脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

国内初勝利 ‐VS SAFFC-

2010年03月31日 | 脚で語るガンバ大阪
 AFCチャンピオンズリーグは折り返しを過ぎ、グループステージ第4節。G大阪はホーム万博でシンガポール・アームド・フォーセズFCと対戦。安田理、平井、そしてゼ・カルロスの待望の初ゴールで3-0と勝利。Jリーグを含めて今季国内での公式戦初勝利を得た。

 
 疲労で欠場の遠藤、出場停止の中澤の穴をどう埋めるか。
 中盤では佐々木が先発。左SBに安田理、CBは山口&高木。

 
 高木は仙台戦では左SBを務めたがこの日はCBでプレー。
 山口の復帰に負けず、定位置を確保したい。

 
 ゴールを守るのは木村。無難な90分。
 徐々にチャンスを与えられるようになってきた。

 
 縦横無尽に中盤を駆け回る明神。
 遠藤が不在の中で存在感は抜群。

 
 28分、左から切り込んだ安田理が先制点を挙げる。
 できればもう少し早く欲しかった先制点。

 
 果敢にフィニッシュに絡んだ二川。
 できれば1点欲しかったところ。

 
 アウェイ戦と仙台戦に続き、平井はこの日もゴールをマーク。
 生え抜きのストライカーがいよいよ覚醒か。

 
 ラティフの突破を阻む安田理。
 今日の得点で左SBのレギュラー争いにアピールしたいところ。

 
 76分にはゼ・カルロスと大塚を投入。
 2点では足りないと言わんばかりに更にゴールを狙う。

 
 アディショナルタイム3分にゼ・カルロスがゴール。
 ここまで鬱憤を溜めていただけに歓喜が爆発する。

 
 遂に前線が結果を出し始めたG大阪。
 ホームで今季初勝利。
 平井とゼ・カルロスの今後の更なる爆発に期待がかかる。

長いトンネル ‐VS新潟‐

2010年03月20日 | 脚で語るガンバ大阪
 かなり気温も暖かくなり、J1は第3節。ホーム万博に新潟を迎えたG大阪は、今季ここまで公式戦5試合勝利に見放されている中で新潟と対戦。しかしながら0-0とスコアレスドローに終わり、その未勝利トンネルの出口は未だ見えず。

 

 今季のG大阪が苦しむ要因に「得点力不足」が挙げられる。ここまでFWの選手が挙げた得点はルーカス(河南戦におけるPK)の1得点という惨状だ。この日は、肩を脱臼した佐々木を起用するという苦しい布陣。指揮官の苦悩がフィールドに表れる試合となった。

 
 肩の負傷を押して先発出場した佐々木。
 しかし、前半のうちにチョジェジンと交代することに。

 
 新潟も開幕以降未だ未勝利。
 復帰したマルシオ・リシャルデスがゲームを作る。

 スコアレスドローとはいえ、G大阪は前半から緩慢な試合運び。ミスも多く新潟に試合を優勢に運ばれた印象だ。特にFW陣は際どいチャンスを演出することはできず、相手の堅守に阻まれ続ける。交代出場で出たペドロがわずか24分間で交代を告げられ、監督に激高しながらピッチを去るなど、今後のチームに暗雲が垂れ込めるであろう何とも後味の悪い試合となってしまった。

