台湾ドラマ『時をかける愛』(原題『想見你』)の映画版が12月24日に中国で公開されました。ドラマ本編は2019年11月に台湾で放送され、中華圏全域で大ヒットしました。ドラマ終了後に映画版の制作が決まり、2021年11月には映画の撮影は終了していましたが、長い間劇場公開日決まらず、2022年12月24日になってやっと公開されました。
映画『想見你』(Someday or One Day /『時をかける愛』)時間:107分 制作:三鳳有限公司
中国大陸公開日:2022年12月24日 台湾公開日:2022年12月30日 監督:黄天仁 監修:林孝謙
主演:柯佳嬿(アリス・クー)、許光漢(グレッグ・ハン)、施柏宇(パトリック・シー)、金世佳(中国の俳優、映画版のみ出演。「河神2」「猟罪図鑑」などに出ている俳優です)

ドラマ版の主要キャスト3名が映画版でも続投し、ドラマとは異なる時間軸の物語が描かれています。
映画版では2017年と2014年の二つの時空を、柯佳嬿(アリス・クー)が演じる黄雨萱、陳韻如、許光漢(グレッグ・ハン)が演じる李子維、王詮勝の4人がタイムスリップします。
ドラマと同様にタイムスリップの設定が非常に複雑で、どうやってエンディングの時間軸に行き着いたのか頭を悩まされます。
ドラマでは、1998年の台南の田園地帯を舞台にしたレトロでノスタルジックな映像が魅力でしたが、映画版では2014年、2017年の台北と上海が舞台なので、現代の風景とさほど変わりません。ドラマでは懐かしさを感じさせる淡い色彩の映像が特徴的でしたが、映画版はやや商業的な作りになっています。
台湾ドラマ『想見你』(時をかける愛)はもともと1話90分、全13話のドラマです。
それを中国では26話に分けて放送(配信)しました。しかも、中国放送版は一部の内容がカットされています。
主に削除されたのは王詮勝(本人)の高校時代のエピソードで、高校生として過ごした部分が丸ごとカットされているので、男子生徒同士のキスシーンもないし、自殺の経緯も明確にされていません。
他にもいわゆるきわどいシーンが多数カットされており、高校生の性的な行為、自傷・自殺、動物虐待に関するシーンがカットされています。これらが削除された結果、純粋なタイムスリップ恋愛ミステリードラマに仕上がっており、それはそれで本筋は繫がっているのですが、本来このドラマの核心の一つであった思春期における自分との衝突や葛藤が十分に表現されていません。
正直、この時期に映画『想見你』が中国で公開されるとは思いませんでした。
映画版は中国大陸の映画配給会社「WANDA」(万達)が出資しているため、台湾と中国で同時(若しくは中国が先)に公開する必要があったためでしょうか、新作映画の公開に適しているとはいえない時期に公開されました。
12月7日に「ゼロコロナ政策」の廃止が宣言されてから現在にいたるまで、中国ではものすごい勢いでコロナが流行っています。僅か1~2週間の間に、めぼしい都市では人口の70%近くが一気に感染しました。疫学的に信じがたい事象ですが本当なのです。
映画『想見你』は12月24日に中国全土で公開されました。比較的早期に感染した人はこの時期に陰性になっていますが、多くの人がまだ自宅で休養しています。映画館に足を運べた観客もみんな咳をしています。
厳しいゼロコロナ政策が行き詰まった末に、あっという間の大量感染、わけが分からないうちに何となく陰性、そんな状況の中、いくらクリスマスに公開されても感情移入しにくいと思います。
映画『想見你』(時をかける愛)は2023年1月下旬に韓国でも公開される予定です。また、来年Netflixドラマとして韓国版が制作されるそうです。
韓国では意外に台湾ドラマ、台湾映画が評価されており、台湾映画やドラマにあこがれて台湾を旅行する韓国人も少なくないと言われています。
