脚と角

関西を中心に国内外のサッカーシーンを観測する蹴球的徒然草。

喜怒哀楽の真髄は蹴球にこそ有り。

劇的勝利の意味

2007年06月21日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 スタジアムの熱気はブラウン管ごしでも充分に伝わってきた。昨夜、日立台に駆けつけることが出来たアントラーズサポーターは目の前で繰り広げられたドラマにしかと酔いしれたことだろう。殊勲のマルキーニョスを追い駆け走り出すピッチの選手達、それに呼応するように飛び出すベンチ陣、小躍りしながらサポーターを煽る監督、そして彼らとは対照的に倒れこむ黄色の選手達。両軍サポーターの表情は言うまでもないだろう。それはまるでタイトルが懸かった試合の後の様な光景であった。つまりは、それだけこの勝利が若いアントラーズの選手達には意味のあるもので、逆にそれだけレイソルの選手達にとって日立台は陥落させてはいけない城だったのであろう。

 前節ホームカシマにてサンフレッチェを相手に大量得点による勝利を収めたアントラーズ。点差ほど圧倒した内容では無かったにしろ、決して爆発力があるとは言えない現在のチーム状況からして5得点は上出来なスコアであり、サポーターとしても勢いを感じる試合であったあったことは間違いない。だが一方で、どうしても諸手を挙げて喜びきれない気分が胸の内にあったことも確かなのであった。それは前々節アウェイに乗り込んでのトリニータ戦、ロスタイムに追いつかれ手痛いドローゲームを演じてしまったことに起因する。ほぼ手中に収めかけた勝利が残り数十秒でその手からこぼれ落ちてしまう、これはサッカーというスポーツにはありがちな現象であるが、若い力が躍動し、チーム状態が上向きな現在のアントラーズにとってはいつも以上に堪えるものであった。「勝負弱い」、個人的にはアントラーズにとって最も屈辱的に思えるそんな言葉が見事に当てはまるような内容に、若さゆえの甘さを露呈してしまったと感じずにはいられなかった。ラスト数十秒の集中力、これを欠いては決して強者の条件は満たせない。引き分けたことが問題なのではない。引き分け方が問題なのである。だからこそ、サンフレッチェ戦での勝ち方でこのトリニータ戦の屈辱を払拭することは出来なかったのだ。九石ドームでの悪夢に効く特効薬は、大量得点でも、若さによる勢いでもなかった。勝負強さを示すこと、それだけだった。

 そして迎えた今節。レイソルが今期無敗を誇る日立台に乗り込んだアントラーズはロスタイムの決勝弾という形で見事に勝負強さを示してくれた。
 前半のうちに相手のキーマンであるフランサが退場したことにより数的アドバンテージを得るが、日立台の魔物はそう易々と勝たせてはくれなかった。若さによる勢い、それならレイソルの方が話題的に旬だろう。期待された岩政の頭も古賀に封じられた。それでも最後の最後で、ボールを相手ゴールにねじ込んだ。
 決勝点アシストの佐々木はサテライトでの絶好調ぶりを見事トップのゲームに還元し勝利の原動力となり、マルキーニョスは今後いよいよトップギアに入る予感を漂わせる。そして何よりオリベイラ監督が試合後の興奮の中、あのトリニータ戦の苦い同点劇を引き合いに出してこの勝利を称えていたことが印象的であった。九石ドームの悪夢が教訓になっていたのだ。この事実は日立台での勝利に勝ち点3以上の意味を持たせるだろう。若き鹿島の戦士達はひとつ成長したのである。これこそが劇的勝利の意味だ。

揺れる想い

2007年05月30日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 Jリーグが中断期間中の今週、注目は勿論キリンカップであるはずだが、今回も案の定アントラーズからは1人も代表選出なし…。ということでいまいちテンション上がらずというのが正直なところだ。カシマスタジアムに足繁く通っていたオシムは単純に噛ませ犬としてアントラーズを観ていたのか。
 まぁしかし、サポ目線から見ても文句なしで「代表いけるやろ!」と思える選手が今のアントラーズにはいないのも事実。確かに中後、田代、岩政あたりは期待できるが、もう少し継続性が必要。野沢に関しては怪我明けで完全復調とまではいかず。本山の奮闘ぶりは鹿島サポなら誰もが認めるところではあるが、もう少し目に見える結果がないと難しいか。そんな中、曽ヶ端あたりはもしかしたらと思っていたのだが、楢崎かよ…。

 ちなみに、オシムが、自らの選考基準である「ある程度長い期間良いプレーをしている」と思っている選手が5人もいる千葉が2勝しかしていないのは何故か。甚だ疑問である。そしてもう1つ気になったのが、今期マグノ、バレーの強力2トップにスタメンを阻まれている播戸は「ある程度長い期間良いプレーをしている選手」に当てはまるのかという点。がしかしこれに関してはオシムが言う「チームが好調なおかげで呼ばれた選手」には当てはまるのかと理解した。

