企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

最近聴いて、体がしびれた音楽

2007年08月31日 | 趣味関係(食IT音楽を含む)
最近購入したCDの2枚をご紹介したいと思います。一枚は、コバケンこと小林研一郎氏指揮による、日フィルとアーネムフィル合同のチャイコフスキーの交響曲第五番のCD。2007年のコンサートのライヴ収録だそうです。CDで聴くのと、SACDとでは、バランスがちょっと違うのかもしれません、SACDではティンパニと金管が鳴りすぎると感じたほど。弦が倍になっているというのは感じられにくかったです。ヘッドホンで聴くと、確かに鳴りがすごいのはわかりましたが。。
で、その音はおいておき演奏についてですが、ぐぐっときてしまいました。演奏のキレがよくて、また、テンポ設定もうれしくなるような躍動感があり、また溜めがあって吸い込まれる感じ。ワルツやフィナーレなんて、オケが一体になってノッテイル雰囲気がとても伝わってきます。聴いていて、しびれてくる演奏でした。
この曲、もう50枚以上聴いてきているけれど、楽しめてきれいで、という意味では自分的にはかなり上位にランクインされる一枚です。

もうひとつは、のだめでおなじみになった、モーツァルトの二台のピアノのためのソナタ、アルゲリッチとヴィノビッチの演奏によるものです。この曲ではアシュケナージのものも持っていますが、アルゲリッチの方が、キュートで美しい。二台のピアノだと、同じ鍵盤を二人が弾いている箇所があって、その部分の聴きごたえがすばらしい。「あ、ここ二人なんだ」って思って聴くと、本当に引き込まれました。
実は、のだめのドラマで、この曲が短調に変調させていたのを覚えていて、その部分を必死で探してしまった(^_^;)のは、隠し事ではないですが恥ずかしいです。
あのような変奏も、ちょっと誰かにやってもらいたいとは思いますけれどね。Andears Staierなんか、とんでもないトルコ行進曲やってるし、期待したりして♪(この人の演奏、あとアルゲリッチのハイドンとか、なんかピッチが高いような気がして仕方ないのですけれど。。僕は、この高さは好きになれないんですよね)
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コストのお話・・・常識を破る?かな

2007年08月27日 | 本の紹介(ビジネス)
前著書の「コピー用紙の裏は使うな!」(タイトル名が正確でもないかもしれない)と比べると、一見詳しそうに見えるのですが。。。それは電気料金についての話でした。前著では、コストについての考え方について書いてありましたが、今回の本は実践書。電気料金については、価格自体がどういう風に決まっているかが契約でオープンになっているから、なんだと思うのですが、かなり細かく書かれています。
世の中には(電気以外は)、大口顧客向きの割引とかがあったりしますから、無難な領域についてのみ、本に書いたんじゃないかとも思うのですが・・・。
コスト削減というと、量の削減や、取引先いじめが気にかかると思います。そうじゃなくて、お取引先のコスト構造を知って、場合によっては先方にとっても得になる、そんなコストの削減方法を考えてみませんか? そりゃそうだなぁ、と思いますね。
基本的には、企業経営の話ですから、単発で購入するものと言うよりは、継続的に購入するものの、についてのことですよね。だから、一方的な値下げ要求なんてのは、正直あまりよい慣行とは思わないです。ただ、その取引先なんかが、そもそも高い値段を吹っかけてきている虞があるわけで、だから、世の中でその価格がいくらなのか?というのを調べることは意味があるでしょうね。
ウェブを見ると、こちらの会社、成功報酬らしいので一度話を聞いてみるのはいいのかもしれないです。まぁ、同様に同じような業務をやっている会社は他にもあるから、じっくり調べたほうがよいでしょうね。


コストが見えれば、会社は伸びる! 常識を破る「削減」の方法と実践
村井 哲之
PHP研究所

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既存の枠に縛られない、データの活用法 アスレチックスの話

