夜中に痛みだした右側の歯や歯茎・・・
それもかなり痛い。
しかもその痛みは、耳から顔面の右側全体にひろがってきた。
ロキソニンを飲んでも、痛みは治まらず
これって、けっこうヤバくね?
これは歯医者さんじゃなく、口腔外科だ!
いろいろ検索した結果、朝一で済生会病院の口腔外科に
連れて行ってもらうことにした。
予約なし、紹介状なしだけど・・・
受付を済ませ、待つこと1時間。
「まずは、お口の中を見せてもらいます。」という
若いドクターの診察が始まった。
歯や歯茎を触診し、すぐにレントゲン撮影。
で、レントゲン写真をみたドクターの顔がこわばった。
ひょっとして、歯が原因じゃないかもしれないし
CTスキャンしてきてください・・・
右側鼻腔近くの骨が、溶けているようにみえるから・・・
ジャ~ン・ジャジャジャジャ~ン・・・
脳内にベートーベンの運命が流れ始めた。
これって・・・もしかして・・・骨髄腫?
脳内のスクリーンには、右側のほっぺにガーゼを貼った
吉永小百合の姿が・・・わたしとオーバーラップする。
あ~・・・ババアだということも忘れ
わたしは薄幸な美少女になりきっていた。
CTのあと、待合室の健さんに状況を説明。
健さんは、イスからずり落ちそうになる。
やっぱ、骨のガンかもな・・・あんたが落ち込んでどうする!
画像の解析診断までの1時間は、ホントに長かった。
正午前に、名前を呼ばれ診察室へ・・・
乳がんの後、歯の治療を受けていたが
抜歯したあとすぐ、脳動脈りゅうがみつかり
クリッピング術を受けたこと、まだひとつ脳動脈りゅうが
あることなどを話した。
ドクターはCTの画像を見せてくれて
右下の奥から2番目の治療途中のまま放置してきた歯と
左端の奥歯(これも治療途中のまま放置)を抜歯するという。
右上の奥歯2本も神経が死んでいて
その結果、鼻腔にかけてかなり炎症が広がっていることから
2本の歯に穴を開け炎症の原因を突き止めるらしい。
で、それはいつ? 今すぐこれから・・・
イスをたおされ、顔にはタオルがかけられ
麻酔が始まった。
痛かったら、遠慮せずいってくださいね・・・
優しい声で言うけれど、麻酔をやめてくれるわけではない。
ごめんなさいね・・・ちょっとチクッとしますよ・・・
どこがチクッとだぁああ!
痛いですか、ごめんなさいね・・・もう少しですよ・・・
ギャアァアア!
あとすこしですよ、ごめんなさいね・・・
抜歯にもかなり時間がかかり、ドクターもフ~とため息をつく。
そのあとの、骨に穴を開ける作業には、かなりてこずっていた。
あと少しですよ・・・これで最後ですよ・・・
って5回も言ってるわ!
終わったら時計は2時半を過ぎていた。
1週間後に再度、検査し
必要なら右上奥歯も抜歯になるらしい。
抗生物質と痛み止めの処方箋をもらい
待っている健さんのとこへ・・・
なんと、健さんは食事もせずに待っていたらしい。
きっと入院せなあかんのや・・・と思ってたらしい。
健さんのほうがげっそりやつれて、病人みたいに見える。
家に帰りついたらすでに4時半・・・
健さんは疲れ果て、今日も店、休むらしい。
わたしは、麻酔が切れてきて痛みが増してきたので
痛み止めを飲んで寝ることにした。
7時過ぎ、お腹がすいて目が覚めた。
そうや、今日1日、なんにも食べてない!
まだヒョロヒョロの健さんと明洞で晩ごはんすることにした。
なぜか健さんは食欲がないみたいだ。
それって気疲れ?
わたしはテールスープにご飯をいれて完食!
健さんが注文した料理も半分以上、わたしが食べた。
あんた、今日手術したとこやで・・・
よう食べれるな・・・恐ろしいわ・・・やって!