 いずれにせよ愛すべきクラブから代表選手が選出されないというのは気分のいいものではないことは確かだが、ここで重要だと思うのは、間違っても「代表戦で怪我なんてされると困るからべつに選ばれなくてもいい」とか「選ばれない方がリーグ戦に有利」とか「ナビスコ準々決勝がアジアカップと被って有利になるぜ」といった趣旨の発言を口にしないことだ。確かに代表におらがチームの選手がいないと、寂しさからついついそんなことも言いたくなるが、これは格好悪い。真の強豪はそんなに狭い器ではないはずだ。実際、アントラーズは多くのタイトルでそのことを証明してきた。過去3度のナビスコカップ優勝の陰に一体どれだけ多くのサブメンバーの活躍があったことか。例え代表に主力選手を引っ張られようと、残りの選手で勝利を掴める、そんな余裕があってこそJの盟主となれるのだ。よって上記のような発言は自らクラブの価値を下げているに過ぎない。

…と自身に言い聞かせるが、現実的にはアントラーズから未選出であることに0.001%でもメリットを感じていないかと問われると嘘になる(苦笑)。0.001%どころではない。そんな複雑な心境だ。
 しかし、結局のところ今の我々は、再びJの盟主に返り咲き、「代表の1人や2人…」と言える戦力を蓄えるしかないのだ。


そして2010南アフリカ大会に多くのアントラーズファミリーを送り出そう。



R.I.P 坂井泉水

ほんまにレペゼン出来てる?!②

2007年05月24日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 インザギは相変わらず腰位置が高い。全く腰履きをしない。そしてやはり相変わらず「らしい」点の獲り方をする。カカのパスに対してオフサイドにならない唯一のタイミングで抜け出して奪った2点目も彼らしいゴールシーンだったが、それよりも、英メディアにより「強盗」などと批判されまくっているあの1点目こそインザギらしさに満ち溢れていた。あれをもってインザギを強盗呼ばわりするというのなら野暮だ。そんなことはやる前からわかっていただろう。強盗であることこそがヤツの存在意義なのだから(まぁもし自身がリバプールサポであったならやはり怒号をぶちまけていただろうが)。


 さて、今回は前回に予告した通り、とあるデータをもとにユニフォーム談義を進めていきたい。そのデータというのは、何のことはない、ワールドカップ過去3大会の全出場国のユニフォームサプライヤーを調べてみたというだけのことなのであるが、それが意外にもおもしろい結果となったのである。まずはその結果から見ていこう。

対象としたのは1998年、2002年、2006年の3大会。



《1998年フランス大会》
(メーカー数⑪)

adidas(6):フランス、ドイツ、スペイン、ユーゴスラビア、ルーマニア、アルゼンチン

NIKE(6):イタリア、オランダ、韓国、アメリカ、ブラジル、ナイジェリア

PUMA(5):オーストリア、ブルガリア、イラン、モロッコ、カメルーン

UMBRO(3):イングランド、スコットランド、ノルウェー

Reebok(3):チリ、パラグアイ、コロンビア

Lotto(2):クロアチア、チュニジア

kappa(2):ジャマイカ、南アフリカ

DIADORA:ベルギー

asics:日本

ABA Sport:メキシコ

Shamel:サウジアラビア

(自国メーカー使用国数⑥:ドイツ、アメリカ、イングランド、日本、メキシコ、サウジアラビア)


《2002日韓大会》
(メーカー数⑫)

adidas(9):フランス、スウェーデン、スペイン、トルコ、ドイツ、日本、中国、サウジアラビア、アルゼンチン、南アフリカ

NIKE(8):ロシア、ポルトガル、クロアチア、ベルギー、韓国、アメリカ、ブラジル、ナイジェリア

PUMA(4):ポーランド、パラグアイ、カメルーン、チュニジア

UMBRO(2):イングランド、アイルランド

kappa:イタリア

hummel:デンマーク

uhlsport:スロベニア

ATLETICA:メキシコ

MARATHON:エクアドル

TENFIELD:ウルグアイ

le coq:セネガル

Joma:コスタリカ

(自国メーカー使用国数⑧:ドイツ、アメリカ、イングランド、イタリア、デンマーク、メキシコ、エクアドル、ウルグアイ)


《2006ドイツ大会》
(メーカー数⑦)

PUMA(12):チェコ、スイス、イタリア、ポーランド、イラン、サウジアラビア、パラグアイ、トーゴ、ガーナ、コートジボワール、アンゴラ、チュニジア

NIKE(8):オランダ、ポルトガル、クロアチア、韓国、アメリカ、メキシコ、ブラジル、オーストラリア

adidas(6):ドイツ、フランス、スペイン、日本、トリニダード・トバゴ、アルゼンチン

Lotto(2):セルビアモンテネグロ、ウクライナ

UMBRO(2):イングランド、スウェーデン

Joma:コスタリカ

MARATHON:エクアドル

(自国メーカー使用国数④:ドイツ、アメリカ、イングランド、エクアドル)



