上海阿姐のgooブログ

FC2ブログ「全民娯楽時代の到来~上海からアジア娯楽日記」の続きのブログです。

中国映画「小時代3:刺金時代」と「後会無期」公開~郭敬明と韓寒の銀幕対決、燃えよ人民元

2014年07月27日 | エンタメの日記
最近中国で公開される映画は「初回上映」がブームになっています。
映画は木曜日か金曜日に封切られることが多いですが、日付が変わる夜0時0分に各地の映画館で「初回上映」が行われ、多くの観客を集めています。以前は、先行上映はあっても夜の0時0分に全国規模で一斉公開する習慣はありませんでした。ここ最近は、大作映画は初日の0時0分の上映(中国語では“零点首映”)が当たり前になってきています。
7月17日(金)に人気小説家郭敬明の映画「小時代3」(Tiny Times3)が公開されました。(小時代1と2については、過去ログをご参照ください)
7月17日0時0分の「小時代3」初回上映は、750万元(約1億2千万円)の興行収入を上げたと報道されています。これは「トランスフォーマー4」に次ぎ歴代2位の記録です。

中国でも、若い人たちはSNSで自慢できるようなこと、SNS上の仲間から注目されやすいことを好んでやる傾向があるので、初回上映はかっこうのネタです。また、平日の深夜0時に、学生や社会人が映画館に大勢詰め掛けるというのは、若年層の自家用車の保有率が上がっていることも影響していると思います。

■小時代3:刺金時代(2014年7月17日公開)


■左:マクドナルドMc Cafeと「小時代3」のコラボ。 右:パソコンメーカーLenovoとのコラボCM。
  
 
「小時代3」は、前作以上に埋め込み広告のオンパレードでした。そして、これでもかというほど、衣装を交換します。作品で使用された衣装の総数は7000着を超えるそうです。冒頭で主人公たち女性4人が出張と遊びでローマに行くのですが、これもFENDIなどのブランドとローマ旅行を宣伝するためのような数分間です。
基本的に舞台は上海で、実在のスポットが多く登場します。登場人物はほぼ全員美女・美男設定ですが、パート3では新たにイケメンが2人投入されました
韓国ドラマ「美男<イケメン>バンド」でドラムを叩いていたイ・ヒョンジェが出演しています。
主人公の中米ハーフの従兄弟・Neilを演じるイ・ヒョンジェ。微妙な中国語が役柄に非常にマッチしていました。ローマのコレクションでモデルとして登場するシーンは強烈なインパクトがあります。
  

主人公の異母兄弟「顧準」を演じる台湾のモデル兼俳優の任佑明(任言恺と記名されることもあり)。本作では演技らしい演技はありませんが186cmの長身が目を引きます。
  

私は初日7月17日の19時30分の回を観にいったのですが、カルト映画ファンの集いのような独特の雰囲気がありました
映画「小時代」のアンチは多いです。良識のある大人は、この映画のことを「全編広告の軽薄なご都合主義映画」と批判します。ある映画情報サイトでは「小時代」の評価は10点満点中4.2点という異様な低さを記録しています。
しかし、パート3ともなると、そんな批判や非難を知りつつなおも劇場に足を運ぶ、ある意味強い意志を持った観客ばかりです。パート3も、1分に1回はツッコミどころがあり、劇場でツッコミながら賑やかに映画鑑賞するのはすごく楽しかったです。話はツッコミどころ満載ですが、映像の物質的な美しさと豪華さは圧倒的で、脚本のセンスはいいです。2時間以上の尺がありますが、展開が速く全然眠くなりません。
そして、エンディングにはEXOを脱退したクリスが挿入歌で登場するというサプライズもあり、さすが「小時代」、期待を裏切りません!!
映画「小時代」は次回作パート4で完結と発表されています。(もともとパート3で完結の予定でしたが)
パート4は来年の旧正月公開予定で、EXOを脱退したクリスも出演するのではと噂されています。
しかし「小時代」のイケメン枠は既にいっぱいいっぱいなので(レギュラーキャラの中にイケメン設定がすでに7人いる)、この中にどうやってクリスを突っ込んでくるのか楽しみです・・・。

「小時代3」の興行成績は、初日に1.1億元(約18億円)、公開3日で約3億元(約50億円)を超えたと発表されました。
初日に映画館に足を運ぶのはお祭りであって、映画から人生の糧になる何かを得たいなどと考えている人はほぼいません。純粋な娯楽であり、一種の消費なのです。しかし、公開から僅か3日を過ぎた頃から早くも客足が下降しはじめたと言われています。公開から1週間が経つと、もう新鮮味、話題性が薄れています。いまは何事も消費サイクルが早いですが、「小時代3」は消費サイクルの早さという面でも新記録かもしれません。客が数人しかいない映画館で「小時代」を見ると、スクリーンの向こうの華やかな世界は白々しく映り、薄ら寒い気持ちになります。それでも、最終的な興行収入は5億元(約80億円)を達成すると予想されています。

