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ソン・ジュンギ主演韓国ドラマ「太陽の末裔」中国で大人気~動画サイト・チーイー(IQIYI)で同時配信

2016年03月21日 | エンタメの日記
韓国ドラマ「太陽の末裔」が中国で大変な人気です。
2月24日水曜日の夜に第1話、25日木曜日に第2話が配信されてからあっという間に火がつき、視聴ランキング、検索ランキングを席巻しています。

「太陽の末裔」は中国大手動画サイト・チーイー(愛奇芸/IQIYI iqiyi.com/)で独占配信されていますが、4話配信の時点で再生回数は4億回を超え、8話まで配信された3月21日現在では9.6億回を超えています。



このドラマは韓国KBSのいわゆる「水木ドラマ」で、毎週水曜日と木曜日の夜10時から1話ずつ放送されます。

キャスト:ソン・ジュンギ、ソン・ヘギョ、ジン・グ、キム・ジウォン、オニュ(SHINee)
ストーリー:特殊任務を負う若く有能な(イケメン)軍人(ソン・ジュンギ)と、辣腕の女性外科医(ソン・ヘギョ)がすれ違いながら魅かれていくというラブストーリーです。主人公が特殊兵と外科医という設定のため、戦乱地域、救急現場という舞台で展開されるシリアスでスケールの大きいドラマです。

本作は俳優ソン・ジュンギの兵役復帰後第一作でもあり、ソン・ジュンギがものすごくかっこいいです。

SHINeeのオニュがお坊ちゃんの新米医師役を演じています。
最初はコメディリリーフかなと思ったのですが、第6話ではかなり深い演技を見せてくれます。
SHINeeの中ではそれほど背が高いというイメージはないですが、テレビ女優さんと並ぶと大きく見えます。

「太陽の末裔」は「史上初の韓国・中国同時放送(配信)」です。
中国動画サイト・チーイー(IQIYI)では、毎週水曜日と木曜日の北京時間21時(韓国22時)に中国語字幕版が公開されます。
タイムラグの存在しない完全な同時配信です。

その実現に至るまでには以下のような背景があります。

●「撮影・放送同時進行型」ではなく、撮影完了後に放送開始。

韓国や日本のドラマは一般的に、撮影が終わらないうちにテレビ放送が始まり、撮影と放送が同時進行されます。
視聴率次第で延長されたり、或いは打ち切りになることもあります。
一方中国では、ドラマを放送する前に政府機関(広電総局)の審査許可を受ける必要があるので、放送前に全話分の撮影と編集を完了させる必要があります。
2015年4月から、中国ドラマだけではなく海外ドラマについても、政府当局の審査を受けることが義務付けられました。

この規制に対応する形に合わせてきたのが「太陽の末裔」です。

韓国放送と同時に中国で配信できるように、まず全話分の撮影制作を完了させ、中国関連当局の審査を受け、それから韓国での放送時期を調整したと言われています。

ソン・ジュンギが除隊後すぐに「太陽の末裔」の撮影に入ったことは芸能ニュースで取り上げられています。
通常の韓ドラ制作スケジュールでいうと、5月に撮影に入れば、早ければ9月、遅くても2015年下半期には放送できるはずなのに、「太陽の末裔」の放送は2016年2月になりました。それは、中国との兼ね合いであったと考えられます。



●中国配信先であるチーイー(愛奇芸/IQIYI/QIY)は、1話あたり23万USドルで独占配信権を獲得。

1話23万USドルは人民元換算で1話約150万元、全16話で約2400万人民元です。
この金額は韓国ドラマの配信版権料としては史上最高額と言われていますが、中国国内ドラマの版権料より安いです。
チーイーにとっては十分元が取れる「おいしい買い物」だったと言われています。

● 有料会員の取り込みに策を練る中国動画配信各社

中国の動画サイトは基本的に期間無制限の無料視聴ですが、最近は大手動画サイト(youku&tudou、IQIYI、テンセント動画、Le.tvなど)が揃って、有料会員の獲得に力を入れています。

