杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

ヒックとドラゴン 聖地への冒険

2020年08月08日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)

2019年12月20日公開 アメリカ 104分

かつてドラゴンは人間の敵だった。弱虫のバイキングの少年“ヒック”と、傷ついたドラゴン“トゥース”の活躍で彼らは共存する道を選び、バーク島で平和に暮らしていた。だが、ドラゴンが増え続けたバーク島は定員オーバー!
亡き父の跡を継ぎ、若きリーダーに成長したヒックは、島を旅立ち、みんなと新天地を探し求める決断をする。
目指すはヒックがかつて父から聞いた地図に載らない“幻の聖地”。この場所さえ探し出せれば、きっと平和に暮らせるはずだ。
しかし、大移動の旅の途中、最凶のドラゴンハンター、グリメルに命を狙われ、“トゥース”の前には白い謎のドラゴン“ライト・フューリー”が姿を現す…。そして彼らが辿り着いたのは、人間は住めないドラゴンたちだけの<隠された王国>だった―!
人間とドラゴンとの共存は、本当に幸せなのか? “ヒック”と“トゥース”は別れる運命なのか?今、彼らの友情が試される―。(公式HPより)

 

クレシッダ・コーウェルの同名児童文学を原作に、バイキングの少年とドラゴンの友情と成長を描いたドリームワークスのアニメ「ヒックとドラゴン」シリーズ第3作です。完結編になるのかな

とにかく映像が素晴らしいアニメです。ドラゴンたちのキャラクターは細部までこだわって作り上げられていて、風景はため息が出そうな美しさです。 ヒックの仲間たちもシリーズを通して変わらず個性的です

舞台は前作から1年後の世界。捕らえられたドラゴンたちを解放しては島へ連れて帰っているヒックたち。でもそのせいで島はドラゴンで溢れかえっています。 一方ドラゴンハンターのグリメルのもとドラゴンたちを奪い返そうとする者たちは、白いドラゴンを囮にトゥースを捕まえようとします。

森の中で白いドラゴン(ライト・フューリー)と出会ったトゥースは恋に落ちちゃうんですね ヒックのアドバイスを受けて気を引こうとしますが、彼女はヒックの存在を感じ取って逃げてしまいます。でもこれはグリメルの計略でした。ドラゴン用の罠が多数仕掛けられていることに気付いたヒックの元に、グリメルが訪れて「トゥースを引き渡せ」と迫ります。故郷が安全な場所でなくなったと悟ったヒックは、亡き父ストイックから聞いた「この世界のどこかにドラゴンの楽園が存在する」という話を思い出し、ドラゴンと人間が共存できる新天地を探す旅に出る決断をするのです。

ドラゴンの背に乗っての大移動の途中で休憩のために立ち寄った島はバーク島より快適な環境で、みんなはここが「楽園」だと言います。

ライト・フューリーと再会したものの自力飛行ができずに追いかけられないトゥースのために、ヒックは新しい尾翼を作ってあげます。トゥースはライト・フューリーを探して飛び立っていきました。

グリメルの追跡から逃げるよりこちらから攻めて捕まえようと考えたヒックは、仲間たちとグリメルの船に向かいますが、逆に捕まって毒を吐くドラゴンに攻撃されてしまいます。何とか逃げ出すものの、ラフが捕まっちゃうんですね~。

トゥースの力が必要となったヒックは、アスティと共に彼女のドラゴンのストームフライに乗って探しに行き、ドラゴンたちの楽園を発見します。トゥースはライト・フューリーを伴い楽園の王となっていました。他のドラゴンに見つかり攻撃されたヒック達を助け、島に戻ったトゥースを追ってライト・フューリーもやってきます。ラフも解放されて戻ってきて、もしかしたらこの島で一緒に暮らせるかもと期待を持つヒックでしたが、ラフが解放されたのは、彼女のお喋りに我慢できなくなったからではなくて、ヒック達の居場所を突き止めるためのグリメルの罠だったんですね。(そりゃ、そうだ!

ライト・フューリーを人質にグリメルはトゥースを操ってドラゴンたちを連れ去ります。ドラゴン無しでは戦えないと気弱になるヒックをアスティが励ますシーンがなかなか感動的

ウィングスーツでグリメルたちの船に降りて戦うヒック達。バーク島のバイキングたちも総出で戦います。スクリーンで見たらとても壮大な見応えのあるシーンだったろうな~~。

毒の注射で従わせたライト・フューリーに乗って逃げるグリメルを追いかけたヒックは、彼ともみ合いになり落下。義足を外してグリメルを振り落とす場面も臨場感がありました。この場面は、ヒックがライト・フューリーを信じ、彼女もそれに応える=信頼関係が生じた場面でもあります。

戦いが終わり、ドラゴンたちとの別れがやってきます。人間とドラゴンの共存は、まだ時期尚早と悟ったヒックは、ドラゴンたちを解放して安全な「楽園」に連れていくようヒックに頼むのね。

ヒックとアスティは結婚し民の長となりました。ラストは二人の間に生まれた子供たちを連れたヒック夫婦が、「聖地」の入り口でトゥースと彼の家族と出会うシーンです。それぞれがそれぞれの場所で幸せに暮らしていることを確認する場面ですね

ドラゴンとの共存を夢見てそのために頑張ってきたヒックですが、それは彼自身の思いであって、ドラゴンたちにとって何が一番幸せなのかを考えた時、辛い選択をします。でもそれはヒックが成長した証でもあります。ひ弱で一人では何もできないと後ろ向きだった少年が、愛する女性や彼を信じてくれる家族や仲間たちに励まされ勇気を与えられて、自らもリーダーとしての資質を開花させていく物語でもありました。


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