上海阿姐のgooブログ

FC2ブログ「全民娯楽時代の到来~上海からアジア娯楽日記」の続きのブログです。

「君の名は。」12月2日中国全土で劇場公開~~前売好調でヒットの予兆 「ズートピア」を超えれば・・・・

2016年11月30日 | エンタメの日記
12月2日に「君の名は。」が中国全国の映画館で公開されます。
中国語タイトルは直訳で「你的名字。」です。
  

「君の名は。」は日本公開直度から中国でも注目されていました。その理由は、

1.日本で大ヒットを記録しており話題性がある
2.新海誠の人気が中国で高い

の2つが大きいです。

もう一つ挙げるとすれば、日本での興行収入が歴代上位を占めるジブリ作品に食い込みつつあるということでしょうか。
ジブリ作品と宮崎駿監督の知名度は中国でも非常に高いです。

宮崎駿監督ほどではありませんが、新海誠監督の人気と知名度も高いです。

日本では「君の名は。」がヒットするまで、新海誠監督の名前はそれほど有名とはいえませんでしたが、中華圏では「秒速5センチメートル」の知名度が異様に高く、新海作品は作画、音楽、ストーリーの緻密さと美しさで高い支持を得ています。新海誠の名前を知らなくても、「秒速5センチメートルの監督」といえば、ピンとくる人が相当います。

中国では、初日の日付が変わる23:59または0:00の「初日午前0時上映」が流行っています。2013年頃から流行り始めています。

「君の名は。」は中国全土で公開されますが、上海だけで16の映画館で「初日午前0時上映」を行います。

つまり、上海市内だけでも、16もの映画館で12月2日の午前0時に「君の名は。」が上映されるわけです。
12月2日の0時というのは「木曜日の夜」であって週末ではありません。
この初回上演のチケットがかなり売れています。

映画チケット予約サイト「Gewara」(http://www.gewara.com/shanghai)の予約画面 11月30日午前1時頃のスクリーンショット

UME新天地影城 2号スクリーン 12月1日23:59の回  「新天地」は市内中心地にあるレストラン・バーエリアで観光地としても有名です。
なお、シネコンなので2号スクリーン満席を受け、スクリーンが追加されています。



海上影城環球港店 7号スクリーン 12月1日23:59の回 新しいショッピングモール「環球港」の中のシネコン。近くに大学・学生寮があります。



12月2日は、上海だけで174の映画館で上映が予定されています。中国全国でいうと、何千ものスクリーンで上映されることになります。

いつの間にこんなに映画館が増えたんだ・・・と思います。

まさに、映画館が激増したからこそ、日本映画が上映されるチャンスも訪れたといえます。
中国のスクリーンで上映するためには、政府の審査認可が必要です。1年間に上映できる外国映画の本数が決められており、これまではその多くがアメリカ映画に割当てられていました。それが、今年あたりから緩和され、日本映画が進出するチャンスが広がり「君の名は。」も上映に至ったのです。
「君の名は。」の公開が去年だったら、中国では劇場公開されていなかったかもしれません。

12月2日~4日の最初の週末が興行的には勝負になるわけですが、12月2日(金)の18時以降のチケットがよく売れています。
都市部の若手社会人がメインターゲットと推察されます。

虹橋芸術センター 4号スクリーン 12月2日18:55の回  地下鉄二号線の地下鉄駅からすぐそばの映画館。



SFC上海美羅店 2号スクリーン 12月2日19:35の回 繁華街・徐家匯のショッピングモールの中にあるシネコン。



中国では「君の名は。」の本編映像が流出してしまい、ネット上には比較的早い時期に海賊版が上がってしまっていました。
それにもかかわらず、映画館での正規上映に多くの人が足を運びそうです。
11月30日付のニュースで、「上映3日前の時点で中国での「君の名は。」の前売販売額は1000万元(1.6億円)を超えた」と報道されています。

「君の名は。」の日本興行収入は194億を突破し、まだ伸びる見込みです。
中国ではどのくらいの興行収入を上げられるでしょうか?
194億円は人民元に換算すると約12億元に相当します。興行収入12億人民元を超える作品は毎年何本か出ます。

今年3月に公開されたディズニー3D映画「ズートピア」の興行収入は、公開から45日で15.3億人民元を超えたと報道されています。
もし「君の名は。」が中国で「ズートピア」と超えるヒットとなれば、中国興行収入が日本の興行収入を上回る可能性が出てきます。
中国市場で日本アニメがディズニー映画を超えることは、考えにくいことではありますが、どこまで迫ることができるか注目されます。

