKARIMI SPORTあたりで挑んでもらいたい。
 そしてやはり忘れてはならないのが、我らが日本の炎のデザインである。燃える闘志をそのまま文字通り表現してしまった判り易いものではあるが、個人的には日本の歴代ユニフォームの中でも一番テンションを上げられるモデルだ。そして日本代表のサプライヤーがadidas、PUMA、asicsで持ち回りだったあの頃に、日本のメーカーであるasicsでワールドカップに出たことも、今となっては大きな意味を持つだろう。


 このようにザッとではあるが、今回のデータから判ること、感じたことなどをここまで述べてきた。しかし果たしてこれが、自身の感じるつまらなさや、秀逸ユニのチョイスが偏ることの根拠になりえただろうか。「結局は趣味の問題やろ!」とかつっこまれたらひとたまりもないが、ともかくユニフォーム全体の傾向として画一的になってきていることは間違いないと理解してもらえると思う。その要因に数社だけによるシェアの奪い合いがあったりするのだろう。ビッグビジネスとなったサッカー界では、今後もマイナーなメーカーは淘汰されていくのが定めではあるが、願わくば、それらを傍目に勢力を拡大するメーカーは、よりこだわりを感じさせるアグレッシブなユニフォームを提供して頂きたい。胸に入るワンポイントでそのユニフォームをサプライするメーカーの価値は充分伝わる。あとはそれを纏う選手たちのクラブであったり国を全力でレプリゼントするものであって欲しい。


(現実的かはさておき、「ワールドカップに限って自国メーカーによるユニフォームの着用を義務付ける」みたいなルールがあってもおもしろいと思う)

ほんまにレペゼン出来てる?!①

2007年05月24日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 ナビスコカップ予選リーグの全日程が終了。アントラーズも一時はどうなることかと行く末を危ぶんだが、なんとか決勝トーナメント進出。しかも終わってみれば、全グループ中で最多勝ち点及び最多得点。しかし今後の戦いこそが真のサバイバルであり、目の前の相手を乗り越えてゆくのみ。

 さて一山終えた今夜はさらにサッカー好きにはたまらない一戦が控えている。そうCL決勝戦だ。個人的にはミランにもリバプールにも特に思い入れがないので、純粋に好ゲームになることを期待するのみであるが、世界中のミラニスタやレッズフリークな奴らを思うと非常に羨ましくてしかたがない。もうアドレナリン全開でいても立ってもいられない、そんな心境でいられる彼らは今夜世界一の幸せ者だ。

 まぁそうはいっても楽しみなのは自身も一緒。今宵は眠れない。そんなこんなでキックオフまでの手持ち無沙汰な感を拭う為、以前脚氏の記事にあった秀逸ユニ10傑にインスパイアされたことについて書きたいと思う。

 あの記事を読んで以来、自身にとっての秀逸ユニについてかなり思いを巡らせた。
 例えば、メキシコ代表の98モデルは不朽の名作だし、インテルの97/98モデルの3rd、べネツィアの98/99モデルもセンスに溢れている。パルマの98/99モデルの3rdあたりは街着用にもってこいだろう。ポルトガル代表の96モデルはエレガントの一言に尽きるし、ボカ・ジュニアーズの97/98モデルも現行のものより味わいのある紺色で渋い。ビルバオのユニフォームなんかはクラブオリジナルブランドな時点で常に秀逸だ。鹿島で言えば95年から97年まで使用されたカップ戦用のホームモデルには魂を鷲掴みにされる。
 もうとにかくたくさんあり過ぎて考え出すと止まらなくなるのだが、ふと気付いたことがあった。明らかにチョイスする年代が偏っているのだ。どうも90年代後半が多い。もちろんそれ以前のものは自身が幼すぎて記憶にないということもあるが、それ以降、特に2000年代に入ってからのユニフォームというものにはあまり魅力を感じていない自分がいることが判ってきた。明らかにここ数年のユニフォーム事情は面白くなくなってきているように思えてならないのだ。

