雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

織部な唐津の酒呑童子 6

2019-04-18 00:04:53 | 面白い...パワスポ寺社
そんな辺り一帯には、
現実感の消失した嘘のように静かな時が漂っていました。
——————続きます。




しばらくすると、
静かに両手を合わせて佇んでいた僕の周りに突然の突風が吹いてきました。
それはいわゆる「つむじ風」の様な風で、
辺りをグルグルと激しく吹き囲み、
渦を巻いた気流はそのまま塚から真上の空の方へと立ち昇っていきました。
塚に鬱蒼と茂る木々もワサワサと大きく揺れて、
僕はかなり驚きながら、自然と



「わぁー、わぁーーー、、、
あわわわわぁぁーーーーっ!?
なんだこれーぇぇーーっ!?」



などと大声を上げていました。
このことは、
この時リアルタイムで電話を繋いでいたねーさんから、
笑われながらかなりの突っ込みをされていたので、
相当情けない叫び声だったということだけは確かだと思われます。ハイ。
しかし、それくらい!
大声を出してしまうくらい!
この時の突風はすごくて。
しかもそれが鬱蒼とした森の中で塚の上にだけ吹いて来るのです。
普通はマズ信じてもらえない話だと思いますが、であるならば、
きっと僕はそんな白昼夢を見ていたのかもしれません。

そして、そんな回る突風の中で更に驚くことが起きたのですが、
それは僕が風の真ん中で奇跡を感じ、
慄いて(おののいて)いる最中に、今度は!
自分の喉元に何か?
強力な力の玉みたいなものが?
外側からグン!と食い込んできて。
僕は一瞬息を詰まらせ。
しかし、咳をすることも出来ず。
そのまま、その喉に入り込んできたナニモノか!?を必死にこらえ、
とにかくやり過ごそうとしていました。
その力強いエネルギーの玉のようなものはそのまま僕の喉ぼとけ?
甲状腺?
の辺りに入り込ん来て。
気持ちの悪いことに!?喉奥でグングンと広がっていきます。
すると、今度は口の中が何かとてもゴワゴワ......としてきて。
そうして僕は初めて少し咳込みました。
咳込むと、そのゴワゴワは口からまた喉元の方に戻って行って、
そこから更に体の中へと降りていき......
その感触はフワッと......胸のあたりで消えていきました。

それらのことは全て強烈なつむじ風が吹きすさぶ最中に起きていて。
つむじ風が木立の間から天に向かい抜けて行ったのと同時に、
喉から突然入って来たモノの違和感も消えていきました。
そして、そんな一連の出来事が収まると、
僕はなにがなんだか?さっぱりわからない、
まさに狐につままれたかの様なキョトンとした状態になっていて。
気がつけば呆然として塚の前に佇んでいました。
やがて、フト我に返った僕は柵の手前に置いていたスマホを手に取り、
この様子を電話越しに終始聞いていたであろうねーさんに
今一度話しかけました......



「あ、も、もしもし!?き、きこえてた!?
ちょ、ちょっと、、、かなりヤバイんですけど、、、
つーか、なにがなんだか、、、
カラツさんの言っていたとおり、確かに回ってたよ。風が。
ぐるぐると。。


「聞こえたよー。
なんか叫んでたねー(^^)キャハハハハハーーー」

「風がすごかったからさ。聞こえたでしょ?風の音も。。
でさ、あのさ、なんか喉から入って来たんだよ。
よくわかんないけど。
何か飛び込んできた。
口に、じゃなくて!喉に直接!なんだよ。
なんだろか?よー分からん!!」

「えーーー!?ほんとー!?
すごいねー。
キャハハハハーーーッ」



この日、僕は東京に戻らなければいけなくて。
この後は電話から聞こて来るねーさんの高笑いに送られながら
そそくさと首塚を出て。
一気に京都駅まで行き。
そこから新幹線で帰りました。
そして、このお話の中で、
僕にとって本当に不思議で印象深かったことというのは、
実のところ東京に戻ってから起きた出来事なのです。
それは、数年経った今もこの体に明瞭に刻まれていることでもあるのです。
——————もう少しだけ、続きます。



カラツの神はなぜか?モスバーガーが好きなのです。
鬼だったのに、ね。(^^)



☆「織部の唐津の酒呑童子」シリーズ過去記事☆
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コメント (2)
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