2007年08月27日 | 企業の一般的な話
プロ相場師の思考法という本で紹介されていた本書「マネーボール」を1週間ほどかけてじっくり読みました。この間、他の本も読んだのは読んだのですが・・・「売るならだんごか宝石か」「地球を斬る」など、それはある意味息抜きのため。マネーボールはすごかったです。
日本ではメジャーリーグといえば、イチローか松井か長谷川か・とか有名日本人の報道が中心ですが、他にもたっくさんチームもあれば、メジャーリーガーもいるわけですよ。そんなチームのひとつ、アスレチックス。といっても、地区優勝とかしているチームなのでそれなりに強いはずなんですが。。このチーム、昔の広島東洋カープのようなチームなんですね。お金はないけれど強い!ということ。
元選手のビリービーンというGMが、独自のデータを見るスタイルで、安いけれど価値のある選手を探してきては、投入して勝ち続ける!ということを成し遂げているようです。
まぁ野球に興味がある人には、データの見方という意味で面白いでしょうし、経営という側面で見れば、どういうデータをどう使えばいいかという意味でも勉強になります。私にとっては日本のスーパーやコンビニが、気が付いていないデータの使い方!ってあると思うのですが、その考え方について、より確信を強めた感がありますね。
今は、データがあまりにお金に関係しすぎているんでしょうね。だからマネジメントに役立たない!もうちょっといろいろとデータについて考えてみたいものです。


マネー・ボール (ランダムハウス講談社文庫)
マイケル・ルイス,中山 宥
ランダムハウス講談社

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楽しく読める本。本番に強い人

2007年08月19日 | 本の紹介(ビジネス)
この本も、よくありがちな、○○な人、××な人の類の本のひとつではあります。いろんなエピソード満載で、あぁあるある、と思って読めるような本ですね。まぁ、ひとつためになったというか、紹介しても良いなと思ったところがありましたので、紹介です。
それは、人前でしゃべるときのレジュメの作り方についてです。あまりに細かく作りすぎると、そのとおりにならなかった場合の復旧(旧というのはおかしいかも)が難しくなる、ということ。えてして、自らが思い描いたストーリーどおりには物事は運ばないものですからね。
じゃぁ、どういう準備をしておけば良いのか、というところがとてもよかったですね。全部を紹介してはなんなので、一部だけ・・。もっとも重要な本旨の部分については、キーワードとストーリーをポイントで用意しておくということ。それでも足りないときは・・・については、本書をご覧ください。
あと、印象に残ったのは、焼肉面接と社長が採用に乗り出しすぎるエピソードについてです。焼肉面接は、確かに言えていますね。焼肉に限らず、お好み焼きでも良さそう。また、採用であまりに強く引っ張られると、逆に物怖じするというか、心配になってしまう例(そういう流れでは紹介されていませんでしたが)が、身近にありそうな話として共感できました。
気軽に読める、逆に言えば内容はちょっと少なめ、ではありますが、上記3点については、あまりほかでは見なかった事例です。他にも良い点あるとは思いますが、思い出せるところを記させていただきました。

