最近、海外に行っていない。このような情報を見ると、日本は鎖国みたいな感じがしてしまう。既得権益を守ることに意味はあるのかもしれない。例えば、著作権や特許などが世界で存在しているのは、発案者、考案者への敬意を込めてということだろう。それにより、世界が大いに便益を享受できるなら、いくばくかのコストはオンされるのも納得できる。一方、独占(寡占)状態にある組織が、長きにわたって利権を維持し続けるのも、その利権の枠組みの外でいるものにとっては、うらやましいとは思いつつも、まぁ、独占状態を維持し続ける努力を続けているのだろうから、しゃーないか、と思ってしまう。
日本という国は、流通含め、さまざまなムダを包含して、粗利(そして経費)を多く使う国なんだなぁ、とつくづく思った。過剰なサービスのために投資をして、それを消費者に負担させるなんてのは当然のこと。メーカーにしても、消費者が無知なのをいいことに、「この商品は広告宣伝をしていないから、安くできるんです」なんて平気で言っている。そういう嘘をついて、独占販売しているようなのはどうなんだろう、なんて考えるのだが・・。
話がそれてしまった。世界の航空業界が、ずいぶんと変革している。移動のコストが、とんでもなく安くなってしまっているらしい。LCCと呼ばれる、低価格で空の移動を供給する企業が台頭してきたのだという。タイトルの70円というのは、キャンペーン価格であり大げさな例ではあるが、そういうチケットも存在するらしい。もっともこれはチケット代であり、サーチャージ(燃料費)は別途請求される。それでも、数千円で国境を越えた旅が実現しているのだとか。
一方、日本国内ではどうか?一部の幹線では、地上との競争の中で、比較的安いチケットもでているが、多くは、高い運賃設定になっている。そういう事実を、この本であらためて認識させられた。
余談だが、燃料費って、人が一人のった乗らないでは、あまり変わらないと思うけれど、売れたチケットとあわせて、決まった金額が課金されている。本当は、乗った人数で割るべきなのに、乗る人が少なくても、同じコスト負担なんて、なんかちがうなぁ、と思ってしまった。日本では、航空機の運賃は、早くに予約すればするほど安くなるが、ホテルの様に、座席が固定費として存在し、飛び立ってしまっては回収できないというサービス、から考えると、直前(数時間前)に残り席を格安で販売してもよいのではないだろうか? それにより回収額を増やすというのも、ひとつのビジネスモデルとは思うのだが・・。
ずいぶん前から思ってきたこと(そして言ってきたこと)、人の移動のコストが安くなれば、経済は発展するという考え。移動コストには、時間*金額という両方の側面がある。さらに言えば快適(移動時間をムダにしないという意味では時間の枠に入る)さ。
移動コストが下がれば、一極集中も緩和されるだろうし、これまでよりもっと人が移動することでお金も循環する。今、東京←→大阪は、片道15000円程度。バスなら5000円程度だけれど、往復すると1-3万円かかる。バスはとんでもなく時間がかかるので、新幹線について考えると、たとえばこだまの自由席で移動しても、13000円はかかるのだけれど、これを6000円くらいに設定できないものか?と思ってしまう。往復12000円。これなら、時給800円のアルバイトでも、15時間程度。東京と大阪がぐっと近くなる。
温暖化だ、とか言っているが、新幹線は既に走っているわけだし、こだまなんて、指定席以外は結構がらがらで走っている。直前購買(発車15分前とか)にかぎってディスカウントしたってよいのではないか?(そもそも自由席だから、あまりディスカウントの意味はないかも) こだましか停車しないローカル駅にとっても、移動コストが下がることでわざわざ寄ってみよう、とか新たな需要が喚起できるのじゃないか?とも思うのだけれど。どうだろう?JR東海さん。京都へ行く、というキャンペーンもよいけれど、「こだま」の大衆化で、さらに固定費分を回収しながら、地元にも喜ばれる。。一方、時間が短くて済む「のぞみ」号などは、現行のままでも仕方ないと思うし、逆に、グリーン車よりもより上のクラスをつくっても良いくらいだと思う。成田エクスプレスのグリーン車程度のグレードでよいのだけれど。
いかんいかん、飛行機の本の話なのに、新幹線の話題になってしまった。国内では、パイロットが不足しているという話も聞く。スカイマークが欠航しているのは、多くの人が知るところだろう。国内航空については、飛行場(空港)アクセスがやはりネックなんだろうなぁ。都市から至便の空港なんて福岡か神戸くらいしか思いつかない。
とにかく、この本は安価かつ簡便に、いろいろ、空の便について考えることができる本だと思う。さくっと読んでみてはどうだろう?
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明智光秀は、本能寺の変後も生き続けたばかりか、息子の天海とともに徳川家を支えた、という歴史ミステリー。一言でいうとそういうことになりますね。(え?ネタバレすぎる?) ちょっとネットで光秀を調べれば、光秀=天海、とか天海=光秀の弟、とかの説は見ることができます。この本についても、多少は、掲載されているため、そこまでのネタバレでもないでしょうし、やはりミステリーとして楽しむのは、読みながらじゃないと♪楽しめて読みました。
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環境問題という言葉が叫ばれるようになってから、結構な時間が経ちますね。こういう社会的に影響力がある人が、自分が得られた情報を元に判断すると、どうもCO2もうさんくさいし、日本の政治は怠慢だ、というのがこの本のまとめ。ゴミのリサイクルは、環境のためによくないし、エコバッグも逆に作るために余計なCO2を使っているとか。それぞれ断片としてはいろいろな場所で掲載されている内容ではあると思いますが、対談含めて解説がされていくので読みやすいと思います。ただ、一方で、これまでの俗説と、彼らの考える新説が、どうなっているのか、ということを表にして対比でもしてくれれば、とも思ったのですが。
本件、いまだ、何が「ほんとう」なのかわからないですが、それぞれ読んでみる限りは、CO2削減推進運動は怪しいなぁ、と思ってしまいます。ブームにしては、コストがかかりすぎているように思う。
よくわからないけれど、世の中の流れだから、と安易に、エコだとかCO2だとか言うのではなく、こうして出版されている様々な本なども、さくっと目を通して、一人一人が考えてみてはどうかな? (もっとも、本当にCO2話が間違いだ、と思っている人は、一人一人が考えるまでもない、考えることすらムダ、と言うかもしれないけれどね)