 
 この日も前半からフル稼働だった明神。
 「大明神Tシャツ」発売にあやかることはできなかった。

 
 W杯まであと3ヵ月を切り本大会メンバーを目指したい矢野。
 前線の起点になるもののノーゴールに終わった。

 
 サイドから中央へ良くボールに絡んでいたチョヨンチョル。
 G大阪は彼に再三中盤を切り裂かれる。

 
 明神と並んで不調のチームを引っ張る中澤。
 激しいコーチングで新潟の2トップをなんとか完封。

 
 佐々木に代わって37分に出場したチョジェジン。
 決定的な仕事はこの日もできなかった。歯痒い。

 
 わずか24分間で交代を告げられたペドロ。
 脱いだユニフォームを叩きつけ怒りを露わにする。

 
 後半に持ち直したG大阪だったが、ゴールは遠い。
 「超攻撃」と語られたチームはどこへやら・・・

 
 前線の唯一の希望であったルーカスは負傷交代。
 その状況が気にかかるところ。

 
 まだベンチが定位置のゼ・カルロス。
 チーム浮上のきっかけをこの男に託せるのか。

 ACLを併走して戦うG大阪にゆとりはない。23日にはアウェイでシンガポール・アームド・フォーシズFCとグループステージを戦う。どうやら遠征メンバーからは、ペドロ、ルーカス、遠藤が外れ、若手の大塚、安田晃、菅沼の帯同が決まったようだ。負傷と疲労を考慮してのルーカスと遠藤の処置は致し方ないとして、ペドロは懲罰的意味合いが強いのだろう。迷走するチームの方向にいち早く光明を見つけたい。西野監督も非常に頭の痛いシーズン初頭となっている。

 
 苦悶の表情を浮かべる西野監督。
 難産の9年目シーズンを迎えることになった。

 
 ホームでのブーイングは日常的な風景に。
 勝てないG大阪。容赦なく強行日程は続いていく。

4年ぶりの大阪ダービー ‐VSC大阪‐

2010年03月14日 | 脚で語るガンバ大阪
 2006年シーズン以来4シーズンぶりに大阪ダービーが帰ってきた。開幕2節で早々と対峙したG大阪とC大阪。試合は1-1と痛み分けに終わったが、37,860人が詰めかけたその盛り上がりは共に待ちわびた素晴らしい雰囲気に包まれていた。

 
 ホーム長居での開幕戦となるC大阪。
 多くのサポーターが久々のJ1をダービーで迎えることとなった。

 
 南スタンドも負けてはいない。
 勝利に飢えるG大阪サポーターもダービーを待ちわびていた。

 G大阪は中盤に明神が帰還。ここまで公式戦4試合未勝利というトンネルを脱したいところ。対するC大阪はGKに松井と最終ラインの茂庭、上本に加えてアマラウ、高橋、前線にアドリアーノという新加入選手がラインナップに名を連ねる。共に開幕戦は黒星だっただけに試合は勝利を渇望する両チームの火花が散る激しい試合となった。

 
 開始5分、G大阪が早速のチャンス。
 直接FKを遠藤をダミーに下平がゴールを肉薄。

 
 今季も乾とこの香川のホットラインは健在。
 得意のドリブルでG大阪守備陣をかき回す香川。

 
 いつもながら守備面での貢献が光った加地。
 しかしながら相手のエリア付近まではなかなか攻めきれず。

 
 その加地をサイドから再三脅かした尾亦。
 CKからも好配球を見せた。

 
 山口の代役を返上したい高木が香川を抑える。
 結果の出ないチームにあって徐々にパフォーマンスは上昇気味。

 
 0-0で迎えた65分、明神が狙い澄ましてミドルを放つ。
 GK松井が止め損ねてボールはゴールに。歓喜の先制点。

 
 
