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杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

天使と悪魔  ネタバレあり

2009年05月20日 | 映画(劇場鑑賞・新作、試写会)
2009年5月15日公開 アメリカ 138分

17世紀、ヴァチカンに弾圧された科学者たちはガリレオを中心に秘密結社イルミナティとして潜伏した。そして今、彼らはローマ教皇逝去に際し、400年の沈黙を破りヴァチカンへの復讐を掲げ復活の声を上げた。4人の教皇候補を誘拐し、ヴァチカン内部に『反物質』爆弾を仕掛けたのだ。ヴァチカンはラングドン教授(トム・ハンクス)に助けを求めた。教授は科学者ヴィットリア(アイェレット・ゾラー)と共に事件解決の道を求めてヴァチカンとローマを疾走する。だが、誘拐された聖職者たちは次々と土・空気・火・水という科学の4大元素を完全なアンビグラム(対称形)にした焼印を押され殺されていく・・・。

先に本を読んでしまったので、当然犯人が誰か、結末がどうなるかは知っているし、細部のエピソードも頭に入ってる。そんな状態での鑑賞の利点は物語のスピードがいくら速くてもついていけることですが、欠点はどうしても本の大量の情報に比べ映画の粗さが目立ってしまうことかな(^^;

二時間ちょっとの長さにまとめるには、ひとつひとつのエピソードにじっくり関わってる時間なんてないし、登場人物も整理しないといけないので、そういうことを考えたら、映画はなかなか巧く作ってあると言えそうです。

以下は本との相違点(ネタバレ)

・セルンの所長もヴィットリアの養父も出てこない。
 殺されたのは彼女の同僚で、遺体発見も彼女自身。

・ラングドンを呼んだのはセルンではなくヴァチカン警察のオリヴェッティ。
 リヒターは部下ではなく彼がスイス衛兵隊隊長となっている。本で描かれるオリ ヴェッティのヴァチカンへの忠誠心はリヒターに転写されている。
 
・誘拐された枢機卿は本では全員惨殺されるが、映画では一人だけ生き残る。
 殺害の描写も本よりはソフトになっているし、教授の受難も本より軽い。

・暗殺者はアクション作品などに登場するような典型的な「プロ」の殺し屋として描かれ、そこに宗教的な関わりはない。むしろ、自分の行為に躊躇も見られる。また、ヴィットリアの誘拐もないし、性的倒錯者でもない。ラングドンを殺害するという意志も希薄。最期は真犯人の計画通り?消されてしまう。

・犯人が判明するのは音声ではなく画像による。
 
・ヘリに乗り込むのはカメルレンゴだけでラングドンはいない。
 地上に降り立つのも群集のただ中である。

・カメルレンゴと前教皇の本当の関係が削除されている。

 などなど。

個人的には暗殺者がただの殺し屋になってしまったのは残念。
彼だけでなく、登場人物の性格描写は上滑りな印象を受けるけれど、ラングドンの謎解きに的を絞っている以上、仕方ないですね。

逆に反物質誕生の瞬間は本にはなかった描写で、迫力がありました。
また、ローマ&ヴァチカンのロケーションや美術品を楽しめたのはHAPPY♪

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