人生オークション | |
クリエーター情報なし | |
講談社 |
図書館で作者を間違えて借りて帰った。原田ハマさんの本だと勘違い。
初めて手にした作家さん。
不倫の果てに
大荷物と一緒に離婚され放り出されるように、
小さなアパートにに引っ越したおばさんの生活力のなさにあきれ、
取りあえず、物減らしと生活費を稼ぐために不用品をネットオークションして売り始める。
その行為が今までの人生、生活の清算になり、新たな生活へと漕ぎだす話。
夫のお金で着飾って不倫相手に会う事への後ろめたさのなさ。
不倫相手の妻の妻であるという正論の上に立つ根拠なき自信。
妻というふわふわと思えば他人の経済で成り立っている位置の不安定さの意識のなさをあぶり出している。
おばさんの姉である主人公の母は堅実そのものの生活ぶりで妹を非難し続ける。
私事になるが、妹は堅実そのもの。
経済的な無駄、生活に遊びの部分を持たない。
なんだかえらくこの姉に似ている。
何が正しくて、何が間違っているのか?
堅実に生きて終わるだけの人もまた淋しいような?
ネットオークションで買う人の心理もまた想像できておもしろかった。
もうひとつ『ひるおび』と言う小説が入っていたが、こっちはイマイチ。
結婚しない恋愛関係に結婚、結婚という女が主人公。
これもなんだかピンとこなかったが、
ラジオへの投稿が趣味とか、イミナという名前以外の名持つ風習とか
共感を持ち難い事が題材にあって、酔えなかった。
作者は2007年に「はじまらないティータイム」で第31回すばる文学賞でデビュー。
現在、ラジオドラマなどのシナリオライターとして活躍の1970年生まれ。
名前は覚えた。
本日の歩数 17,205歩
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