 C大阪も71分にアドリアーノが左サイドを突破。
 一気に持ち込んで同点ゴールを決める。

 
 過酷な試合日程の中フル回転する遠藤。
 この日は押し込まれた際の守備意識が光った。

 
 攻守に効いていたマルチネスと上本。
 マルチネスは深い位置から絶妙の組み立てを見せた。 

 
 かつてFC東京で共にプレーした茂庭とルーカス。
 何度もマッチアップで火花を散らした。

 
 惜しいチャンスはありながらもまたノーゴール。
 チョジェジンの覚醒は今のG大阪に最急務の課題かもしれない。

 
 アマラウと競り合う橋本。
 過酷日程も難なく乗り切る安定感は大きい。

 
 残り5分のところでC大阪は播戸と家長を投入。
 古巣サポーターからの凄まじいブーイングで迎えられる。

 天皇杯を連覇し、3シーズン連続でACLを戦うG大阪を相手に引き分けで終われたC大阪にとってはJ1復帰1年目としてポジティブな内容ともいえる試合だったかもしれない。J2時代に熟成された香川と乾からの攻撃は迫力満点で勢いを感じた。しかしながら、ACLを含めてこれで5試合連続白星に見放されたG大阪の方はかなり思案が必要な事態になってきたのではないだろうか。特に目を覆うばかりの決定力不足は深刻。これまで毎シーズン「点取り屋」ともいえる外国人FWにフィニッシュ面で依存していた事実が頭をよぎる。点を取れなければ勝利は近づかない。チョジェジンや平井の覚醒と宇佐美の積極的な起用でこの課題を打開していきたいところだが・・・
 果たして西野監督は今後どんな策を打って出るのだろうか。試合後のブーイングが表すように2カ月前に天皇杯を制したチームは早速大きな壁にぶつかっている。

生みの苦しみ -VS河南建業‐

2010年03月10日 | 脚で語るガンバ大阪
 例年より少し早く開幕したAFCアジアチャンピオンズリーグ。グループステージは第2節を迎え、G大阪は昨季中国超級リーグ3位の河南建業と対戦。3月とは思えない非常に寒いコンディションの中、1点を先取される苦しい展開で、ルーカスのPKで1点を返しながら逆転ならず。1-1で試合を終えた。今季はまだ公式戦未勝利。

 
 ペドロが戦列復帰し、左SBには下平を起用したG大阪。
 ベンチにはゼ・カルロスも。心機一転勝利を目指したい。

 
 試合はいきなり開始4分、河南が先制点を挙げる。
 このネットの突破から走りこんだチャン・ルーが決めた。

 
 中盤を所狭しとカバーする河南のMFルー・フェン。
 チェックが早く、良くボールにも絡んでいた。

 
 G大阪のGKは藤ヶ谷でなく木村が先発出場。
 天皇杯で経験を積んだ。場数をこなして成長をアピールしたい。

 
 35分にルーカスがPKを決めて1-1の同点へ持ち込む。
 閉塞感漂う前線を勢いづけたいところ。

 
 ツアーバス5台でスタジアムまで駆けつけた河南サポーター。
 ほぼ全員が鄭州からやって来たのだろうか。

 
 チョジェジンは確実に復調気味。
 落ち着いて狙ったシュートがバーに弾かれる不運も。

 
 昨季まで名古屋でプレーした河南・DFバヤリッツァ。
 守備の要としてG大阪の前に立ちはだかる。

 
 前半は封じられた加地も後半から攻撃面で貢献。
 彼の攻守における安定ぶりはG大阪に欠かせないファクター。

 
 ドリブルでチャンスを作ったペドロだったが・・・
 腰の負傷で出遅れたツケを取り戻せていない様子。

 
 河南で最も運動量豊富だったチャン・ルー。
 下平を再三苦しめた。

 
 巻き返したいG大阪。明神の代役で腕章を巻くルーカス。
 主審の判定になかなか納得できない様子。

 
 今季最大の誤算だったゼ・カルロスが後半途中から出場。
 しかし、これといった見せ場は作れず・・・

 
 伸び悩でんいる様子の安田理。
 今季もリードする下平を追いかけるシーズンになりそう。

 
 険しい表情の遠藤。
 おそらくイメージ通りのプレーはほとんどできていないのでは?
 彼の出来がチームを左右するのは言うまでもない。

 不用意なパスミス、チグハグな連携、どうも落ち着いて自分たちのサッカーが展開できない様子のG大阪。昨季からのイノベーションが思うように進んでいない。生みの苦しみといったところか。しかし、第2節を終えて2分という展開に早くもグループステージ突破への暗雲が漂ってきた。この流れを払拭する“きっかけ”をどう掴むのか。週末には4シーズンぶりとなる大阪ダービーが彼らを待っている。

期待と不安入り混じるシーズンオフ

2010年03月07日 | 脚で語る奈良クラブ
 Jリーグは開幕したものの、地域リーグである関西リーグの開幕はあと約1カ月ほど。新加入選手が合流した奈良クラブも既存の選手たちとの融合に余念がない。依然厳しい練習環境に変わりはないが、大学チームとの練習試合をこなし、日々開幕に備えている。関西リーグの今季の日程はこちらより。→奈良クラブ関西リーグ日程