本番に強い人、弱い人 (PHP新書 458)
本田 有明
PHP研究所

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人生終わってみて成功したかどうか♪

2007年08月19日 | 本の紹介(ビジネス)
将棋の本ばかり、でとても申し訳なく存じますが、こうした芸を極めた人々の声には、なんかしら神がかり的な何かというか、普通の人の世界を超越した何かを感じられるのでは、との期待で、本については結構読んでおります。
今回の、二人の対談本は、将棋界でも異色の二人、将棋以外のところでも活躍している人同士のものです。とはいえ、将棋界においても、偉大な実績をあげた人々でもありますから、将棋についても面白い話が書かれています。
読んでいて勉強になり、楽しくなったのが、お二人とも、プロとして真剣である傍ら、しっかりと笑いと楽しみを自らの中にもっておられること。プロは特に孤独なんですね。もちろん、人間は死ぬときは一人。みな、別の人生を歩んでいるわけです。厳しい世界で過ごす傍ら、リラックスもしておいで、のように感じました。
中に、成功すること、についても話が及んでいましたが、今成功しても、最後になって成功したかどうかは、死ぬときにならないとわからない、という旨の話がでてきます。そうだよなぁ、とは思う話ですが、時としてそういうことを忘れがちになる。短期の利に走ってしまうことがありますよね。ちょっと反省です。
それと、先日紹介した相場師の本では、将棋の先生は、所詮は負けても人生かけているわけではない・・、という意味でまだまだ厳しいというほどではない、という指摘がされていました。相場の世界は、勝ち続けなければならないのに対して、将棋は、負けても昔のタイトルは残っているということだそうです。
確かに、相場師としてのキャリアは、将棋に比べると、ひとつの負けが大きいのかもしれない。将棋は、負けてもタイトルは残るけれど、相場師は大負けしたら、名声もお金も失うんでしょうね。ただ、その議論でいけば個人で事業をしている人で、大物については、ビジネスで信用をなくしたら終わりですよね。将棋にしても、一局一局の中で、猛烈に知能と体力をすり減らし、時には精神的にとんでもない状態になることもあるそうで・・・。
気持ちはわからないでもないですが、こうした二人の議論を前にすると、ちょっとどうかなぁ、とは感じたところでした。(蛇足でしたかね?)


勝負師 (朝日選書)
内藤 國雄,米長 邦雄
朝日新聞社

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結構重要な本なのに、紹介をしていなかったようで・・・

2007年08月19日 | 本の紹介(ビジネス)
仕事で取引のある会社の会議に出て思ったのですが、会議って言う名の報告会をやっておりました。報告会と言えばまだ格好はいいかもしれません。実態は、報告者が淡々と自分の資料を読み上げるだけ。周りを見渡してみると、ほとんどの人が聞いていないし、目を瞑っているんですね。
で、報告者はというと、プレゼン資料を黙々と読んでいます。どうやら、プレゼンテーションをして、みなに問題提起をする、なんてことをほとんどしてこなかった会社のようです。それじゃ時間の無駄だよなぁ。。と。
そこで、報告者の方に、この本を紹介することにしたのですが、なんとブログで記事にしていなかったことに気が付きました。プレゼンをどうするか、準備からはじまり、構成そして実際のプレゼンまで、一冊の本にうまくまとめてくれているよい本ではないかと思います。
もっとも、このプレゼン術を見につけたからって、プロフェッショナルに成れるというものではないでしょうけれどね。少なくとも、これまでの報告会からはずいぶんと変わることと思います。でも、会社(特に古いタイプの上司)がそんな報告を許すかどうか。
どんな会議でも、A4一枚の資料でなきゃ読まない、なんていう人もいるでしょうから。要は中身が重要であり、その中身をもっとも多くの人に短時間で理解してもらうための手段として、A4よりPPTの方がよければ、それでいいじゃないか?と思うのですが・・。
そんな、パワーポイント系嫌いの人にも、ぜひ読んでもらいたいと思います。あ、決してパワポでなきゃいけないなんて、私は思っていませんよ。エッセンスがつめられて、伝えやすくかつわかりやすければA4でもよいと思いますから。
あくまで手段。それを忘れて、なにがなんでもこれでやれ、という人(グロービスの講師にもいたなぁ)は、ある種職権乱用だと思います。もちろん、まとめる力もひとつのビジネススキルとは思いますが、多くの人は作文で飯食っているわけじゃないのでね。