有料会員を獲得するための戦略:

・一部の作品(主に映画)を有料会員しか視聴できないようにする。
例:youku&tudouは「ワンパンマン」、「僕だけがいない街」などを有料会員のみに配信。

・広告カット
有料会員は冒頭の90秒広告がカットされる。

・有料会員は動画を先行視聴できる。
例:「太陽の末裔」がこのパターン。有料会員は韓国放送と同時視聴できるけれど、無料会員は1週間遅れになる。

■3月21日時点、1話~6話までは会員でなくても視聴できるが、最新の7話、8話は有料会員(VIP)しか視聴できない。


チーイーの従来の有料会員は1000万人だったのが、「太陽の末裔」の配信開始後、1500万人まで増えたと言われています。
現在キャンペーン中の「太陽の末裔・韓国同時視聴向け 3ヶ月キャンペーン価格」は38元(約650円)です。
この数字から計算すると、1話23万USドルの版権料を支払っても十分な利益が見込めます。

●制作会社Next Entertainment World(NEW)は、中国系大手メディア会社との資本関係を持つ。

「太陽の末裔」の制作会社である韓国Next Entertainment World(NEW)は、中国の大手メディア会社「華策衛視」と間接的な資本関係があります。

つまり、中国側に高額の版権料を支払っても、中国動画サイト(チーイー)と中国メディア企業にも利益が還元されるというビジネスモデルが形成されています。

中国の映画、ドラマ、インターネット業界は急激な成長を続けており、中国当局は毎年のように規制という名の爆弾を落としています。
爆弾が落ちるたびに業界は混乱し、淘汰・徹底せざるをえないものが出てきます。
一方では、より大きな収益を上げるために、規制に対応してくる勢力もいます。

それを体現したのが「太陽の末裔」だったといえます。

コメント (6)
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2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR 上海公演に行ってきました

2016年03月17日 | エンタメの日記
「2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR」が始まりました。中国全土の各都市で、計10公演以上がスケジュールされています。
その幕開となる3月11日(金)の上海公演に行ってきました。

会場:上海メルセデスベンツアリーナ(上海世博文化中心)


このツアーの公演名は「2016 BIGBANG MADE [V.I.P] TOUR」となっています。多くの代行業者は「ファンミーティング」として扱っていましたが、公式チケット業者、大麦は公演形態をはっきり公表しませんでした。
そんな中、上海、深セン、鄭州、南京、合肥、杭州・・・どの公演もチケットが発売から数分以内に完売という状況が続きました。

中国では2015年のワールドツアー宣伝期に、
「BIGBANGは2016年からメンバーが順々に兵役につき、これを逃すと次にBIGBANGが5人揃うのは2020年になる」
という扇り的な情報が流れ、これがチケットを高騰させた一因とも言われています。

多くのチケットがダフ屋の手に渡っており、公演当日はチケット業者「大麦」(damai.cn)が偽造チケット検証出張ブースを出すほどでした。



見たところ、公演当日のチケット取引は多くはありませんでした。
多くがタオバオなどのサイト上で事前に代行取引(ダフ屋販売)されているようです。

3月11日公演は本来の開演時刻は20:00から10分ほど遅れ、20:10に開演しました。

ステージには花道などはなく、備え付けの基本ステージのみ。



内容的にはファンミ1時間+ライブ1時間の2時間の公演でした。

ステージに韓国人の男性MCが現れ中国語でMCを始めます。
ここからおもむろにファンミ部分がスタート。

ファンミは主にゲームで、かなり単純な内容でした。
筒に矢を投げ入れるというゲーム、ルーレットゲーム、チェキ撮影、5人がそれぞれファンと対戦するゲームなどです。

ファンミ部分は、メンバーのキャラが垣間見える・・・といえなくもないです。一般的に抱かれているイメージの枠を超えるものではありませんでしたが・・・。

テヤン:ゲームを一番真面目にやり、矢を投げ入れるゲームではずばぬけて成績がいい。筋肉を鍛えているイメージが強かったですが、かなりシャープなシルエットになっていました。