 
 チームの頭脳であり、橋渡し役でもある矢部。
 フィールド内外でチームをマネジメント。

 
 奈良育英、鳥栖時代からの盟友・東も健在。
 熾烈なポジション争いが待ち受けるシーズンになりそう。

 
 今季は右SBとして攻撃面で貢献が期待できる畑中。
 サイドを制圧するモンスターは日々成長中。

 
 強靭なフィジカルでFW起用も濃厚な大塚。
 決定力はチーム屈指でフィニッシュ時における頼みの綱。

 
 同級生である大塚の帰還に最も刺激を受けているであろう石田。
 今季もFWの軸として得点量産が期待されるところ。

 
 中盤での起用が増えそうな牧。
 状況に応じて担う役割が変わりそうだ。

 
 これまでになかった“熱さ”をチームに投入。
 身を呈しての守備が堅い浜岡の加入は大きい。

 
 浜岡、三本菅の加入で橋垣戸がどう起用されるのか。
 タフネスを極める鉄人はボランチでも併用可能。

 
 チームにとって経験豊富な三本菅の加入は絶大。
 最終ラインは非常に激戦区となった。

 
 アンカー役としても李の安定感は抜群。
 ボールロスト率の低い彼が中盤をオーガナイズしそう。

 
 今季はスーパーサブ的な起用も考えられる金城。
 相変わらずのテクニックとしなやかなボールタッチ。

 いつの間にか個性に富んだ選手たちが集まった今季の奈良クラブ。リーグ優勝を具体的な目標にチームの強化は進んでいる様子。昨季とは全く違ったチームカラーになりそうだ。しかしながら、監督不在問題は相変わらずの不安要素。開幕まで残り1カ月少し。多くの期待と若干の不安を残しながらシーズンオフはもうしばし続く。

赤鯱のリベンジで開幕 ‐VS名古屋‐

2010年03月06日 | 脚で語るガンバ大阪
 いよいよ2010年シーズンのJリーグが開幕。万博記念競技場では元旦の天皇杯決勝の再現となるG大阪と名古屋が激突。互いに譲らぬ優勝候補同士の戦いは、名古屋が2-1と勝利。G大阪は前線の閉塞感が否めず、スコア以上に厳しい開幕戦を強いられた印象だ。

 

 既にACLとゼロックス杯と公式戦を戦っているG大阪。負傷で離脱していた中澤、明神が戦列に復帰。ここまで2戦で1分1敗(実質2分)という戦績に光明を見出すべく、開幕戦の勝利が欲しいところ。対する名古屋は、闘莉王、金崎らというビッグネームの補強と昨季までの布陣がどうミックスされるのかが見所となった。

 
 1993年5月16日、浦和を迎えた開幕戦から約17年。
 2010年の万博もサポーターの熱狂で幕は開かれる。

 
 その想いは名古屋も同じ。
 それほど遠くないこともあってアウェイスタンドもぎっしり。

 
 山口の不在が最終ラインには痛手。この日は中澤と高木。
 前線はチョジェジンとルーカスがコンビを組む。

 
 今季も名古屋の暴れん坊として健在のマギヌン。
 遠藤に対するチェックも執拗かつ徹底していた。

 
 加地とマッチアップする金崎。
 先制点を導くクロスを生み出した金崎は積極的に仕掛ける。

 
 名古屋の先制点は14分。
 左からの金崎のクロスをケネディが頭で落とし・・・

 
 
 玉田が決める。ゴール前の一瞬の反応は屈指。
 W杯本大会を控えて代表FWが先制点を生み出した。

 
 