ロジカル・プレゼンテーション―自分の考えを効果的に伝える戦略コンサルタントの「提案の技術」
高田 貴久
英治出版

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もっと早くに読んでおきたかった。渋滞の話

2007年08月19日 | 本の紹介(ビジネス)
なぜ、渋滞が起きるのか。料金所とか、事故ならばわかる。でも、交通集中による渋滞って、いったい一番前はどうなっているのか?と思ったことはないでしょうか?不思議なもので、自分が渋滞を抜ける頃には、一番前がどうなったか?ということは気にならなくなっているものではないですか。実は、抜ける瞬間が、渋滞の一番前だったりするのですよね。
高速道路の渋滞の原因として、料金所は4%しかない。。というあたりから、じゃぁ、いったい渋滞ってなんでおきるの?と読み進めたくなるあたりが最高に面白いです。蟻の話から先は、ちょっと難しい話になってきますけれど。
なお、もう一冊、値段が高いほうの本もあります。こちらの方がどうやら入門向け?なのかもしれません。アマゾンで渋滞学って調べてみてください。
ここで紹介されるASEPという考え方にしても、この本で知らなければ、ずっと知らなかったかもしれない、と思うと、いや不勉強が身にしみます。ちょうど、講談社のムックセオリーでも、渋滞学についてちょっとした記事が載っていますので、いろいろな人の考え方をしりたければ、そちらをご覧になってもよいでしょう。
なんで渋滞するのか!を知りたい人は、ぜひ、この本を読んでみてください。(どうりで、首都高5号線の飯田橋周辺で渋滞するわけだ、と一人納得しておりました)

渋滞学 (新潮選書)
西成 活裕
新潮社

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私のブログをみていると・・・

2007年08月18日 | 過去の不満たらたら記事
毎日本ばかり読んでいるんじゃないか?と思う人がいるかもしれません。決してそいう生活ではないのですけれどね。会食などで酒を飲む日は、本を読むことが少ない分、酒を飲まない夜は結構本を読んでいるのです。きちんと仕事もしている(つもり?)と思います。このところは、たまたま、読みたい本が多数出てきたタイミングなのかもしれません。
人には、充電の時期と放電の時期みたいなのがあると思います。ぐっとこらえてためる時期と、ためたものを実際の行動に移す時期ってあるのではないでしょうか?時に、仕事自体が、長い目で見ればためるという行為になっていること(修行)もあると思いますし、遊びの中でこそ、ひらめくこともあるでしょう。
ずいぶん前に、ある企業オーナーさまにお会いしたとき、彼は自分を信じるあまり、本は全然読まないとおっしゃっていました。私は、そこまで自分を信じられないので、まだまだ本を読み続けるでしょうし、人に教えを請い続けると思います。

そういえば、今日(昨日)は、円が急騰し株が暴落しました。最近は、自分で運用している人も多いでしょうから、結構ショックを受けた人もいると思います。長い目で見れば、今回の円高も株安も、ひとつの調整局面に過ぎないとは思うのですけれどね。人口が減り、生産活動は海外へ移転していっている以上、円高が進むなんてことはあまり考えられないなぁ、と。
デイトレードやっている人は、相場が乱高下してくれたほうが、いろんな手を打てて楽しいかもしれません。もちろん、その分、失敗する回数も増える虞もあります。
お金については、リスクをとらないという人も多いなぁ、と思いますが、今の仕事をしていること、また、生活でいろんな判断をしていることも同じようにリスクをとっているのだということが、あまり感じられないのでしょうね。消費することと、投資することが、あまりに違って感じられているのじゃないか。
自身の体験しか語れませんが、消費をして、結構残念な目にあう(電気製品が壊れていたり、サービスが並程度すら受けられなかったり)ことが多い私としては、消費も判断した時点でいろんなリスクを負っているようなもの。どちらも、行動を起こさなければ効用は得られないという意味では同じ。その効用が、吉と出ることもあれば凶とでることもある。

消費もろくにせず、投資・運用も考えない。日々、低コストで生活し、娯楽と言えばテレビだ、という生活があることもわかります。お金を使わないことが美徳だ、とか清貧だとか言っている人もいるほど。
私自身は、金持ちでもないので(少なくともストックリッチではない。まぁフローは20歳年上の人に近いかもしれないが)、本当の金持ちの気持ちはわかりませんが・・。やっぱり思うのは使ってなんぼ、ってこと。そして自分が使えなければ、形を変えてでもよいので、必要としている人に使ってもらうべきなんじゃないかぁと思います。
将来が心配、という人が多いのはわかります。今得ている生活をなくしたくない、ということでしょう。でも、猛暑、洪水、そして地震と、その安定がと安心が、瞬く間に飛んでいってしまうことも少なくない。
結局、国家や社会がもつセーフティーネットみたいなのが、あまり信頼されなくなってきているんでしょうかね。自己責任という言葉が独り歩きして、消費や投資をしにくくなってしまっている。
栄枯盛衰というではないですか。ある社会集団がずっと繁栄を続けるなんてことは、多分無いと思います。鎖国でもしていれば別ですが、今の世の中、日本人の50倍以上の人が世界に生きていて、いろんな活動をしています。
枯れ、衰えるのを待つよりは、なんかアクションを起こしていきたいと思います。駄文、すみませんでした。
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コンピュータと人間の戦い

