上海阿姐のgooブログ

FC2ブログ「全民娯楽時代の到来~上海からアジア娯楽日記」の続きのブログです。

Mnet Asian Music Awards 2010 (MAMA) in マカオ ~~ JYPの国際性と実力のYG ~~

2010年11月29日 | エンタメの日記
11月28日(日)、マカオにMnet Asian Music Awards 2010 (MAMA)の受賞式を見に行ってきました。
「今年のMAMAはマカオでやるらしい」という情報が出回ったのは10月上旬のことで、当初は12月28日と言われていました。まさかマカオではやらないだろう。どうせまたデマだろう。と思っていたら、「11月28日にマカオMAMA決定」と情報が流れ、10月末には実際にチケットが発売になりました。
MAMAのチケットはいくつかのルートで発売されていましたが、阿姐はマカオの会場(金光総芸館)直轄のチケットサイトで予約しました。取り扱い枚数が少なかったせいか、このルートでの販売は発売から30分で完売になりましたが、たまたま運良くゲットすることができました。
当初はRain、MBLAQ、BIGBANG、2NE1、2PM、2AM、MissA、Beast、4Minutes、CNBLUEなどが出演ラインナップに挙がっていたので、多くのファンがチケット争奪戦に参加しましたが、途中で多くのグループが不参加を表明したので、チケットを手放した人も多かったと思います。

今年のMAMA授賞式の会場は、マカオ最大のカジノホテルの一つ「ベネチアン・マカオ」(澳門威尼斯人渡假村酒店)です。巨大な建物の中には、カジノ、宿泊施設、ショッピングモールの他、多数のアトラクションホールがありマカオ観光の必須スポットとなっています。MAMAの会場となった「金光総芸館」はよく香港スターのコンサートにも使われます。(このホールは多目的ホールで最大で1万5千人収容可能、MAMAの使用客席数は1万弱だと思います)

ベネチアン・マカオ(澳門威尼斯人渡假村酒店)





MAMA授賞式のスタートは午後5時半~、午後3時30分くらいからレッドカーペットがありました。





レッドカーペットを見ようと多くのファンが集まっていました。予想通り2PMと2NE1が登場したときの声援が一番大きかったです。2PMは相変わらず黒服で登場。たまにはレインボー柄の衣装とか見てみたいです。2PMといえば筋肉自慢なイメージですが、全員すらっとしていて、ニックン、ジュノなどはかなり細いという印象を受けました。2PMが出てきたときは歓声がうるさすぎてインタビューの声が全く聞こえませんでした。
2NE1は衣装、髪型、メークともに華やかかつカッコよく、デビュー2年目ながらトップグループの風格。日本からはPerfumeとケミストリーが参加。Perfumeがレッドカーペットに登場したとき、どこからともなく男子の野太い声援が上がりました。これに対して、2NE1のファンはほぼ全員女の子です。
レッドカーペットにはBIGBANGのテヤン、Gドラゴン、TOP、WonderGirlsなどは登場せず、5時10分頃終了しました。

レッドカーペットが行われたホテル玄関からカジノスペースを抜けて、会場(金光総芸館)に向います。

 



会場に入ってみると、かなり空席がありました。特にVIP席に空席が多かったです。逆に、一般販売向けだった400香港ドル、600香港ドルの席はほぼ満席でした。

ちょうど18時に受賞式が始まりました。
テレビで生中継されているのでご覧になった方も多いかと思いますが、ステージ設計は、まず通常のステージがあり、その左右に花道が設けられ、アリーナに増設された円形の舞台に繋がっています。ステージに向って右手側に受賞者が座る座席が20席ほど設けられていて待機スペースとなっています。ステージと増設舞台の間に空洞があり、ここが特別スタンディング席になっており、おそらく韓国から来たファン(ファンの扮装から判断すると、ほとんどが2NE1のファン)などがこのスペースに入場を許されていました。
スタンディングエリアにいる女の子たちは、ステージのパフォーマンスよりも待機席に座っている2PMや2NE1の側を向いてしまっていたり、序盤は全体的に集中力に欠けていました。
そんな中、会場全体が大歓声に包まれたのは、2PMが登場したときです。
2PMのMAMA特別ステージ、まずはメンバーがピエロに扮した映像が流れます。これまでのヒット曲をつなげた前奏を6人それぞれソロで歌い、「I'll be back」に繋がるというものです。構成は非常に良くできていたのですが、コンセプトが・・暗い・・・。ピエロに扮した映像などは「マリス・ミゼル」を彷彿させます。(※マリス・ミゼルとは:Gacktが所属していたビジュアル系グループです・・)「10点満点の10点」みたいなパワフルで健康的な舞台はもう見れないのでしょうか。
「I'll be back」自体は普段の歌番組での構成とあまり変わらなかったのですが、一つびっくりしたことがありました。いや、むしろ予想通りというべきなのかもしれませんが、最後に6人全員でタンクトップを引き裂いたのです。これがあまりにも唐突な演出だったので、お客さんは「キャー!!」と興奮というより、おかしくて笑ってました。
前情報では「MAMAでは2PMがバラードを歌う」と言われていたので、「I can't」をやるのではと期待していたのですが、やりませんでした。残念です。

