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SMAP北京コンサート~~2011年9月16日 北京工人体育場

2011年09月18日 | エンタメの日記
日本でも注目を集めていたSMAP北京コンサートが、2011年9月16日(金)無事に開催されました。北京はもう半袖・サンダルでは寒いほどですっかり秋です。
会場の北京工人体育場はサッカーやコンサートによく利用されるスタジアムです。集客数は中国のメディアでは2万人強と書いている記事もあるし、4万人と書いているものもありまちまちですが、2万人は超えていたと思います。アリーナ席は日本から参加したファンや、中国のコアなファンで埋め尽くされていましたが、スタンド席は使用していないブロックもありました。

【写真】北京工人体育場。古くからあるスポーツスタジアム。1980年代後半に改築されて今の姿に。


【写真】スポンサーの一社であるホンダの展示スペース。


その昔、まだ森くんがいてSMAPが6人だった頃、一度だけ横浜アリーナでSMAPコンサートを見たことがあります。まさか2回目のSMAPコンサートを北京で見れるとは思ってもみませんでした。
一体どんなコンサートになるのか。期待と若干の不安をもって心待ちにしていたSMAP北京コンサートですが、面白かったです。

今年8月に発売されたアルバム「SMAP AID」に収録されている曲を中心に構成されており、基本的には日本でやったコンサートからソロコーナーを除いたものが北京バージョンのベースになっています。ここに中華圏の国民的スターであるテレサ・テンの「月亮代表我的心」を中国語で歌い、「世界で一つだけの花」と「夜空のムコウ」を中国語版の歌詞で歌うという、北京コンサート特別企画が加えられています。

メンバーもMCで中国語をたくさん披露しました。ちょっと何を言っているのか分からないところもありましたが、一生懸命準備したということは中国のファンにも十分に伝わったと思います。デビューから20年、司会やバラエティのキャリアも豊富なので、場の掴み方が上手いです。
まず、最初の挨拶でキムタクの第一声が中国語で「大家好!」(皆さんこんにちは!)だったのに驚きました。それだけではなく、メンバー全員が中国語で挨拶を披露しました。慎吾くんの「你們好!我・愛・你~」が一番観客の反応が良かったです。

MCコーナーでは中国人の司会者と通訳さんも登場し、用意周到に段取り良く進行します。

~中国人司会者によるメンバー紹介~
「1人目はリーダーの中居正広さん!」
ここで中居くんが挨拶しようとするのに、司会者が次のメンバーの紹介にいってしまう。
「2人目は、(観客に向かって)この人の名前は?!木村拓哉さん!」
「初めて中国に来た、稲垣吾郎さんです!」
「今日の気分は特にHighな、草なぎ剛さん!」
「北京男性と一番体型が近い、香取慎吾さん!」

日本のタレントが中国に来ると、大陸と香港と台湾がこんがらがってるな、と思わせるような発言が時々ありますが、今回のSMAPコンサートは開催地が北京だったこともあり、明確に中国本国に向けてメッセージが発せられていました。
2008年11月の嵐の上海コンサートのときは、どちらかというと「アジアツアーの開催都市の一つとして上海に来た」というスタンスだったのですが、SMAPは中国でコンサートを行うということをより明確に掲げていました。北京よりも上海でやった方が集客は良かったかもしれませんが、北京でやった意義は大きいと思います。

コンサートのタイトルも「加油日本!感謝中国!亞洲一家」(がんばれ日本!ありがとう中国!アジアは一つ)というものです。



これは3月11日の東日本大地震の際、中国から救助隊や義捐金などの支援を受けたことに感謝を表わすためのものと説明されています。
MCのコーナーで「どうして海外最初のコンサートに北京を選んだのですか?」という質問があり、中居くんが「3月11日の大震災では中国からも多大な支援を受けた。SMAPも、日本も、中国に助けられている。」という回答をしました。
めちゃくちゃ友好的な発言だなと思いました。しかし、もともとSMAP北京コンサートは「来年2012年の日中国交正常化40周年の前奏となるイベント」というふうに中国側は位置付けています。ですので、友好的なアピールがあるのも別におかしいことではありません。

改めて思ったのですが、SMAPは曲がいいです
それは、SHINeeやInfiniteの曲がいいというのとは全く違った次元の良さで、SMAPの曲はとことんメジャーでありながら楽曲はハイセンスで、特に90年代後半に発表された「SHAKE」「青いイナズマ」「ダイナマイト」などはPOPミュージックの真髄だと思います。そして、ポジティブな歌詞の世界から夢と元気がもらえるのも魅力です。

中国のMCコーナー、中国曲の選曲など、構成や演出が中国向けに上手く作られており「中国との合作」というかんじがしました。特に「Bang!Bang!バカンス」でマジックケースが出てきて、キムタクがケースに入った後、フタを開けるとあらびっくり、林志玲(リン・ジーリン)が出てくるところなど、CCTV(中国中央電視台)の春晩(※中国の紅白に相当する番組)を見ているような錯覚に陥りました・・・。中国の主流メディアはSMAP北京コンサートのことをきっと好意的に書くだろうと思われます。
舞台効果自体は、中華スターもかなり派手なコンサートをやるので、派手さという点では中国の観客の目から見て特別な目新しさはなかったかもしれませんが、音響は他のコンサートよりもずっと良かったです。

人気についていうと、やはりキムタクがアップになったときに際立って大きい歓声が上がります。モニターカメラも肝心なところはキムタクのアップを押さえます。
キムタクは中国で絶大なネームバリューを持っています。
海外で知名度の高い日本ドラマというと「おしん」と「東京ラブストーリー」は別格ですが、これに続いて「ロングバケーション」や「ビューティフルライフ」などは人気が高く、「名作日本ドラマ」として定評があります。「HERO」「GOOD LUCK」「華麗なる一族」「Mr.Brain」などもファンが多いです。(韓国では「空から降る一億の星」の人気が高いでしょうか。)

キムタクが好きということは、日本のドラマが好きということと近い意味を持ちます。キムタクは日本ドラマ全盛期の象徴的なスターなのです。中国の視聴者は日本のドラマを通じて、日本のライフスタイル、登場人物の仕事や恋愛に対する価値観、男女関係を含めた人間関係のあり方、またはドラマの表現形式などに面白さを見出しています。


MCの部分などは、シナリオがしっかりし過ぎていて、ライブを見ているというよりは、紅白か何かの収録を見ているようなかんじもありましたが、面白いコンサートでした。
来週の土曜日は、北京オリンピックが行われた「国家体育場」(通称:鳥の巣)で、「三国演芸-中日韓風雲音楽盛典」が開かれる予定です。これは、中国、日本、韓国の3ヶ国のアーティストが共演するコンサートで、日本からはEXILE、倉木麻衣、Happiness、中国からは李宇春、ニコラス・ツェ、デビッド・タオ、女子十二楽坊、韓国からはカンタ、f(x)、Super Junior、Super Junior-Mが出演者名に挙がっており、豪華なラインナップです。

こちらもSMAP北京コンサートのように成功することを祈ります。



【おまけ】SMAP北京コンサート、アンコールの一番最後にキムタクが中国語で叫んだ言葉は「你們太給力了!」です。誰に教えてもらったのでしょうか・・・?!
コメント (21)
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