陽だまりのねごと

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発達障害だって大丈夫  堀田あけみ

2007-05-16 08:03:31 | 
発達障害だって大丈夫―自閉症の子を育てる幸せ

河出書房新社

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『アイコ16歳』で高校生の時に文学賞を取った人以外に記憶なく
小説は見かけていたから
その後、小説家としての道を選ばれたのとばかり思っていた。
この本を見つけるまで
彼女が自閉症児の母であり、
心理学者であることも知らなかった。
辻井先生の同期生であると言うことも知らなかった。

3人の母親であり、仕事を持つ母親であることに加えて
障害のある兄弟を持つ子供のこと
仕事を第一に考える父親のこと
日常のこまごまとしたことが生の体験としてよく伝わってきた。

障害を感じて受診するまでの戸惑いや
幼稚園、小学校選びから受け入れてもらうための
ハラハラドキドキ、少々厚かましい肝っ玉かぁさんぶりは
私の経験ともオーバーラップした。

まわりの
『おかわいそうだから親切にしてあげなくっちゃ』的逆差別やら、
居ることで迷惑と言う露骨な差別やら、
同じようなことを今日まで、
私も障害児の母として有形、無形で感じてきた。

ここには専門家の視点より生の母の視点が書かれていて
優等生の母ではいられない自分もしっかり書かれていて
共感を覚える。

カイト君は中程度の知的障害もあると言うこと。
障害となる部分は個々に個性的である発達障害であるけれど、
まったく我が子と同じ訳でも、
彼女の経験が役に立つというべきものでもないけれど、

メッセージは最後の最後の言葉に集約されているように思う。

  ひとりぽっちじゃないからね。
  同じように頑張ってる人はどこかにいるから。
  何より、子どもがいてくれるから。
  だから、一緒に生きてゆきましょう。

正直なところ
コイツいなければと思う瞬間がないと言えばウソになる。
でも、この子が居るから
いっぱい、いっぱい気づかされたり、自分を律したり
結構、お得な人生を歩かせてもらっていると思う。

障害児持ったから、
障害児を育てたからこそ
平々凡々なれど味がある道を歩けているんじゃなかろうか?

アイコさん、『これからでっせ』
と、なぜか急に大阪弁になって
ちょっと先行く母として
応援します