「最優秀ライブパフォーマンス賞」を受賞したYGエンターテイメントの女性歌手 Gummyが登場。「Because Of You」と、テレサ・テンの「月亮代表我的心」を披露。Gummyもすごく人気がありました。初めて生歌を聴きましたがすごく上手かったです。

2010MAMAの主役ともいうべき2NE1は「박수쳐」と「Can't Nobody」を披露。2NE1の生ステージを見たのは初めてでしたが、本当にかっこよくて、人気がある理由がよく分かりました。2NE1のパフォーマンスに引き込まれて会場が一つになりました。CLが中核ではありますが、ビジュアル、歌、ダンスともに4人のパワーが拮抗していて、2010MAMAの勝者に相応しいパフォーマンスでした。

BIGBANGテヤンのソロステージは安定していて見応えがあります。「I need a girl」では2NE1のDARAの手を引いてステージに。テヤンとDARAがステージからせり下がると、なんと、銀髪のTOPが登場です。続いてGドラゴンが出てきました。TOPとGドラゴンがRAP曲を一曲披露した後、聞き覚えのあるイントロが・・韓国ドラマ「アイリス」に使われた「ハレルヤ」です。
久しぶりにBIGBANGを見ましたが、Gドラゴンのカリスマ性と舞台を支配する力は圧倒的です。Gドラ、テヤン、TOPのユニットは3人がそれぞれ確かな実力と個性を持っていてすごく良かったです。阿姐は2PM目当てでマカオまで行ったのですが、心の底から

YG最高!!

と思いました。この瞬間が2010MAMAの中で一番盛り上がり、マカオまで見に来た甲斐があったと思いました。(※YGとは:BIGBANGや2NE1が所属する事務所YGエンターテイメントのこと)

この後ケミストリーが登場し、1曲目は韓国語の曲を歌いました。2曲目は日本語で大ヒットデビュー曲「PIECES OF A DREAM」」を。懐かしい・・・!
待機席ではケミストリーのパフォーマンスを真面目に鑑賞する2PMの姿が。日本デビューを控えた2PM、MAMAで韓国語の曲を歌うケミストリーを見てどんなことを思ったのでしょうか。

WonderGirlsが布をブランコにして空中から吊り下げられて、今年リリースの「2 Different Tears」とアジアを席巻した「Nobody」を披露。他には、オーディション番組「SuperStarK2」の優勝者や「AIR EAST MOVEMENT」「DJ DOC」などが出演し、特に「DJ DOC」は大人気でした。
中華圏からは大陸男性歌手の張杰(ジャン・ジエ)と女の子グループ「IME」が登場。この2組は「超級女声」「快楽男声」など大陸オーディション番組と深く関わる芸能事務所「天娯 (EEMREDIA)」の所属です。「IME」は「中国版KARA」のような、女の子5人グループで韓国人メンバーもいます。

受賞式ではありますが、「誰が賞を取るんだろう?」という緊張感は全くなかったです。たくさんの賞がありますが、2PM、2NE1、テヤン、MissAに賞が分配されたようなかんじでした。
ですが、「ベストアーティスト賞」と「アルバム賞」を連続して2NE1が獲ったので「今年のMAMAの主役は2NE1」という雰囲気が強まりました。そこに最後の賞「年度ベストソング賞」の発表となります。結果は、MissA「Bad Girl Good Girl」が受賞しましたが、ノミネートされた面々をみると、デビューしたばかりのMissAが受賞するのは実績不足のような感じがし、会場はやや冷めた反応でした。いっそ3項目連続で2NE1にあげちゃえばよかったのに・・・でもそうしたらJYPの顔が立たないか・・・と心の中で思った人は多かったのでは。最近のK-POPは各事務所が、同じ事務所に所属するグループ同士の「家族的な関係」をアピールしすぎて(特にJYPファミリー、YGファミリー)、受賞イベントは団体戦みたいになってるなと思いました。

