企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

中国食品工場の秘密、英雄の世界史

2008年05月26日 | 本の紹介(ビジネス)
中国産食品は本当に危険なのか?ということを、中国の工場をたくさん視察してきた著者が伝えている。結論としては、大手の工場については、日本の品質管理レベルをそのまま持ち込んでいるどころか、中国の当局が厳しい検査をしているとのことで、まぁ、製造段階については、安心できるというものだ。
食品工場というのは、ヒューマンエラー一つがビジネス面で命取りになる虞もあることから、とかく徹底して管理されている。エラーが起きないように、様々な対処をしているものだ。これは日本のまともな工場も同じ。運営面では、ひょっとしたら中国の方が日本より規則に厳しく運用されているのでは?と思うような叙述が目だった。
日本の工場においても、まぁ、きちんと運営しているところもあるだろうが、雪印の例を見てもわかるように、人を人と思わないような扱いをするわけではなく、ある程度、現場監督者や現場に裁量をもたせているところが多いように思われる。その意味、中国では単純労働含めて、かなり厳密なルール運用がされているような印象を受けたのだった。(自分自身、いくつか日本の食品工場を知っているが、とても厳しい工場とそうでない工場があったのは鮮明に記憶している)
本書の最後、あとがき部分には、中国に依存している食品事情について、将来を見据えての著者としての考えも掲載されている。食に関心のある人には、ぜひ一読してもらいたい本。

中国食品工場の秘密 (小学館文庫 あ 14-1)
青沼 陽一郎
小学館

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もう一冊。英雄と言われる人の話を中心に、世界の歴史を追いかけていくという本。順序は、決して古い順ではない。歴史にifはない、というのは当然のことながら、それぞれの英雄が現代社会に及ぼした影響、を面白く指摘しているところは、とても勉強になった。一人一人の章はそう長くないし、カバンにいれておいて通勤中(電車・汽車の人)なんかに、読んでみてはどうだろうか?

井沢元彦の英雄の世界史 (廣済堂文庫 イ 11-1)
井沢 元彦
廣済堂出版

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しばらく休みたい、この頃。がんのひみつ、エクセル頭のいい人の使い方

2008年05月23日 | 本の紹介(ビジネス)
ここ数週間、いろいろなことがあった。ちょっと休みたいな、と思うほど、疲れがたまっている。どうしたものだろうか。本もあまり読んでいないし、仕事もほどほどにしか進んでいない。
ちょっと駆け足で動きすぎたのかもしれない。先々、不安もないわけではないが、少し休息の日々があってもよいのだろうね。

今、手元には読みたい本がたくさんある。ちょっと体調もよくなく、あまり読み進められていない。

以下は、ささっと目を通した程度ながら、ビジネスパーソンにはお勧めしたい二冊。一冊目、がんのひみつ。周りにガンになった人がいる(たいていの人は、親類や職場などで、そういう経験はあるだろう)人も、あんがいガンについては知らなかったりするのだろうなぁ、と思う。
仕事の関係でも、少しの間休んで、復帰してきた人を少なくない人数見て来ている。だから、自分が経験していなくても、まぁ、早期発見ならがんは治るものだと思っている人も多いだろう。
早期発見がよいのは、まぎれもない事実ながら、がん、という病気についてはそう詳しく勉強をしていない人が多いと思う。私自身も、そうだったし身の回りをみても、まぁ、ワイドショーとかくらいの知識しかもっていない人が多い。
高校生向けのがんの教科書、という言葉が帯にあるが、わかりやすくかているものの大学生にとっても、決して内容は容易ではないのかな?とは思う。概論としては、理解できる、と言う意味で高校生にも読んでもらいたい本ではある。
主旨としては、がんを登録しよう、とか緩和ケアはしたほうがよい、とかの話。無知がいろいろな問題を産み出しているということを書いている。ビジネスパーソンなら、知識として知っておいた方がよいのではないだろうか?