「君の名は。」には新宿の都会的な風景、飛騨の自然、田舎の日本家屋、神社など、外国人を魅きつける日本的な要素がたくさん描かれています。
しかし、反対に、日本に対して何の興味もなく、何の知識もない外国人が見たら、あまり心に響かないかもしれません。
「君の名は。」の中国での反響を通じて、中国人が日本に対しどのような関心とイメージ、知識をもっているかが見えてくるかもしれません。
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セカイノオワリ 初の単独上海ライブ~音楽が国境を越える

2016年11月26日 | エンタメの日記
SEKAI NO OWARI(セカイノオワリ)「ZAI LIVE - Live in 上海」に行ってきました。
日時:2016年11月24日(木)開演20時 場所:上海雲峰劇院


セカイノオワリ初の中国単独ライブです。

会場の雲峰劇院は不思議な空間にある劇場でした。

洋館風の古い集合住宅とローカル飲食店が混じる通り沿いに、小さな入り口があります。その入り口を曲がって真っ直ぐ進むと、奥の方に劇場が現れます。



雲峰劇院は数年前まで上海雑技の上演場所として使われていました。劇場前の大きな駐車場は、観光バスを停めるためのスペースだったのだと思います。いまはここでは雑技はやっておらず、ミュージカルや演劇が上演されています。

この会場はセカオワの今日のライブのために作ったのかと思いました。
きらびやかだけど、どこか古びていて温かみのある小さな遊園地かサーカスのような会場で、セカイノオワリにぴったりです。

  







座席数は1階と2階合わせて1400席くらいだと思います。満席でした。

20時にライブは始まりました。中国のコンサートはあまり観客が立たないのですが、1曲目が始まった瞬間に観客全員が立ち上がりました。

~~セットリスト 11月24日 セカイノオワリ 上海ライブ~~
1. スターライトパレード
2.Love the warz
3.Monsoon Night(英語歌詞)
4.ファンタジー(多分)
5.Death Disco
6.SOS(英)
7.Holiday
8.ANTI-HERO(英)
9.ピエロ 
10.Mr.Heartache
11.深い森(英)
12.幻の命
13.MAGIC
14.RPG
15.Dragon Night(日本語版)
~アンコール~ 観客が「スターライトパレード」のサビ部分を歌う
16.炎と森のカーニバル
17.インスタントラジオ

観客の8割が20代から30代の女性で、男性客は2割くらいでした。ただ、最前列から5列目くらいまでに男性客が多く、男性ファンからの掛け声も目立ったので存在感がありました。

お客さんの日本語能力が異様に高かったです。

「SOS」の後のMCで、サオリが中国語で「こんばんは!皆さん楽しんでますか?上海に来ることができてとても嬉しいです。」と言いました。
その後、同じ内容を英語でも言いました。
客席からはサオリの二ヶ国語挨拶に「おお~~!!」と拍手が起きました。

英語を言い終わった後、サオリがはーっと息をついて、「日本語でいいですか?」と言うと、客席から大きな声で

「いいよーーー!!」

と日本語で答えが返ってきたので、サオリ「やっと日本語しゃべれるーーー」と、そこから日本語MCになりました。

ライブ会場の「雲峰劇院」は静安寺という上海の繁華街の近くにあります。静安寺は有名な「南京路」(南京西路)に面しています。

上海ライブがあったのは11月24日ですが、セカオワのメンバーは前日に上海に入ったそうです。

サオリのMCによると、ライブ当日の午前中は時間があったので、ホテルから近い南京西路のあたりを散歩したそうです。フカセと一緒に。

午前中時間があったんで、近くを歩いてみました。フカセと。

とサオリが言った瞬間、客席から「きゃあ~~」という、何とも幸せそうな歓声が上がりました。

「歩いてみると、伊勢丹があったよね。その近くに屋台のお店があって美味しそうだったけど、元を持ってなかったので屋台で買物することができなくて残念だった。あとユニクロもあった。」ということをサオリとフカセが話しました。

