人生の使い方 | |
平 安寿子 | |
日本放送出版協会 |
平 安寿子の新刊。
妹が図書館から借りてきていた。
終わったら次は私。代わり返却をし即、私のカードで借りた。
姉妹で借り占め
読みやすい。作者年齢が近いので内容に親近感を感じる。
今まで読んでハスレがなかった。
妹も数冊借りた中で、最後に取って置いてた。
美味しい物は最後の感覚。
題名の固さに比して表紙の絵のポップさが内容を示している。
定年を迎える前から、夫の定年後を心配する耳年増の妻の杞憂に始まる夫婦バトル。
ご多望に漏れず応えるカルチャーセンターの見学やら、
呑気で平和なホーム騒動が続く中、
ほんとうにコレはしあわせな事だと気づかされる兄夫婦を襲う健康危機。
何があっても前向きで明るい展望になる安寿子さん。
読み終わって、こう簡単に行けば苦労はないなぁ~と。
ちょっと沈む。
50代60代の脳梗塞後遺症。
片麻痺の大半が男性で、
利用者の中でどうしてあげて良いかケアマネとしても一番悩ましい部類に入る。
団塊の世代でもあり権利主張もしっかりあり、
他の健康な人への羨望やら自分の動かない体への憤懣やら
私自身年齢が近い所為もあって、
元気で働けているだけで、鬱憤のぶっつけ場所にされたりする。
他人の私にアタルような人は妻へもっとスゴイ事は想像に難くない。
妻の愚痴聞きも仕事内。
結論など小説のように出てくるケースはほぼ皆無。
人の世話になるより、
誰かの役に立っていることが、生きる支えになっているのが人であるらしい。
それが結構シンドイ副産物も呼ぶが、面倒込みで努力、努力が気持ちをシャンとさせる。
ゴタゴタあるのがしあわせ?
そう思うと光が見える。
平凡なしあわせをちゃんとみせてくれる小説なんで、平 安寿子に手を伸びるのかな?
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