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ミュージカル刀剣乱舞上海公演~ 舞台「NARUTO-ナルト-」中国全国ツアーに続く2.5次元ミュージカル

2016年11月12日 | エンタメの日記
先日上海虹橋芸術センターの前を通りました。
年明け2017年1月13日~15日の「ミュージカル『刀剣乱舞』~幕末天狼傳~」上海公演の会場となる劇場です。

虹橋芸術センターは今年オープンしたばかりの劇場とシネコンの複合施設です。
もともとは公会堂を改造したような古くからある映画館(天山電影院)でしたが、地下鉄駅と大通りに隣接する立地の良さを生かし、新しい芸術センターに完全リニューアルされました。


こんなに立派なシアターで刀剣乱舞ミュージカルをやるなんて・・・・。
いつも2.5次元舞台を上演している渋谷のアイアシアターや六本木ブルーシアターが構造的には仮設建築物に近いことを考えると、上海公演の劇場はすごく厳かに感じます。
もっとも、アイアやブルーシアターは、舞台から1列目までの距離が非常に近いという代え難い長所もあります。

上海虹橋芸術センターも舞台から1列目までの距離が大変近く設計されています。





10月15日(土)午前10時から刀剣乱舞ミュージカル(刀ミュ)上海公演のネルケチャイナ会員先行販売が始まりました。

■ネルケチャイナ会員サイト(Wechat公衆ID)
氏名、住所、携帯番号などを入力すれば会員登録できます。会員費はありません。


先行販売はPCサイトとスマホサイトで受け付けていましたが、サイトに繋がり難い状況が続きました。
私がサイトに繋がった時点では、全日程VIP席が売り切れでした。日本向けに予め押さえられてい分が多かったのでしょうか。

ネルケチャイナ先行分は、現地に居住している中国人でないと購入しにくいです。
サイトが中国語であるのは、言語の問題なので乗り越えられない壁ではありません。
しかし、支払い方法がWechat(微信)とアリペイ(支付宝)という中国の電子マネー即時決済しか対応していません。
この二つは中国ではメジャーな電子決済ツールで、中国人であれば両方ともアカウントを持っているものですが、人民元銀行口座を保有していることが前提になるので、日本から観に行こうとしている人にとっては非常にハードルが高いです。

ネルケチャイナでの先行発売は10月15日と16日の2日間だけで、残チケットは中国の大手チケットサイト「永楽票務」で販売されることになっていました。
しかし、5公演分のチケットはネルケチャイナ会員先行でほぼ完売になり、永楽票務での中国一般販売はごく僅かですぐに完売になりました。

永楽票務(http://www.228.com.cn)「音楽劇 刀剣乱舞」 http://www.228.com.cn/ticket-193581480.html

 

正直、こんなに早く刀ミュ上海公演のチケットが売り切れるとは思っていませんでした。

日本向けに確保された比率が高かったのかもしれませんが、これまでネルケチャイナが上海で上演した2.5次元舞台、セーラームーン、黒執事、フェアリーテール、テニミュ、NARUTOの中で公演前にチケットが完売したのは刀剣乱舞が初めてだと思います。

中国で絶大な知名度を誇るナルト舞台の上海公演ですら、前売完売には至りませんでした。
もっとも、舞台「ナルト」は10月から12月にかけて中国6都市37公演という非常に規模の大きいツアーで、刀ミュ上海公演とはキャパシティが全然違います。

「NARUTO-ナルト-」上海公演の10月29日(土)昼公演を観ましたが、客入りは8~9割でした。
観客の反応は非常に良かったです。客層は20代から30代前半が多く、カップルや小中学生の子どもと一緒に来ている人も多かったです。
中国の観客は「客席降り」に慣れていないので、客席降りや劇中に観客とコミュニケーションを取る演出があるとものすごく喜びます。
キャラクターそのもののビジュアル、丁寧な役柄の解釈、プロジェクションマッピングや空間を最大限に活用した舞台設計の巧みさは中国の観客にも深く響いたようで、終演後のお客さんは皆舞台に満足して語らっていました。

■ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」上海公演 10月22日~30日 計12公演 芸海劇院 







来年、刀剣乱舞の後はどのタイトルを中国で上演するのでしょう。「ハイキュー!!」(ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」ハイパーステージ)でしょうか・・・?