この話を聞けば、上海に住んでいる人間であれば誰でも2人がどの道を歩いたのか大体分かります。2人が上海の街を歩く姿がふわっと頭の中に浮かびました。

「元を持っていなかった」という流れから、「元」のことを中国語で何というのか。という話になりました。

「元」は中国の通貨単位ですが、「yuan」=ユエンです。

フカセとサオリは「元」(ユエン)が上手く発音できなくて、客席の一列目にいた観客にマイクを向けて、お手本に「ユエン」を発音してもらいました。

それから他のメンバーも会話に入り、ライブ前日の夜、皆でご飯を食べた話になりました。中華料理と上海ガニを食べたようです。

「サオリちゃんが気に入ってたお酒があるじゃん。」

とフカセが言いました。

そのお酒というのは、白酒(パイチュウ)といって、アルコール度数が50度近くある透明な蒸留酒です。日本にはないお酒です。

「初めて飲んだ。すっごく強かったけど美味しかった」

とサオリが言いました。

かなりお酒に強そうです。

「Nakajinは顔が真っ赤になってたね---もう一回飲みたいね---今日も飲む---?」

「後で俺の部屋で飲もうか?」とフカセが言ったところで、サオリが「次の曲はホリデー」。

中国ファンにとっては、セカオワのメンバーの関係性に憧れがあります。メンバー同士仲良さそうなところを生で見ることができて、満足感が急激にアップしました。

「ピエロ」では、サオリがキーボードを離れてアコーディオンを抱えてステージ前方まで出てきます。

そこでサオリとフカセが接近して、フカセがサオリの頭をポンポンと叩くシーンがあり、観客が大喜びでした。客がガッツポーズしそうな勢いでした。

上海ライブの会場は小さくステージも狭いので、メンバーが常にアイコンタクト可能な距離にいます。

ある曲ではイントロで一心に鍵盤を奏でるサオリの真正面にフカセが立って、じっと見つめていたり・・・・なんか・・・すごいな・・・と思いました。

メンバー同士の関係性をステージパフォーマンスの中で表現することは、バンドには時々みられるものです。

バンドコンセプトに合わせてメンバーの関係性にも設定とシナリオがあり、ステージ上ではその設定を徹底して貫くというものです。特にビジュアル系バンドではそういう演出は珍しくないと思います。

フカセとサオリの関係はシナリオがあるわけではなく、素に見えるけれど、ある程度意識的に振る舞っているようにも見えるし・・・絶妙のあやうさがあり、トキメキをかきたてる魅力の一つになっています。

アンコールのとき、客席が「スターライトパレード」のサビ部分を、メンバーが出てくるまで繰り返し合唱しました。もちろん日本語で。

再びステージに出てきたサオリが、

「日本人かと思った・・・」

と言いました。「外国だけど、ホーム感がすごい」と。

サオリが「どうして皆そんなに日本語が上手いの?日本語と中国語の発音が似てる・・とか・・・??」

と言うと、すかさずフカセがサオリの推測を否定するように、

「いや、お前さっき「元」(ユエン)の発音できなかったじゃん。」

と突っ込んでました。フカセの突っ込みのとおり、中国語と日本語の発音は近くはないです。

「中国語を一番勉強しているのは、Loveさんだよね」とフカセが言いました。

DJ Loveは家で中国語のオンラインレッスンを受けているそうです。

ステージと客席の距離が近く、海外なのに、海外だからこそ?終始アットホームな雰囲気でした。手を伸ばせば届きそうなほどの一体感です。

Nakajinが「一曲目のスターライトパレードのとき、皆がスマホのライトで照らしてくれたのがすごくきれいでした。」

「上海に来るのは2ヶ月ぶりだけど、来るたびに上海が好きになる。」

「音楽が国境を越えたことに感動している」とフカセが語りました。

結局、ほとんどが日本語歌詞の曲で、MCもほぼ日本語でした。
中国人と日本人の間で、母語と同じレベルで気持ちが伝わる英語のフレーズは、いまのところ「I love you」と「Thank you」くらいなのかもしれません。

公演時間は1時間40分、時間的には長くありませんでしたが、ファンが見たいものが全部見れたライブだったと思います。

とてもいいライブでした。

会場が良かったです。音響、照明のクオリティも申し分なくセカオワはいいバンドでした。メンバー4人とも、とてもかっこよかったです。

  

【おまけ】
  

12月10日(土)は「TK from 凛として時雨」、年明け1月14日(土)には「アルスマグナ」が上海に来ます。
もし活動休止になっていなければ、ゲスの極み乙女。も上海に来たんじゃないかと思ってしまいます。
来年三代目JSBが上海に来ると言われても驚きません。
三代目はさすがに来ないと思いますが、GENERATIONS(from EXILE TRIBE)あたり来年アジア公演やることになったりして・・・。
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ワンオク初の中国ライブ「ONE OK ROCK 2016 Live in 上海」~ワン“オーケー”ロック in 上海

2016年11月23日 | エンタメの日記
ワンオク初の中国ライブ「ONE OK ROCK 2016 Live in 上海」に行ってきました。
日時:2016年11月22日(火)20時開演 21:40終了 
会場:メルセデスベンツアリーナ (旧上海万博ホール)

