脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

これではトップを脅かせない -SL G大阪VS京都-

2009年07月20日 | 脚で語るガンバ大阪
 前日のアウェイ柏戦で久々の勝利を飾ったG大阪。翌日のこの日は練習場でサテライトリーグ京都戦が行われた。
 日頃、出場機会に恵まれていない選手たちにとっては絶好のアピールの場。しかし、西野監督が戦況を見守る中、試合は0-1と良いところなく完敗。改めてトップチームとバックアップメンバーの実力差をうかがい知ることとなった。

 
 ゴールを守ったのは前日柏戦でもベンチ入りした松代。
 彼と藤ヶ谷の双璧を木村や太はなかなか崩せない状態だ。

 
 何度かドリブル突破を見せた左SBの安田晃。
 体が小さい故にフィジカル面では苦しい場面が多い。

 
 ゲームキャプテンを務めたのは武井。
 ポスト明神として将来的にはG大阪の支柱になるべき選手だ。
 まずはトップ出場機会を増やしたい。

 
 ボールを持たせれば前への推進力はさすがの宇佐美。
 決定的な仕事はできなかったが、先輩選手に比べても遜色ない。

 
 前線にも良く顔を出していた倉田だったが、チャンスは生み出せず。
 安定感という意味では寺田との競争では分がある印象。

 
 サテライトでは高木の存在感はやはり際立つ。
 彼のプレーする場所は本来ここではないのだが・・・

 
 空中戦やフィジカル面でタフネスな印象を与えてくれた菅沼。
 物怖じせずに先輩選手たちに最終ラインからゲキを飛ばしていた。

 
 トップでは序盤戦以降出番のない寺田。この日もピリッとせず。
 何としてでもアピールしてまずはベンチ入りを果たしたい。

 
 層の厚いFW陣の中で燻り続けている平井。
 寵愛を授かる西野監督が見守るもゴールはならず・・・

 
 トップでの途中出場でも播戸に後れをとっている山崎。
 巻き返しを図るが、決定的な場面を決められず。

 
 右サイドバックの星原は運動量に乏しく守備面で貢献できず。
 終了間際のトラップミスは見守るファンの溜め息を誘った。

 
 ここ最近のトップチーム同様、低調な内容に終わったサテライト。
 やはりトップメンバーとの実力差は大きいことを実感。

 
 覇気を欠いたこの試合、西野監督の目にはどう映っていたのか。
 これではトップチームの陣容を変えられないのも頷ける。

 
 古巣の練習場を懐かしむかのようにプレーするシジクレイ。
 増嶋や中山など実力派の若手が多い中で年齢を感じさせない働き。
 京都の貴重な1点を呼び込む飛び出しを見せた。
 (オフサイドの判定が覆らずゴールと認められる。)


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6 コメント

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Unknown (robi-)
2009-07-20 21:57:10
こういった現実があると、うまくいかない中でのメンバー固定もしょうがない、といいますか、せざるを得ませんよね。
やはり下から突き出してこなければ上も張り合いがないですし。
武井も寺田も、今のサッカー界では若いとはいえない年齢ですし、そろそろ芽を出してほしい。


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Unknown (脚角)
2009-07-20 22:32:21
>robi-さん
コメントありがとうございます。

そうなんですよね。
一概に皆が皆若いとは言い難いですよね。それぞれの同世代の選手を比べれば、遙かにガンバは若手の台頭が遅れているように思います。
それを考えれば生え抜きでトップでコンスタントに活躍できる選手は年々減っているのは非常に将来が危ぶまれます。
おまけに現在のガンバユースはプリンスリーグでまさかの2部落ちですし・・・
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Unknown (ひろ)
2009-07-21 00:51:57
選手の気持ちとかにも問題があるかもしれませんが、ただ彼らを育成しなかればならないコーチ陣にも問題あるかもしれませんよね?
SB陣が育たないといいますが、片野坂コーチはSBでプレーしてましたよね?その経験をいかしてサイドはちがいますが(片野坂コーチは現役時代は左サイド)加地の後継者を育てられないのはどうしてなんでしょうね?
金森社長はこのような現状をどう思っているのでしょうか?
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Unknown (脚角)
2009-07-21 13:18:57
>ひろさん
コメントありがとうございます。

鋭いご指摘だと思います。
確かに片野坂ヘッドコーチは現役時代に左SBでした。若手のSBを育成することはお手のものだと思うのですが。
それを考えると、この京都戦でも安田晃、星原の両SBは本職でないことを差し引いてもかなり厳しい出来でした。
おそらく、日頃からほとんど専門的なSBの練習を課されずに試合に起用されていたという感じですね。そのあたりは何か問題視できるかもしれません。

ただ、守備面で哲学を持たない西野監督にも原因はあるかもしれません。
前線に重きを置いた華麗なパスサッカーにこだわり続けてきたことで、確かにファンを魅了し、結果もある程度は出せましたが、そのツケがこういった形で噴出していると思います。西野監督自身本来“専門”外なだけにそこは前述の片野坂コーチがカバーしていかなければいけないのでしょうが。

金森社長に関してはどう思っているのでしょうね。
西野監督に対する信頼は絶大だと思うので、まずはプリンスリーグで2部に落ちたユースの指導体制やセレクションの中身を見直すべきかもしれません。
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卵が先か (鶏が先か)
2009-07-21 20:26:36
サテライトとは言えユースではないのだから、普段から西野監督が指導しているのですよね。選手にも問題あるかも知れませんが、監督の指導力不足も問われて然るべきだと思います。監督には、就任当時若手だった二川や橋本をここまで育てたように、もっとチャレンジする姿勢を願うばかりです。もちろん中澤や下平に対してはそういう姿勢が見られますが、それでは高木を獲得した理由や、安田を育てた意味が無い気がしてなりません。それとも今サテライトに燻っている若手はチャレンジほどの素材では無いのでしょうか。(そんなことは無いと信じたい。)トップはようやく一勝しましたが、来年、再来年のことを考えると不安が募ります。
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Unknown (脚角)
2009-07-22 00:30:27
>鶏が先かさん
コメントありがとうございます。

先日のこのサテライト京都戦を見る限りでは、西野監督の現状の構想に食い込めた選手はいないと思います。
その点は、今に始まらず、長い西野体制の中で溜まっていた見えざる負の蓄積なのでしょう。おっしゃるように長期的な視野で見ると、指導方針や育成コンセプトに問題があったのかもしれません。
高木は別格の存在感でしたが、中澤を重用する監督からすれば、まだベンチ要員なのでしょう。それだけ昨季の中澤の奮起が監督の信頼を掴んでいる証拠です。

ただ、そうであれば、なぜパクと高木を獲得したのか。
ACLとリーグを戦い抜く強行日程の中でターンオーバーで臨むことすら予想できるほどの陣容だったのに、ほとんど固定メンバーで臨んだところは腑に落ちないポイントです。
即戦力でまかなってきたチーム強化のブレがここにきてチームに重くのしかかっていますね。

ご指摘のように今後の将来においても不安は残ります。
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