 なぜか。自身が多少懐古主義的になっていることは理由として挙げられるかもしれない。ちょうどサッカー関連の物欲に目覚めだした思春期に目にした数々のユニフォーム。それを纏ってプレーする個性派たち。あの頃欲しくても手が出せなかった思い出の品々に知らず知らず付加価値をつけている部分は否定できないだろう。がしかし、そんなことを差し引いても、面白くないのだ。昔ほど、クラブや国をレプリゼントする意思を感じさせるものが少ないように感じるし、冒険心に溢れたデザインも見られない。パッとみてどこのクラブか、どこの国かという判別のつきにくいようなユニフォームが多すぎる。メーカーの提案するモデルを皆が色違いで着ているだけといっても過言ではないだろう。そのメーカーにしても、ずっとhummelと蜜月の関係であったデンマークが05年からadidasになったことが象徴するように、数社に独占されてきていることは明らかだ。

 ここで、自身が感じているつまらなさの根拠を見出したく、とあるデータを取ってみた。ぼちぼちCLの中継が始まるので今回はここまでとし、次回そのデータを参考に、近年のユニフォーム事情について考察を述べようと思う。

因縁は再び・・・

2007年05月23日 | 脚で語るJリーグ


 久々のガンバらしい点の獲り方で、神戸を蹴散らし晴れて決勝トーナメントへ進出。
 何の因果かまたまた次の相手は浦和レッズ。相手に不足なし。ホーム&アウェーの醍醐味も加わり、盛り上がることは十分だろう。

 問題はアジアカップとU-20ワールドカップで代表組がごっそり抜けるであろう点だ。浦和に関してもこの点においてはほぼ同条件なので、また違った戦いになって面白いだろうと思うが、それにしてもこの浦和との因縁には心底恐れ入る。神のイタズラか、はたまたそうなるリーグリーダー2強の必然か。

 先日のリーグ浦和戦においても結局ドローで終わり、埼スタでの決着は着いていない。厳密に言えば埼スタでは未勝利で、昨年12月の借りも未だ返せていないという点に我々はこだわりたい。

 マグノが今日みたいにコンスタントにゴールできて、なおかつポストプレーとワンチャンスの嗅覚に才能を見せるバレーとの共存がもっとうまくいけば・・・それこそ4点、5点は平気で取ってしまえるチームとして首位を突っ走れるのだが。
 そこは西野監督もよく口にするように「チームは生き物」なのか。

 とにかく再び7月に浦和と対峙することになり、ナビスコへのモチベーションは俄然上がる。それに向けて中断期間までは無敗でいこうではないか。
 週末は千葉犬を叩きに、個人的にはフクアリ初見参で楽しみ。

絶対欲しいタイトル:ナビスコ杯

2007年05月22日 | 脚で語るJリーグ


 明日はナビスコ杯予選リーグ最終節。何の因果か巡り巡って、Back to the 5/3。つまりホムスタで神戸と対戦。
 
 前回熱くなり過ぎたのを考慮してか、開始1時間前の開門とのこと。神戸もリーグで磐田に初勝利を挙げ、調子は上向きのようだ。こっちは負けられない。今年こそナビスコ杯は獲りたい。2位抜け狙いのガンバは勝利が最低条件、あとは神のみぞ知る運命だ。

 思えば、2005年の11月5日、国立でネロブルーを彩った俺たちの前で無情に突き刺さった巻のラストシュート。PK戦にもつれこんだ大熱戦の終結は悔しさのあまり涙も言葉も出なかったのを昨日のことのように覚えている。
 昨年は鹿島相手にアウェーでドローゲームを演じながらも、ホームでいいところなく完敗。ACLでの予選免除もあって、ほとんどナビスコ杯を意識する間もなく終わってしまった。

 だからこそ今年は絶対獲ろうぜ!ナビスコ杯!今置かれている背水の陣の状況からひたすら駆け上がっていこう。

 俺らのガンバなら絶対やってくれる。

激選世界のダサユニ!!