【上海メルセデスベンツアリーナ】


【座席表】チケット価格: アリーナ 1280元(約19200円)、980元(約14700円) スタンド 880元(13200円)、680元(10200円)、480元(7200円)


【現地グッズ販売】パーカーとタオルが比較的売れていました。


アリーナ席が完売で、880元エリアの後方列に空席が見えました。スタンド上階の480元エリアもほぼ埋まっていたと思います。
現地チケットサイト「大麦」(damai.cn)上では、まず1280元、980元、680元の席が完売になり、その後480元エリアが売切れ、880元エリアのチケットは直前まで購入可能でした。
火曜日という平日であったことを考えると、集客状況は良好といえます。

客層は20代、30代の男女で、男性と女性が半々くらいだったと思います。アリーナ席の前方は男性ファンが目立ちました。
恐らくほとんどの観客が社会人で、オフィシャルTシャツやグッズで身を包んでいる人は少なく、「きるだけ黒っぽい服を着とこう」といったかんじのファッションが多かったです。
中国公演は上海だけなので、上海近辺からだけではなく、北京や広州から飛行機を使ってやってきたファンも多かったようです。

35XXXV から始まり、Take me to the top、Memories、Cry Out、Decision、Suddenlyなどアルバム『35xxxv』の曲を中心とし、新曲Taking Offもやりました。
「ラスト2曲」とTAKAが宣言した後に、The Beginningと Mighty Long Fall。
その後アンコールをはさんで、Wherever you are、No scared、完全感覚ドリーマーで終演。公演時間は約1時間30分で、計17曲を歌ったと思います。

海外公演なので、TAKAはステージ上で自分たちのことを、「We are ワンオーケーロック」と言っていました。海外では「OK」をオクと読ませることは無理があるので、「オーケー」と発音しています。

MCは基本的に英語で、中国語を二言、三言披露しましたが、日本語は僅かしか話しませんでした。
観客は英語が聞き取れないわけではありませんが、TAKAが「謝謝」(シェシェ)と言っただけで、中国ファンは沸き上がっていました。
周りの反応を見る限り、中国ファンにとってはTAKAの片言の中国語は萌えポイントだった模様・・・。

基本的に英語曲で、「Decision」、「Mighty Long Fall」も英語バージョン(Deluxe Edition)でしたが、「Heartache」は観客と一緒にサビ部分を日本語で歌いました。
「Heartache」はイントロでTAKAが「もし日本語が分かれば歌ってください」と英語で言い、サビのところで客席にマイクを向けます。
観客がスマホをライトONにして降りながら、日本語のサビ部分を歌うと、TAKAが、

「Oh my god, perfect!」

と言ったのでした。



正直なところ、中国の若い人たちも皆が英語が得意なわけではないし、ワンオクは日本のバンドと認識されているので、中国ファンにとっては英語よりむしろ日本語の方が馴染みがあるんじゃないかと思いましたが、ワンオク側に「英語でやる」という強いコンセプトが感じられます。
上海を「中国市場への足がかり」ではなく、グローバルの中の一つの都市と捉えているようで、新鮮に感じました。

TAKAはライブの最後に「お前たちに約束する。またすぐに会えることを」(I promise you guys, see you soon) と言っていました。アジアツアーでまた上海に来るとーー。

アンコールのとき、定番のアンサイズニアの掛け声「オーオーオーオーオオー」を中国ファンもやっていました。基本的には日本の作法を真似ようとしています。
ファンが作った横断幕をアリーナの観客が渡すという中華圏ならではの交流もありました。最後はメンバーが2つの横断幕それを体に巻きつけていました。

ライブが終わった後の帰り道で、一緒に観にいった上海人の友達が「外人のお客さんを見かけなかったね」と言いました。
私は「外人」は日本人のことを指していると思ったので、
「平日だから日本から上海まで来るのは難しいと思うよ。現地の留学生にとってはチケット代が高いだろうし。」
と答えたら、友達は日本人のことを指しているのではなく、欧米人のことだと言いました。

友達によると、先月上海のライブハウスにMONOが来たので観にいったけれど、欧米人がたくさん観に来ていたというのです。
MONOは結成当初よりグローバルに活動している日本のポストロックバンドです。
意外でした。
上海で日本のバンドがライブをやって欧米人が聴きに来る・・・
そういうケースを考えたことがなかったのです。

