新シーズンの訪れを感じさせる「富士ゼロックススーパーカップ」が行われ、天皇杯優勝のG大阪は、昨季のリーグ優勝チーム鹿島と対戦するも、0-3と完敗に終わった。
完敗の上に全く収穫のない試合になってしまった。中澤、山口、高木の3バックで臨んだ布陣が前半の早々に瓦解。6分に、左CKからのボールを岩政が頭で繋ぎ、興梠に先制点を奪われると、14分には右サイドを破られ、新井場のクロスに反応したマルキーニョスに追加点を奪われた。さらに、39分には3点目を鹿島MF野沢に流し込まれ、前半で勝負はあった。結局、後半開始から4-4-2に布陣を戻したG大阪だったが、追撃できずにそのまま完敗を喫した。
加地の不在による3バックでのチャレンジ、そして慣れない布陣で立ち上がりから続けて失点したことが大きな敗因となってしまった。1点目こそ興梠にボールが落ちたことは不運だったが、マルキーニョスに奪われた2点目では、鹿島のスローインのリスタート時から寺田の戻りが遅く、結果的に中澤と寺田の隙間に流れた興梠 にフリーでボールが渡った場面が致命的だった。スローインの後にG大阪のボランチと3バックをうまく右サイドに傾けた鹿島の揺さぶりにハマってしまった形だ。
3失点目は、FKからのリスタートだったが、3対2と人数的に有利な状況ながら、左に流れた興梠に簡単にクロスを入れられ、それを明神が食らいついたもののクリアできず、中央の野沢に流し込まれた形で、非常に“緩さ”の目立った場面だった。
加地の負傷離脱で、先週の大阪ダービー時に佐々木を代役で起用しながらも、それに可能性を感じず、この試合を3バックで臨んだことを西野監督も明言していたが、逆に4バックのままの方が落ち着けたのではという結果になってしまった。後半は、右から橋本、パク、山口、安田理という4バックで何とか無失点で乗り切ったが、橋本を下げたことで攻撃の形が作れず、G大阪がゴールを揺らす場面は無かった。結局は加地の存在感を裏付けることになったが、右SBの代役不在は今に始まった話ではない。それを差し引いても、何か昨季のサッカーから全体的に勢いは衰えている印象を受けた。
仮に加地の不在が最大の原因ならば、再びACLとJリーグを戦うハードな日程の中では、それこそ二兎を追うことは不可能だ。無冠どころか、昨季以上の低迷をリーグ順位に反映してしまうことにもなりかねない。加地がいなくなるだけで、4バックと3バックの併用もままならないことには不安を感じずにはいられないし、ターンオーバーなど夢のまた夢だ。
キャンプからの未勝利ぶりも含め、ACL優勝、CWC3位、天皇杯優勝と怒濤の2ヵ月を過ごしたチームが、“燃え尽き症候群”にすら駆られているのではないかというほどの2試合連続の完敗劇。ここにレアンドロ、チョが戻って来たとしても、劇的に変わるとは思えないのだが。
リーグ開幕まであと1週間。またハードな1年の始まりは、大いに不安の漂う試合になってしまった。試合を重ねて変わっていくことを祈るばかりだ。
完敗の上に全く収穫のない試合になってしまった。中澤、山口、高木の3バックで臨んだ布陣が前半の早々に瓦解。6分に、左CKからのボールを岩政が頭で繋ぎ、興梠に先制点を奪われると、14分には右サイドを破られ、新井場のクロスに反応したマルキーニョスに追加点を奪われた。さらに、39分には3点目を鹿島MF野沢に流し込まれ、前半で勝負はあった。結局、後半開始から4-4-2に布陣を戻したG大阪だったが、追撃できずにそのまま完敗を喫した。
加地の不在による3バックでのチャレンジ、そして慣れない布陣で立ち上がりから続けて失点したことが大きな敗因となってしまった。1点目こそ興梠にボールが落ちたことは不運だったが、マルキーニョスに奪われた2点目では、鹿島のスローインのリスタート時から寺田の戻りが遅く、結果的に中澤と寺田の隙間に流れた興梠 にフリーでボールが渡った場面が致命的だった。スローインの後にG大阪のボランチと3バックをうまく右サイドに傾けた鹿島の揺さぶりにハマってしまった形だ。
3失点目は、FKからのリスタートだったが、3対2と人数的に有利な状況ながら、左に流れた興梠に簡単にクロスを入れられ、それを明神が食らいついたもののクリアできず、中央の野沢に流し込まれた形で、非常に“緩さ”の目立った場面だった。
加地の負傷離脱で、先週の大阪ダービー時に佐々木を代役で起用しながらも、それに可能性を感じず、この試合を3バックで臨んだことを西野監督も明言していたが、逆に4バックのままの方が落ち着けたのではという結果になってしまった。後半は、右から橋本、パク、山口、安田理という4バックで何とか無失点で乗り切ったが、橋本を下げたことで攻撃の形が作れず、G大阪がゴールを揺らす場面は無かった。結局は加地の存在感を裏付けることになったが、右SBの代役不在は今に始まった話ではない。それを差し引いても、何か昨季のサッカーから全体的に勢いは衰えている印象を受けた。
仮に加地の不在が最大の原因ならば、再びACLとJリーグを戦うハードな日程の中では、それこそ二兎を追うことは不可能だ。無冠どころか、昨季以上の低迷をリーグ順位に反映してしまうことにもなりかねない。加地がいなくなるだけで、4バックと3バックの併用もままならないことには不安を感じずにはいられないし、ターンオーバーなど夢のまた夢だ。
キャンプからの未勝利ぶりも含め、ACL優勝、CWC3位、天皇杯優勝と怒濤の2ヵ月を過ごしたチームが、“燃え尽き症候群”にすら駆られているのではないかというほどの2試合連続の完敗劇。ここにレアンドロ、チョが戻って来たとしても、劇的に変わるとは思えないのだが。
リーグ開幕まであと1週間。またハードな1年の始まりは、大いに不安の漂う試合になってしまった。試合を重ねて変わっていくことを祈るばかりだ。