タイトルだけでは、買おうとしなかったかもしれない本。帯のキャッチ「ストップ!年長者一人勝ち」というのに惹かれて中を見てみると、なかなかしっかりと論が展開されているなぁ、と思ったのだった。
最近の、ニートや若者を責め立てる議論を強く否定して、「本当のパラサイト世代は、若者ではなく、年長者なのである」と言っている。年長者がその世代の富(それも将来60年にわたってが負担していくことになるお金)を守るばかりだから、若者は救われないし、将来生まれてくる世代達も更に困るだろう、というお話。
年金だけではなく、高齢者向けの福祉はたくさんある一方で、若者はどんどん搾取されてしまう!と今の社会の問題をわかりやすく(ただ、ちょっと冗長ではあるが)説明している。
世代間戦争という表現は、確かに一面を捉えていると思うし、正直、年金制度については当てにしていない。一種の税金と思っている。その税金が、どんなことに使われているか、が問題なんだろうな、と感じる。(例えば、ムダ?な公共投資とか、企業に比べると人時生産性の低い公務員サービスの一部など)
著者は、小さな政府を実現すること、そして将来高齢者を支えることになる若者にこそもっと光をあてて支援をすべきだ、と言っているので、総論は同意できる。ただ、そうした社会の実現にむけて、考えなければならないのが、誰が今、ストックをもっているのか?ということだ。
一律に高齢者や公務員を対象にして、金銭面でのカットをしよう、としても必ずしもそれが成功するとは思えない。公務員にしても、高齢者にしても、ストックをため込んでしまっているのはごく一部であって、大半はフローで生活をしているに過ぎないのではないか?と思っている。
まぁ、そのフローが問題であり、若者(民間人)は社会保険料や税金を取られ、くわえて忙しく働かされる一方で、高齢者については少ない税金で時間もありフローも多少はる、という世代間の不公平がおかしい、という指摘はそうだな、と感じる。
でも、いきなり公務員を半分にします!とか簡単にはできないし、郵政の民営化のように実質がないような改革を行われても意味がない。
まぁ、一つの議論のあり方として、政治家にはこの本の議論くらいには目を通してもらいたいし、違うというなら反論してもらいたいと思う。
私なんかは、この国内の世代間格差が、将来的に国の競争力を失うことにつながってきて、大半の国民が生活に困る!ということを危惧してしまうのだけれど。。(世界的な食糧難は目の前かと)
最後に、一つだけ。5ページに、喧々囂々でも、侃々諤々でもない、喧々諤々という言葉が出てくる。これは、意味が分からない。議論なのか、うるさいことなのか?これだけの論旨を展開できる人だが、こういう誤用は、ちょっともったいないと思った。編集者も気がつかないものかな?と。丁寧にルビまで振ってある。
最近の、ニートや若者を責め立てる議論を強く否定して、「本当のパラサイト世代は、若者ではなく、年長者なのである」と言っている。年長者がその世代の富(それも将来60年にわたってが負担していくことになるお金)を守るばかりだから、若者は救われないし、将来生まれてくる世代達も更に困るだろう、というお話。
年金だけではなく、高齢者向けの福祉はたくさんある一方で、若者はどんどん搾取されてしまう!と今の社会の問題をわかりやすく(ただ、ちょっと冗長ではあるが)説明している。
世代間戦争という表現は、確かに一面を捉えていると思うし、正直、年金制度については当てにしていない。一種の税金と思っている。その税金が、どんなことに使われているか、が問題なんだろうな、と感じる。(例えば、ムダ?な公共投資とか、企業に比べると人時生産性の低い公務員サービスの一部など)
著者は、小さな政府を実現すること、そして将来高齢者を支えることになる若者にこそもっと光をあてて支援をすべきだ、と言っているので、総論は同意できる。ただ、そうした社会の実現にむけて、考えなければならないのが、誰が今、ストックをもっているのか?ということだ。
一律に高齢者や公務員を対象にして、金銭面でのカットをしよう、としても必ずしもそれが成功するとは思えない。公務員にしても、高齢者にしても、ストックをため込んでしまっているのはごく一部であって、大半はフローで生活をしているに過ぎないのではないか?と思っている。
まぁ、そのフローが問題であり、若者(民間人)は社会保険料や税金を取られ、くわえて忙しく働かされる一方で、高齢者については少ない税金で時間もありフローも多少はる、という世代間の不公平がおかしい、という指摘はそうだな、と感じる。
でも、いきなり公務員を半分にします!とか簡単にはできないし、郵政の民営化のように実質がないような改革を行われても意味がない。
まぁ、一つの議論のあり方として、政治家にはこの本の議論くらいには目を通してもらいたいし、違うというなら反論してもらいたいと思う。
私なんかは、この国内の世代間格差が、将来的に国の競争力を失うことにつながってきて、大半の国民が生活に困る!ということを危惧してしまうのだけれど。。(世界的な食糧難は目の前かと)
最後に、一つだけ。5ページに、喧々囂々でも、侃々諤々でもない、喧々諤々という言葉が出てくる。これは、意味が分からない。議論なのか、うるさいことなのか?これだけの論旨を展開できる人だが、こういう誤用は、ちょっともったいないと思った。編集者も気がつかないものかな?と。丁寧にルビまで振ってある。
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