7月24日からは、郭敬明と並ぶ人気小説家である韓寒(ハン・ハン)が初監督を務める「後会無期」(中国語表記:后会无期/英語名:Continent)が公開されました。



「後会無期」というタイトルは、直訳すると「次はもうない」という意味です。中国語の「後会有期」(また次がある)という慣用句の中の「有」を「無」に変えたものです。「後会有期」は、卒業、転職、転居など別離の場で「またいつか会えるでしょう。」という意味で気軽に使われる言葉です。しかし、別れるときは「また次がある」と思っていても、もう「次」などはなかった・・・という現実をこの作品はテーマにしています。

出演:馮紹峰(フォン・シャオフォン。大陸の人気俳優。2011年中国ドラマ「宮」でヤン・ミーとともに一躍スターに。)、陳柏霖(チェン・ボーリン。台湾俳優)、鍾漢良(香港俳優。ここ10年ほど主に大陸のドラマ・映画界で活躍している)、王珞丹(中国の人気女優)、袁泉(中国のベテラン女優)、陳喬恩(台湾ドラマ女優。「ハートに命中100%」でブレイク)
【あらすじ】
中国の最も東にある小さな島「東極島」に生まれ育った浩漢(馮紹峰)は、職を転々としながら暮らしている。島の若い者としては廃れた故郷を復興させたいと願っているが、実際には何もできない。ある日、島に派遣されていた教師(チェン・ボーリン)が、西の果ての学校に転勤することになり、浩漢は車を走らせてもう一人の仲間と3人で教師を送っていくことにする。その旅の途中で幼馴染の女性(陳喬恩)、長年の文通相手(袁泉)、コールガール(王珞丹)、バイカー(鍾漢良)などと出会うというロードムービー。
  

ストーリーや展開にそれほど斬新なところはないのですが、寂れた島、砂漠で見上げる衛星の打ち上げなど映像が素晴らしいです。役者の演技、音楽などもよく、いい映画でした。特に主役の馮紹峰がすごく上手いです。蛙のシーンは最近の中国映画の中では名シーンとして語り継がれるのではと思います。映画情報サイトでも10点満点中8.3点と高い評価を得ており、興行成績も伸びています。

「後会無期」は「小時代」と正反対で、地味でさびしい風景ばかり出てきます。
廃墟のような小島、寂れたモーテル、無人のガソリンスタンド、砂漠・・・・。
ですが、見た目は地味だけれど、制作側は本当はものすごくお金を持っているのを感じます。役者は知名度と実力を兼ね揃えた売れっ子ばかりで、映像処理などのバックスタッフは韓国の制作チームを起用しています。音楽は小林武史です。ただし、「岩井俊二の映画音楽も手がけた小林武史を起用」と宣伝されていた割には、主題歌、エンディング、挿入歌、いずれも小林武史の曲ではなく、あまり目立っていません。最後のピアノ曲はすごくいい曲でした。主題歌は韓寒が作詞・作曲でG.E.M紫棋という今話題の中国女性歌手が歌っており、エンディングは朴樹という大陸の男性歌手の曲です。

本当はすごくお金があるのに、敢えて寂れた雰囲気の映画を作っています。朴訥とした映像の後ろ側で、人民元が燃えているのが透けて見えるようです。

「後会無期」は中国で制作された映画ですが、台湾映画のような雰囲気です。もし日本で公開されることがあるとすれば、「小時代」よりは「後会無期」の方が観客の嗜好に合うかもしれません。
「後会無期」は「小時代」よりはずっとリアルな描写の作品ですが、これがいまの中国を反映しているかというと、そういうわけでもないです。ただ、作者である韓寒(ハン・ハン)の世界観や作風がよく表れており、中国観衆から高い評価を得ていることからみると、「後会無期」のような作風の作品がいま求められているといえます。
「小時代3」は非現実的な夢物語ですが、とどまるところを知らない物質面での追求と商業主義は、むしろ中国の現実をより反映しているように思います。
コメント (4)
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EXO The Lost Planet Tour上海コンサート(2014年7月18日)~進化するK-POP

2014年07月21日 | エンタメの日記
EXO「The Lost Planet Tour」上海公演(7月18日 1日目)を見にいってきました。5月25日にソウルで始まったこのツアーは6月以降中国各都市を精力的に回っています。
【The Lost Planet Tour 中国公演】
香港公演:6月1日~6月2日(アジアワールドエキスポ)
武漢公演:6月14日(武漢スポーツセンター)
重慶公演:6月28日(重慶オリンピックセンター)
上海公演:7月18日~19日(メルセデスベンツアリーナ)
長沙公演:7月27日(長沙賀龍体育中心)
西安公演:8月2日(陕西省体育場)
この後、広州、北京、青島公演が予定されています。

