企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

営業の管理職は、一度は目を通そう♪

2006年07月25日 | 本の紹介(ビジネス)
あれこれ、本を買ったりしていて、じっくりと読めていなかったのだが、やっとこの本を読み終えた。読み始めてからは、結構早かったから、きっかけが欲しかった、ということかな。
いろいろ営業の本を読んで来たけれど、まぁ、この本も類書といってよい気がする。新しい概念とかがあるわけでもなく、あれこれ考えて本を読んでいる人にとっては、表現を変えてわかりやすくしたものだなぁ、と感じるところか、と。
ハーバードビジネスレビューなどの翻訳物を読むのが、どうも苦手、という人にはエッセンスをコンパクトにまとめてくれている、という意味でよい本だと思う。ソフトブレーン宋氏の本と比べて、違いがあるとすれば、日報廃止で面と向かったコミュニケーションをすべき、という藤本氏。宋氏は携帯を使った情報送信。というところ。
あと、この藤本氏の本の方が、より日本の企業の現場でありがちな事象を描写して課題を指摘しているかなぁ、と感じる。
気になるのは、結局、このタイトルを見て、本書を手に取る人は営業部隊のそれなりの人々なんだろう。営業は、勘と経験と度胸、そして愛敬なんて本心で言っている人は、読むことはしないだろうなぁ。

そんな人のために、要点だけでも記しておこうかと思う。これで興味を持てたら、ぜひ書店でもよいので手にとって眺めてみて欲しい。

○ 営業(にかかわらず)社員は育成できない (僕は、企業活動は教育・学習そのものだと思っているので、筆者の意見には反対なんだけれどね)
○ 営業は確率だ (まぁ、コールドコールやアポなし訪問などばかりなら、確率だとは思うが、実際は、飛び込みばかりやっているわけではない。いろんな情報を元に仮説を立てて、攻略することが多いだろう。思い込みも仮説の一つ。。。だと思うが)
○ プレイングマネージャーでなく、管理をさせよ (日報の代わりに、面談を増やす、という意味では、そうだろう。だが、実際は管理できない人の方が多いのでは? ある日から突然管理者になれと言っても、すぐには慣れないだろう。特に注意すべきは、そういう管理職が旧来的な上司となって命令ばかりしてしまうこと。ファシリテーターとして、また、カウンセラーとして接することができるかどうか。)

あと、こういう見方もあるなぁ、と思ったのが以下の二つ
○ 営業センスの七つの事例 (第一印象がよいこと、ポジティブで負けず嫌いな性格、記憶力、質問に対しての簡潔に話す能力、洞察力、的確なヒアリング能力、人の悪口を言わない性格・・・・これ、MECEかなぁ?なんて考えてしまったけれどね。活用する人は、それぞれがどういう関係にあるか考えてからするといいですね)
○ マネージャーの心得七ヶ条(減点主義で部下を評価してはならない、自分との距離感の遠近で部下を評価してはならない、人気取りをしてはならない、誹謗中傷に耳を貸してはならない、部下の力不足に優越感を感じてはならない、出る杭を打ってはならない、哲学を持たねばならない・・・・管理職としては当然とも思うけれど、本当の意味で管理職と言えるのは経営層とその次くらい。組織上、仕方なくおいているような管理職にこれを求めるのは酷かも。まぁ、だから組織をスリム化して、ということも考えられる)

680円(税別)は、決して高い買い物ではないだろう。買ってもよいし、立ち読みでもいいから見て欲しい。きっと数ページは、あなたの仕事、立場について、そうだよなぁ、なるほどなぁ、というところが見つかるはず。
そこをきっかけに、本を読み始めて、他の本も読んでいって欲しいと思う。

御社の営業がダメな理由

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