2014年1月18日公開 アメリカ 108分
双子の娘エラとニナ(ジェニファー&シャーロット・プライアー)に恵まれ、パリで一緒に暮らすジェシーとセリーヌ。2人は友人の作家ステファノス(パノス・コロニス)にバカンスに招かれてギリシャの海辺の町へやってくるが、ジェシーは元妻とシカゴで暮らす10代の息子ハンク(シーマス・デイビー=フィッツパトリック )が気がかりで、セリーヌは環境運動家としての仕事に不安を感じており、それぞれ頭を悩ませていた。そんな時、ジェシーがアメリカへの引っ越しを提案したことから、2人の会話は夫婦喧嘩になってしまい……。
列車の中で出会ったアメリカ人のジェシー(イーサン・ホーク)とフランス人のセリーヌ(ジュリー・デルピー)が、夜明けまでの時間を過ごした「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離」(1995)、9年後の2人を描いた「ビフォア・サンセット」(2004)に続くシリーズ第三作目で、前作から9年を経た2人の現在が描かれています。
前2作、実は観てません。そろそろ若者の恋愛映画は食傷気味なのですが、この作品は中年になったカップルのその後の現実が描かれている点に興味を惹かれました。
恋愛ドラマはめでたしめでたしでまとまってもその先に現実の生活が待ち受けているわけで、その辺をどう処理しているか気になったのです。
前妻と別れセリーヌと再婚したジェシー。妻に未練はないようだけど、息子には大いにあるようで、別れた後も長期休みはお父さんと過ごす約束になっているのかな?バカンスを共に過ごして前妻の待つアメリカに戻る息子を見送るシーンから始まるのですが、寂しさが募ったジェシーは自分たちもシカゴに移ろうとセリーヌに提案しちゃったから大変。ハンクのことは可愛いし心配だけど、そのために自分が犠牲にならなければいけないの?と思うセリーヌの不満、わかっちゃうのよね
思春期を迎えたハンクには父親が側にいて見守ってやらなきゃとか能天気に言い放つジェシーに自分の存在価値まで否定されたように感じ、別れを切り出すセリーヌとそんな彼女の気持ちが理解できないジェシーの間にどんどん溝ができていきます。
そもそも作家仲間たちとのバカンスも、セリーヌにとっては居心地の良いものではなかったようです。毎日文芸論をぶちながらお気楽に過ごすジェシーらを横目に、娘たちの世話や食事の支度に追われ、他人の中で過ごすんだもの、当然よね。そんな思いにちっとも気付いてないから余計不満がたまっていくのよね。
帰る前日、仲間からプレゼントされたホテルでの夜に彼女の怒りが爆発します。でもジェシーの良いところは、感情を言葉にすることを諦めない点。うるさい!黙れ!なんて言わないのセリーヌの方も逃げずに自分の思っていたことをちゃんと伝えます。この二人は言葉に真摯に向き合い、いっとき感情に流されても相手の言葉をちゃんと聞く姿勢を持っているのが凄いです。なかなかできないことだよな~~
この二人のように逃げずに互いの想いを吐き出せるならきっと死が二人を分かつまで幸せに暮らせるんだよね
双子の娘エラとニナ(ジェニファー&シャーロット・プライアー)に恵まれ、パリで一緒に暮らすジェシーとセリーヌ。2人は友人の作家ステファノス(パノス・コロニス)にバカンスに招かれてギリシャの海辺の町へやってくるが、ジェシーは元妻とシカゴで暮らす10代の息子ハンク(シーマス・デイビー=フィッツパトリック )が気がかりで、セリーヌは環境運動家としての仕事に不安を感じており、それぞれ頭を悩ませていた。そんな時、ジェシーがアメリカへの引っ越しを提案したことから、2人の会話は夫婦喧嘩になってしまい……。
列車の中で出会ったアメリカ人のジェシー(イーサン・ホーク)とフランス人のセリーヌ(ジュリー・デルピー)が、夜明けまでの時間を過ごした「ビフォア・サンライズ 恋人までの距離」(1995)、9年後の2人を描いた「ビフォア・サンセット」(2004)に続くシリーズ第三作目で、前作から9年を経た2人の現在が描かれています。
前2作、実は観てません。そろそろ若者の恋愛映画は食傷気味なのですが、この作品は中年になったカップルのその後の現実が描かれている点に興味を惹かれました。
恋愛ドラマはめでたしめでたしでまとまってもその先に現実の生活が待ち受けているわけで、その辺をどう処理しているか気になったのです。
前妻と別れセリーヌと再婚したジェシー。妻に未練はないようだけど、息子には大いにあるようで、別れた後も長期休みはお父さんと過ごす約束になっているのかな?バカンスを共に過ごして前妻の待つアメリカに戻る息子を見送るシーンから始まるのですが、寂しさが募ったジェシーは自分たちもシカゴに移ろうとセリーヌに提案しちゃったから大変。ハンクのことは可愛いし心配だけど、そのために自分が犠牲にならなければいけないの?と思うセリーヌの不満、わかっちゃうのよね
思春期を迎えたハンクには父親が側にいて見守ってやらなきゃとか能天気に言い放つジェシーに自分の存在価値まで否定されたように感じ、別れを切り出すセリーヌとそんな彼女の気持ちが理解できないジェシーの間にどんどん溝ができていきます。
そもそも作家仲間たちとのバカンスも、セリーヌにとっては居心地の良いものではなかったようです。毎日文芸論をぶちながらお気楽に過ごすジェシーらを横目に、娘たちの世話や食事の支度に追われ、他人の中で過ごすんだもの、当然よね。そんな思いにちっとも気付いてないから余計不満がたまっていくのよね。
帰る前日、仲間からプレゼントされたホテルでの夜に彼女の怒りが爆発します。でもジェシーの良いところは、感情を言葉にすることを諦めない点。うるさい!黙れ!なんて言わないのセリーヌの方も逃げずに自分の思っていたことをちゃんと伝えます。この二人は言葉に真摯に向き合い、いっとき感情に流されても相手の言葉をちゃんと聞く姿勢を持っているのが凄いです。なかなかできないことだよな~~
この二人のように逃げずに互いの想いを吐き出せるならきっと死が二人を分かつまで幸せに暮らせるんだよね