 このようなデータがあがったわけであるが、やはり数社による独占の傾向が年々強まっていることは明らかだ。しかし、adidas対NIKEの構図を思い浮かべがちだが、こと2006年大会に限ってはPUMAが圧倒的シェアを誇っている。アフリカ勢5チーム全てを独占したことが大きな要因だろう。だがこの大会のPUMAは全チームほぼ同一のモデルに統一されていた。すかし模様で個々のアイデンティティーを示したこのモデルは非常に洗練されたものではあったが、チェコやスイス、チュニジアなどチームカラーが同じ国は見分けにくかったのが正直なところだ。同じことはadidasやNIKEなど他のメーカーにも言え、見分けがつきにくいというレベルではなくとも、面白みに欠けることに変わりはなかった。

 2002年大会も主要メーカーが同一モデルの色違いで統一するという点は同じであったのだが、この大会は自国メーカーを採用するチームが多かったというところにマニア心がくすぐられた。上記の8ヶ国以外にも、セネガルがフランスメーカーのle coq、コスタリカがスペインメーカーのJomaをそれぞれ採用しているのは、歴史的な結びつきの強さによるところが大きいだろう。また、デンマークがhummelのユニフォームを纏い出場した最後のワールドカップだということも忘れてはならない。1979年から25年間に渡ったデンマークとhummelの関係も、2005年にデンマークがadidasに乗り換えたことで終焉を迎えた。ちなみにhummelのHPによると、hummelとはもともとドイツのメーカーであり、1980年に、このメーカーに惚れ込んだ2人のデンマーク人ハンドボールプレイヤーが権利を引き継いだことでデンマークのメーカーとなったらしい。adidas、PUMA、uhlsportといい、ドイツのスポーツテクノロジー恐るべし。
 さらに、デザイン的には奇才ザホビッチを擁したスロベニアのユニフォームが印象的であった。国のシンボルともいえる国内最高峰のトリグラフ山をメインにイメージしたもので(富士山をイメージした、というこじつけじみた当時の日本のデザインなどよりももっと明確に)、uhlsportというGK御用達メーカーをチョイスした点といい、オリジナリティーの高い一品といえる。

 そして1998大会であるが、非常にバランスよく様々なメーカーが採択されている。02、06大会と見られなくなったReebok、DIADORAなども目に付く。特にReebokは2005年にadidas社に買収され、リバプールという最大の広告塔を失い影を潜めつつあるという現状を思えば時代を感じずにはいられない。1998大会当時のReebokといえば、バティストゥータをはじめ、ベルカンプ、シュマイケル、ラウルなど名だたる選手がそのスパイクを着用し、稲妻の如きサイドワインダーや、Reebok版エアとも言うべきDMXライナーを搭載したDMXエボリューションなるモデルを開発するなどノリにノッていた記憶がある。そして、1998大会でのチリのユニフォームの胸番とパンツの番号がやたらデカかったこともReebokを語る上では欠かせないトピックである。(ボルトン・ワンダラースやギグスという盟友に加え、アンリやシェフチェンコとも手を組んだReebokが再びサッカー界で一大ブームを巻き起こしてくれることを密かに願う。)
 さらにこの大会でのユニフォームといえば、チャレンジ精神に溢れたデザイン(よく言えば斬新、悪く言えば派手?)が多かったという印象がある。
 その筆頭はやはりメキシコ代表ユニフォーム。アステカの神を描いたというそのデザインは選手以上に自国をレペゼンしていた(ちなみにサプライヤーであったABA Sportはすでに倒産したらしい…)。続いてkappaがサプライヤーであった南アフリカ、ジャマイカあたりもかなりファンキーであった。とくにジャマイカは国旗の色が見事に反映されており、それに合わせてPUMAの赤いキングトップを履いたウィットモアには本物のラスタマンを感じた。
 Shamelという自国メーカーで挑んだサウジアラビアのデザインなどは他のメーカーでは出せないようなローカル感を醸し出していたし、PUMAがサプライしていたイランのモデルも、胸の「IRAN」の文字が緑、白、赤の国旗カラーになっていてこだわりを感じさせるものであった。イランはこの後、ご存知アリ・ダエイのDAEI SPORTによってサプライされるが、06大会では再びPUMAになっている。ダエイ自身の衰えと共に、DAEI SPORTも勢いを失ったか…。是非とも2010年大会はKARIMI SPORTあたりで挑んでもらいたい。
 そしてやはり忘れてはならないのが、我らが日本の炎のデザインである。燃える闘志をそのまま文字通り表現してしまった判り易いものではあるが、個人的には日本の歴代ユニフォームの中でも一番テンションを上げられるモデルだ。そして日本代表のサプライヤーがadidas、PUMA、asicsで持ち回りだったあの頃に、日本のメーカーであるasicsでワールドカップに出たことも、今となっては大きな意味を持つだろう。


 このようにザッとではあるが、今回のデータから判ること、感じたことなどをここまで述べてきた。しかし果たしてこれが、自身の感じるつまらなさや、秀逸ユニのチョイスが偏ることの根拠になりえただろうか。「結局は趣味の問題やろ!」とかつっこまれたらひとたまりもないが、ともかくユニフォーム全体の傾向として画一的になってきていることは間違いないと理解してもらえると思う。その要因に数社だけによるシェアの奪い合いがあったりするのだろう。ビッグビジネスとなったサッカー界では、今後もマイナーなメーカーは淘汰されていくのが定めではあるが、願わくば、それらを傍目に勢力を拡大するメーカーは、よりこだわりを感じさせるアグレッシブなユニフォームを提供して頂きたい。胸に入るワンポイントでそのユニフォームをサプライするメーカーの価値は充分伝わる。あとはそれを纏う選手たちのクラブであったり国を全力でレプリゼントするものであって欲しい。