スンリ:中国語会話担当はもっぱらスンリでした。ファンとの交流部分ではスンリが大活躍でスンリがいて本当によかった・・と思いました。

2012年にGalaxyツアーを見たときは、テヤンやテソンもけっこう中国語をしゃべっていたのに、今回この二人はほとんど中国語を話しませんでした。テヤンにいたっては口をいついて出る言葉が英語になっていました。

テソン:すごくがっしりした体格に。ファンミのときはテヤンと絡むことが多いです。

TOP:「好」(ハオ/YES、はいという意味)という中国語をラップのようなトーンで話すのが気に入っているようです。

Gドラ:中国語をしゃべりません。最初の挨拶のときすら英語でした。ニーハオくらい言ってくれもいいのに・・・と思いましたが、Gドラはこっぱずかしいことはしません。ファンミのときは色の薄いサングラスをかけていて、ライブになるとサングラスを外しました。
いまままで見たGドラの中で、今回が一番痩せて見えました。

ひたすらスンリをいじっていました。ほんとにスンリが好きですね・・・。
ルーレットゲームは、ルーレットが止まったところに書かれているミッションを実行するというものなのですが、Gドラが手書きでサインペンでルーレットに「KISS WITH V.I」と追加しました。
それを見たテヤンが、やはり手書きで「DEEP KISS WITH DEASUNG」と書こうとしてテソンに止められるというやり取りがあったり・・・。

夜9時過ぎになってやっとライブが始まります。

曲目はアルバム「MADE SERIES」の曲と2015年ワールドツアーのソロコーナーをくっつけたような構成です。

1.LOSER
2.BANG BANG BANG
3.IF YOU
4.BAD BOY
5.Strong baby(スンリソロ)
6.WINGS(テソンソロ)
7.DOOM DADA(TOPソロ)
8.EYES, NOSE, LIPS(テヤンソロ)
10.CROOKED(Gドラソロ)
11.GOOD BOY(Gドラ×テヤン)
12.SOBER
13.BAE BAE
14.WE LIKE 2 PARTY
15.Fantastic Baby
(アンコールなし)

ファンミパートとライブとの間の時間は5分くらいで、衣装交換はなく、ファンミと同じ割とカジュアルな衣装でライブが始まりました。
凝った舞台セットもなければ、花道もありません。
バックダンサーは男女合わせて10人ほど連れてきてはいましたが、こんなにシンプルなBIGBANGのステージは初めて見ました。

肝心の歌は、音響のボリュームが大きすぎて、スピーカー近くにいるお客さんの鼓膜がおかしくなるのではと心配になるほどでした。
スタンド席でも低音の振動が座席にダイレクトに伝わってくるほどです。気になってステージに集中できません。

全体的に何ともいえない公演だったのですが、G-DRAGON×テヤンの「GOOD BOY」が一番よかったです。
自分のソロよりも、BIGBANG5人の曲よりも、「GOOD BOY」のときがGドラが一番生き生きしているように見えます。
「GOOD BOY」のGドラは、ダンスはもちろん、ちょっとした間の取り方や手の動き、テヤンとの距離感、そして表情の一つ一つまで、すべてが完璧な圧巻のパフォーマンスです。
歌やダンスのスタイル、声質など、Gドラとテヤンはすごく相性が良いようです。

マジマクインサ、赤い夕焼などを出していた頃・・・2007~2008年頃でしょうか。活動曲の宣伝でBIGBANGもよく韓国のバラエティ番組に出ていました。
その頃のGドラは、頭の回転が速くてちょっとこだわりの強い天才肌の悪ガキといったキャラでした。
いまのGドラは、英語をしゃべる姿が妙に上品で、なんともいえない気分になります。

ライブが終わったのは22時過ぎ、約2時間の公演でした。
チケットは定価自体が高額で、アリーナ席が約3万円、スタンドで約2万円という価格設定です。それでも定価で買えたら超ラッキーというほど激戦でした。
あまり段取りの良くないファンミを1時間見せられてこの値段はないだろうと思いますが、BIGBANGには「一目でもいいから見たい」と思わせる魅力があるのも確かです。
コメント (2)
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まるでEXO・・??!中国26人組ボーイズグループ「ZERO-G」デビュー

