陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

煩悩の子 大道珠貴著

2015-11-30 15:55:31 | 


愛されるように赤ちゃんは可愛く出来ているって説もあるが、
主人公の女の子はビジュアル的にもイマイチな設定。
子供に寄り添っている自分に酔っている教師の真意も分かっている生徒。
小学5年で生きる事に倦んでいる。
子供は無邪気、可愛いは幻想だと常時ごろ思っているんで、
この小説は小気味よかった。

でも、最後の締めの言葉に救われる。

今からものすご長生きして、何十年と続いている友情なら、それこそ上等だ。
会うのは年に一回とか、それくらいでいい。
いざというとき、多くを語らず、さりげなく助けてくれるのがいい。
それこそがともだだ。自分もそんなひとになろう。


小学5年で友だちはいらない。

もっと先に、おばぁさんになったときくらいでいい。
どんな長生きしたって、
同じ歳くらいで話の通じる友だちがいなけりゃ、
寂しいに決まっている。


と、最後の文章の前にあるのだが、
ばぁさん世代に近い私としては、
うんと、おばぁさんになると会う事自体が身体的にむつかしくなるし、
人を助ける以前に自分の事めいっぱいにならないか?
と、
思わないでもない。

気の合う友だちは数要らないけど、貴重だと思う今日この頃。