(現実的かはさておき、「ワールドカップに限って自国メーカーによるユニフォームの着用を義務付ける」みたいなルールがあってもおもしろいと思う)

ほんまにレペゼン出来てる?!①

2007年05月24日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 ナビスコカップ予選リーグの全日程が終了。アントラーズも一時はどうなることかと行く末を危ぶんだが、なんとか決勝トーナメント進出。しかも終わってみれば、全グループ中で最多勝ち点及び最多得点。しかし今後の戦いこそが真のサバイバルであり、目の前の相手を乗り越えてゆくのみ。

 さて一山終えた今夜はさらにサッカー好きにはたまらない一戦が控えている。そうCL決勝戦だ。個人的にはミランにもリバプールにも特に思い入れがないので、純粋に好ゲームになることを期待するのみであるが、世界中のミラニスタやレッズフリークな奴らを思うと非常に羨ましくてしかたがない。もうアドレナリン全開でいても立ってもいられない、そんな心境でいられる彼らは今夜世界一の幸せ者だ。

 まぁそうはいっても楽しみなのは自身も一緒。今宵は眠れない。そんなこんなでキックオフまでの手持ち無沙汰な感を拭う為、以前脚氏の記事にあった秀逸ユニ10傑にインスパイアされたことについて書きたいと思う。

 あの記事を読んで以来、自身にとっての秀逸ユニについてかなり思いを巡らせた。
 例えば、メキシコ代表の98モデルは不朽の名作だし、インテルの97/98モデルの3rd、べネツィアの98/99モデルもセンスに溢れている。パルマの98/99モデルの3rdあたりは街着用にもってこいだろう。ポルトガル代表の96モデルはエレガントの一言に尽きるし、ボカ・ジュニアーズの97/98モデルも現行のものより味わいのある紺色で渋い。ビルバオのユニフォームなんかはクラブオリジナルブランドな時点で常に秀逸だ。鹿島で言えば95年から97年まで使用されたカップ戦用のホームモデルには魂を鷲掴みにされる。
 もうとにかくたくさんあり過ぎて考え出すと止まらなくなるのだが、ふと気付いたことがあった。明らかにチョイスする年代が偏っているのだ。どうも90年代後半が多い。もちろんそれ以前のものは自身が幼すぎて記憶にないということもあるが、それ以降、特に2000年代に入ってからのユニフォームというものにはあまり魅力を感じていない自分がいることが判ってきた。明らかにここ数年のユニフォーム事情は面白くなくなってきているように思えてならないのだ。

 なぜか。自身が多少懐古主義的になっていることは理由として挙げられるかもしれない。ちょうどサッカー関連の物欲に目覚めだした思春期に目にした数々のユニフォーム。それを纏ってプレーする個性派たち。あの頃欲しくても手が出せなかった思い出の品々に知らず知らず付加価値をつけている部分は否定できないだろう。がしかし、そんなことを差し引いても、面白くないのだ。昔ほど、クラブや国をレプリゼントする意思を感じさせるものが少ないように感じるし、冒険心に溢れたデザインも見られない。パッとみてどこのクラブか、どこの国かという判別のつきにくいようなユニフォームが多すぎる。メーカーの提案するモデルを皆が色違いで着ているだけといっても過言ではないだろう。そのメーカーにしても、ずっとhummelと蜜月の関係であったデンマークが05年からadidasになったことが象徴するように、数社に独占されてきていることは明らかだ。

 ここで、自身が感じているつまらなさの根拠を見出したく、とあるデータを取ってみた。ぼちぼちCLの中継が始まるので今回はここまでとし、次回そのデータを参考に、近年のユニフォーム事情について考察を述べようと思う。

遂に待望の新外国人来日決定!!

2007年05月16日 | 角(鹿島サポ)のコラム


と言ってもアントラーズのことではない。

Jリーグの審判のことである。

 誤審。これは長きに渡りJリーグに影を落とし続けている問題である。どのチームのサポーターでも、これにより苦い思いをしたことは1度や2度ではないはずだ。もちろん肩入れするチームを持つ以上、観る側の眼も偏ったものになっていることは事実だし、なにより、広大なスペースを利用し、常に流動的であるというサッカーの性質上、ある程度の誤差は致し方が無い。常に万人が納得する判定をしろと言う方が横暴であろう。だからこそ、そんなグレーゾーンを埋め、円滑にゲームを進行するために、審判の判断は絶対であるという暗黙の了解があるのだと思う。