がんのひみつ
中川恵一
朝日出版社

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もう一冊は、エクセルの本。
帯にあるこの本の読みどころ、には、
○キーボードをどう使うかで勝負は決まる
○正確は当たり前。ラクでないと意味がない
○要は決まった手順をいくつか覚えるだけ
○縦軸・横軸、行・列を使い分ける
○保存の仕方で効率がこんなに変わる
○強調する、入れ替える説得の技術
とある。
630円税込、という価格を考えると、充分価値があるとは思う。といっても類書を読んだことがある人や、それなりに使っている人にとってはあまり目新しいコンテンツは無いだろう。とはいえ、熟練度チェックのつもりで、掲載されている内容を見ていくだけでも、自身の知識を確認できるわけだし、また周囲の人に読ませるにも、なかなかよい本だと思う。


エクセル「頭のいい人」の使い方 (知的生きかた文庫)
中山 真敬
三笠書房

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賭ける魂・・・ギャンブルって

2008年05月20日 | 本の紹介(ビジネス)
ギャンブルをすることと、ビジネスで投資をすること、これの何が違うのか?という問いがある。どちらも不確実な中、あたれば大もうけということでは違いはないのだと思う。でも、ギャンブルというのはルールが決まっていて(もちろんいかさまもあるとは思うが)、長期的には確実に親が勝つということも間違いない。
一方、ビジネスはというと、親は国家ということになるのだろうか?少なくとも世界の国家間の経済競争の中、長期的にはパイが拡大していくという前提で、そのパイの取り合いをしているものであると思う。
この本は、ギャンブルについて著者の経験から、様々な視点で考察している内容。多くが競馬やカジノ負けたストーリーなので、そういうのが好きじゃないと読みにくいのかもしれない。ただ、それぞれの結果から反省めいたことが理解できたりもするし、また、いろんな人と話した内容などもあって、ところどころ、ギャンブルに関心がない人でも読むことができると思う。

僕個人としては、この本に影響されて、ちょっとギャンブルもしてみようか、と思い始めたところ。といっても、G1レースくらいしかやらないのだとは思うけれど。

賭ける魂 (講談社現代新書 1942) (講談社現代新書 1942)
植島 啓司
講談社

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オーボエの宮本氏指揮のコンサート

2008年05月18日 | 趣味関係(食IT音楽を含む)
かなり久しぶりに、オーケストラのコンサートを鑑賞してきました。日フィルのサンデーコンサート。《大人の恋》をテーマに、ドラマティックな音楽を集めたんだとか。。そうかなぁ?なんて思いますが。以下、曲目。
○メンデルスゾーン:劇音楽《真夏の夜の夢》より「序曲/結婚行進曲」
○マスネ:タイスの瞑想曲*
○マスカーニ:歌劇《カヴァレリア・ルスティカーナ》より間奏曲
○ビゼー:歌劇《カルメン》より運命の動機~第1幕への前奏曲/アラゴネーズ/間奏曲/ハバネラ*
○プッチーニ:歌劇《蝶々夫人》より「ある晴れた日に」*
○サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン*
○ラヴェル:ボレロ

最後にボレロをもってくるあたりがちょっとにくらしい(笑)。そりゃ、もりあがっておわるでしょうに♪川井郁子氏のヴァイオリン、ツィゴイネルワイゼンの終わりのあたりはすごかったですね。
日フィルのいろいろなCDもゲットできましたし、楽しく鑑賞しました。

その後、池袋で、なんとサミュエルアダムスのトリプルボック2002製造を発見。箱買いしたかったけれど、ならず(泣)とりあえず陳列分だけ買ってきました♪
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人の上に立つ超能力、ブラック企業、会社の掟

2008年05月18日 | 本の紹介(ビジネス)
最近、本の紹介がとても減っております。読む数が減っているのは、多少ありますが、それでも週に4-5冊は目を通しているのですが・・・。これは!って本が少ないから、かもしれません。年に何度かそういう時期はありますからね。