北京はルハンの出身地、長沙はLay、青島はタオ、広州はクリスの出身地です。ツアーでは中国人メンバー全員の出身地を回ることになります。特に北京はルハンファンの大本営なのでとんでもないことになりそうです。
EXOは中国でものすごく人気があります。特に中国人メンバーのルハン(ルーハン/LUHAN)が人気です。小学校高学年の上海人の女の子が「みんなが学校でルハンの話ばかりしているけれど、私はそんなに興味がないから話についていけなくて困る」とこぼすような状況です。コンサートはもっと小中学生が多いかと思ってましたが、意外にファンの年齢層が高かったです。高校生か大学生または20代の社会人の子も多かったです。
EXO上海コンサートのチケットは本当に激戦でした。定価は1280元(約2万2千円)/980元(約1万7千円)/720元(約1万2千円)と高額の設定だったのですが、定価でまともに買えた人なんているんだろうかと思うほど、販売価格が高騰しました。
小中学生の子は親同伴で見に来ていることも多く、父親などは明らかに興味がなさそうなので、貴重なチケットを本当にEXOが好きな子に回せればいいのに・・・とも思いました。
■コンサート会場:メルセデスベンツアリーナ。EXO中国公演は屋外スタジアムが多いので、上海は貴重な室内アリーナ公演です。


■会場の周りには出店が多数出展。オフィシャルのコピーグッズが大半。


■花道は思ったよりも小さく、ステージにはEXOのツアーロゴの隣に「Sumsung GALAXY」の文字があります。




コンサートはほぼ定刻どおりに19:30過ぎに始まりました。オープニングは「MAMA」です。
クリスが抜けてしまったので11人でのパフォーマンスになります。11人でのパフォーマンスは思ったほどクリスの穴を感じさせませんでした。「MAMA」から「Let Out The Beast」とダンス曲が続きます。
EXO全員のコンサートを見るのは初めてだったのですが、想像していた以上にクールでスタイリッシュなステージでした。その原因の一つは衣装です。王子様的なキラキラ衣装や、純白のスーツとか、可愛らしいカラフルなTシャツなど、派手やかな衣装はありません。全体的にモノトーンや落ち着いた色調のシンプルな衣装で統一されていました。
曲と曲の間に各メンバーのソロコーナーが挟まります。最初のソロコーナーはLayのダンス。ソロの時間は短く1~2分です。
「月光」はルハンとCHENが並んでリードボーカルとしてステージから花道に向かって歩いてきます。花道の真ん中でボーカルの2人がせりあがり、それを取り囲む他のメンバーがイスを使ったパフォーマンスをします。EXOはSMエンターの中で一番若手のボーイズグループのはずですが、全体的に大人っぽくてアーティスティックな演出です。隙のない美しいパフォーマンスにため息が出ます。
ため息が出るといえば「Black Pearl」です。こりゃすごいわと思いました。緻密なフォーメーションのダンスで、本当に客席から感嘆のため息が聞こえてきました。ステージと花道の空間を巧みに利用し、11人全員で立体的な動きをみせます。この緊張感はライブでしか味わうことのできません。厳しいレッスンと訓練、犠牲的な制約のもとでしか生み出せないストイックな魅力が放たれるSMエンターテインメントの真骨頂です。

MCコーナーでは、基本的に中国人メンバーは中国語で話し、韓国人メンバーは韓国語で話します。韓国語→中国語の通訳が入りました。EXO-Mの韓国人メンバーはもう少し中国語を話せるはずですが、MCはほとんど韓国語でした。韓国人メンバーは中国語は「謝謝!我愛你!」(ありがとう、愛してるよ)くらいしか言いません。
MCでは一人一人がコメントする形式で、メンバー同士でガヤガヤとおしゃべりするという場面はなかったです。11人が一列に並び、一人ずつMCを回していくのですが、「今日は忘れられないコンサートにしましょう!」「もっと良い作品を見せられるようにがんばりますので応援してください。」といった、お行儀の良いことしか言いませんでした。あるメンバーが「上海のファンの皆さん、久しぶり--!」と言っていたのですが、彼らは5月11日に上海でイベントをやっているので(しかも同じ会場)、久しぶりというほどでもないです。
SUHOの番になったとき「前に上海に全員で来たのは5月でした。」と訂正するかのように前回のイベントのことに触れたので、さすがリーダー!と思いました。

クリスが抜けたので、中国語MCはLayがリードし、ルハンが相槌を打つようなかんじです。タオももちろん話すことはできますが、MCの司会ができるというかんじではなく、Layとルハンが話す場面が多く見られました。

中国公演ではルハンファンが目立ちます。鹿の角の電飾がついたカチューシャをつけていたり、「鹿」の電飾を掲げる集団がスタンド席でアピールしています。ルハンは本当にアイドル性のある人です。スタイル、顔の小ささ、声質など資質に恵まれています。客に反応を求めるときにする耳に手を当てるポーズも、漫画の主人公のようにサマになりかわいいです。
韓国人メンバーでは特にチャニョルとベッキョン、セフンが人気があります。EXOには、他のグループだったらグループに一人いればいいくらいの美形がゴロゴロいますが、その中でもチャニョルのビジュアルは突出しています。すべての表情・笑顔がCMから抜け出してきたようです。歌唱力ではベッキョンが抜きん出ていて、ビジュアル的にも独特のオーラがあって目立ちます。セフンは女の子に好かれそうな色気があり、中国では人気が高いです。
EXO-KとEXO-Mと分かれたパフォーマンスが多いですが、クリスが抜けたせいもあって、Mが弱く感じます。KはKAIのダンスがとても上手くて、KAIとセフンの長身ダンサーがいるので見栄えがします。Mはクリスが抜けて、ポジション的にタオが寂しそうなかんじでした。

