2009年1月7日(水曜日)
昨日、ホントは朝日新聞の記事を
アップするはずだったのに、
12時間爆睡ですっかり忘れておりました・・・
【自然と生きる】の最終版です。
しかも風力発電に「逆風」という表題。
あの敦賀新港に置きっぱなしの風車の羽は
いったいどこに運ばれていくのでしょうか。
新幹線の車両を運ぶほどの巨大なトレーナー
じゃないと運搬できないという風車の羽・・・
そのトレーナーを通すためには、
6メートル幅の道路が必要だそうです。
建設予定地のそばには、その羽を刈り置きする
広大な場所もいります。
山肌は削られ、木々が伐採され、
地肌がむき出しになるのは目に見えています。
これのどこが「環境にやさしい風車」の建設?
じゃあ、これに代わるもっといいエネルギーが
あるなら言ってみろよ!
反対するときにはな、ちゃんとかわりの政策を
提案してからするもんじゃあ!!
新しいことするときにゃ、多少のリスクは
つきもんやろが!
賛成する方の声はいつもきまって、
大きく、さも正論のようにさえ
聞こえてきます。
しかしほんとうに、環境破壊をも上回るだけの
メリットが、とても風力発電にあるとは
思えません。
2月に再度、話し合いがおこなわれるという
新庄地区・・・
どんな結論が待ち受けているのでしょうか・・・
http://mytown.asahi.com/fukui/news.php?k_id=19000250901060001
【風力発電に「逆風」(5)(終)】
2009年01月06日
県内で唯一稼働している国見岳風力発電所。
右下の車と比べると、その巨大さが分かる
=福井市国見元町
福井市の西部、日本海を望む国見岳
(標高656メートル)の山頂。
寒風を受けて、ブオーン、ブオーンと音を立てながら
直径52メートルの風車が回る。
県が02年に運転を始めた県内唯一の風力発電所
(2基、1800キロワット)。
高さ75メートルの風車塔は、
近くで見ると、巨大さに圧倒される。
二酸化炭素(CO2)を出さないエネルギーとして
地球温暖化防止に期待される風力発電。
国は導入目標を10年度までに
300万キロワットとして、
「新エネルギー・産業技術総合開発機構」
(NEDO)を通して建設に補助金を出している。
電力事業者は全国各地で風力発電所を建設し、
06年度末で1314基。
それでも目標の半分ほどだ。
06年夏のある日、美浜町新庄の当時の区長のもとへ、
風力電力事業者「クリーンエナジーファクトリー」
(北海道根室市)の社員が訪ねてきた。
「山に風況調査のポールを立てたいのですが」。
風車を回すのに十分な風が吹くか調べるためだった。
数カ月後、25基の風力発電所建設計画が
同社から提案された。
「工事で木を切り、道を広げる。
山が荒れてしまうのではないか」
「用地の賃料が地区の収入源になる」。
林業の衰退が進む地区で、
住民の間に賛否の議論が起こった。
新庄地区の山は住民208人が共同で保有する入会林。
約6千ヘクタールの森林の一部には
貴重な天然のブナ林も広がる。
地区では何度も集会を開いているが、
結論は出ていない。
「一緒に暮らしてきた自然が変わってしまうのではと
皆に不安はあります」と久保忠志区長(62)。
2月に再び集会を開くことにしている。
あわら市の北潟湖。
澄んだ高い空を、マガンがV字編隊で飛んでいく。
風の通り道は、鳥の通り道。
渡りや生活のために鳥が飛ぶコースは
だいたい決まっている。
規則的に吹く風を利用することが多いからだ。
「なんで鳥が通るあの場所に建てるのか」。
日本野鳥の会自然保護室長の古南幸弘(47)は憤る。
電源開発(東京都)が湖近くで進める
風力発電所の建設計画のことだ。
11年に10基(2万キロワット)の運転開始を目指す。
建設予定地周辺は、石川県の片野鴨池で越冬する
マガンやヒシクイが餌場の坂井平野へ向かう飛行ルート。
同会が05~06年度に朝夕41回調査すると、
群れの約1割が予定地周辺を通ることが分かった。
調査の間だけでも6回。
通過していく群れの規模は、なぜか他のコースより大きく、
二千数百羽を数えたこともあった。
野鳥への影響は避けられないとして、
同会や石川県加賀市は環境省や県などに
建設計画の見直しを求めた。
これに電源開発側は先月中旬、
越冬期間の10~3月に日の出10分前から1時間
日没30分前から70分間、
風車の運転を止める異例の対策を示した。
だが、と古南は言う。
「自分たちも鳥が飛ぶ時間帯は完全に
予測できていない。
本当に効果があるのか確証はない」
岩手県では昨年9月、絶滅危惧種のイヌワシが、
風力発電所の近くで死んでいるのが見つかった。
北里大獣医学部の解剖で、
風車に衝突して死んだとみられた。
北海道では天然記念物オジロワシの死亡例もある。
こうした「バードストライク」の問題から、
計画が中断、縮小を余儀なくされるなど、
環境にやさしいはずの風力発電がいま、
「逆風」にさらされている。
古南は「温暖化防止策も、開発を伴えば自然へ
負荷をかけることになるのではないか」と言う。
温室効果ガスの排出抑制が主目標の
「気候変動枠組み条約」と、
自然と人間の秩序ある共存をうたう「生物多様性条約」。
補完し合うはずの二つの理念が、
風力発電を巡っては、かみ合っていないように見える。
「風力発電は開発できる場所とそうでない場所を
土地利用計画で定めれば、温暖化のリスクと
生物多様性のバランスはとれる。
これからは人間がもっと知恵を絞らなくては」と
環境エネルギー政策研究所の飯田哲也所長は語る。
京都議定書で日本は、90年度と比べ08~12年度に
温室効果ガスを6%削減すると世界に約束した。
本来の目的は数値達成ではなく、
自然と人間が共に生きられる地球を目指すこと、だ。
=敬称略。
あたたかくなりましたら、ぜひ、お訪ねしたいと思っております。
こちらでは地元が誘致するかたちになるのではないかとも、危惧しています。
原子力発電を抱える敦賀では、「原子力じゃない」ということも、目玉のひとつ・・・
問題が山積です。