洗脳の苫米地氏の対談本。ビジネスネタとして、いやいや、かなり本質をついた議論が交わされているように思います。10の条件・・いくつかあてはまらないものがあって、少し気にしなければならないなぁ、と。先見力、抽象化能力、情報収集能力、決断力、分析力、カリスマ性、行動力、危機管理能力、胆力、責任能力。それぞれについて、ビジネスパーソンとして、こうあるべき、というのが語られておりますので、ぜひご一読を。
人の上に立つ超脳力―新ビジネスリーダー10の条件
前田 雄吉,苫米地 英人
主婦と生活社

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ブラック企業とは・・・。2chでもブラック企業掲示板ってのがあった気がします。そこに掲載されていた企業のうち、いくつかは破綻していきました。外面と内面があまりに違う企業、ってまぁ、少なくないのでしょうね。就職活動をしている人にもお勧めです。

ブラック企業の闇―それでもあなたは働きますか? (晋遊舎ブラック新書 8)
ムネカタ スミト
晋遊舎

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ブラック企業に近い話ですが、社内の掟に従うあまり法律を犯してしまうということはあるのでしょう。駐車違反とか、そんなレベルの話じゃなくて、利益主義であるがために、社内で暗黙の掟ができてしまったり、現場が勝手に掟があるように感じてしまう、そんな管理体質、身の回りにありませんか?この本は、そういう問題をまとめています。
法律より怖い「会社の掟」 (講談社現代新書 1939) (講談社現代新書 1939)
稲垣 重雄
講談社

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仕組み化・・わかっているけれどなかなか難しい

2008年05月07日 | 本の紹介(ビジネス)
ビジネスでそれなりに成功していると思われる人々の多くは、一時は、一般に考えるととてもハードな日々を過ごしたものだと思います。時間が足りなくてこまっている日々の中、どうやって定型的な作業時間を減らすか?ということを考えたことがあるのではないでしょうか?
時間は平等、ということをよく聞きます。もっとも、人によって寿命というのが違っており、実は平等というわけではないのですが。。少なくとも、今すぐに目の前に死が迫っているような病気ではないかぎり、ここから先の1日を考えると、だれにとっても同じ24時間という時間が目の前にあるわけです。
著者は、一時期、朝6時から夜12時まで働くという生活をしていたとのこと。私自身も、朝9時から夜2時まで、内幸町のビルの中で過ごしたことが何日もありました。長時間仕事をしているわけで、もちろん、間に息抜きの時間もありましたが、とにかく、目の前のデッドラインにあわせるために、必死で仕事をしていたものです。
しかし、そういう生活は続きませんよね。私は運良く、大きく身体を壊すことなく、今に至っていますが、少なくない人が、過労でぶっ倒れていく様を見たことがあります。(多くの場合、風邪、熱なんですが)
そういう経験をしていると、どうにかして、楽に仕事を澄ませたいと思うようになる。また、同じ作業でも、結局自分がやるのならば、それを徹底して効率化してスピードが速くできるようになろうと努力するようになりました。
周りに、同じ仕事を、もっとスピードが速くできる人がいたから、自分も努力すればできるはずだ、と思ったのはあります。そうは言っても、同じ仕事を同じやり方でやっていてスピードアップできるのは、まぁ、2倍が限度ですよね。下手するとミスが多くなって、逆に非効率になる。
だから、インプットとアウトプット(もしくはゴール)イメージを明確にして、最短距離で進める方法を考えてから仕事をするようになっていきました。別の表現で言えば、先読みができるようになった、ということかもしれません。
また、ワードやエクセルの勉強もしましたね。ワードは、まぁ、少しだけですが、エクセルについては、様々な作業を如何に効率化するか、というのは、とても面白く勉強できました。必要に迫られて、ではありましたが、覚えないと仕事が進まない(手作業ではどうにも時間がかかって仕方がない)ということがあった。
いつのまにか、エクセルについては、オフィス内でも、こいつが一番くわしい、という立場になっていました。オフィスに入った当時は、オートフィルタも、絶対・相対参照すらも知らなかったのに(笑)
と、ちょっと自分の話ばかりになってしまいました。今日、ご紹介する本は、上記のエピソードに近いことを、もっと網羅的にまとめている本です。といっても、知識をつけること、については、あまり書面が割かれてはおらず、もっぱら、ビジネスライフの効率化のノウハウが書かれているわけですが。
如何にして、短時間で大きな成果を出せるようになるか、という意味ではなかなか役立つ本だと思います。中級のビジネスパーソン向けの本ですね。