K-POPのコンサートに行くのは久しぶりだったのですが、SMエンターのグループが常に進化し続けているのを感じました。
もともとK-POPのステージ映像、CG効果、ライティングなどは非常に巧みですが、更に進歩しました。
タオのソロの後、ステージ上のカメラがタオをアップで映します。タオは激しい武術パフォーマンスの後で汗だくですが、白い衣装を着込みます。タオがカメラを連れて舞台裏に下がりますが、カメラはずっとタオを追いかけ続けます。そのうちに、他のメンバーが次々と現れて、バックステージの奥へ奥へと導きます。この映像が「Heart Atack」をバックに流れるのですが、ものすごくよくできていました。EXOのコンサートステージで使われる映像は特定のストーリーがなく、イメージや造形の羅列です。また、SMエンター独特のヘンなアニメもありませんでした。あれがなかったおかげで、クール・スタイリッシュ度合いが余計にアップしました。
「My Lady」では11人全員で鏡を使ったパフォーマンスをします。メンバー全員がステージ上で一列に、立てかけられた鏡の下に仰向けに横たわります。横たわった状態で振り付けをすると、鏡にその姿が映るという演出です。動き自体は過激なものではないのですが、横たわった状態で局部的に激しい動きをするので、鏡に映し出されたものはかなりセクシーなイメージを与えます。これが、計算され尽くされた精密な動きをするため、いやらしくはならないのです。

「Baby Don't Cry」の後、Layとルハンの2人が、Lay「最近どう?」ルハン「まあまあだよ」といったかんじで掛け合いをしながら花道に現れます。小芝居のような掛け合いなので、何するつもりなんだろう--?と思ってみていると、「最近携帯を変えた人が多いみたいだね。」Lay「最初に変えたのはルハンじゃない?」「どこの携帯使ってるか知ってるよね--?」という流れで、スポンサーであるSumsung GALAXY宣伝タイムが始まるのです。
衝撃を受けました。こんなに高いチケット代を払っていながら、コンサートの中で宣伝をみなきゃいけないなんて---
よくK-POP事情の解説などで、「K-POPグループは中国市場を意識して、中国人メンバーを加えているグループも多い。」などと書かれていますが、まさにその「中国市場戦略」が具現化された瞬間でした。この後、メンバー全員が携帯を持ってステージに現れ、GALAXY携帯の実写広告を演じます。韓国芸能のアジア展開におけるサムスンの影響力の強さを思い知りました。


EXOは人数的にはSuperJuniorに近いですが、雰囲気的にはSuperJuniorよりはSHINeeに近い気がします。
EXOは1stツアーということもり、全編を通じてアドリブが少なく、改めてSuperJuniorのアドリブの多さは異質なのだと思いました。
EXOはアンコールのファンサでも、メンバー同士であんまりベタベタしません。(BL)カップリング系のサービスは思ったほど多くありませんでした。かろうじて、セフンとルハンが手に持っていた携帯でツーショット撮りしたくらいです。そのときはファンが絶叫でした。
メンバーは全体的に大人っぽく、1日目だったせいかもしれませんが、暴走する人がいませんでした。敢えていえば、暴走気味だったのはタオです。「ピーターパン」のときは一人でアリーナ席に客席降りしていました。7月18日の公演ではタオがもっともハプニングが多く、ソロコーナーでは剣と棒を使った武術を披露しますが、指を怪我してしまったようです。ソロの後では指に包帯かテープを巻いていました。さらに、アンコール前の「Overdose」では、ラストの空中回転を失敗してしまいました。床が滑りやすかったと言っていましたが、タオが落ち込んだ様子だったのでメンバーみんなに慰められていました。
SUHOは最初のMCで「怪我がなく、楽しいコンサートになりますように。」と語り、ファンに対して「コンサート中に怪我をしないようにくれぐれも気をつけて。」と呼びかけていました。タオのハプニングがありましたが、最後のMCでSUHOは「タオが怪我してしまったけれど、ひどい怪我ではなかったのでよかった。」とフォローしていました。

