杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ナルニア国物語/第2章 カスピアン王子の角笛 ネタバレあり

2008年05月21日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2008年5月21日公開 アメリカ 

ピーター(ウィリアム・モーズリー )・スーザン(アナ・ポップルウェル )・エドマンド(スキャンダー・ケインズ)・ルーシー(ジョージー・ヘンリー)ベペンシー兄妹の治めた黄金時代から1300年の歳月が流れたナルニア国。アスラン(リーアム・ニーソン声)の祝福の下、幸福に包まれていた魔法の国は、戦闘民族テルマール人に征服され姿を消していた。人間たちに迫害され生き残ったナルニアの民は森に逃れ、この暗黒の世界に再び光をもたらす者の出現を待ち続けていた。一方、テルマールの王宮では、亡き王の弟ミラース(セルジオ・カステリット)が、正統な王位継承者カスピアン(ベン・バーンズ)の暗殺を企てていた・・・。

どちらかというと「ナルニア国物語」は宗教色が濃いのが気に入らず、原作もシリーズの半分位しか読んでいないのだけど、映画は娯楽性が強いのでけっこう楽しみにしてました。で、今回もまずまず楽しめる作品に仕上がっていると思います。

レディースデーと重なった公開初日、初回上映は9時台と早いにもかかわらず、そこそこ客は入ってました。(とはいえ、3割位かなぁ)

冒頭、出産シーンが変にリアル(^^;王位を狙う極悪叔父ミラースは跡継ぎが出来たもんだから、即刻邪魔なカスピアン王子の暗殺を命じちゃうんですね~~。教育係であるコーネリアス博士(実はドワーフとのハーフだったことが後に明かされます。容貌が「指輪~」のガンダルフ似)に危機を救われ、スーザンの角笛を渡された王子は、人間が恐れて近づかない森に逃げ込むけれど、そこで追っ手に捕まりそうになり、笛を吹いちゃう。

ここで舞台はペベンシー兄弟の住むイギリスへ。前作でナルニアの王や女王として大人となり国を治めていた4人だけど、戻ってきたら子供のまま。そのギャップに苛立つ年長の二人の様子がさりげなく描かれます。地下鉄で電車を待っている4人を角笛の音がナルニアへと運ぶのですが、このあたりは「ハリー・シリーズ」の列車の旅立ちシーンと情景が被ってくるんです。まぁ、イギリスのファンタジーだからイメージとしては似てきても仕方ないか。(というより本としてはこちらが先)

ナルニアの浜辺に現れた兄弟は遺跡を発見し、そこが元の彼らの居城だったことを知ります。イギリスで暮らした1年がナルニアでは1300年にあたるのね。長い年月の間には、木も動かず、動物も言葉を話さなくなっていて、その原因は人間の侵略にあったことがわかってきます。

小人のトランプキン(ピーター・ディンクレイジ)を助けた兄弟はやがて王子とも合流しますが、ピーターとカスピアンは自分自身のプライドから微妙に反目しあうのですねぇ~~全く男ってヤツは変な意地張る生き物だなぁ。

ミラースの攻撃を待つより城に攻めていく作戦を選んだピーターですが、ミラースが父王を殺したことを知って私憤に走った王子と、計画を強行することに意固地になったピーターのせいで作戦は失敗し、仲間の半分を失ってしまいます。
この辺が若気のいたりってことかしら。

ところで、彼らと共に戦う心強いナルニアの仲間は、頼もしいねずみの騎士リーピチープ(可愛いという言葉は彼のプライドを傷つけるらしい。「シュレック」の長靴を履いたネコのイメージに近いかな)や愛嬌のない小人のトランプキンたち。タムナスさんやビーバー夫妻はもういないけれど、フォーンやあなぐまなどナルニアの住人健在です。

もう一人の小人は最後まで人間を信用せず(彼の祖先は白い魔女に仕えたあの小人なんだそうな)魔女を蘇らせようと王子に策を仕掛けるので、ティルダ(白い魔女)さん、今回も登場~~♪前作より綺麗と思ってしまったわ。

この時、王子とピーターの窮地を救ったのは「正義」王エドマンド君。悪い子だった前作とうって変わって、今作では兄を助ける頼もしい弟です。なんたって武器は懐中電灯だもんね(笑)

そして末っ子ルーシーはただ一人アスランの存在を疑わず、最後に一番美味しいとこを持っていっちゃうんですねぇ~~これぞ「信じる者は救われる」だな。

森の伐採や魔法の存在を封じ込めて歴史から消そうとする行為など、人間の愚かしさを訴えている面もあります。クライマックスで「LOTR/二つの塔」さながらの木の大活躍や川の神様の鉄拳も見られます。もちろんアスランだって登場しますから。テルマール人の祖先は海賊だったっていうオチまでついてるもんな~~。

題名にもなってる肝心のカスピアン王子はね・・期待ほどは活躍しないんだな、これが(^^;せっかく鳴り物入りで宣伝してるけど、肝心の活躍の場が・・ない。せめてミラースとの一騎打ち位王子にさせてあげれば良かったのに。
もう一つ、ミラースの部下の二人の見分けが私には出来ない(^^;どっちも同じようなんだもの。そして彼らの行動も読めなかったので、驚いてしまったよ(汗)

一番中心に描かれているのはむしろピーターです。それとスーザン。思春期から青年期に変わる微妙な反抗と苛立ちの時期を通して、兄姉が成長していく様子を丁寧に追っている感じがしました。

アスランの両脇を歩きながら浮かない顔だったピーターとスーザン。彼らはもう再びナルニアに戻ることはないのです。それは彼らが大人になりかかっているからなんだね。

今作で男を上げたエドマンド君(スキャンダー)背も高くなり成長著しいです。
かなり個性的な顔立ちだったジョージーちゃんもすっかり可愛くなって将来が楽しみです。そして今回一番の美男子はベンじゃなくってウィリアム君かなぁ♪甘い顔立ちに弱いの☆

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