「日本カルチャーが好きな層」は世界中に存在し、地理的・文化的に近い中国、韓国、香港台湾には「日本カルチャーファン」が特に多く存在します。
アジアでの公演を積極的に行っている声優、アニソン、アイドル、宝塚などは、日本と同じことをアジア公演で行い、ファンも日本と同じもの、より「原版」に近いものを観れることを望んできました。
そして、アジア圏のファンも、日本のファンの応援作法やファッションを真似してきました。そうすることでファンとしての気持ちを表現していたのです。

ワンオクの海外展開が「日本カルチャーが好きな一部の層」をターゲットとしているのではないことが、上海ライブから明確に伝わってきました。
音楽面だけではなく、日本でできあがった枠を離れて、海外のファンとどういう関係を築いていけるのか、どうやって意思を通わせるのか。開催宣告されたアジアツアーとともに楽しみにしています。





~セットリスト~
1.35XXXV
2.Take Me to the Top
3.Memory
4.Deeper Deeper
5.Clock Strikes
6.Last dance
7.The way back
8.Cry out
9.Taking Off
10.Decision(Deluxe Edition)
11.Suddenly
12.Heartache(サビ日本語)
~MC「あと2曲」~
13.The Beginning
14.Mighty Long fall(Deluxe Edition)
~アンコール~
15.Wherever you are
16.No Scared
17.完全感覚ドリーマー
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タイの大ヒットティーンドラマ「ホルモンズ」~中国で「Dao×Koi 百合CPファンミ」開催

2016年11月20日 | タイドラマ
中国でドラマ俳優のファンミーティングが開かれるのは珍しいことではありませんが、今年の6月、ちょっと変わったファンミーティングがありました。
タイドラマ「ホルモンズ」出演者の中国ファンミーティングです。

タイドラマ「ホルモンズ」は2013年5月に放送開始し、TVシリーズはシーズン3まで制作され、映画版も作られました。

「ホルモンズ」はタイで大ヒットしたものすごく有名なドラマです。

ホルモンズ(HORMONES) Season1 2013年5月~GTH ON AIR(現GMM ONE)などで放送。全13話
ホルモンズ Season2 2014年7月~全13話
  

「ホルモンズ」はバンコクの裕福な家庭の子女が通う高校を舞台にしたティーンドラマです。
実際にドラマ撮影時、多くの出演者がまだ10代でした。明らかに発展途上のルックスと演技なのですが、高校生の恋愛、いじめ、セックス、暴力、スクールカースト、同性愛、親子の確執などが大胆に描かれるドラマです。
テンポが速く、様々な人間関係が同時進行し、飽きさせません。また、シビアな内容を描きながらも、富裕層の家庭の子どもたちしか登場せず、おしゃれな設計の豪邸に住み、母親が運転する高級車で通学し、自室は趣味の道具で飾られているファッショナブルなドラマです。
教室内での暴力、子ども同士のセックス、喫煙など過激な描写は多いのですが、出演者が非常に透明感のあるビジュアルなので、バンコクの強い日差しの輝きのせいもあり、爽やかな作風が貫かれています。



このドラマをきっかけにたくさんの人気若手スターが生まれました。

成長中の10代の少年少女をキャスティングしているので、実際に成長している姿をテレビを通じて見ることができます。
特にシーズン1は、女の子は化粧っ気もなく、ストレートの黒髪を後で束ねた真っ白な肌の子ばかりで、最初は平凡に見えても、見ているうちにどんどんかわいく見えてきます。
ただ、つくづくタイのドラマや映画は韓国芸能の影響を受けているなと感じます。
特に女優はソンヘギョの影響が強く、ソンヘギョを連想させる仕草や表情が随所にみられます。



メインキャストの学生たちだけでも、男6人+女6人とキャラが多く、友情、恋愛、憧れ、嫉妬など様々な人間関係が交錯します。
恋愛関係も、男女のNLから、BL、GL(百合)と多種多様です。

数多いキャストの中で、中国で特に人気が高かったのは、シーズン2から出番が増えたDaoとKoiです。
DaoとKoiは同じクラスで、仲良しグループのメンバーなのですが、徐々に二人だけが親密になっていき、同性愛的な関係に発展していきます。



その百合カップルが中国ファンの間で大人気になり、カップリングファンミーティングが開かれました。

中国杭州 タイドラマホルモンズ 「タイで最も人気の百合カップルDao×Koi」~Fon&Belle ファンミーティング 日時:2016年6月19日


これは、Fon&Belleの私設中国ファンクラブが企画したものでしたが、だんだん規模が大きくなって主催会社もつき、400人以上のファンが集まったと報道されています。