2007年08月18日 | 本の紹介(ビジネス)
去る3月のこと、将棋のタイトル保持者の一人である渡辺明竜王と、前年のコンピュータ将棋の優勝ソフトであるボナンザとが対戦した。そのときの話を中心にした本。対局はこちらをご参照いろいろな人が、コメントをしていたとは思うが、戦った二人(一人は、ソフトの開発者だが)が、対局時にどう考えていたのか、またどういう準備をしていたのか、など秘話が語られている。
ボナンザという将棋ソフトは、私もダウンロードして試してみたことがあるが、強い。初心者の私では、そもそも将棋ソフトに勝つことすら難しいが、ボナンザは本当にまずい手をとがめてくる。多くの人がソフトについては語っているのでそちらに譲りたいが、まぁ、プロが10秒将棋で負けることもあるというのは、決して嘘ではないのだろう。
将棋ソフトが、プロを圧倒するような時代が来るのかどうか?というと、まだまだそういう時代は来ないのかもしれない。でも、10局戦って1局くらいはプロが落とすということはこれからは起きてくる時代なのだろう。
将棋の手数は10の200乗を超える場面が想定されている。ひとつのスパコンでは、かなりの年数がかかるから完全解明はずっと先とのことだが、少し前にはやっSETI@homeみたいな方法で、世界中のプロセッサの力を借りれば、意外と早くに全てが解明できないか?とも思うのだが。
もちろん、仮にコンピュータで最適解が明らかになったとしても、プロやアマチュアの将棋は変わらないだろうし、また、それだけのスペックのコンピュータが、手の届くところに位置するようになるのはずいぶん先なんだろう。ただ、出てきた解が、千日手だったりしたら笑うよなぁ。。ありがちだけれど。
知りたいのは、先手と後手が、本当はどちらが最適解での勝利に近いのかということ。初期配置が、均衡状態であるとすると、先に均衡を破った側がひょっとすると損なのかもしれない。今は、先手有利と言われているけれど、本当のところがどうなのか、だけでも明らかにしてもらいたいと思う。
この本、ビジネスの面から見て勉強になるか?といわれると。。ちょっと微妙だが、あとがきの場所あたりにある、保木さんの科学者としての言葉あたりは、結構耳に痛いけれど、読んでおいて価値はあるのじゃないかと思います。あとは、将棋やコンピュータの話に興味なければ、ちょっとつらいかもしれませんね。

ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21 C 136)
保木 邦仁,渡辺 明
角川書店

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相場師になりたいわけではないけれど・・・

2007年08月17日 | 本の紹介(ビジネス)
その道のプロが著した本というのは、なかなかすばらしいものが少なくない。この本もそのひとつに挙げられるだろう。相場という世界は、正直よくわからないけれど、それで(たぶん)普通の仕事をしている人よりは、より確実に多くの収入を得ている人なんだろう。既に現金で家を購入し、将来の年金額として必要なだけは確保していると言うのだから、ともて30代半ばとは思えない収入なんだろう。
本書は、相場師に憧れをもつ人に対して、すくなくとも高田氏はこういう勉強をして、こういう力をつけていっている、ということを伝えている。そして、相場をやろうと思う人には、他の新たなことをやるときと同様に、もっと勉強してから参入して来い、と警鐘を鳴らしている。
素人が勉強しながら儲けられる、なんてことは決してないのだそうだ。たいていの場合、たまたま運がよかっただけ!なんであって、勝っても負けても反省できない程度の勉強しかしていないならば、所詮運だ、ということだそう。
中島誠之助氏にも通じるが、中途半端にしか知らないことには、できるだけ口を出さないという姿勢が見て取れる。この姿勢はもっともっと吸収しなければならないなぁ、と思うところだ。
巻末に、相場師になりたいなら、少なくともこれだけは読んでおけ!という本が並べられていた。そのうち、直接相場に関係のないだろう本2冊が、私にとってもお気に入りの本であったのがちょっとうれしくなった。上達の法則とツキの法則。どちらもPHP新書というのが、ちょっとご愛嬌かもしれない。
で、まとめ、にもならないが・・・、何かの世界でプロを目指す、とか自分はプロだと思っている人は、一度読んでみてよいのではなかろうか?プロを目指している私にとっては、とても刺激になった本であった。


プロ相場師の思考術 (PHP新書 (476))
高田 智也
PHP研究所

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骨董業界の本として、またプロのマインドを知る本として

2007年08月17日 | 本の紹介(ビジネス)
「開運! なんでも鑑定団」というテレビ番組をまったく知らないという人は、健康で文化的な生活を送っている限りかなり限られているのではないだろうか?私のような、日ごろはまったくと言っていいほどテレビを見ない輩でも(特に出張中はまったく見ていない)、存在は知っているしタイミングがあえば、見ることがあるし、存在は知っている。
その中で、一際目立っている鑑定家、中島誠之助氏を知らないと言う人も、これまた少ないのではないだろうか?「いい仕事してますね」のひげメガネのおじさん、と言えば、たいていの人は思い出すことができるのではないか?
この人の著書については、ずいぶん前に一冊紹介したことがあるように思う。「ニセモノ師たち」講談社文庫だったかな?やけに面白かった。今回の本は、著者の生い立ちから成長、そして考え方について、いろんな経験談の中で語られていくような本だ。ニセモノに騙されないためにどうしたらいいか、という類の本ではないから、骨董収集に興味がなくても、読み進めることができやすいのではないだろうか?
古美術という、大人の世界でお金に関係するいろんな事件についても語られる。その中で、著者がどういう立場でどういう判断をしてきたのか、また、今はどういう態度をとることが多いのか、など、大人の対処法が学べるのが本書のよいところではなかろうか?
特に、大人の世界のダークな部分について嫌になってしまっている若い人、また正義感を持ち続けている大人達にとって、ただ自らが正しいと思うことだけを、信じて突き進むのがよいわけではなく、いろんな方法で対応していくことが求められる、ということが学べる良書なんじゃないかと感じた。
内容で、特に気に入った箇所だけ紹介する。「いい仕事」とは「本質的なもの」なんだそうだ。作れないものが本物で、作れてしまうものがニセモノ、という見方。なんでも二分法、というのは、必ずしもよくないのかもしれないが・・・。その品が作られなければならない経緯があり、また、そうした品格をもった形でしか作られなかった、そんな本物は、いくら形を似せてもニセモノしか出てこない。
なんだか、漫画のゼロの世界に通じているけれど、そういうものなんだろうなぁ、と思ってしまった。せっかくやし、ゼロをまたじっくり読んでみようかな?