今回のコンサートは11人で行われ、最初から11人であったかのように進行しました。
EXO上海コンサートの1日前つまり7月17日、EXOを脱退したクリスが中国芸能界に電撃的に登場しました。
7月17日に中国で公開された映画「小時代3」のエンディングで、クリスが挿入歌を歌う形で現れました。クリスが歌った曲「時間煮雨」は「小時代3」の正式なエンディングテーマソングではありません。エンドロールに流れる正式な曲は台湾の女性シンガーのジョリン・ツァイ(蔡依林)が歌うことで以前から決まっており、これに関しては予定どおりでした。クリスの歌は、映画本編とエンドロールとの間に予告編的に突っ込むような形で現れます。突然真っ黒なスクリーンに「演唱:呉亦凡」(クリスの中国名)という白い大きな文字が浮かびあがり、クリスの歌が始まります。映像にはクリスは登場しません。「時間煮雨」という曲は、クリスのために作られた曲ではなく、もともと「小時代」シリーズの1と2で使われていた挿入歌で、郁可唯という中国の女性歌手の曲です。クリスは映画の続編「小時代4」に出演するのではという噂もあります。

【セットリスト 2014年7月18日】
1.MAMA
2.Let Out The Beast
3.LAYソロ(ダンス)
4.月光 (Moonlight)(中国語)(イスが出てくる)
MC
5.チャニョルソロ(ドラム)
6.Your world(中国語)
7.メンバーの写真
8.Black Pearl(中国語版)
9.CHENソロ
10.LOVE LOVE LOVE
ファンサ:SorrySorry、Dream Girl、Ring Ding Dong、Genie、Geeなど。
11.XOXO
12.RUN ファンが映る(歌詞表示あり)
13.セフンソロ(ダンス)
14.Thunder(EXO-M)中国語
15.D.Oソロ(歌)
16.My Lady 鏡が出てくる
17.ベッキョンソロ(ピアノ)
18.Baby Don't Cry(中国語)
19.携帯CM
20.マシーン(EXO-K)
21.3.6.5
22.History
23.ルハンソロ
24.SUHOソロ(歌)
25.ピーターパン
26.タオソロ(武術)
27.Heart Atack(楽屋映像)
28.KAIソロ(ダンス)
29.Overdose
アンコール
30.Growl
31.Wolf
32.Lucky
21:50終了
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CCG EXPO2014(3)LoL(League of Legends/英雄聯盟)上海大学生チーム招待試合を開催~DOTA2とLoL~

2014年07月18日 | ACG
日本ではまったく話題になっていませんが、7月18日からオンラインゲーム「DOTA2」の国際招待試合がシアトルで始まります。通称「DOTA2 TI4」と呼ばれる大会です。(正式名称は「The International DOTA2 Championships」)
オフィシャルサイト:http://www.dota2.com/international/announcement/
会場:アメリカワシントン州シアトルキーアリーナ 開催期間:2014年7月18日~21日まで。
DOTA2の国際大会は4回目ですが、今大会の優勝賞金は4,823,727USドル、賞金総額は900万USドル以上、歴代最高額と言われています。優勝チームの賞金は日本円に換算すると、約4億8千万円です。税金を引かれるとしてもものすごい額の賞金です。
DOTA2は世界的に人気のあるPCオンラインゲームで、「DOTA2 TI4」(TI4はThe International 4の略、4回目の国際大会)はいわゆる「eスポーツ大会」です。
「eスポーツ」はPCゲームを反射神経や戦術を競うスポーツとして捉えるもので、アメリカがeスポーツ大会に出場するために訪米する外国人プレイヤー、つまりゲーマーに対してスポーツ選手としてのビザを発行したことが話題になっています。eスポーツをオリンピック競技種目にしようという動きも一部にはあるほどです。eスポーツが普及しているのは、アメリカ、中国、韓国、ヨーロッパなどで、最近中国が特に力を入れています。日本は家庭用ゲーム機のシェアが高く、PCゲームユーザーが少ないこともあり、eスポーツがあまり流行っていません。

DOTA2 TI4は招待チームに加え、地区予選から勝ち抜いたチームが本大会に出場できます。地区予選は中国、米州、ヨーロッパ、東南アジアの4地区に分かれて行われます。これ以外のエリア、例えば韓国やオーストラリアは「東南アジアエリア」として参加します。ヨーロッパのチームは、チーム内に複数の国の選手が混在しているのが一般的で、具体的な国名ではなく「EUチーム」と名乗るチームもあります。招待チーム11チームのうち4チームが中国チームで、全体的にみて中国勢が有力です。
なぜDOTA2が中国で注目されているかというと、中国人プレイヤーの数が多いというのもありますが、中国チームが強いからです。夏季オリンピックは別として、中国チームが活躍できる国際大会というものはなかなかないので、eスポーツは貴重な活躍の場です。DOTA2 TI4も、中国国内のメディアではかなり注目されています。
DOAT2は中国語版サーバーがあり、中国ゲーム大手の「完美世界」(Perfect World)が運営しています。中国名は「刀塔2」。


