はるみのちょっとTea-time

日々の暮らしのなかで感じたこと、市民運動のことなどわたしのことばで、つづります。

山ちゃんとの『ご縁玉』~ありがとう! 山ちゃん!~

2008-11-21 | 医療と健康関連

2008年11月21日(金曜日)
友人からのメールで
豊後の山ちゃんこと、
山田 泉さんが今朝、天国に召されたことをしりました。

今年の6月14日、福井市内での講演会が
ほんとうに一期一会となってしまいました。
(この直後にわたしは再入院)
http://blog.goo.ne.jp/aran1104/d/20080614

こんどは、わたしが大分へ山ちゃんに会いに行くからね・・・
と、かたい約束を交わしたにもかかわらず、
果たせなかったことが悔やまれます。

きっと最愛のご家族やたくさんのお友だちにかこまれての
旅立ちだったと思います。

たった一度の出会いだった山ちゃんなのに
わたしの心は、張り裂けんばかりに痛みます。
それほど、山ちゃんの存在が大きかったということなのでしょう。

まだ涙がとまりません・・・

2日前に、みどりさんから電話があり、
朝日新聞に『ご縁玉』の記事が載ってたよと
教えてもらったところでした。

山ちゃんが紡いできた「ひとりから」はじまる縁は
これからもきっと、いろんなかたちでひろがっていくことでしょう。
天国から、「どげしょっかえ」と笑顔で語りかける
山ちゃんの姿が、思い浮かびます。

乳がんの再発・転移におびえながら生きていかなければならない
わたしにとって、山ちゃんは道標でした。
泣いとったって、はじまらんき・・・
山ちゃんならきっと、笑ってそう言うにちがいありません。

山ちゃん あなたに出会えて ほんとうによかった! ありがとう!

15日の(こちらでは19日)朝日新聞の記事です。

『命の尊さ 乳がん女性の出会い通じ描く 
    ドキュメンタリー 映画「ご縁玉」完成』
             2008/11/15朝日新聞朝刊 生活面
 
乳がん体験から中学校で「いのちの授業」に取り組んできた
大分県の元養護教諭、山田泉さん(49)の
ドキュメンタリー映画が完成した。
15日の大分上映を皮切りに、各地で公開される。
完治が望めなくなって約1年半。
人柄に引き寄せられた人たちの新たな出会いを通し、命の尊さを描く。
                                      (高橋美佐子)

【主人公の山田泉さん「生と死 考える素材に」】

10月下旬から大分市内のホスピスに入院している
山田さんを個室に訪ねた。

「やっと完成したよ」。
そう言って見せてくれたのは、手作り絵本。
今年3月末に自殺した元教え子の女子高生を追悼するため、
元同級生9人と一緒に作った。
山田さんは、彼女が生きていたことを忘れず、
人に無関心にならないで、との詩を寄せた。

生徒も同僚も友人たちも皆、「山ちゃん」と呼ぶ。
県内の小中学校で28年間、保健室の先生をしながら、
性教育や人権、平和問題に情熱を傾けてきた。
乳がんになった9年前からは、障害のある人、ハンセン病の元患者ら
有名無名のゲストを教室に招く「いのちの授業」をした。
真剣に生きる大人が、中学生に語りかけた。

昨年3月に退職した直後、2度目の再発がわかった。
絶望とは裏腹に、長年の教育実践や「いのちの授業」が話題になり、
今年9月ごろまで本の執筆や講演、出前授業などを積極的にこなした。

【最後の海外旅行】

映画は、山田さんが「人生最後の海外旅行」と公言して
昨秋訪れたパリでの、不思議な出会いから始まる。
もう1人の主人公は35歳の仏人男性チェリスト。
共通の言語を持たない2人なのに意気投合した。
彼は3ヶ月後、「山ちゃん」にもらった1枚の五円玉を手に、
大分にやってきた。

山田さんは男性を各所に連れて歩く。
自分がボランティアとしてかかわってきた児童養護施設、
入院したホスピス・・・・・・。
男性は先々でチェロを演奏する。
集まった人たちは、弦の荘厳な響きを聴き、
涙を浮かべたり、笑ったりする。

男性はベトナム戦争孤児。
生後まもなく仏人夫婦に引き取られたが、
その義母を9年前に乳がんで失った。
「山ちゃん」を訪ねる旅は、果たせなかった親孝行と自分探しの旅。
「たくさんのものを受け取った。
それは『縁』であり、譲り受けたら返すもの」と男性は映画を締めくくる。

【縁結んだ五円玉】

タイトルの「ご縁玉」は、2人の縁の始まりとなった五円玉からとった。
監督で仏在住の映像作家、江口方康(まさやす)さん(44)は「
初対面の山ちゃんに『いつか映画を撮りたい』と話すと
『人生は短い。グズグズしていちゃだめ』と背中を押された」と話す。

山田さんは今、痛み止め薬を増やし、水さえのみ込むのが苦しい。
「桜は見られないだろう」と医師に告げられている。
夫の真一さん(52)ら家族が泊り込んでそばにいる。

「上映が決まって本当に良かった。
生と死を考える素材にしてほしい」。
山田さんはしっかりとした口調で、こう話した。


http://mytown.asahi.com/oita/news.php?k_id=45000000811150004
「ご縁玉~パリから大分へ~」/先行上映
         朝日新聞大分県版/2008年11月15日

                   
                       ご縁玉のチラシ
 
乳がんと闘う豊後高田市の元養護教諭、山田泉さん(49)と
チェリストとの交流を描いたドキュメンタリー映画
「ご縁玉~パリから大分へ~」が15日から、
東京公開を前に大分市で先行上映される。
パリ在住の江口方康監督(44)=写真=がビデオカメラを回して、
2人の物語を紡ぎ出した。

江口監督と山田さん、チェリストのエリックマリア・クテュリエさんが
初めて出会ったのは昨年9月のパリ。
共通の知人に誘われたホームパーティーだった。
しかし「その時は2人の映画を撮るなんて考えていなかった」と言う。

きっかけは、その3カ月後に、エリックマリアさんから聞いた
「(山田さんに会いに)日本へ行く。
がんの痛みを和らげるチェロセラピーがしたい」という一言だった。
彼は自分がベトナム戦争の孤児で、フランス人の養母も9年前に、
乳がんで亡くしていることを打ち明けた。

同12月下旬~今年1月上旬、江口さんはエリックマリアさんに同行し、
日本で再会した2人の様子を、60分テープ約80本分も撮り続けた。
フランス語が話せない山田さんと、日本語が話せないエリックマリアさん。
江口さんはカメラを回す際、あえて通訳はせず、
チェロと笑顔で会話する2人の自然の姿を撮影した。

72分の作品の中には、県内の自然や日常の風景も所々に出てくる。
江口さんは「普段何げなく見ている景色も、
2人の物語を通して美しいと感じてもらえるはずです」と話す。

同作品は15~21日、大分市府内町2丁目の
映画館「シネマ5」で上映される。
料金は一般1700円、大学、高校生は1400円、
小中学生と60歳以上は千円。
その後、東京、大阪、佐賀などで上映予定という。
大分での上映時間の問い合わせなどは
同館(097・536・4512)へ。

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