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陽だまりのねごと

♪~思いつきひらめき直感~ただのねこのねごとでございますにゃごにゃご~♪

カギ受難

2008-10-20 19:30:55 | Weblog
『おくさん 落ちましたよ』
外出する度に必ず何度か誰かが注意してくれる。
おかげ様でなんとか最小被害で過ごせております。
今日はだぁれも注意してくれなかった。当たり前だわ。これが普通だ。
いつも運が良すぎただけ。

猫の薬を貰いに行って猫の餌を買いにショッピングモールに入って
ついでにあっちこっち買う物ないけど最近、運動不足だから店内お散歩。
さて、帰ろうっと思って車に行ったら ない!
車のキーがない!
年中なくすので合鍵が財布に入ってはいる。
最近の車は盗難防止ブザーがついていて閉めたキーレスで開けないと大きなブザーが鳴る。
警備員に来られてはカッコ悪い。
バックもポケットもひっくり返したけれども見つからない。
インフォメーションへ落し物の中にキーはなかったかと聞きにいった。
『まだ、届いていません。』
回ったとおぼしき売り場に聞きこみをして回って収穫なし。
インフォメーションのおねぇさんの前でバックをぶちまけて捜索。
やっぱりない。
すすめられるまま落し物届け書いて連絡を待つことにして、
ブザーのでかい音がすることを断ってあきらめて車へ。
自分の車なのにキーがなくて合鍵でブーっと警報を鳴らされるなんて情けない。

帰ったら
278円お買い得の牛フン堆肥の40ℓ袋が車から引きずり落とした状態で待っていた。
安さに惹かれて買ったはいいけれど非力な私には手に余る重さ。
牛フンは要所要所へ撒いて量を減らして袋を軽くするしか動かす方法がない。
庭に日中の暑い時間帯を避けて夕刻に植える予定の苗も買ってしまってた。
農協さんの100均市でネジ花とかかすみ草とかはかなげな花苗がおいでおいでをした。
安いのに弱い^^;
庭仕事についつい熱中していたら、息子が帰ってきたバイクの音がした。
『お帰り』と言っても声が届いていない。返事なし。
あっという間にバタバタとまた出て行った。
仕事の道具を降ろして自動車学校用カバン持って出たらしい。
秋のお日さまは釣る瓶落ち。息子が出た直後に家へ入ろうとしたら、
うん?!やられた!
息子は中に人が居ようが居まいが絶対にカギかけて家を出る。
何度もコレで締め出しをくっている。
行動パターン化で安定しているASと分かっているから
カギを閉めない習慣よりは閉める習慣が大事だと
無用な時のカギ閉めについても何にも注意はしないできた。
今日も文句は言えない。私が常にカギを携帯しておけば済むこと。
家の施錠はこう言う時に限って完璧。

台所のいつもの小窓しか入る場所はない。こう言う時のために絶対ココだけ施錠しない。
準備がいいんだか???
プロパンのボンベに足をかけて小窓の柵を外してうんとこしょと我が家へコソ泥。
50代のおばちゃんがかっこ悪いことこの上ない。

カギはもういつも首から下げておこうか?
こういうのメゲルわ。
本日、姑に散々振り回された後の惨事だった。
こんな日はさんりんぼうって言うんだっけ?

さくら  西 加奈子著

2008-10-20 07:46:26 | 
さくら
西 加奈子
小学館

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西 加奈子の本の記事に王生さんがおすすめコメントをくださった小説。
いつも行く市の図書館は貸し出し中だった。
本屋でみたけどグッとがまんで返ってくるのをお待ち申し上げてやっと手にした。

さくらは長谷川一家がニュータウンに越してきてすぐに飼われた犬だった。
今どきめずらしい雑種。雑種と言う設定がいい。
私の家に居た犬は大抵どこかのお宅の犬が生んでしまってと言う子犬だったり
もう飼えない行き場がない成犬だったり。
最近、すばらしい生っ粋の駄犬におめにかからない。
雑種と言ってもなにか種となにか種の合いの子程度。

遠藤周作が駄犬がうんこする姿には哀愁があると何かに書いていたけど
なんとも味わい深いのが雑種だろう。

きいろいゾウ
西 加奈子
小学館

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↑にも犬が出てきた。
人間が犬の言葉が分かるという。作者はかなりの犬好きとみた。しかも雑種好き。
ここに雑種の良さが分かる人が居ると西加奈子のますますファンになった。

犬を飼うにはその大きさを許す家と庭の広さが要る。
さくらを含めてこれは家族の物語だった。
家族が出来るはじめは男と女のセックス。
照れずに卑猥にならずひらがな言葉で子供にも分かる表現でそれが綴られていた。
我が子の疑問にお母さんが実際に教えている場面が出てくるが、
自分の誕生こんな風に語れるお母さんの子供は幸せだろう。
私は何も語らず子供も聞かず、ダブーのまま大きくしてしまった。もう遅い。

ミクシーのアスペルガー症候群のトビに
『 ♪両親に「産んでくれて有り難う」と言えますか? 』
と言うのがあって読むと少々せつないが、
この小説を読み終えると生まれてうれしくない命はない!とはっきり言える気持ちになる。

↓一時は図書館で何十人待ちと言う噂を聞いた。もう飽きられたか書架にみたので借りた。
愛の流刑地〈上〉
渡辺 淳一
幻冬舎

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愛の流刑地〈下〉
渡辺 淳一
幻冬舎

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ここまでセックス史上主義の愛と言うのはゲップが出るというか
こう言うのを大人の愛と表現しているのは頂けない気分だった。
なまなましい生命の神秘がここまで羊水の中に居るみたいにくるまれる描き方がしてある西 加奈子の方がすっと胸に沁みた。

ここにはゲイやレズや公園で暮らす精神障害者や目の見えないお母さんの子や帰国子女や近親愛がごったに出てくる。
ないようである個々の中に潜む差別観が力まずさらりと出てくる。
何ともいえない人の業と言うか味わいと言うか、
そんなものまで包まれてしまう懐の深さも伝わる。

ビジュアル系の兄がその美しさを失って、通りすがりの人へハッと息を飲まれる姿に変貌。
耐えきれずに自殺に追い込まれ、家族の心の均衡が崩れがやがて家庭崩壊。
家族の歴史にずっふわふわあったかい脇役が題名になっているのがさくら

ふと、昨日我が家にエコキュートの説明に来た電気店の営業さんが
ひたすら眠っているウチ猫たちを家を守ってくれていると言ってくれたのを思い出した。

全体に人間不信がなく
つまらない通常社会のこだわりがすっ飛んでいるのが良い。
出てくる人がヘンっぽくってみんな優しいのも良い。
西 加奈子さんの目線 スキ