中国ではDOTA2も人気がありますが、LoL(League of Legends/リーグ・オブ・レジェンズ 中国名:英雄聯盟)というゲームはさらに流行っています。LoLは中国ではテンセント(Tencent/騰訊)が中国語サーバーを運営しています。
LOLの開発元である米Riot Gamesは、2011年初頭に中国のゲーム・IT大手のテンセント(Tencent/騰訊)に買収されました。2011年の買収については「テンセントは米Riot Games買収のため現金2.31億ドルを投じ、これによりテンセントの持株比率は22.34%から92.78%になった。」と報告されています。テンセントは2008年からLOLの中国語版を運営しており資本参入を進めていたので、2011年に突然買収したわけではありません。テンセントからの投資はLOLの開発費に当てられたとされています。

CCG EXPO 2014ではLoLの大学チーム招待試合が行われていました。上海地区の大学の有力チームを招待しトーナメント戦を行うというものです。会場の一角に舞台を設置し、観客を集めて巨大スクリーンでゲーム観戦できます。座席はびっしり埋まっており通路まで観客が溢れていました。ものすごく盛り上がっていました。チームプレーで攻撃を成功させたときなどは、観客から大歓声が起きます。







■ゲーム実況解説者が試合を盛り上げます。


■LoLは1チーム5人で対戦。この試合は上海電力学院VS上海理工大学。女の子は1チームに1人いるかいないかです。


中国にはオンラインゲームをテーマにした小説も多く、プロリーグで戦うプロゲーマーたちを主人公としたした小説もあります。このジャンルのヒット作、小説「全職高手」(中国起点網に連載)は女の子に人気があります。
小説連載は2014年4月に終了しましたが、最後に国際試合の中国代表チームを結成するという設定を作って終わったので、連載終了後も新作グッズや二次創作が展開されています。
■「全職高手」世界大会の中国代表チームのコスプレ。


■アニメグッズショップ艾漫が発売する「全職高手」グッズ。オンラインゲームに必須のヘッドセットを、作中のチームのロゴを入れグッズとして制作。けっこういい値段で売ってました・・・・。「全職高手」のファンは年齢層が低いです。




過去10年、アジアでPCオンラインゲームを牽引してきたのは韓国でした。PCゲームはパソコンはもちろん、キーボード、マウス、ヘッドセットなど周辺機器が重要な役割を果たします。PCゲームの普及は、サムスンやLGなどのパソコン周辺機器の販売戦略とも深い関係がありました。オンラインゲームの国際大会としては「WCG」(World Cyber Games)が有名でしたが、2013年で幕を閉じました。大会終了の原因の一つは、大会の大スポンサーであったサムスンの事業戦略転換だと言われています。今後は中国が国際試合を主催する機会が増えてくるのではと思います。
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CCG EXPO 2014(2)話題の中国国産3Dアニメ「NANOCORE/納米核心」次期シリーズの予告編を公開

2014年07月17日 | ACG
2014年の「CCG EXPO」(上海のアニメ・漫画・ゲームイベント)は中国とアメリカの出展の増加が目立ちました。
中国企業は、従来から多かったオンライン・モバイルゲームの運営会社に加え、アニメコンテンツ、ハード機器などの出展もありました。
最近中国で高い評価を得ている国産アニメがあります。「NANOCORE」(納米核心)という作品です。「NANO CORE」(納米核心)がCCGにブースを出展していました。
中文タイトル:納米核心 英語タイトル:NANO CORE 制作:海岸線動画工作室(Coastline Animation Studio) 監督:張涵 
中国動画サイトで無料公開中。2014年2月14日公開開始。全10話制作予定。1話あたり約22分。主題歌はネット上で人気の歌ってみた系のシンガーを起用。
オフィシャルサイト:http://nc.xd.com/yx/

作画が非常にきれいな3Dアニメです。人物の表情とアクションシーンが特に上手く、脚本や声優(中国語)のレベルも高いです。いつも日本のアニメを見ている中国人のオタクたちの間でも評判が良いです。





  









写真は制作会社「海岸線動画工作室」(Coastline Animation Stadio)のオフィシャル新浪ウェイボから。
URL:http://weibo.com/coastlinestudio

中国の動画サイトで本編を無料視聴できます。以下は動画サイト愛奇芸(QIY)のURL。
第1季(1話~3話)
第1話:2014年2月14日公開 http://www.iqiyi.com/v_19rrgyan6o.html?src=frbdaldjunest
第2話:2014年2月21日公開 http://www.iqiyi.com/v_19rrgxnaxo.html?src=frbdaldjunest
第3話:2014年2月28日公開 http://www.iqiyi.com/v_19rrh6wn14.html?src=frbdaldjunest

第4話~6話:2014年8月公開予定
第7話~10話:2015年冬季公開予定

今年のCCGでは第2季(第4話~第6話)の予告編を公開しました。


この作品は、3Dキャラクターの表情の動きが非常にきれいで、技術レベルが高いです。戦闘シーンで陶器が割れるところの動きは芸術的です。地球以外の場所が舞台ですが、街の造形に中国要素を取り入れているのも面白いです。
ビジュアル面は意欲的なのですが、いろんな要素を詰め込みすぎかなという気もします。ロボットひとつとっても、戦闘機型、人型、変形型などがあり、地上戦、空中戦、攻撃手法もバラエティ豊かです。人物は、人類、亜人、ミュータント、ビーストなど思いつく限りのデザインが盛り込まれています。

