奈良県リーグ第9節
16:50キックオフ @御所市民運動公園朝町グラウンド
○奈良クラブ 4-0 Atletico●
得点
29分松野正
49分石田
58分上西
65分東
<メンバー>
GK31松石
DF21中村、5杉田、20上林、11松野智
MF3上西、18和阪(72分=8吉岡)、24東、13金城(78分=19土井)
FW7石田、10松野正
今季、天皇杯予選の緒戦でこの日対峙したAtleticoに良いところ無く完敗したのは記憶に新しい。リーグ戦において、このタイミングで対戦するのは県内屈指のチーム同士の運命か。とにかく消化試合数が1試合少ないとはいえ、首位のJST、Atleticoと勝ち点差7ポイントを付けられているのは非常に苦しいが、前節の天王山第1ラウンドとも言うべきJST戦を引き分けてしまった奈良クラブにとっては、その意味でも負けられない試合になった。
この試合を臨むに当たって、これまでで最多のメンバーが集合できたことは大きかった。スタメンは負傷の矢部を除きほぼベストメンバーとも言える布陣。何より前節欠場した石田の帰還はチームにとって大きかった。
中村を右SBに、そして長身の杉田、上林のCBユニット、左SBに松野智という経験値の高い最終ラインと中盤は底に和阪、東の両ゲームメイカー。そして左に金城、右に上西を配置した攻撃的な布陣だ。前線はアイデア豊富にくさびを捌ける石田と松野正がコンビを組んだ。
経験豊富な中村(21)、杉田(5)、上林(20)のDF陣
拮抗した序盤だった。何よりAtleticoが奈良クラブの出方を窺っていたのだろう。中盤のセカンドボールを必死に拾いに来る相手に対して、奈良クラブもジリジリとした固さの垣間見えるスロースタートではあった。
しかし、石田が入ることで大きな攻撃の基点ができた。東が両サイドにパスを散らすのに加えて、石田が東をはじめとした2列目の攻め上がりもスムーズにさせた。
29分、相手の裏に飛び出した松野正がGKとの1対1を落ち着いて決めて先制ゴール。良い時間帯で先制点を奪えたことでチームは解れる。1-0で前半を折り返したが、先制後も金城が素晴らしいシュートを1本バーに当てるなど、攻撃のリズムは確実に出来上がっていた。
29分、松野正が抜け出して冷静に先制点を決める
主将としてチームを引っ張る上西(3)もこの日は中盤で1得点
後半、まず守備からという意識がはっきり出ていた。Atleticoがスピードを活かして最終ライン裏のスペースを狙いに来るが、ここを松野智を中心にDF陣が80分通して良く守った。そのモチベーションが攻撃を感化し、49分には石田が金城のパスを受けてドリブルから正確なシュートで2点目を叩き込む。7月最終週のアイン食品戦から加入した石田の待望の初ゴールにチームは盛り上がった。
その後もサイドから中央から、石田に入るくさびのパスから攻撃の形は生まれた。雨が降り出した後半の半ば、58分には上西が左サイドの角度の無い位置から難しいシュートを決めて3点目を奪い、雨足が強くなる一方の65分には東がPA手前からの折り返しに強烈なミドルシュートを叩き込む。ピッチのあちこちで水溜まりが出来ていく中で、雨足と共に攻勢を強める奈良クラブ。守備面でもしっかり完封で守りきり、4-0で大勝を収めた。
ユーティリティプレイヤー松野智(11)の守備力も光った
試合後半から激しい豪雨に 次に予定されていた試合は中止になった
首位のJSTも同日程の試合で勝利した。その結果を踏まえると、1位フィニッッシュでのプレーオフの可能性はJSTと奈良クラブ共に残り試合を全勝で日程を終えても、同勝ち点で並び、得失点差で望みが十分にある。しかし、ここで大事なのは順位ではない。10月に予定されているプレーオフでしっかり勝ちきることが重要だ。そのためにも、やはり今日の試合のようなベストメンバーを組めるか否かは試合に大きく関わることは実証された。そして、前節の苦い空気をこの圧勝劇で吹き飛ばせたことも大きい。
油断はできない。ここからも佳境に入った県リーグは戦いが続く。次戦は天皇杯県予選準決勝まで進出したポルベニルカシハラ。昨年は府県リーグ決勝大会も出場している県内屈指の強豪だ。
是が非でも今日のようなメンバーの充実度で臨みたい。そう考えると、その日にしか分からないメンバー編成の妙は、実に“蓋を開けてみれば”的でギャンブル要素の強いものだ。社会人リーグの定めではあるこの苦悩も、奈良クラブにはスパイスとして強烈すぎるなと思わずにはいられない。即席の化学融合が起きるか否か。
しかし、そこがまた、堪らない魅力なのかもしれない。