ジェイ・チョウ(周傑倫)が主演・監督した映画「不能説的秘密」(『言えない秘密』)(2007年公開)は韓国で異常に高く評価されており、よく韓国芸能人が好きな映画として名前を挙げており、韓国版も制作されています。
映画『想見你』(Someday or One Day /『時をかける愛』)時間:107分 制作:三鳳有限公司
中国大陸公開日:2022年12月24日 台湾公開日:2022年12月30日 監督:黄天仁 監修:林孝謙
主演:柯佳嬿(アリス・クー)、許光漢(グレッグ・ハン)、施柏宇(パトリック・シー)、金世佳(中国の俳優、映画版のみ出演。「河神2」「猟罪図鑑」などに出ている俳優です)

ドラマ版の主要キャスト3名が映画版でも続投し、ドラマとは異なる時間軸の物語が描かれています。
映画版では2017年と2014年の二つの時空を、柯佳嬿(アリス・クー)が演じる黄雨萱、陳韻如、許光漢(グレッグ・ハン)が演じる李子維、王詮勝の4人がタイムスリップします。
ドラマと同様にタイムスリップの設定が非常に複雑で、どうやってエンディングの時間軸に行き着いたのか頭を悩まされます。
ドラマでは、1998年の台南の田園地帯を舞台にしたレトロでノスタルジックな映像が魅力でしたが、映画版では2014年、2017年の台北と上海が舞台なので、現代の風景とさほど変わりません。ドラマでは懐かしさを感じさせる淡い色彩の映像が特徴的でしたが、映画版はやや商業的な作りになっています。
台湾ドラマ『想見你』(時をかける愛)はもともと1話90分、全13話のドラマです。
それを中国では26話に分けて放送(配信)しました。しかも、中国放送版は一部の内容がカットされています。
主に削除されたのは王詮勝(本人)の高校時代のエピソードで、高校生として過ごした部分が丸ごとカットされているので、男子生徒同士のキスシーンもないし、自殺の経緯も明確にされていません。
他にもいわゆるきわどいシーンが多数カットされており、高校生の性的な行為、自傷・自殺、動物虐待に関するシーンがカットされています。これらが削除された結果、純粋なタイムスリップ恋愛ミステリードラマに仕上がっており、それはそれで本筋は繫がっているのですが、本来このドラマの核心の一つであった思春期における自分との衝突や葛藤が十分に表現されていません。
正直、この時期に映画『想見你』が中国で公開されるとは思いませんでした。
映画版は中国大陸の映画配給会社「WANDA」(万達)が出資しているため、台湾と中国で同時(若しくは中国が先)に公開する必要があったためでしょうか、新作映画の公開に適しているとはいえない時期に公開されました。
12月7日に「ゼロコロナ政策」の廃止が宣言されてから現在にいたるまで、中国ではものすごい勢いでコロナが流行っています。僅か1~2週間の間に、めぼしい都市では人口の70%近くが一気に感染しました。疫学的に信じがたい事象ですが本当なのです。
映画『想見你』は12月24日に中国全土で公開されました。比較的早期に感染した人はこの時期に陰性になっていますが、多くの人がまだ自宅で休養しています。映画館に足を運べた観客もみんな咳をしています。
厳しいゼロコロナ政策が行き詰まった末に、あっという間の大量感染、わけが分からないうちに何となく陰性、そんな状況の中、いくらクリスマスに公開されても感情移入しにくいと思います。
映画『想見你』(時をかける愛)は2023年1月下旬に韓国でも公開される予定です。また、来年Netflixドラマとして韓国版が制作されるそうです。
韓国では意外に台湾ドラマ、台湾映画が評価されており、台湾映画やドラマにあこがれて台湾を旅行する韓国人も少なくないと言われています。
ジェイ・チョウ(周傑倫)が主演・監督した映画「不能説的秘密」(『言えない秘密』)(2007年公開)は韓国で異常に高く評価されており、よく韓国芸能人が好きな映画として名前を挙げており、韓国版も制作されています。