初級者向けには、お勧めしない本。どうしてかというと、基礎ができていないから、なんです。基礎がない人が、効率化のノウハウを勉強してどうなるでしょうか?
その前に、基礎をしっかりと学ばないといけない。そして、基礎を如何に効率よく学びとるかを、自分で考えなければなりません。(これについては、「ごまかし勉強」を参照してください)

悩ましいのは、算数や国語が決して得意ではない段階で、職務の一部についてはベテランとなってしまった人々。こういう人は、変化に対応できにくい。可能ならば、自分から何かを学んでいって、成功する体験をもってもらいたいのですが。

まぁ、そういうことを気にしているから、認知心理とか学習論の勉強をしているところなんですけれどね。今は・・・。


最少の時間と労力で最大の成果を出す「仕組み」仕事術
泉 正人
ディスカヴァー・トゥエンティワン

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組織力アップのために、個々の力を高めなければ・・

2008年05月04日 | 本の紹介(ビジネス)
このところ、組織心理、産業心理、そして、認知心理学系の本ばかり手に取っている感じがする。間で、軽めの娯楽小説や新書は挟むものの、それ以外は、心理ネタが増えている。
というのは、自身が仕事で関わっている業務において、ここ最近、従業員のスキルアップ、そしてパフォーマンスアップというものが、かなり大きな領域を占めるようになってきたからだ。
優秀な人材がたくさんいながら、戦略的方向性(競争優位を維持・確立し、利益を持続的に産み出し続けるために、やること、やらないことの切り分け)が間違っている(もしくは、見失っている)ために、企業業績が低迷している場合は、じっくりと問題を発見・整理して、打ち手を明確にさえすれば、まぁ、スピードの差こそあるが、それなりの成果は出てくるものだと思っている。競合環境が大きく変わる前には、手が打て、成果がでてくるからだ。
しかしながら、中堅企業や、オーナー会社系で、優秀と言われる人材がそう揃っていないような場合、いくら方向性が正しくても、手を打つのがおそかったり、手の打ち方を間違えたりして、成果が出てこないということが、多々あるのだと思う。
現在、仕事で直面しているのは、その後者にあたる状況。もちろん、ある事業を継続してきたことはあるため、知識はそれなりに持っている。ただ、変革についてくることが、どうやらできにくいようなのだ。
いろいろな人と話をしていて、判明したことがある。幹部層に、ビジネススキルが強い人がいないこと。現場層では、四則演算についても苦手とする人が少なくないこと。これじゃ、いくら方向性と打ち手をまとめ上げたとしても、それを実現し成果を出すのは、到底無理ってことで。。幹部のスキルアップと、現場の基礎力のアップがどうしても必要になる。
ただ、時間はそう長くない。だから、効率よく、戦力を上げていかなければならない。そのために、学習であったり、心理であったりを勉強しないと、どうにもならないと思った次第。
他にもあるけれど、こんなあたりを読みながら、全体像をつかみ、また、具体論に入っていこうとしています。
といっても、あまり参考にならないかも・・・。

よくわかる産業・組織心理学 (やわらかアカデミズム・わかるシリーズ)

ミネルヴァ書房

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認知心理学〈5〉学習と発達

東京大学出版会

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認知と学習の心理学―知の現場からの学びのガイド (心理学の世界 教養編 2)
海保 博之
培風館

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学習力トレーニング (岩波ジュニア新書 (468))
海保 博之
岩波書店

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