6月11日には、上海映画祭の時期に合わせて「ホルモンズ」でPhai役を演じた俳優Torのファンミーティングも行われました。

Torのファンミーティングはタイ王国在上海総領事館で開かれました。

ふつう領事館で若手イケメン俳優のファンミやるか・・・?と思いますが、タイならありえます。

Tor Thanapob(通称Tor)1994年2月14日 身長185cm 現在大学に在学しながら俳優活動を行う。
出演作:「ホルモンズ」シリーズ(Phai役)、映画「May Who」(電撃少女)など。



ホルモンズ出演者の中で一番売れたのがこのTorなのでは。ドラマの中では坊主頭がトレードマークでした。
劇中では、大人びた少女とのベッドシーンもありました。相手は早熟な美少女ですが、誰が見てもおいおいと言いたくなるようなビッチの設定です。Torはそんな彼女に純粋な思いを寄せる不良グループに属する少年役を好演しました。
Kazz Awards 2014 最優秀新人俳優賞「ホルモンズ」出演をきっかけに数々の賞を受賞しました。



中国メーカーOPPO携帯のタイ広告。OPPOは中国国内でのシェアはそれほど高くありませんが、カメラ・音楽などの機能には定評がありタイ市場に力を入れています。 



映画「May Who」(電撃少女) 2016年上海映画祭上映作品。
主演の女の子 punpun sutatta(通称Punpun)も「ホルモンズ」出身です。
「ホルモンズ」では、思いやりがあり母性的な魅力で男子から思いを寄せられるToei役を演じ、一躍人気女優になりました。


「ホルモンズ」は本当に面白いし、タイでものすごい人気だったドラマです。

タイは東南アジア最大のエンタメ発源地で、イケメン俳優がいっぱいいます
中国には、少なからぬ「タイ芸能ファン」が存在します。タイのイケメンスターの多くは欧米系の血が入っているか、色白のいわゆる中華系タイ人です。
タイの俳優は馴染みやすく、また、BL描写が多いのもタイドラマの特徴の一つです。
普通のドラマの中に普通に男同士のカップルが出てくるので、BLドラマファンとタイドラマファンはかなりかぶっているといえます。
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ミュージカル刀剣乱舞上海公演~ 舞台「NARUTO-ナルト-」中国全国ツアーに続く2.5次元ミュージカル

2016年11月12日 | エンタメの日記
先日上海虹橋芸術センターの前を通りました。
年明け2017年1月13日~15日の「ミュージカル『刀剣乱舞』~幕末天狼傳~」上海公演の会場となる劇場です。

虹橋芸術センターは今年オープンしたばかりの劇場とシネコンの複合施設です。
もともとは公会堂を改造したような古くからある映画館(天山電影院)でしたが、地下鉄駅と大通りに隣接する立地の良さを生かし、新しい芸術センターに完全リニューアルされました。


こんなに立派なシアターで刀剣乱舞ミュージカルをやるなんて・・・・。
いつも2.5次元舞台を上演している渋谷のアイアシアターや六本木ブルーシアターが構造的には仮設建築物に近いことを考えると、上海公演の劇場はすごく厳かに感じます。
もっとも、アイアやブルーシアターは、舞台から1列目までの距離が非常に近いという代え難い長所もあります。

上海虹橋芸術センターも舞台から1列目までの距離が大変近く設計されています。





10月15日(土)午前10時から刀剣乱舞ミュージカル(刀ミュ)上海公演のネルケチャイナ会員先行販売が始まりました。

■ネルケチャイナ会員サイト(Wechat公衆ID)
氏名、住所、携帯番号などを入力すれば会員登録できます。会員費はありません。


先行販売はPCサイトとスマホサイトで受け付けていましたが、サイトに繋がり難い状況が続きました。
私がサイトに繋がった時点では、全日程VIP席が売り切れでした。日本向けに予め押さえられてい分が多かったのでしょうか。

ネルケチャイナ先行分は、現地に居住している中国人でないと購入しにくいです。
サイトが中国語であるのは、言語の問題なので乗り越えられない壁ではありません。
しかし、支払い方法がWechat(微信)とアリペイ(支付宝)という中国の電子マネー即時決済しか対応していません。
この二つは中国ではメジャーな電子決済ツールで、中国人であれば両方ともアカウントを持っているものですが、人民元銀行口座を保有していることが前提になるので、日本から観に行こうとしている人にとっては非常にハードルが高いです。

ネルケチャイナでの先行発売は10月15日と16日の2日間だけで、残チケットは中国の大手チケットサイト「永楽票務」で販売されることになっていました。
しかし、5公演分のチケットはネルケチャイナ会員先行でほぼ完売になり、永楽票務での中国一般販売はごく僅かですぐに完売になりました。