2016年03月07日 | エンタメの日記
最近中国で「ZERO-G」という26人組のボーイズグループがデビューしました。

グループ名:ZERO-G  中国名:零重力
デビュー日:2016年1月12日。1月14日EP「Zero-Gravity」リリース。
所属事務所:白色系文化伝媒有限公司





第一期メンバー26人。以下アルファベット順。
蒙恩(A-Moon、リーダー)、欣辰(BST)、鈞澤(C-Jay)、宇梁(DS)、祖懐(Ever)、吉古(G Cool)、赫宣(Hot-Bomb)、柏楓(I.D)、尉劼(JM)、皓彦(King)、洲融(LOS)、騰陽(M.A.D)、雲朗(Nn)、瀚文(O.T.O)、任豪(P.O.I)、耀元(Q)、子瑞(Ray)、予雷(S-Rate)、少廷(T-Voc)、曲直(U:1)、俊傑(VO)、文祺(Wiz)、凌天(Xtra)、世煌(Yme)、世堅(Z.Z)。
(以上、百度百科「ZERO-G」より引用)

中国ニュース記事によると、「いま発表されている26人のメンバーは初期メンバーに過ぎない。ZERO-Gは2016年末には150人になっている予定」とのことです。

現時点で公開されているMV(2曲): ※URL先は中国音楽サイト「音悦台」yinyuetai.com
MV「Zero Gravity」2月26日公開(ダンス曲。非常にK-POPっぽい)
http://v.yinyuetai.com/video/2506841
MV「孤単告急」(バラード)1月15日公開
http://v.yinyuetai.com/video/2477536

MVに登場するメインメンバーは7人ですが、どれが誰だかよく分からないです。
俊傑(VO)というメンバーが目立つポジションにいて、元EXOのルハンに似ています。

26人のメンバーが4つのユニットに分かれてケンタッキー(KFC)とのコラボプロモーションを行っています。

  

あんまり詳しくない人が見たら、「これEXOだよ」といわれてもまったく疑いを持たないほど雰囲気が似てます。

ダンス、楽曲、ファッションはもちろん、グループロゴ、表情、ポーズ、ネーミング・・・
いろんな意味で、K-POP、SMエンターテインメントの影響が色濃く見られます。

しかしこの「ZERO-G」、面白いかもしれないと思います。
決して「K-POPのパクリ」に止まらない、大きな可能性を秘めていると思います。

まず、MVのクオリティは高いです。
楽曲自体は特に目新しくはありませんが(EXOのWolfとGrowlとHeart Attackを混ぜたようなかんじ)、ビジュアル的にはよくできています。

もう一つは、言語的な優位性です。
たくさんのK-POPグループが中国で活動を試みてきましたが、現状からいうと言葉の壁を越えられていません。
多くのK-POPスターのプロフィールの中に「特技:中国語」と書かれていますが、中国語である程度中身のあるメディア対応をできる人は、ほとんどいません。
挨拶や自己紹介にとどまっています。
皆がそれなりに中国語で話しますが、型にはまった画一的な発言を繰り返すので、正直いってあんまり面白くないです。

これは、中国メディア側にも問題はあります。

中国メディア側の司会者や番組側のフォローも十分とはいえず、中国メディア独特の放送NGワードもあるので、外人にとってはハードルが高いのです。

「ZERO-G」は中国人グループとして、メンバー各自が個性ある言動を見せてくれると面白いと思います。
ただ、「ZERO-Gは中国のグループ」と強調していますが、名前からみると韓国人なのでは??と思わせるメンバーが何人かいます。
実際に、メンバー26人全員が中国人なのかはよく分からないです。

まだ露出が少ないので、本格活動が待ち遠しいです!

「2月26日 掟破り」プロモーションのメンバー女装カット


男装カット
コメント (4)
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