ニセモノはなぜ、人を騙すのか? (角川oneテーマ21 C 135)
中島 誠之助
角川書店

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勉強本、増えてきましたね

2007年08月17日 | 本の紹介(ビジネス)
大きめの書店に行くと、勉強法についての本がたくさん並べられているのを見ることができるようになった。なんせ、NHKなんかの子供向け番組で、速算術とかが題材に使われたりするようになっており、ある意味、いろんな人がより多く勉強するようになった結果なんだろうなぁ、と思う。
こうした大衆勉強時代?がどういうきっかけでおきたのかはわからないが、インターネットによって情報が以前に比べると入手しやすくなったと言うことはあるのだろう。
いまだにインターネットは、情報が正しいかどうかわからないから、当てにならない!なんていう人は、ほぼいないと思う。出版物だってニュースだって、いいかげんなものも多いのは、みな知ることになっただろう。テレビの情報番組が、視聴率狙いの内容が多かったことも、多くの人が知ることとなったしね。
で、勉強法だけれど、たくさん出版されてきたために、ちょっと最近はすべてに目を通すことができなくなってしまっている。以前なら、文章読本なんてのは、数えるほどしかなかった(10冊程度もあれば、いろんな視点が学べた)と思う。今は、ものすごい数が出版されているので、全部を見ていられないというのが正直なところ。
勉強については、現役東大生が出した本がある一方で、ドラゴン桜のような漫画ではあるものの、内容はなかなか考えられたものもあり、また大人のための勉強法についてもそれこそ多数出てきている。
さて、この本だが、正直深い話ではない、と思う。かなりテクニック系の本だ。テクニックを学ぶと言う意味では、役立つかもしれない。ただ、紹介されているテクニックが読者の一人一人にマッチしたものかどうかは保証されないと思ったほうがよいだろう。
性格やこれまでの経験、勉強における成功・失敗などあるし、全ての人が同じ方法で勉強してうまくいくなんてことはありえないと思うから。タイトルにもあるが、「なるほど、こんな方法があったのか」という視点で、人の勉強法をのぞき見る、というくらいの気持ちで読んでみるのがよいと思う。
勉強の心構え、としてこんな見方もあるんだなぁ、ということがいろいろ知れて面白いだろう。星は3つくらいしかつけられないが、それでも、ざっと流して読むだけの価値はあるのかなぁ、とは感じた。

上級の勉強術―なるほど、こんな方法があったのか
深川 太郎
アスカ・エフ・プロダクツ

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勉強とは・・・

2007年08月16日 | 企業の一般的な話
先日「新・学問のすすめ」についてのレビューを掲載した。このブログ読者の早い人は、既に入手か立ち読みで、内容をご覧になっていることと思う。え、そんなには早くない? ま、それはおいておき、今回の本も内容としては近いものかなと思う。
タイトルこそ、勉強できる、できない、ということになっているが、勉強を勧める内容であるのは変わりない。ただ、どちらかというと、他の本が、読者層をかなり限定しているのに対して(たとえば、受験生や大人、などそれぞれ向けの本がある)、この本はそういう限定があまりない。その分、一般論とも取れなくもないが、だからこそ読みやすくもあり、また、なるほどなぁ、とも感じやすい内容となっているだろう。
本書を普通に手に取るだろう人は、どちらかというと勉強ができない側ではなくて、自ら進んで勉強をしていこうとする人ではあるまいか?そういう人にとっては、自身の勉強については、ちょっとはヒントがあるかもしれない。
著者がある面での成功者であるからかもしれないが、勉強ができない人(したくない人)の心がどうなっているか、という視点でもっと突っ込んで書いて欲しいような気がする。
その意味では、岡本浩一氏の本の方が、より適切なのかもしれない。だが、和田氏も和田氏なりに、そうしたできない人を見てきていると思う。一人一人対処法は異なっているかもしれないが、なんか、共通の法則を見出せないものだろうか?
できる側の人は、そうした人にどう影響力を及ぼすか真剣に悩んでいることだろうしね。ということで、星は3つではありますが、文庫でもありさくっと読めるので、類書を手にしていない人は、ぜひ♪