第3話の後に、約15分のメイキングインタビューが入っています。このメイキングがものすごく面白いです。中国の3Dアニメ制作現場の様子がよく分かります。制作者に対するインタビューでは、「アニメ制作会社「海岸線動画工作室」は制作チームを立ち上げてからまだ1~2年で、スタッフのほとんどが20代、スタッフ数は現在50人余り。ほとんどのスタッフがストーリーアニメを作るのは初めてで、配信ルートなども含めて模索しながら進めている。動画サイトで無料公開するという形を取り、制作しながら投資を募集するという形を取った。」

3D技術をふんだんに使ったこの作品の制作費が気になりますが、ネット上では1話(約22分)約100万人民元と言われています。日本円に換算すると約1700万円です。
20代~30代の若い人たちで制作会社を立ち上げて、1作あたり1700万円の制作費を集められるというのがすごいと思います。どうやって集めたんでしょう・・・・オープニングやエンディングを見る限り、企業スポンサーがついているわけでもなく、DVDを売る予定もなく、ウェブで全話無料公開しています。
このアニメは実写から動きをトレースしています。アニメスタッフがスタジオの中で、キャラクターの動きの元になる動作をしている風景がメイキング出てきます。アニメスタッフは男性が多いので、男性同士が抱き合うシーンを演じたり、30歳近い男性が主人公の13歳の少女のトレース元をやらなければならないなど、笑い話・苦労話として語られています。投資してくれる人は、トレース元になったり、キャラクターの造形元になるなどの形で制作に加わることもありえると語っています。

「NANO CORE」の中には、どこかで見たような要素がかいま見られます。ファイナルファンタジーほか格闘ゲーム、トランスフォーマー、アバター、EVA、ギルティクラウンを彷彿させるところがあり、「既存の作品に似ている点」を数え始めたらキリがないです。しかし、「NANO CORE」の一番すごいところは、この3Dアニメを実際に作って動画サイトで無料公開しているという事実です。昨年はアメリカのCGアニメ「RWHY」(ルビー)が話題になりましたが、方式としてはRWHYと共通点があります。

今の時代は大量の情報が蓄積されており、何をもってコピーといい、何をもってオリジナルというのかよく分からなくなっています。何にもまったく似ていない作品など、ありえない気がします。
たとえ拙い表現であっても、制作している人間の個性が作品に反映されている限り、完全なコピーではないと思います。制作者たちの個性や趣味、意欲がまったく反映されない作品になると、誰が作ったかよくわからない焼き直し品になってしまいます。「NANO CORE」は、制作者スタッフたちが「やってみたいことを最大限やってみた」という意欲がにじみ出ているのが魅力です。
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上海アニメ・漫画・ゲーム展 CCG EXPO 2014 (1)充実の「ガンプラEXPO 上海 2014 」

2014年07月14日 | ACG
今年の夏も旧万博会場の上海世博展覧館で「CCG EXPO 2014」(2014年7月10日~14日)が行われました。
CCG EXPO(中国国際動漫遊戯博覧会/China International Cartoon&Game Expo)とは上海最大規模のアニメ・漫画・ゲーム専門の展示会で、今年は10回目になります。
オフィシャルサイト:http://www.ccgexpo.cn/

■イベントスケジュール表。企業のブース出展のほか、コスプレ、歌パフォーマンス、シンポジウム、オンラインゲーム大会などもあります。


■入場ゲートの前の列。7月12日(土)午前~昼の人出が一番多かったと思います。


CCGは中国、日本、アメリカなどの企業が出展しますが、今年は去年と比べると、中国とアメリカの出展の増加が目立ち、日本がやや減少し、韓国コンテンツの影が薄くなったと感じました。ゲーム分野では、今年はアーケードゲームの出展がありませんでした。例年どおりオンラインゲーム、モバイルゲームがメインですが、今年はPlayStation4の出展が目を引きました。2014年から上海自由貿易区で外資の家庭用ゲーム機が解禁されるので、マイクロソフトXbox One、ソニープレイステーション4など外資ゲーム機器の動向が注目されています。
アニメグッズ・書籍関連では年々物販が盛んになっています。バンダイ、アニメイト、天聞角川、ジャンプショップ、その他アニメグッズショップ、コトブキヤなどフィギュア、カードゲーム、外国書籍などの物販があります。ブースの周りには物販のために長い列ができており、物を買うことが目的で来場している人の割合が高まっているのでは。

バンダイは毎年「ガンプラEXPO」としてガンダム関連商品、コンテンツの展示を行っていますが、今年も素晴らしかったです。展示物の量、レイアウト、映像コンテンツ、作品資料など、非常に見やすい展示でした。
バンダイは世界各国でガンプラコンテストや展示活動を開催しているので、展示ノウハウのレベルが突出していると感じました。