最近、日本の演劇や日本人アーティストが上海公演を行うケースがまた増えてきていますが、上海というエリアはどういう意味を持っているのだろうと時々考えます。
「中国人は日本に行きたくても行くことができない」という時代は過去のものになりました。
もちろん、飛行機に乗って国境を越えなければならないので、いつでも自由に行けるわけでは決してありませんが、訪日ビザの大幅な緩和、中国都市部の経済力向上により、中国人にとって日本に行くことは格段にハードルが下がっています。

またフライト時間だけで比較すると、上海⇔北京間と上海⇔大阪間のフライト時間はほぼ同じです。
つまり、地理的にみて近いと感じるのです。

刀剣乱舞ミュージカルの上海公演のチケットを購入した子の話を聞くと、かなり頻繁に日本に好きな舞台やコンサートなどを観るために渡航しているようです。
彼女たちはチケットの手配と時間の都合さえつけば、日本に飛ぶことが常に選択肢に入っています。

恐らくどんな公演でも、「東京公演」と「上海公演」の観客には一定の重なり合いがあります。
その重なりの程度が高くなると、上海は外国というよりも、福岡よりも更に西にある同じアジア地区の一つの都市という位置づけになり、地方公演の延長のような感覚になっていくのかもしれません。

なお、10月27日からブラウザ版の「刀剣乱舞」中国語版テストがはじまりました。
スマホ版(アンドロイド)は11月14日からクローズドテスト開始です。中国版はブラウザ版とスマホ版でデータを互換できるそうです。

刀剣乱舞 ONLINE 中国ブラウザ版  発行会社:上海遊族信息技術有限公司
http://touken.youzu.com/cbt

刀剣乱舞 ONLINE 公式Weibo より
http://weibo.com/touken

コメント (2)    この記事についてブログを書く
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2 コメント

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2.5次元って観たことないんですけど ()
2016-11-13 10:05:32
 こんにちは。更新ありがとうございます。
 日本のゲームやマンガの海外進出には目を見張るものがありますね。自分よりも海外のマニアの人たちのほうが、そういったものをよく知っているということですね。不思議な感じがします。
 「福岡よりも更に西にある同じアジア地区の一つの都市」って感覚はわかる気がします。私にとってもソウルや上海は、国内の都市と同列の選択肢になっている気がします。(国内より多少時間はかかりますけどね)
 そんなアジアの繋がり方がすごくおもしろいなと思います。
 
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玲さん (上海阿姐)
2016-11-13 23:27:19
こんにちは~コメントありがとうございます!
ソウル、台北、香港、上海あたりは国内の都市と同様に選択肢に入ってきますよね。
特に台北がその傾向が一番強いですかね?
宝塚の海外公演の行き先は連続2回台北でしたが、せっかく「海外公演」をやるならもっと大胆になったほうが宝塚らしいのではと思います。
1930年代に船で当時の同盟国ドイツに行っているくらいなのですから・・・。
台北あたりが現実的に考えれば妥当な選択だと思いますが、モスクワ、南アあたりまでいかないと、もはや「海外公演」とはいえないような気もします。
一時期のK-POPはアジア全都市回ってましたからね・・・。
それを考えると、北朝鮮興行を実現させるアントニオ猪木はほんとにすごいと思います。。^^;

ただ、いくら台北や上海が距離的にも文化的にもある程度日本と近いとはいっても、やはり海外なので主宰する側にとってはものすごく大変だと思います。
その大変さに見合う影響力を現地で発揮できるといいですね。
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