勉強のできる人できない人 (中経の文庫)
和田 秀樹
中経出版

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効率を追い求めているだけでは・・・

2007年08月16日 | 本の紹介(ビジネス)
ちょっと美談っぽい話が多いから、人によっては受け付けないような類の内容かもしれません。目先で数字が見えるかどうか、で、経営の判断をしていてはいけないよ、というお話です。別に、今の世の中が、数字ばかり相手にしているとは思わないけれど、できるだけ数字に置き換えるような訓練をすることが多いなぁ、とも思います。
数字にできない、いろんな行動について、先読みができないからNOというのではなくて、一見、無駄にしか見えないようなことでも、やりつづけていると、じわぁっと成果がでてくる!という文脈で捕らえれば、そりゃそういうこともあるなぁ、と思う次第。
しかし、そうは言っても、本書の内容だけをもって、無駄でもいいじゃないか、ということをするのは難しいと思う。判断力が高くない人の無駄は、本当に無駄が多いと思うし。一方、高い判断力、そして問題解決力がある人がとろうとする無駄は、かなりいい線で無駄じゃないんではなかろうか?
アウトソーシングをやめて自前でやりましょう、という論も出てくるが、それはビジネスモデルとしてアウトソーシングをできるだけ取り入れている企業には当てはまらないのは仕方がない。ポーターじゃないが、コアコンピタンス以外は外注するのは、現代の経営ではひとつの手法として確立されているといってもいいのではないか?
読む人にもよるとは思うが、私が思うに・・・この本で言っていることは、アウトソーシング反対ではないのだろう。掃除の話も、きちんとしている人に返ってきている話であり、「情けは人のためならず」という言葉を思い出すような話。読み方を変えれば、企業の社会的責任を、いろんな形で果たしましょうね、とも読めなくもない。
あと、15年ごとに日本ではパラダイムがシフトしているというのだが、これはどうかな?とも感じる。わざわざ15年で区切るあたりが、ちょっと胡散臭い。素直に、そういう時代があった、ということではだめなんだろうか?2020年から先にくるだろう、と著者が指摘する「ファイン・スピリッツ」時代。その頃には、他の国との経済力の差も広がってきて、そんなこと言ってられなくなるんじゃないかとも思うのだが・・・。
と、功だけじゃなく、どうもなぁ、ということも含めて記載したが・・。読み方によってはいろいろと参考にできる点がある本だと思う。大絶賛はしないが、ひとつの見方として面白いのではなかろうか?


非効率な会社がうまくいく理由
中島 セイジ
フォレスト出版

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オトコの神髄をヤクザに見る・・・か。明石氏らしい、かも

2007年08月16日 | 本の紹介(ビジネス)
最初に断っておきたいが、私はこの対談本の対談者の一人、明石散人氏のファンである。歴史関係の本を結構読んでいると思う。手に入る文庫はすべて持っているし読んだものだ。その明石氏の名前をみて、買ってみたら、なんだかすごい内容だったので紹介したい。
ヤクザ本は、交渉や脅し、モテなどいろいろ出ているが、村上一家総長という業界の中でもかなりパワーのある人と作家と対談しているという類の本は、なかなか珍しいのではないだろうか?
オトコの神髄という言葉がタイトルにもでてくるが、ひとつのオトコの姿ではあるなぁ、と感じた。それよりも、ヤクザ社会というのがどういうものなのか?ということが、ぼんやりながらも見えてきた気がする。普通の人が、普通に生活している限りは、あまりかかわることがない世界だけに、興味深く読みすすめた。
ヤクザというだけで毛嫌いする人もいるかもしれない。私などは、その道のプロ、というか極めた人の言葉なら、なんかしらは得るものがあると思って、聞こうとするし読もうとするのだけれど。まぁ、拒否反応を示す人には無理には薦められないが、それでも、第六章のヤクザの処方箋だけは読んでみてもらいたいと思う。
そこには、子育て、そして教育ということについて、かなり厳しい世界であるヤクザの世界から見たあり方がまとめられている。PTAやマスメディアに責められ、加えて仲間であるはずの学校内の上司などにも支えてもらえない、となると、現場の教師はどうやって真剣に子供たちを指導できようか?という視点はとても参考になった。真剣に、いじめの問題に向かい合うためには、それを支えてあげられる仕組みが必要。命がけの行為が、下手をすると馬鹿にしか見られないような現場があるだろうが、そこにオトコ(男性に限らないが)を見たい、と思う。

男達(おとこだて) 現代が失ったオトコの神髄
浪川 政浩,明石 散人
WAVE出版

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