ガンプラ販売のエリアが別に設けられており、物販のための列ができていました。


ガンプラコンテストの入賞作の展示。入門者の部、少年の部、青年の部、上級者の部、団体の部など細かくクラス分けされています。




中国華東地区団体の部。15歳と16歳の男の子2人の作品。制作の感想コメントにびっしり書き込んである。


「入門者の部」ではガンダムを初めて作った11歳の男の子の作品などもあって、よくできてるけど、色の塗り方などムラがあります。こういうのを見ると「自分も作れるかも」とちょっと思います。「自分もやってみたい。」「自分も見てみたい。」と思わせる、好奇心や興味を刺激される展示でした。

ガンプラの作り方の紹介ビデオ。


オフィシャルコンテンツやショップへのアクセスの仕方が分かりやすく掲示されており、こういうところにノウハウを感じます。
■ガンダムオフィシャルINFO、ショップ、ウェイボ、WeChatなどへのアクセス方法。


■ガンダム作品(アニメ)はYouku、土豆、愛奇芸など中国の動画サイトで無料配信されています。動画のスマホ視聴、テレビディスプレイ視聴(ネットとテレビの融合)が進んでいるので、「○○は中国のテレビで放送しているんですか?」という質問は意味がないです。


多くの作品が映画化されているアメイコミの大手MARVEL(マーベル)が出展していました。スパイダーマン、アイアンマンなどが有名ですが、キャプテン・アメリカ、X-メンシリーズも人気があります。


いまの中国の20代、30代は、アメリカカルチャーの受容力が日本人よりも強いです。
プロスポーツ(特にNBA)、ドラマ、映画、音楽・・・アメリカ文化全体を好む傾向があります。例えば、中国の大学生や20代の社会人の子とカラオケにいくと、選曲の3割くらいが洋楽です。
MARVELの映画も中国で非常に人気があります。
「ハリウッドが中国市場に媚びている」と言われますが、媚びるのも仕方ないくらいアメリカ映画、特に3D、IMAX作品に対する中国の消費パワーは強いです。特にアメリカのCGアニメは優先的に中国市場に入ってくるので、日本未公開でも中国では大ヒットという作品がけっこうあります。(The Croods、Rio2など)
いま中国のオタクの間では「キャプテン・アメリカ2」がすごく流行っています。最近公開された「X-MEN: フューチャー&パスト」も記憶に新しく、MARVEL全体がいま中国で勢いがあります。しかし、せっかくCCGにブース出展したのに、グッズも少ないし、プレミアのある展示物も少ないので、MARVELファンには物足りなかったと思います。

日本の大手出版社が中国の漫画家向けに漫画賞を開催したり、実力のある作家の作品を日本の雑誌に掲載する活動を行っています。CCGでは集英社、講談社、小学館などが同種の活動を発表していました。

小学館系の中国漫画雑誌「龍漫」が漫画大賞を開催。




少年JUMPも中国版紙面雑誌「漫画行」を発行し、中国人作家の作品も掲載。雑誌「漫画行」は6元(約100円)という特価で販売中。


講談社「別冊マガジン」は最近中国人作家の作品を掲載しています。「CARRIER:キャリアー」(作:NAVAR)という作品です。
1年ほど前に、たまたまこの漫画が掲載されている雑誌を上海のコンビニで買ったことがありますが、「CARRIER:キャリアー」(中国名は「CARRIER:携帯者」)がダントツに面白かったです。近未来ものですがきちんとした設定があり、絵も上手くキャラクターの人間関係も魅力的で、続きが読みたいと思いました。


「別冊少年マガジン」には日本語化されたものが連載されていますが、もし雑誌側が「この作品は中国人作家が描いている」と公表しなかったら、読者は中国人が描いていると気が付かないと思います。「近未来サスペンス」という設定のせいもありますが、日本の漫画ぽいというか、中国人作家だとにおわせるクセがないです。
日本の漫画雑誌が中国を含め海外で作品を発掘するときに、「日本でも通用する作品」を選定基準としているためなのか、中国人作家の作品でありながら中国人の感性やクセ、価値観が反映されたタイプの作品ではないです。
とはいえ、中国テイストが豊富で、なおかつ上手くて面白い作品というのも滅多にないし、ローカルテイストが強すぎても日本の読者には理解のしようがないので、「日本っぽい作品」が選ばれるのは必然かもしれません。

アクションRPG「ドラゴンネスト」(中国名:龍之谷)の映画版がこの夏中国で公開されます。


ドラゴンネストは韓国のゲーム会社Eyedentity Gamesが開発し、中国では、ゲーム最大手の「盛大」(SNDA)が代理商として中国語版を運営しています。映画は中国とアメリカの合作で、中国では2014年7月31日に公開される予定です。
3Dゲームのアニメ映画化で、「ゲーム産業と映画産業のドッキング」として注目されています。まず、興行的に成功するのか、ゲームとの相乗効果は生まれるのか、キャラクター人気などの波及効果はあるのかなど、ビジネスモデルとして成功するのかが論じられています。
(写真が多いので切ります)
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