企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

最近、ブログしてませんが・・・本をいくつか

2010年07月31日 | 本の紹介(ビジネス)
この本、文庫になって出たのですが、随分前と印象が違うように感じました。完全版と書いてあるのは、少し詳しくなったのかもしれません。
この本を読むと、クラシック音楽て、こういうことなんだ~というのが分かります。しかし、紹介されているチェリビダッケのロメオとジュリエット、廃盤で、中古オークションで5000円強。メーカーは、こういう本で強く紹介されている盤は、しっかり店頭に並べたりしないのかな?
店頭プロモーションしたいお店の立場考えたら、そういうのってもっとありだと思いますが、メーカー側が、あまり気持ちがないのか???もったいないことだと思いました。

クラシックを聴け!完全版 (ポプラ文庫)
許 光俊
ポプラ社

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高校生でも、地元で働けるような経済にするには・・・とはじまり、成長戦略、デフレ対策と触れている本。
たぶん、裏側にしっかりした考察があって、その要点だけを記してあるのだと思います。所得税ゼロ、相続税100%という案だったり、教育の改革だったり、まぁ、今、有利な立場にいる人からすればものすごく嫌な提言なんでしょうが、著者の立場ははっきりしてますね。
可能であれば、アイディアだけではなくて、その実現可能性についてもしっかり説明した別の本でも出していただきたいものです。相続税100%というのは、ある意味、資産家を国家で管理するということになるので、オーナー企業が長く続いて雇用を維持してきたこの国の経済事情からすると、問題もおきそうですね。
銀行が個人保証を求める相手がいなくなるわけで、銀行も変わらなきゃならないし・・・。と、ちょっと思いつく影響だけでも、かなりインパクトがありそうなんですよ。そのあたりをどう考えているのか?など知りたいと思いました。


日本の成長戦略
堀 紘一
PHP研究所

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難しい本です。でも、とてもよくまとまっていると思います。経営についてのライトタッチの本を2冊読む暇があれば、ぜひこの本を1冊じっくり読んでもらいたいです。戦略コンサルタントとか、読まずに、戦略を語らないでほしいなぁ、と感じる内容でした。

経営戦略の思考法
沼上 幹
日本経済新聞出版社

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コメント (2)
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モバゲータウン 海賊トレジャー騒動に思う

2010年07月31日 | 過去の不満たらたら記事
DeNAという上場会社がやっている携帯サイト(モバゲータウン)をご存じだろうか?サイト名称がモバゲーと、ゲームを連想させること、またCMでもゲームばかりを放映していることから、完全にゲームサイトと思っている人も少なくないだろう。
しかし、サークルという機能(匿名の同好会)では意外にもMixiなどよりも濃い情報交換が行われたりしており、私も、そこではサークルを2つ運営している。なかなかすごいネットワークだと思っている。
そのサイトの中で、CMでもやっている「海賊トレジャー」というゲームがあるのだが、去る7月30日にリニューアルをして、サイト内では大騒動になっている。

ゲームの内容なので、詳しくはリニューアルの内容までは記さないが・・騒動になっている部分としては。。
○ひとつのアクションをとるためにエネルギー(お金で買うか、時間がたつと回復)の量が、2-3倍に増加した (ちなみに、お金で買わない場合には、時間当たりの回復量は同じであるので、ユーザーによってエネルギー上限が異なることは考慮しない)
○アクションをとるために必要なアイテム(このゲームでは、大砲、クレーン)の値段が、1.67倍-2倍に値上げされた。
○変更後のゲームシステムについての詳しい説明がなく、お金をかけたユーザも含めて、無駄にコストを負担することがあった
○携帯の機種にもよるようだが、システムエラーが起こり、上記のエネルギーが消えてしまうことがある
というところでしょうか。

ま、私にはシステム自身がどうこう、についてはあまり関心がないのですが(というと少しは嘘になるのですが)。
お金で買わせた内容について、事前説明なしに、その買ったものの価値が変わったことが問題かな、と思っています。

モバゲーにおいては、モバコインという中で使える通貨?のようなポイントを、現金で買って、様々な追加機能を楽しむことができるようになります。
このモバコイン、1コイン=1円で、100コイン-10000コインまでを購入できる仕組みになっているのですが。。

今回、上記の、アクションをとるための道具(大砲、クレーン)の価格が、きちんと予告しない状態で、1.67倍になっているのですね。
DeNA側の見解としては、モバコインの利用については、モバコイン規定に基づき、DeNA側によって変えられる、ということなんだと思います。だから、そのコインの価値が下がっても、何も問題ないと考えているのでしょうね。現金で直接、上記道具を購入するのであれば、説明が必要なんでしょうが、そうじゃないから大丈夫だ、と。

しかしながら、私の見解では、当該モバコインを購入するときに、目的なしに購入することはなくて、その目的を達成することの内容と対価について、事前に納得した上で、購入をしたのだと思います。
たとえて言えば、電車の回数券を買うようなものではないでしょうか(または、定食屋の回数券)。そのコストで得られる効用を前提に、券を購入したわけですね。

翻って、今回の問題ですが、このゲームの中に限って言えば、1つのアクション(ミニゲームとでも言いましょうか)をとるためにかかるコストが、予告なしに1.67倍に上がったわけです。それについて、値段が上がったから回数券も、1回あたり1.67倍必要ですよ、と言っているように見えてしまいます。

そうすると、直前に、10000コインで得られた効用を期待して、10000円分購入した人にとっては、いきなり翌日になって60%に価値が減ってしまうということになりますね。そうであれば、1.67倍に換算しなおしてあげる必要があるのではないか?と思います。
 
この考えに対して、上記モバコインはプリペイドカードのようなものであって(たとえば、今はなき?JRのオレンジカード)、運賃が上がったのだから、高い運賃に変わったところで、それを差し引くのは当たり前、という見方も可能と思います。

が、そうした一般的な商取引の場合、このような価値が大きく下がる虞がある内容については、必ず事前に予告するのではないでしょうか?プリペイドで先にお金を預かったりしない場合は、いきなり店頭で値上げというのはあるかもしれません。
しかしながら、先に効用を期待させておきながら、値上げ内容を一切事前説明せずに、一部ユーザに負担をかけてしまう(実質、期待値からすれば損失が発生したと認識させ得た)、というのは問題ではないか、と感じます。

不満を持っている方は、この点をしっかりついていけば、公正取引委員会および消費者庁に相談しても、相手にしてもらえるのではないか?と思いました。え?私は、モバコインは利用しますが・・・、現金でゲットしたものではないので・・(爆)
DeNAは、上場企業なんだから、顧客からお金をとるということについて、もっと真剣に考えて、すくなくとも事前説明をしておくべきだったのではないか?と思った次第です。
コメント (1)
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