企業・組織再生現場からの独り言

仕事の中で、覚えていったこと。感じたことなどなどを記していきます。我以外皆我師也。あと、読んでいる本を簡単に紹介。

呉服屋、既存顧客どうする?vol.1

2004年10月08日 | 和の話(呉服業界など)
呉服屋に、客が来ない。催事に客が来ない。どうしたらいいのか。

こういう質問を受けた時、どう答えたらいいのだろうか?経営の状況によって異なっていると思う。キャッシュフローが厳しい時、キャッシュはある時、とで違うだろう。また、客層によっても異なる。

基本は、新規顧客を取りに行くのか、それとも既存の顧客の掘り起こしをするのか、ということだろう。新規顧客ってどうやってとってくるのか。既存顧客をどうやって呼ぶのか。呉服屋が存続していくためにどうするかを、考えていこうと思う。

まず、既存顧客の掘り起こしについてだが、これまで呉服商売をやっていれば、既存顧客って必ずいるわけだ。たいていの場合、既に、数枚のきものを持っていて、なかなか買うことはない。(よほどの大金持で、呉服が趣味、という人は別)また、一部には、過去に買った呉服のローンで、既に新しくきものを買うことができない人もいるだろう。呉服、宝飾品って、買うことが楽しい場合と、着用して出かけるのが楽しい場合とがある。所有することに価値があるという人もいるわけだ。だが、通常は、使用しないことには価値がない。

では、あなたのお店では、顧客にきものを着用してもらうための何かをしているか?また、きもののメンテナンス(着用する以上、メンテが必要となる)のための何かをしているか。

ちょっとしたお出かけでもいいのだと思う。この季節なら、4~5人のご婦人と、きものを着用して紅葉を見に行くとかしているか、ということだ。ちょっとしたお茶会でもいい。ゲリラ的に、庭のきれいなホテルへ大勢で行って、お茶をして帰ってくる。そんなことでも、結構楽しかったりする。きものについてのお話しができるだろうし、世間話をしたっていい。最後にちょっと、みんなで記念撮影でもしてあげれば、そのお客様にとって思い出になるというものだ。

呉服屋は、何を売る商売か?きもの、に決まっているじゃないか?いや、それだけでは生きていけないと思う。実用呉服が廃れた今、逆に、きものには付加価値があるのだ。その付加価値を訴えなければ、顧客はついてこない。
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