ホワイトシェパード・アリエスの日々 ≪一雲日記≫

いつまでもどこまでも一緒に歩こう!

感動の再会

2008-09-26 | 0~1歳
 ちゃんと挨拶できるんだ

 おぼえてる?

 ひとかたまり 

 あたしのお姉ちゃんよ! 

 合宿ですか

 同じバケツの水を飲む 

 アリエスの姉妹、ツナデちゃんがパパさんママさんと共に近くまで会いに来てくださった。ツナデちゃんの「姉」、アニーちゃんも。

 貸切でないドッグランであることやアリエスの吠えを考えると不安で仕方なかったが、あまりにも興奮していたら車から降ろさなければいいのだと自分に言い聞かせて出発した。何より、いつも「大丈夫」と言って機会を作ろうとしてくださるアニツナパパママさんの気持ちがうれしく、それを無駄にしたくはなかった。

 大型犬エリアには他に誰もおらず、アニツナちゃん一家の後に入場。二重扉の外側で既にワンスカワンスカと吠えるアリエス。ネットから中を見せようとしたら、高跳びのベリーロールみたいな状態で彼だけ中に入ってしまった。ゲゲッと焦りながら自分も入場。吠えまくるアリエスに為す術なく、リードを握ってネットを張っている杭につかまった。するとアニーちゃんとツナちゃんがゆっくり近づいてきてくれる。こんなふうにしてもらえることなど散歩の時は考えられない。やがてアニツナちゃん姉妹がそっとノーリードになり、もう一度近寄ってくれる。ではアリエスも、ということでとうとうフリーになった。一直線に彼女達のほうへ駆けてゆく。私の胸いっぱいの不安をよそに、ツナちゃんに「いいかげんにしなよ」と吠え返されたアリエスは黙り、すぐにお互いの匂いを嗅ぎ始めた。

 彼は犬の言葉を忘れてしまったのだと思っていた。もう教え直すことなどできないと。けれどそれは、私が勝手に設けた限界であった。身元調査の仕方もされ方も知っている。吠えたり歯を出したり、あるいは身を引いたり逃げたりの駆け引きもできる。できるんだ、と感無量だった。ゆったりとした笑顔で見守るアニツナパパママさん。「犬同士は自分達で身ごなしを調節できるものですよ」と話されていたのを思い出しながら、本当にうれしい気持ちで彼らの走る姿を見た。こんな日がくるなんて!ヤッターッ!

 アニーちゃんはお姉さんらしく、ツナちゃんを注意したりアリエスを遊びに誘ったりしてくれる。ツナちゃんはお姉ちゃんを守るように、アリエスとの距離感をはかるのだった。美人姉妹と全力疾走することができたアリエスは笑顔。バテては私達の足元に伏せ、ナベアツ風の声を出すのだった。

 人間にとってのいわゆる問題行動というものに対し、犬の心理学者などの専門家は「少しずつの刺激を段階的に」としきりに言うが、日常生活の中では現実的ではない。曲がり角で動物と鉢合わせるかもしれないし天候などはコントロール不可能。それよりも、自分がアリエスを信用していないこと自体に問題があるのだろう。信頼は心にあっても、具体的な行動に表さなければ伝わらないのかもしれない。信じて、たくさんの経験を積ませること。どこへでも一緒に出かけ、一緒に出会い、一緒に食べ、一緒に眠る。姉妹とあちこちに出かけられているアニツナパパママさんに学ぶことは大きい。心から感謝しています、ありがとうございました。

 楽しく遊んだが、帰りにリードをつけると吠えてみたりする。私達が克服すべき課題は、「他の子と接触できない」ではなく「リードをテリトリーとして仕事をしなくて良いと教える」であると明確になった。自分にとって大きな一歩だと感じている。

 アリエスは穏やかな顔で食事をし、穏やかに眠っている。今日は絶対にいい夢をみるだろう。