あぽいち

温泉とヨガ、たまに心臓外科医

静脈瘤

2013-01-20 10:15:45 | Weblog
これまでいた施設では静脈瘤のストリッピングはやっておらず、10数年前の研修医時代以来、ストリッピングなど忘れていましたが、こちらへきてそうはいかず、開心術で毎日忙しいならいざ知らず、ここの所、暇で毎日やることがありませんので、このままいくとクビなんてこともあるわけで、働かざる者食うべからず。
ということで、少し余裕も出てきましたので、小さな手術も取り組んでいこうと思いまして、まずは静脈瘤から、高位結紮や硬化療法は日帰りでやっていましたが、ストリッピングは前述のとおり、昨年の血管外科か何かの学会で、静脈瘤のセッションをのぞいてみたら、もう10年前とはずいぶん違うのね、やることはさして変わらないが、デバイスが違う。
取り合えず、先日、ちょうどお二方両側のストリッピング適応の方がおりましたので、最近の静脈瘤治療に精通しているお友達をお呼びして、2例続けてやって指導していただきました。
ホント私の研修医時代とはやり方が変わってビックリした、兎に角、傷がほとんど残らない。
1、局所膨潤麻酔(TLA)で血管を周囲の組織と剥離して、剥がしやすくする、エピ入りなので、止血の効果もあり。
2、内翻ストリッパーInvisi Gripで膝直下まで、傷は鼡径部の皮膚割線10mmのみでほとんどわからず。
3、膝下は基本的に神経損傷を避けるためストリッピングはやらないで、2mmの切開でVarady hookによるstab avulsionを行うというもので、縫合も必要なし。

患者さんも術後、何ともないとのことで、翌日退院も可能のようで、なかなかこれはよい方法です。
積極的にやっていこうと思います。

一息ついていたら、足の詰まった方が来られてまして、カテ室でfogartyとなり、この日は足ばかり5本ほどいじった日となりました。

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