永楽票務(http://www.228.com.cn)「音楽劇 刀剣乱舞」 http://www.228.com.cn/ticket-193581480.html

 

正直、こんなに早く刀ミュ上海公演のチケットが売り切れるとは思っていませんでした。

日本向けに確保された比率が高かったのかもしれませんが、これまでネルケチャイナが上海で上演した2.5次元舞台、セーラームーン、黒執事、フェアリーテール、テニミュ、NARUTOの中で公演前にチケットが完売したのは刀剣乱舞が初めてだと思います。

中国で絶大な知名度を誇るナルト舞台の上海公演ですら、前売完売には至りませんでした。
もっとも、舞台「ナルト」は10月から12月にかけて中国6都市37公演という非常に規模の大きいツアーで、刀ミュ上海公演とはキャパシティが全然違います。

「NARUTO-ナルト-」上海公演の10月29日(土)昼公演を観ましたが、客入りは8~9割でした。
観客の反応は非常に良かったです。客層は20代から30代前半が多く、カップルや小中学生の子どもと一緒に来ている人も多かったです。
中国の観客は「客席降り」に慣れていないので、客席降りや劇中に観客とコミュニケーションを取る演出があるとものすごく喜びます。
キャラクターそのもののビジュアル、丁寧な役柄の解釈、プロジェクションマッピングや空間を最大限に活用した舞台設計の巧みさは中国の観客にも深く響いたようで、終演後のお客さんは皆舞台に満足して語らっていました。

■ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」上海公演 10月22日~30日 計12公演 芸海劇院 







来年、刀剣乱舞の後はどのタイトルを中国で上演するのでしょう。「ハイキュー!!」(ハイパープロジェクション演劇「ハイキュー!!」ハイパーステージ)でしょうか・・・?

最近、日本の演劇や日本人アーティストが上海公演を行うケースがまた増えてきていますが、上海というエリアはどういう意味を持っているのだろうと時々考えます。
「中国人は日本に行きたくても行くことができない」という時代は過去のものになりました。
もちろん、飛行機に乗って国境を越えなければならないので、いつでも自由に行けるわけでは決してありませんが、訪日ビザの大幅な緩和、中国都市部の経済力向上により、中国人にとって日本に行くことは格段にハードルが下がっています。

またフライト時間だけで比較すると、上海⇔北京間と上海⇔大阪間のフライト時間はほぼ同じです。
つまり、地理的にみて近いと感じるのです。

刀剣乱舞ミュージカルの上海公演のチケットを購入した子の話を聞くと、かなり頻繁に日本に好きな舞台やコンサートなどを観るために渡航しているようです。
彼女たちはチケットの手配と時間の都合さえつけば、日本に飛ぶことが常に選択肢に入っています。

恐らくどんな公演でも、「東京公演」と「上海公演」の観客には一定の重なり合いがあります。
その重なりの程度が高くなると、上海は外国というよりも、福岡よりも更に西にある同じアジア地区の一つの都市という位置づけになり、地方公演の延長のような感覚になっていくのかもしれません。

なお、10月27日からブラウザ版の「刀剣乱舞」中国語版テストがはじまりました。
スマホ版(アンドロイド)は11月14日からクローズドテスト開始です。中国版はブラウザ版とスマホ版でデータを互換できるそうです。

刀剣乱舞 ONLINE 中国ブラウザ版  発行会社:上海遊族信息技術有限公司
http://touken.youzu.com/cbt

刀剣乱舞 ONLINE 公式Weibo より
http://weibo.com/touken

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中国BLネット映画「双程」と「不可抗力」~逆風の中の中国「耽美小説」映像化ラッシュ

2016年11月06日 | エンタメの日記
2016年中国では立て続けにBL実写ネット映画・ドラマが公開されました。
そのひとつが「双程」です。
「双程」は藍淋という女性作家の同名のいわゆる耽美小説が原作です。

「双程」A ROUND TRIP TO LOVE
主演:高泰宇、黄靖翔
制作:次元文化、次元影業
配信日:2016年9月12日 前編配信開始
配信サイト:中国動画サイトLetv(楽視)、捜狐(sohu)動画など。有料会員向け配信作品として公開されました。



クレジットの制作は「次元文化・次元影業」(DIMENSION)となっていますが、「次元文化」はコスプレイヤーのマネージメント会社です。
さらにいうと、「次元文化」の前身は杭州の大手コスプレサークルでした。コスプレサークルが拡大成長し、コスプレイヤーのマネージメントを行うようになり、2016年には融資を受けて映像制作会社「次元影業」を作ってしまったのです。
「次元文化」映像制作プロジェクトの第一弾として制作されたのが「双程」です。