16:50キックオフ @御所市民運動公園朝町グラウンド
○奈良クラブ 4-0 Atletico●
得点
29分松野正
49分石田
58分上西
65分東
<メンバー>
GK31松石
DF21中村、5杉田、20上林、11松野智
MF3上西、18和阪(72分=8吉岡)、24東、13金城(78分=19土井)
FW7石田、10松野正
今季、天皇杯予選の緒戦でこの日対峙したAtleticoに良いところ無く完敗したのは記憶に新しい。リーグ戦において、このタイミングで対戦するのは県内屈指のチーム同士の運命か。とにかく消化試合数が1試合少ないとはいえ、首位のJST、Atleticoと勝ち点差7ポイントを付けられているのは非常に苦しいが、前節の天王山第1ラウンドとも言うべきJST戦を引き分けてしまった奈良クラブにとっては、その意味でも負けられない試合になった。
この試合を臨むに当たって、これまでで最多のメンバーが集合できたことは大きかった。スタメンは負傷の矢部を除きほぼベストメンバーとも言える布陣。何より前節欠場した石田の帰還はチームにとって大きかった。
中村を右SBに、そして長身の杉田、上林のCBユニット、左SBに松野智という経験値の高い最終ラインと中盤は底に和阪、東の両ゲームメイカー。そして左に金城、右に上西を配置した攻撃的な布陣だ。前線はアイデア豊富にくさびを捌ける石田と松野正がコンビを組んだ。
経験豊富な中村(21)、杉田(5)、上林(20)のDF陣
拮抗した序盤だった。何よりAtleticoが奈良クラブの出方を窺っていたのだろう。中盤のセカンドボールを必死に拾いに来る相手に対して、奈良クラブもジリジリとした固さの垣間見えるスロースタートではあった。
しかし、石田が入ることで大きな攻撃の基点ができた。東が両サイドにパスを散らすのに加えて、石田が東をはじめとした2列目の攻め上がりもスムーズにさせた。
29分、相手の裏に飛び出した松野正がGKとの1対1を落ち着いて決めて先制ゴール。良い時間帯で先制点を奪えたことでチームは解れる。1-0で前半を折り返したが、先制後も金城が素晴らしいシュートを1本バーに当てるなど、攻撃のリズムは確実に出来上がっていた。
29分、松野正が抜け出して冷静に先制点を決める
主将としてチームを引っ張る上西(3)もこの日は中盤で1得点
後半、まず守備からという意識がはっきり出ていた。Atleticoがスピードを活かして最終ライン裏のスペースを狙いに来るが、ここを松野智を中心にDF陣が80分通して良く守った。そのモチベーションが攻撃を感化し、49分には石田が金城のパスを受けてドリブルから正確なシュートで2点目を叩き込む。7月最終週のアイン食品戦から加入した石田の待望の初ゴールにチームは盛り上がった。
その後もサイドから中央から、石田に入るくさびのパスから攻撃の形は生まれた。雨が降り出した後半の半ば、58分には上西が左サイドの角度の無い位置から難しいシュートを決めて3点目を奪い、雨足が強くなる一方の65分には東がPA手前からの折り返しに強烈なミドルシュートを叩き込む。ピッチのあちこちで水溜まりが出来ていく中で、雨足と共に攻勢を強める奈良クラブ。守備面でもしっかり完封で守りきり、4-0で大勝を収めた。
ユーティリティプレイヤー松野智(11)の守備力も光った
試合後半から激しい豪雨に 次に予定されていた試合は中止になった
首位のJSTも同日程の試合で勝利した。その結果を踏まえると、1位フィニッッシュでのプレーオフの可能性はJSTと奈良クラブ共に残り試合を全勝で日程を終えても、同勝ち点で並び、得失点差で望みが十分にある。しかし、ここで大事なのは順位ではない。10月に予定されているプレーオフでしっかり勝ちきることが重要だ。そのためにも、やはり今日の試合のようなベストメンバーを組めるか否かは試合に大きく関わることは実証された。そして、前節の苦い空気をこの圧勝劇で吹き飛ばせたことも大きい。
油断はできない。ここからも佳境に入った県リーグは戦いが続く。次戦は天皇杯県予選準決勝まで進出したポルベニルカシハラ。昨年は府県リーグ決勝大会も出場している県内屈指の強豪だ。
是が非でも今日のようなメンバーの充実度で臨みたい。そう考えると、その日にしか分からないメンバー編成の妙は、実に“蓋を開けてみれば”的でギャンブル要素の強いものだ。社会人リーグの定めではあるこの苦悩も、奈良クラブにはスパイスとして強烈すぎるなと思わずにはいられない。即席の化学融合が起きるか否か。
しかし、そこがまた、堪らない魅力なのかもしれない。