 対するG大阪は21分に二川がミドルを決めて同点に。
 3連続CKで攻勢に転じた場面からこぼれ球を逃さなかった。

 
 1-1で迎えた68分、遠藤の守備ミスから金崎が突破。
 最後はケネディが押し込んで名古屋が突き放す展開に。

 
 1点を追いかけるG大阪は二川を中心に反撃に転じたい。
 再三ミドルを狙うなど依然コンディションは良さそうだ。

 
 後半途中から佐々木、そして終盤にドドを投入。
 しかしながらゴールが遠いG大阪。

 
 チョジェジンはこの日もノーゴール。
 チャンスが無いわけではないが、手薄のFW陣を引っ張りたい。

 
 金崎と共に随所に好プレーを見せた闘莉王。
 周囲との連携を上げれば、やはり長いリーグでは怖い選手。

 
 W杯イヤーで自身も4度目の本大会に臨むであろう楢崎。
 G大阪は彼を脅かすシュートをあまり打てなかった。

 
 西野長期政権9年目のスタートは苦戦する結果に。
 ACLと並走するシーズンはまた苦戦の連続になるのだろうか。

 中盤の連携はここまで積み上げたベースメントである程度計算できるにも関わらず、前線があまりに不甲斐ない。ここまで3試合でFWの得点はゼロ。この日は先発出場のルーカスとチョジェジンが封じられ、途中出場の平井はミスが目立ち、ドドはほとんど仕事ができなかった。これまでの「取られたら倍取り返す」スタイルが影を潜めつつある今のG大阪。この試合のように守備のミスが出れば、それを補完する得点力が絶対的に物足りないだけに、今季はスロースタートを強いられそうな予感がする。

残された時間 ‐アジアカップ予選VSバーレーン‐

2010年03月04日 | 脚で語る日本代表
 W杯本大会に臨む2010年のスタートを東アジア選手権・3位という成績で終えた日本代表。その準備への不安へ批判が大いに高まりを見せる中、3日にバーレーン代表とアジアカップ予選で対戦。結果2-0と勝利を収め、チームの立て直しを多少なりともアピールできた試合となった。

 

 横浜FMへの移籍が決まり国内組となった中村俊の他、海外組である長谷部(ヴォルフスブルク)、松井(グルノーブル)、本田(CSKAモスクワ)を加えて臨んだ一戦。今年に入ってから得点が見られない岡崎を1トップに据え、近い位置で本田がサポートに回るという布陣となった。
 36分に岡崎が久々の得点を決めてリードすると、後半終了間際には本田が追加点となるヘッドを決めて試合を終えた。全体的に見れば、松井や本田、中村らの存在感が際立った試合だったが、守備面ではあわやという場面も見られ、ボールの奪われ方などに課題を残す試合になったともいえよう。

 
 いつの間にやら「ライバル」となったバーレーン。
 ここがライバルではベスト4という目標は果たせるわけがない。

 
 キックオフのホイッスルを待つ岡崎と本田。
 本田はCL初出場を果たし、古巣ホームへ堂々の凱旋。

 
 今季からはここが主戦場となる闘莉王も攻守に奮起。
 相手陣内まで攻め込むプレースタイルは今年も不変。

 
 岡崎はこのチャンスを逃すものの36分に先制点を決める。
 松井のクロスに得意のヘッドで見事にネットを揺らした。

 
 アピールの時間がない海外組にとっては重要な一戦。
 松井は随所に好プレーと気迫を見せ、チャンスにも絡んだ。

 
 古巣・横浜FMに帰還し国内組としてW杯に臨む中村俊。
 このパスで岡崎の先制点を導く松井のクロスをお膳立て。

 
 攻守の要として危なげないプレーを見せた長谷部。
 しかし、激戦区のポジションだけにもっとアピールしたい。

 
 本番前の国際Aマッチデーはこれが最後。
 残す4試合のテストマッチでどれだけ強化を果たせるか。
 ベスト4という目標が日本代表に重くのしかかる。

 勝つには勝った。しかしながら、この日はチケット完売ということであったが、おそらく見込んでいた招待客が訪れなかったせいなのか、キックオフの時刻になってもメインスタンドは空席が目立ち、素直に喜べない一面も現場には現れていた。そういう意味でも本田の得点で会場が盛り上がり、無失点で勝利できたのは喜ぶべきかもしれない。
 ただ、これで東アジア選手権の低調な戦績がチャラになったわけではない。残された時間は明らかに少ない。残り4試合でどれだけチームの強化を図ることができるのだろうか。