 しかし、特にここ数年はそういった微妙な判定ではなく、限りなく白いものを黒にしたり、限りなく黒いものを白にしたり、挙句の果てには完全に白黒を取り違えてしまうような判定が多発している。その判定が試合に重要な影響を及ぼすことも少なくなく、結果的に勝ち点を落とすことになった時のやるせなさは言葉にし難いものがある。ゴール裏からしばし発せられる「審判下手くそコール」は決して褒められたものではないことは理解しているが、叫ばずにはいられないことも事実なのである。またクラブに出来ることと言えば、質問状をJリーグ審判委員会に送りつけることくらいしかないのが現状だろう。実際に審判委員会でこの質問状がどのように扱われるのかはわからないが、正直ファンレター程度の威力しかないように思えてならない(質問状の場合、回答は返ってくるようであるが)。

 そしてそんな批判の槍玉に挙げられる不可解な判定の多くに、現時点で国内最高峰のレフェリーであるということの証であるSR(スペシャルレフェリー)に認定された審判が関わっていることにも不満は隠せない。もちろんSRが担当する試合数がその他の審判よりも多いという物理的要因もあるだろうが、それにしても彼らが主役に躍り出る頻度が高すぎるのではないか。事実、「一貫性を持ったレフェリングが出来ていない」と再研修を命じられる者や、国際試合での致命的な誤審により国際審判資格の無期限停止処分を受けた者もいる。
 そもそも、SR認定の基準もいまいち具体的にわからない。Jリーグ公式サイトによると、「十分な審判経験があり、高い技術を継続的に発揮できる者で、審判活動によって主たる収入を得る審判員」とあるが、何をもってこの基準を満たしたと判断するのか。仮に、明確な審査基準があるのであれば、広く公開すべきであるし、また誤審の絶えないこの現状を踏まえてそれ自体を再度検討すべきだ。


 とまぁかなり苛立ちを覚えていた中で目にしたのが、今回の、Jリーグが海外からの審判員招聘に踏み切った、というニュースである。言わばJリーグ審判委員会にとっての助っ人とも言うべきその人物の名はニコライ・フォルクアーツ氏。デンマーク出身の42才で、UEFAチャンピオンズリーグやEuro2008予選などでも主審を務めるなど経験豊かな審判とのことだ。
 外国人審判と言えば、Jリーグを長く見てきた人なら誰もがレスリー・モットラム氏を思い出すのではないか。スコットランドからJの舞台にやってきた彼もまた、ワールドカップ米国大会やEuro1996で活躍した経験豊富な審判で、1996年に来日して以来約6年間Jリーグを支え続けた。サントリーチャンピオンシップなど数々の大舞台には必ず彼の笛を吹く姿があったこともあり、我々アントラーズサポーターにとっても非常になじみの深い審判である。試合の流れを壊さず、尚且つヒートアップし過ぎたなら落ち着かせることも出来るレフェリングは非常に巧みで、審判がモットラムなら今日はいい試合が観れるんじゃないか、と期待出来た。

 モットラム氏について特に印象的なのはその笑顔である。大柄で笑顔を絶やさない彼がいるとピッチ全体が常に安心感に満ちていたように思う。もちろんラフプレーなどには毅然とした態度で臨むが、選手が疑問を感じるような判定であった場合などはにこやかに話を聞き、説明をする、そんな精神的にゆとりを持ったレフェリングは、選手と共にいい試合を作ろうとする意思が感じ取れた。
 逆に現在のJリーグでは、審判が非常にヒステリックに判定を下すシーンをよく目の当たりにする。選手の発言は全て異議と見なし、対話する必要性を否定しているとしか思えない時すらある。確かに、職業柄多大なプレッシャーがかかっていることは容易に想像出来るし、選手との距離を保つ必要もある。さらに言えば、選手やサポーターが審判に敬意を欠いた行動をとる事も彼らが高圧的にならざるを得ないひとつの要因だろう。がしかし一方で、審判が高圧的であればあるほど、選手やサポーターもまた審判を敵と見なす。まさに負の連鎖である。そういった悪循環はどこかで断ち切らなくてはならない。それも早急に。だからこそ、Jリーグは今回のフォルクアーツ氏を招聘したのであろうし、これを機にレフェリーを取り巻く環境もサッカーに携わる者全てが考えるべきだ。
 フォルクアーツ氏とJリーグの契約期間は2007年5月30日から6月30日の僅か1ヵ月ではあるが、もし彼がかつてのモットラム氏のように笑顔で選手と向き合える審判であるなら、Jリーグの審判の方々には是非その部分を参考にして欲しいと切に願う。

カンバリョッタを見せてくれ

2007年05月10日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 平日水曜の夜7時キックオフ。観客数の少なさについて、いまさら注目度がどうのこうのと言う気はないが、そもそも特別協賛という立場にあるヤマザキナビスコ株式会社はこの現状に不満はないのだろうか。
決勝戦までは、入場者数的にも、TV放映的にも殆んど広告力は無いに等しいこのカップ戦をスポンサードすることで会社側にどれほどの利益があるのか、もしくはヤマザキナビスコがほぼ無償の愛を注いでくれているとでもいうのか。仮にそんな間柄であったとしても、ヤマザキナビスコは日程等について意見を言う必要があると思うし、主催者であるJリーグは本気で意味のある大会にしようとする取り組みを見せるべきだ。Jリーグ規約第42条(最強チームによる試合参加を定める条文)などを追加するよりももっとやるべきことがある。最強メンバーの基準も怪しいものだが、ともかくクラブが最強メンバーを組みたくなる価値を大会に持たすことが先決だ。それに、最強メンバーを組んだところで、平日夜7時に観客が大挙して押し寄せることがない現時点でこの規定は無用の長物であるとしか思えない。
予選リーグ方式、開催日程、参加チームなどなど再考すべきことが山積みだし、もっと言えば、そもそもカップ戦が2つも必要なのかどうか真剣に議論すべきだ。