受け役の程亦辰(チェン・イーチェン)を演じた黄靖翔(ホアン・ジンシャン)はものすごく有名なコスプレイヤーです。
プロフィールには「モデル、俳優、コスプレイヤー」と併記されていますが、コスプレイヤーとしての活動がメインです。
中国小説の「盗墓筆記」や、古装ファンタジーもののコスプレが有名です。
刀剣乱舞の鶴丸のコスプレで日本のツイッターでも話題になったことがあります。
【黄靖翔コスプレ関連書籍】
  

攻役の陸風(ルー・フォン)役を演じた高泰宇はコスプレイヤー出身ではなく、芸能系学校の出身です。長身で韓ドラ俳優みたいな雰囲気の人です。けっこう演技が上手いと思います。

中国はコスプレが盛んですが、女性レイヤーより男性レイヤーの方が人気があり、レベルが高いです。
サイン会などをやると何千人というファンを動員できるカリスマ的な人気を誇るコスプレイヤーもいます。
彼らは自分たちで写真集やポスター、ポストカードを自主制作して売っています。そこから更に選ばれた精鋭は商業出版の写真集などを出すに至ります。

コスプレ写真集の中でBL的なシチュエーションを取り入れるのはもはや当然のことなので、「双程」はコスプレの延長で実写BL映画を作ったという印象を受けます。
「次元文化」は「コスプレイヤーをスターに育てる」ことを目指しているので、制作側の意図でもあると思います。

「双程」と同じ作家の小説を映像化した、「不可抗力」というBLネット映画も公開されました。

「不可抗力 UNCONTROLLED LOVE」(「不可抗力之男僕的秘密:不可抗力の下僕の秘密」)
主演:孟瑞、王博文
制作:新片場、奇樹有魚、智頂互娯
配信日:2016年6月28日 配信開始
原作:藍淋



原作はものすごく有名な耽美小説です。
ネット上ではあまりにも有名で、二次創作やK-POPグループのFanfictionのカップリングに名前が置き換えられた「改名版」も多いです。
私も5~6年前にあるBBSにアップされていたものを読んだことがあります。私が読んだのはSuperJuniorのカップリングに名前が置き換えられたバージョンでした。

小説のセリフを映画シナリオでもそのまま使っており、原作に非常に忠実に作られています。
展開もエピソードが一部カットされていることを除けば、ほぼ小説どおりなので、

懐かしい・・・・!

と思ってしまいました。原作小説が最初に発表されたのは2005年で、相当数の女子が読んだことがあると思います。
耽美小説の古典的有名タイトルの映像化といっていいです。
今回の映像化、配信に向けて働いたスタッフや協賛会社の中には、「学生の頃にはじめて読んだ耽美小説が「不可抗力」だった」という女性も多いのではと思います。

原作小説は映画版よりもっと悲惨で救いようのない作風です。
映画版は俳優が割と柔和で愛嬌のあるルックスなので、悲劇性が薄まっていたように感じます。

「双程」より「不可抗力」の方が原作ファンにとっては満足度の高い出来になっているかと思いますが、「双程」の方がお金がかかっていて映像がきれいです。

「双程」は特に、この種のBL映画にしては非常にお金がかかっていて、セット、衣装、音楽、カメラワーク、映像処理などのクオリティが高いです。
BL実写にありがちな、低予算的な処理がなされている部分がほとんどないです。
それどろか、不必要なほどの豪華絢爛な「金持ちセット」が登場します。
とくに音楽がすごくいいです・・・!

ドラマ「上癮」(Addicted)もそうだったのですが、俳優の演技が上手いです。いったいどこで勉強してきたんだろう。と思ってしまうほどです。

しかし残念なことに、中国の動画サイトでは、「双程」も「不可抗力」も公には視聴できない状況になっています。
中国国内の動画サイトから削除されています。
「不可抗力」も「双程」も配信から僅か1~2ヶ月の間に、配信停止になってしまいました。
現在では主に、Youtubeやタイのサイトが視聴プラットフォームとなっています。Youtubeは中国国内からはアクセスできないようにされており、基本的には視聴できません。

中国動画サイトで配信できないと、配信許諾料や広告の利益分配などを得られません。収益を確保する道はあるのでしょうか。
「双程」と「不可抗力」以外に、2016年は9本のBLドラマ・映画が配信されると言われていましたが、内容を変更するか、配信規模を縮小あるいは公開の場を国外に移すしかなさそうです。
コメント (8)
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