脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

ナビスコ杯準々決勝決着

2009年07月29日 | 脚で語るJリーグ
 ナビスコ杯は準々決勝の2ndlegが終了。この結果、勝ち上がったのは清水、FC東京、川崎、横浜FMとなった。G大阪はアウェイで横浜FMに2-1という試合運びもトータルスコア3-4で敗戦。あと一歩で準決勝進出はならなかった。

 2週間前に万博で1-3の敗戦を喫し、勝利のためには最低3点差を要した厳しい試合。ただ、今のG大阪なら何かを起こしてくれそうな気配もあった。彼らがサッカーの不確定要素の妙をこの試合で見せてくれるのではという淡い期待をかけていた。
 ここ数年鬼門ともいえるニッパツ三ツ沢の風景は、テレビ中継を通してもどことなく嫌な雰囲気を漂わせた。前後半通して従来の西野ガンバの真骨頂、“点を取りに行く”ための積極性は非常に感じられる流れ。しかし、時間の経過と共に感じる1stlegでの1-3という敗戦の重み。明神の得点で先制したが、横浜FM・長谷川に同点弾を許す。後半にレアンドロが反撃の一撃を見舞った際には追い上げの予感があったが、現実は厳しかった。

 長谷川に許した失点が悔やまれるが、この点においては1stlegの3失点が全てだろう。あれで勝負が半ば決着を見せていたということ。しかしながら、2週間前の戦いと比較すればミスもありながら、少しずつチームに本来の自信が戻っている印象だ。佐々木のクロスからレアンドロのバックステップからのボレーシュートは爽快感さえあった。1試合で考えれば、絶望する内容ではない。ナビスコ杯奪取の可能性は消えたが、このムードをリーグにうまく持続させるべきだろう。

 別の山では川崎と清水が逆転勝利で準決勝に駒を進めた。特に先日無敗記録を塗りかえていた鹿島の敗戦は驚き。リーグより直近のタイトルだっただけに、これで是が非でもリーグは優勝を目指すことが予想される。清水に敗れた浦和も先日のリーグ名古屋戦に続く0-3という敗戦。どうもリーグの上位陣が元気のない結果になってしまった。

 ただ、全くの余談として、個人的に大きなトピックスなのは、FC東京と戦った名古屋のGK広野のスタメン出場。楢崎と同じく奈良県出身ながら長年名古屋に在籍。04年シーズンのナビスコ杯以来5年ぶりの公式戦出場となった。98年度の奈良育英高を支えた守護神で、北本(現神戸)、檜山(元C大阪)を擁したチームを引っ張った実力者。リアルタイムでそのサッカーを観ていた者にとっては、バックアッパーながらも長くJリーグに在籍していることが嬉しい限りである。