 Jリーグを愛する者として、またサポーターとして、このような諸問題に対し明確な意見を持つことが、よりストレスを感じずにサッカーを楽しむことに繋がるはずだ。
このブログ内でも様々な意見が飛び交えばと思うので、今後機会を見つけて自身の見解も述べていきたい。

 さて、昨日のナビスコカップ予選リーグ第5節、我らがアントラーズは久々の大量得点で名古屋を下したわけだが、何より鹿サポ的に注目トピックだったのは、ダニーロ抜きのチームがどれだけ出来るか、ということではなかったか。

 開幕してからというもの一向にチームに貢献する様子が見て取れない元サンパウロの背番号10。動きはスピード、キレ共になく、売りであったはずのパスやシュートには殆んど脅威は感じられない。何よりその運動量の少なさが他の選手に負担を与えていた。自軍の選手を酷評するのは気持ちいいものじゃないし、本当にただのでくのぼうかといえばそうではない。体格を活かしたキープや効果的なパスも見せる。しかし、その頻度が圧倒的に少ないのである。かつてアントラーズ黄金期を支えたビスマルクは晩年、運動量こそ少なかったものの、ボールを持てばとにかく相手が嫌がるプレーを見せてくれた。だからこそ価値があったのだ。
ダニーロは助っ人外国人だ。将来性に期待されている新人ではない。環境に適応できていないとしても言い訳にはならない。もうシーズンは3分の1を終えようとしている。

 そんなダニーロが体調不良で名古屋戦を欠場することがわかり、それまで感じていたストレスのぶんだけ今日のメンバーに対するサポーターの期待感は高かったと思う。実際スタンドでかなり爽やかに試合に挑む自身がいた。
 中盤の構成は中後と青木を下がり目に、野沢、本山が2列目というもので、センターバックに大岩が復帰。2列目に入った野沢は90分間常に攻撃をリードし、本山はこれまでほど守備に追われることもなくなった。先制点こそ許すものの、序盤からチャンスを量産し、後半4分の大岩のゴールを皮切りにわずか20分で4点を叩き出し、得失点差を首位甲府とイーブンにすることに成功。田代が2得点で調子を上げ、本山の得点も今シーズン初めてだ。
セットプレーからの得点が大半で、ダニーロ抜きの影響がチームを飛躍的に良くしたというほどの印象はないが、結果的には上々の出来であった。

 しかし、終わってみると点差ほどすっきりしない。流れの中からのチャンスを外し続けたこと、楢崎と比べて曽ヶ端のキックの精度があまりにもひどいこと、アントラーズからのレンタル中である名古屋のセンターバック金古が相変わらず不安定な出来だったこと(この試合に限れば幸いというべきかもしれないが)など理由は色々挙げられるが、なにより、ダニーロ抜きで良くなったと実感出来ること以上に、もう1人の外国人に歯がゆさを感じたがゆえの感情であった。

そう、マルキーニョスだ。

 奮闘している。運動量はチーム随一で、アシストという形で勝利にも貢献している。とにかくやる気を感じさせてくれるプレーヤーだ。
 しかし、チームにフィットしているかといえば、答えは否ではないか。マルキーニョスにボールが入ると周囲の足が止まってしまうように感じる。マルキーニョスがある程度キープ出来るがゆえに、なんとかしてくれるだろうと周りが考えがちなのか、もしくは球離れの悪いマルキーニョスに周囲が戸惑っているのか。とにかく、最終的には囲まれてボールを失うマルキーニョス。そんな姿を見ていると、去年まで在籍していたアレックス・ミネイロのシンプルなプレースタイルが、テンポよくボールを回しながら崩すスタイルのアントラーズに非常にマッチしていたことを思い出さずにはいられない。
 ボールを持って何かしたいマルキーニョス。もともと体の強さやスピードを活かしてカウンターなどで威力を発揮する選手だというイメージを持っているので、いまの彼を見ているとどこか窮屈そうな気がしてならない。さらに、得点に対する執着も強い選手だけに、リーグ戦2得点の現状にもイライラが募っているのではと心配だ。ここはとにかく多くのことを要求せずに、ひたすら得点だけに集中させてあげられるようなサポートが必要ではないか。柳沢が離脱している今、どうしても起点になろうという意識が強くなるだろうが、シンプルにやるところはやる、そしてゴール前で力を発揮する、それが大切だと野沢あたりが諭してくれることを期待したい。
 例えリップサービス混じりであったとしても、入団時のコメントで「鹿島アントラーズでプレーすることが夢でした」と述べたマルキーニョスには熱いものを感じた。25才で来日した彼も今年で31才になる。夢だったこのチームで日本でのクライマックスとなるシーズンを過ごして欲しい。
 俺たちのマルキーニョスがカンバリョッタ(宙返り)する姿が多ければ多いほど、スタンドは幸せにつつまれるだろう。





総攻撃???