JYPはMissAに2人中国人メンバーがいて、2PMやMissAにも英語が堪能なメンバーがおり、WonderGirlsは海外経験が豊富、2PMのニックンがタイ語で挨拶したりと、国際的です。YGはメンバーそれぞれが「アーティスト」というスタンスで、グループでもソロでも音楽性がはっきりしてて、本人の素質をより生かしたことをやるのがYGの特徴かなと思います。JYPの国際性とYGの実力が光り、まるで団体交流戦のような2010年マカオMAMAでした。

バンド賞ではCNBLUEとFTIslandもノミネートされていたのに、欠席だったためか両者とも受賞を逃しました。しかし、同じく欠席だったにも関わらず、RAINが「ベストダンスパフォーマンス賞(個人)」を受賞し、コメント映像が流れました。MAMAにおいては異例のことなのでは。
MAMAの前日11月27日は広州アジアオリンピック閉幕の日でした。
次のアジアオリンピックは2014年韓国インチョン(仁川)で開催されるので、広州アジアオリンピック閉幕式では次回主催国である韓国が特別パフォーマンスを行うコーナーがありました。RAINはメインとしてソロパフォーマンスを披露しました。RAINは北京オリンピックの閉幕式にも出演しているし、上海万博の韓国館でもイメージキャラクターを務めました。まさに芸能大使です。

マカオでMAMAをやって、いったい誰が見に来るんだろう?大陸や東南アジアのファンもかなり来るだろうかと思っていましたが、実際に行ってみたら、観客の大半が香港の女の子たち(高校生、大学生、20代前半くらい)のようでした。大陸からもたくさん来ていたと思いますが、思ったほどは多くなかったです。日本人は見かけませんでした。韓国人はかなり来てました。特に2NE1とBIGBANGの韓国ファンが多かったです。2PMはニックンの人気が圧倒的でしたが現地ファンが多く、韓国の2PMファン(HOTTEST)から構成される目立ったグループは見かけませんでした。

Mnet Asian Music Awards は「ONE ASIA」“一つのアジア”というコンセプトを掲げています。そういう意味ではマカオは地理的にアジアの中心として、相応しい場所だったように思います。
しかし、マカオまで行くのは大変でした。 阿姐は上海から広東省の珠海に飛行機で移動し、珠海から徒歩で国境(イミグレ)を超えてマカオに入りましたが、ただの客として行った私ですらも、面倒だなと思うことが多かったです。出演者や関係者の人たちはさぞかし大変だったろうと思います。

11月28日マカオの気温は24度。夜になっても暖かく、帰り道にマカオ名所の聖ポール天主堂跡に寄ってみると、静かにライトアップされていて、大きな犬を散歩させるおじさんが前を通りすぎました。
マカオに行ったのは生まれて初めてです。
私をマカオに連れてきてくれたMAMA2010に、ありがとう。

コメント (10)
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台湾の人気ドラマ「夜市人生」(台湾民視) ~~五都選挙・台語ドラマ・K-POP~~

2010年11月20日 | エンタメの日記
11月13日(土)は南京でSuperJuniorコンサート(SuperShow3)、上海大舞台ではカリル・フォン(方大同)コンサート、その隣の上海8万人体育場では中国ロック(北京ロック)の伝説的なスター総動員の大イベントが行われていました。
しかし、阿姐はそのときちょうど台湾に行っており、どれも見ることができませんでした。
台湾はちょうど「五都選挙」の選挙期間で、台湾独特の選挙文化に触れることができました。11月27日(土)は台湾「五都選挙」の投票日で、既に選挙宣伝期間が始まっていました。台湾は相対的にいうと選挙活動の規制が格段に緩く、独特の選挙文化を形成しています。「五都」とは、台北市、台中市、台南市、高雄市、新北市という、5つの主要都市で行われる、統一地方選といったものです。従来の台北県が2009年に「新北市」に昇格し、「新北市」の議席争いが、国民党と民進党がぶつかり合う今回の選挙の中でも特に台風の目となっています。

滞在1日目の夜、足裏マッサージに行きました。
夜10時頃だったのですが、マッサージ店内にいる人全員がテレビのモニターに釘付けになっていました。お客さんも、マッサージ師の女の子もおじさんも、店長さんも、皆がテレビドラマに夢中になっています。

なんだろう?

