陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

逆襲、にっぽんの明るい奥さま 夏石鈴子 著

2015-11-24 09:54:52 | 
逆襲にっぽんの明るい奥さま

多作の作家ではない。
年に一冊よりスロー。
でも、作者の年齢が上がるにつれて、登場人物年齢と取り巻く環境が変わる。
この本は40代主婦の短編が詰まっていた。
おもろい。
内容はむしろ重すぎるほど重いんだけど、
軽く明るく
真っ正直。

はじめの出会いが処女作の「バイブを買いに」
電車に落ちてて拾って読んだらものすごく面白かったと遠方知人よりメール。
さっそく図書館で蔵書検索したら、「倉庫」と出た。
おもむろに出て来た表紙がすっぽんぽん女性のバンザイ。
陰毛までばっちり。
バイブってあれなんだ、、、
渡す図書館員さんも手渡されるる私も 、照れたのはいつの日だったか?
今はちゃんと書架に並んでいるし、確か文庫本にもなったはず。

世間のまちまちしたお決まり事にとらわれず、
自分の感じたこと、考えに従って行動するスタイルは奥さまになっても、
お母さんになっても健在。



のエッセイにこの本について書いてある箇所をちょっと抜粋。
下手解説より趣旨がよく分かるから。

、、、、奥さま、なんてきれいな言葉に包まれているけれど、
中身は主婦の話でず。
自分がやってみてやっとわかりました。
わたしは悪い娘だった。
母は専業主婦でしたけれど、
「ふん、わたしはママみたいにならない」と思って大きくなった。
お皿洗いなんか全然しなかった。テレビを見て笑っていた。
「それ、ママの仕事でしょう」などとも思った。
父親のお給料で生活させてもらっているのだから、当然と思っていた。
今なら思うね。
自分に言いたい。
身の回りのこと、全部押し付けてやらせているくせに、偉そうにするな、
お金稼げば何でもいいと思うなよ、と叩きのめしてやりたい。
(中略)
楽をして生きている人なんて、一人もいない。
みんな平凡繰り返しの中で、
どうにかならないかと思いながら生きている。
(中略)
そんな人たちのことを書いた本です。



平凡なわたしのこともこの中にあったかも。
等身大のお話を読むと元気がでるわ。



次作の題名まで書いてあったけど、 まだ出ていない。
ファンはまっていますよ。
17歳年上の映画監督と離婚ってのもネットで見たから、
次作は「奥さま」ではないお話かな?
気長に待とうっと。