2007年05月01日 | 角(鹿島サポ)のコラム


入場の際に配布された円形ポスターの三文字は果たされなかった。

 皆がバラバラのベクトルで戦った結果。それが0-1の敗戦だということ。
選手はお互いのプレーを感じ取れずチグハグなミスを重ね、ベンチから示された交代の意図はグランドでは表現されず。そしてゴール裏はサポートすべき選手達のことを忘れ、浦和サポーターに負けないことに終始(こうすることがアントラーズサポーターの総意なわけでは決してない)。総攻撃には程遠い。

 ビジュアル的にも、観客動員数的にも(相変わらず4万人台を叩き出す新潟はともかく)おそらく今節の目玉カードであったであろう鹿島VS浦和。アントラーズにとっては、2連勝後の大一番。ここで王者浦和を叩ければ勢いは本物に変わるだろう大事な一戦であった。そしてこの勝利には、日本中をホームに変えてしまう浦和サポーターを黙らせることが出来るという特典付きであれば我らサポーターも燃えないわけがない。

 試合の入り方は悪くなかった。ACLの影響か、動きの重い浦和に対し、我らがアントラーズは野沢、本山、興梠、マルキーニョスの機動力を活かし襲い掛かる。しかし、幾つかのチャンスをモノに出来なかったことが後々に響く。特に開始5分後の決定機を興梠が決めきれなかったことは大きいと言わざるを得ない。こうなると流れは相手に渡ってしまうのがサッカーの定め。徐々に浦和がボールを支配し始める。それでもこの日の鹿島DF陣は気迫のこもったプレーで浦和をはじき返す強さを見せてくれたので、気持ちよく前半を終えることが出来た。

 そして後半に突入。ここでもいきなり興梠、野沢と絶好のシュートチャンスを手にするが、またも決められず。個人的に、興梠の2つのチャンス逸機は、この試合に与えた影響以上に、彼のキャリアに与える影響という意味で口惜しかった。興梠のプレーを見れば特別なものを持っている選手だということは間違いなくわかる。しかしそれがコンスタントに試合を左右出来るかと言えば否だ。もっと多くの時間を闘い、自らの活きる術を身につけ、責任感を養うべきだと思う。だからこそ決めて欲しかった。次に繋げて欲しかった。田代が復帰してきた今、彼に残された先発機会はそう多くはないのだから。

 チャンスの後には…当然ピンチだ。迎えた後半11分、見事な左右への揺さぶりから最も警戒すべきポンテにやられた。そしてこの失点後のアントラーズは目に見えて集中力を切らし、ミスを連発。声を出してボールを要求することもなく、現状を打開しようとするアグレッシブな動きも見られなくなる。田代、佐々木と切られた交代カードに対しても、チーム全体として活かそうとする意思は見られず、互いの意図を図りかねて、結局大好物の横パスに終始。そうこうしている間に、歯がゆいままタイムアップ。
 このような内容の負け方が、常勝時代を知るアントラーズサポーターにとっては一番堪えるんじゃないか。数年前まではこんな風に勝ち星拾うの得意やったなーと。

 そしてピッチでの敗戦同様、サポーターのバイブスでも負けたと認めざるをえない。声の大きさや、人文字の巧さとかそんなことじゃない。というか今の現状で、そんなとこで競うのが厳しいことは最初から皆薄々わかっているはずだ。そうじゃなくて、選手をサポートするという基本的なところで負けたと思うのだ。
 もうすでにアントラーズ関連の多くの掲示板やブログでも語られているように、明らかにこの日のゴール裏は、ピッチじゃなく、反対側のスタンドしか見ていなかった。人文字のメッセージもしかり、Tシャツもしかり、紙ふぶきもしかり。個人的には全部嫌いじゃないし、挑発的なスタイルも悪くない。こういうことも含めてサポートの醍醐味だと思う。でもその前に、ピッチの選手に力を与えることが本懐で、そこに忠実な浦和サポーターと、それを二の次にしたアントラーズサポーターとでは土俵が違った。
 試合後、しつこく歌い続ける浦和サポーターに対し、鹿島ゴール裏は怒りの表情を浮かべ、実際小競り合いにも至ったが、その前に挨拶に来た選手にもっとメッセージを送るべきだったし(キャプテンマークを巻いた新井場が率先して引き上げていく様はやるせなかったが)、試合に負けたという現実と向き合う必要があった。

 そしてやはり、Jリーグ100試合出場達成の野沢のコールはやりたかった…。

 総攻撃。アントラーズは常にこのスタイルがストロングポイントであったはずだ。選手、スタッフ、サポーターが一丸となることで勝ってきた。自身も含め、皆がこのことについて考え直す必要があるのかもしれない。