2007年05月21日 | 脚で語るサッカーギア


 先日編集した秀逸ユニ10傑に対して世界の激ダサユニを独断と偏見満載でお届け!!10傑とはいかなかったのであしからず!

①浦和レッズ(日本) サプライヤー:NIKE
ついこないだまでユニが完全にマンUだった日本のメガクラブ。膨らむ経常利益と比例してユニにもこだわりが無くなり、現在では毎年のようにモデルチェンジを繰り返す。三菱時代の味を復活させたという今季のユニも92年のユニに比べるとデザイン甘すぎ。レッドダイヤモンズかレッズかザバスか分からないが、DHLさん!もうちょっとだけユニのメインサポとして面目躍如できそうですよ!シドニーに勝てば。しかしACL限定の胸スポンサーDHLはよほど浦和の実力を信頼しているらしい。

②ヘーレンフェーン(オランダ) サプライヤー:アンブロ
まぁなんて可愛いユニフォームなんでしょう。ハートがちりばめられてるなんて。だってチームエンブレムにもハートがちりばめられててマストですもんね。もう可愛さ重視でエールディビジの順位なんてどうでもいいの。アヤックスのヤン・フンテラールもかつてのトマソンやファンニステルローイも皆ここから巣立って行ったのよ。こうやって育成した選手でクラブが食べられれば文句ないわ!それからあれは実はハートじゃなくてチューリップなのよ。
・・・なんて感じでゴール裏のウルトラスたちが可哀そうな気もする・・・

③ニューヨークレッドブルズ(アメリカ) サプライヤー:adidas
かつてのNYメトロスターズも今ではしっかり買収され、レッドブルズに。そういえばオーストリアのザルツブルクにもよく似たチームが・・・てユニフォームなんて全くの色違い!!オーストリアの飲料会社レッドブルが完全にアメリカでの宣伝目的でデザインしたユニはザルツのそれと同じ二頭の牛の柄。しかし、元アメリカ代表GKトニー・メオラや元フランス代表ユーリ・ジョルカエフなど玄人ウケする選手もいる。

④FCソウル(韓国) サプライヤー:adidas
ここのユニは決してダサいわけではなんだが、どうもドイツのバイヤー・レバークーゼンのユニに酷似している気が・・・うーん、やっぱほとんど一緒じゃないですか!代表サポーターのレッドデビルが首都ソウルにチームを作ろうという運動を起こし安養LGを母体に発足した。しかし、ユニにもっとオリジナリティを!

⑤三菱水島FC(日本) サプライヤー:不明(よくチームオーダー得意にしているメーカー)
JFLで戦う三菱水島FCの選手用ユニはとっても可愛い岡山放送の「OH!くん」なるキャラクター入りで、サプライヤーのロゴマークを隠す形でキャラクター柄のトラックがあしらわれている。かつて勤労者チームの象徴として文部科学大臣表彰も受けたアマチュアの中のアマチュアチームだ。

⑥京都サンガF.C.(日本) サプライヤー:ワコール
胸にデカく「京セラ」。センスのかけらもなく、アウェーのたすき掛けデザインも台無し。同じく京セラを胸スポンサーに据えるドイツのボルシア・メンヘングラッドはアルファベットロゴなのにお膝元の京都がこんなコテコテのカタカナ表示。94年のチーム創設当時はアルファベットロゴだったのに。今年ワコールがサプライする練習ウェアはなぜか赤でサポを困惑させている。

⑦イラン代表(05年までのユニ) サプライヤー:DAEI SPORT
アジアの強豪であるイランの代表ユニは現在でこそPUMAがサプライしているが、2005年まではイランの国民的英雄でエースのアリ・ダエイが営むサッカーショップが代表ユニをまとめてサプライ!その名も「ダエイ・スポーツ」!ここまでドメスティックなユニはやはりイランの方しか着にくいのではなかろうか。その伝統をぶち破ったPUMAの販売戦略には拍手を送りたい。