思わず一緒に見てみると、台湾語(閩南語)のドラマです。

最近の台湾ドラマ(アイドルドラマ)で、セリフの一部が台湾語になっているものはよくありますが、全編を通じて登場人物全員が台湾語をしゃべっているドラマというのは初めて見ました。

こんなドラマがあるんだ。

前から、台湾語の番組が増えており、良くできている番組もあって地元ではそれなりに人気があるという話は聞いたことがありました。しかし知識としては聞いたことがあっても、実際には見たのは初めてだったので衝撃的でした。

滞在して3日目の夜に、ドラマを見ていて分からないことがあまりにも多いので、台湾の人に
「昊天(←キャラの名前)と純純は兄妹か従妹か何かなの?」
「純純のお父さんは病院を経営してるの?それともお医者さんなの?」

といろいろ質問をしました。ところが、

「あのドラマは現時点で230話くらい放送済みなんだ。3日分見たくらいじゃ説明のしようがない。」

と言われました。

言われてみればその通りで、登場人物がやたらに多くて、複数の家族の物語が交錯しており、まだ出てきてない主要人物がたくさんいそうだなというのは何となく感じていました。並大抵のスケールではありません。

着ているものや髪型、メークやインテリアなどがちょっと古臭く、それが目を引く理由の一つでもあるのですが、あとで調べたら1997~1998年頃の物語という設定でした。

「放送済みの分はネットで見られるから、ネットで見ろ。」

と言われましたが、230話分もどうやって見ろっていうんだ・・・
ドラマはまだまだ続いており、しかも、CMを含めて1話135分(2時間15分)なのです。月曜から金曜まで毎日2時間ずつ放送、いったいどうやって制作してるんだろう。中途参加者のためにダイジェスト版を作ってほしいです。

「夜市人生」:民視(※台湾のテレビ局の一つ)が月曜日から金曜日まで夜8:00~10:15のゴールデンタイムに放送するドラマ。2009年12月22日放送開始、現在放送中。

最高視聴率8.36を記録。ほんとかな。この数字は台湾ドラマでは極めて良い数字。年間トップに立てる数字です。




主要メンバー。右の二人が大風(男)と友慧(女)。大風と友慧は阿姐が見た時点ではダブル不倫だった。他の3人はどういうキャラなのだろうか。左が昊天でその隣が愛眉か??大風役の俳優は実はかなりイケメン。


女性主要メンバー?


男性主要メンバー?中年になったときの設定か?


子供時代を演じた子役たち。


DVDも発売されている。すごく面白そうだ。


泥臭く濃い人間関係、婚姻、家族、出世、商売、欲と野心、嫉妬、愛・・・人間の情念と執着が描かれたドラマで、90年代のファッションと当時の世相、大量の登場人物がテレビ画面の中で生命力を漲らせます。
俗っぽさの極みと言われながらもこのドラマが人を引き付けるのは、良くも悪くも登場人物がバイタリティに溢れているところなのでは。人間のバイタリティは欲や悪に向って、より強く働きやすいという一つの真理がよく表わされています。

話には聞いていましたが、街中を歩くと改めて台湾のK-POPブームが感じられます。
夜市(ナイトマーケット)の洋服屋や飲食店は流行りの音楽を流すものですが、かかっている音楽のほとんどがK-POPでした。
SHINee、2PM、2AM、Beastあたりをよく耳にし、ここはミョンドン(明洞)か?と思いました。
街中でいわゆるC-POPをほとんど耳にしませんでした。J-POPも前よりも減ったなと思います。

台湾には、アメリカ、日本、韓国、それから中国大陸など外部のものを求めるベクトルがあり、それと同時に内に向うベクトルがあるように思います。
内に向うベクトルというのは、台湾ローカル文化であり、台北以外の地方都市では地方独自の方言のテレビ番組などもあり、中には高い評価を得ているものもあるそうです。
大陸や日本にも入ってきている「台湾芸能」よりも、もっとローカル色の強いエンタメが台湾では好まれているのかもしれません。


【おまけ】
~~他にもたくさんありますが、台湾ドラマの中の台湾語~~
高視聴率を記録した「ハートに命中100%」(命中注定我愛你):ヒロインの故郷の島に住むお母さんとお姉さんの会話が台湾語。
ヴァネス・ウー主演のドラマ「秋のコンチェルト」(下一站,天堂):市場のおばさんや、ヒロインの養父母、花農家のおばさんの会話が台湾語。
終極一班/終極一家: 飛輪海のジローのお父さんorお祖父さん役は、台湾語の俳優として有名です。
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