SPIRIT OF ZICO

2007年04月28日 | 角(鹿島サポ)のコラム


例えトルコにいようとも、例え別のチームを率いようとも、気持ちはひとつ。

ジーコがもがき苦しむアントラーズに手紙をくれたらしい。
横浜FC戦前に届いたその手紙の効果か、その後2連勝。

 正直、まだジーコにケツを叩かれないと発奮できないのか、と苛立ちを覚えることも事実だが、この手紙が我々サポーターに与える勇気、落ち着きは絶大である。

 そもそも、ジーコとは直接関わりのない世代が多数を占める今のチームにおいて、この手紙にピンときた選手はそう多くはないのかもしれない。それでも、ジーコの薫陶を受けた数少ない選手達が手紙に示す反応を受けて、やはり下の世代の選手達も言い知れぬパワーを感じたことであろう。

 ジーコが鹿島に来てからというもの何度も繰り返し説いてきた「自信」「献身」「勇気」「知力」のキーワードの重要性。今度の手紙もその再確認といった内容だったわけだが、ジーコからの手紙がなくとも、常に「SPIRIT OF ZICO」の弾幕を出しているサポーターの方がいるし、ときにジーコの巨大フラッグがゴール裏を覆う。選手には、手紙の内容を噛み締めるとともに、今一度スタンドからのメッセージにも目を向けてもらいたい。
 そして我々サポーターも、鹿島はまだまだ熱いんやってことが伝わるようなサポートで選手と共に闘いたい。それがジーコへの返事だ。

 そんなこんなで今宵は93年モデル、背番号10で夜行バスに乗り込む!
フラッグは脚氏もお気に入りの某○ミスポで購入した初代デザインでアントラーズ的オールドスクール完成!
BGMはもちろんMAX VOLUME II!
でも7時間も聴いてられへんから序盤は「神様がサッカーを変えた」(元アントラーズトレーナー岸田光道著)を熟読!

打倒浦和、赤は俺らだけで十分や!

17番

2007年04月24日 | 角(鹿島サポ)のコラム


 サンガタウンのエントランスゲート及び看板の文字はなぜ鄙びたモーテルみたいなんですか?

とか思いつつ今期からサンガに加入した秋田豊を見に行ってきたわけであるが、やはり半端じゃないバイブスを放っていた!
 練習中にいい意味での緊張感(めちゃくちゃハードに削ったり)をもたらすことや、秋田の代名詞とも言えるヘディングの個人練習を全体練習後もひたすら繰り返すあたりまでは、らしいなー、とか微笑ましく見ていたのだが、その後なんと、フリーキックの練習を始めたのだ!

 わざわざ壁用の人形まで引っ張り出し、ゴールからやや左、約20m付近から、ボールの感触を確かめるように何度も何度も蹴る秋田。精度は…ともかく、また新たな武器を自らに搭載しようとするその姿はまさにストイック伝道師!
京都のミハイロビッチの異名をとる日もそう遠くはない、サンガ相手に不用意なファールは命取りになるだろう!?

そんなこんなで練習を終えた秋田にサインを貰いに行った。

 実はこのサイン、何にしてもらうか少し悩んだ。というのも、もちろんサンガグッズなど持っているはずもないし、そもそも俺たちの秋田だという意識がどうしても強い。かといって他クラブの本拠地にアントラーズグッズを持っていくのはどうかと思うし、なにより秋田の今に対してリスペクトを欠いているように感じる。
考えた挙句、フランスワールドカップの日本代表写真集にサインを貰うことにした。

 引き上げる秋田に声をかけ、軽く緊張しながらも無事サインを貰い、写真も撮らせてもらった。そして大満足でサインを眺めると、サインの横のナンバーがサンガでの「2」ではなく「17」になっているではないか。そう、フランスの地でバティとやり合った当時の秋田の代表での背番号は「17」だ!
この細やかな気遣い。ただ機械的にサインをこなすのではなく、相手が何を望んでいるのかを瞬時に想像出来る。本物のプロってこういうことやなーと惚れ直したぜ秋田!

 
 

うわっ、オチる↓

2007年04月23日 | 角(鹿島サポ)のコラム


昨日あんなにテンションをアゲ過ぎたせいか。
やっぱりこんなオチが。

柳沢骨折。

この感じ、昨日の文がネタふりみたいやん…。

 清水戦後半、ボールとは無関係のところで相手に足を踏まれ途中交代。
大事をとっての意味合いだと思っていたし、柳沢自身も、打撲だと思う、と言っていたのだが。
 骨折箇所は左足第5中足骨。ちなみに昨年3月末には右足第5中足骨を骨折している。僅か1年足らずで両足小指が折れてしまうヤナギ…不運だ。個人的には去年の離脱よりも今回のショックは大きい。なにせあんなにキレていたのだから。
 幸い、田代が全体練習に復帰の模様なので、いささかスクランブル発進の感は否めないが浦和戦はフル稼働してもらうしかない。主将の分まで。

 ちなみに岩政も鼻骨骨折のようだ。大岩も復帰しているが、マスクマンで頑張るのか。最近の岩政は自分で自分のハードルを下げてしまっているように感じる。鹿島の3番はストイックの象徴でなくてはいけない。
 そんなこんなで、今シーズン、我が地元京都に降り立ったストイック伝道師こと秋田豊のトレーニング姿を拝みにサンガタウンに潜入してきます。