上海阿姐のgooブログ

FC2ブログ「全民娯楽時代の到来~上海からアジア娯楽日記」の続きのブログです。

中国のコンサート「文化産業」の発展~大手チケット業者「大麦網」の進化

2013年01月26日 | エンタメの日記
近年中国のコンサート市場は好況と言われています。
もちろん、どんな公演でも必ず人が入るというわけではなく、あるアーティストのコンサートのチケットが飛ぶように売れたのに、売れると思われていたアーティストのチケットが意外に売れなかった・・・といった、流行り廃りの問題は存在しますが、「有料のコンサートに足を運ぶ意欲のある人の数」自体は増えていると感じます。コンサートという文化産業が定着しています。

私が最初に中国大陸でコンサートを見たのは2003年です。
2003年9月の音楽受賞イベントが最初で、2003年12月に上海8万人体育場でジェイ・チョウ(周杰倫)コンサートを見ました。これを皮切りに、王力宏、五月天、陳奕迅、蘇打緑など中華の人気アーティストから、K-POPまで頻繁にコンサートに足を運んできました。

2003年の時点で、上海には既に「ポップミュージックのコンサート」というものが存在していました。1990年代後半から北京や上海には普及し始めていました。

しかし、自分の経験からいうと、2003年の時点では「コンサート文化」というものは、あまり根付いていませんでした。

どういうことかというと、例えばアンコールというものを観客がよく理解していませんでした。「最後の曲です」とMCが入り曲を歌い終わると、終わったと勘違いして帰ってしまうお客さんがいたり、ライトが落ちたアンコールまでの時間をどう過ごしていいか分からず、手持ち無沙汰になってしまう人が目立ちました。また、コンサート中に携帯で大声で話すのは当たり前のこと、持ち込んだお弁当を食べている人も多かったです。お弁当ならまだよくて、お昼ご飯の残り物だったりと、要するにマナーがいまいちで、盛り上がり方や楽しみ方をよく分かっていなかったのです。

そして昔は、コンサートがあることは宣伝で知っても、どうやってチケットを買ったらいいのか分かっていない人が多かったです。たしかにチケットが購入しにくかったです。2003年頃は、会場に併設されているチケット売場に買いに行っていました。会場がたまたま近かったのでできたことですが、遠くに住んでいる人にとっては非常に面倒なことです。会場併設のチケット以外では、チケット業者ではなくて、写真現像チェーン店のパソコンから発券されていました。この現像店チェーンはいつの間にか上海から姿を消してしまいました。

10年も経てば消費者も成長し、今では上海の公演ではアンコールで戸惑う人もいないし、弁当を食べる人もいなくなりました。しかし、マナー面を遥かに上回る進歩を遂げたのは、チケット業者のウェブサイトの機能です。チケット販売システムは劇的に向上しました。

■中国の主なチケット業者(2012年時点) 
大麦網中国票務配下のチケット販売サイト)  
http://www.damai.cn (大麦網)
http://www.piao.com.cn/index.html(中国票務のサイト)

永楽票務
http://www.228.com.cn/

中演票務通  ※北京で比較的強く、上海ではほとんど存在感がありません。
http://www.t3.com.cn/

買票網  ※上海の業者で、上海地区ではやや強いです。2012年BIGBANG中国コンサート3公演の総代理となりましたが、販売初日はシステムがパンクしました。
http://www.mypiao.com

地域によって差はあると思いますが、北京・上海など大都市では「大麦網」と「永楽票務」が最大手と考えていいと思います。この二つの中でも、大麦網のサイト機能の充実ぶりは目を見張るものがあります。スマホ用アプリも次々とバージョンアップしており、情報量・機能・サービスともに業界をリードしています。

中国の場合、チケットの配布方法は基本的には宅急便(バイク便)配送です。送料は市内無料か、かかったとしても安いです。実店舗もありますが、最大手の「大麦網」ですら、店舗は上海市内に1店舗しかないです(会場敷設の窓口は除く)。コンビニ引換などのシステムはまだありません。中国の場合、コンサートチケット紙面に偽造防止のための加工があるので、これがコンビニ発券実現のハードルになるかもしれません。
支払いは、ネット販売の場合、インターネットバンキングまたは支付宝(アリペイ)などのオンライン第三者決済サービスをよく使用しますが、お届けの際に現金払いすることも可能です。但しチケットの予約はオンライン決済しか受け付けていないことが多いです。

■チケットの価格について
中国のコンサートチケットは総じて高いです。
中国の物価や収入レベルを考えると、恐ろしいほどの高額に設定されています。席種が細かく分かれており、アリーナ前方とスタンドの後方では、約7倍の差があります。

2013年5月17日、18日 ジェイ・チョウ(周杰倫)上海コンサートの座席表(メルセデスベンツアリーナ)



アリーナ   :2000元(約29000円)、1680元(約25000円)、1280元(約18000円)
スタンド下の階:1080元(約15000円)、880元(約13000円)、680元(約10000円)
スタンド上の階:380元(約5500円)、280元(約4000円)

これほど高額な価格設定でありながら、消費者からはある程度受け入れられています。

それは、中国人がお金持ちだから・・というわけではなく、昔から高く設定されているので、消費者が慣れたというか、高いけれどコンサートとはこういう値段のものだという認識ができてしまっています。
もう一つは、コンサート以外に好きなアーティストのためにお金を使う機会もないのです。楽曲や映像は、どんなものでもネットで無料で視聴できます。サイン会や特典グッズなどがあればCD・DVDを買うこともありますが、そういう付加価値がなければ、CD・DVDを買う必要はないです。モノを買うことがほぼ無いことを考えれば、コンサートくらい高くても仕方がないか・・・という気分にもなります。
アーティスト側は、中国市場ではCDやDVDの印税ではなく、コンサートなどの興行出演料と商品イメージキャラクターのギャラを主な収入源としています。楽曲はポータルサイトを通じてネット視聴・ダウンロードされますが、基本的にユーザーには課金されません。(お金の問題は、コンテンツを流すポータルサイトとアーティストとの間の問題と思われています。)

チケットが発売されると、通常真っ先に売り切れるのは一番高い席と一番安い席です。
■2013年5月17日(金)周杰倫 上海コンサート メルセデスベンツアリーナのチケット発売状況。「大麦網」チケットサイト。グレーになっている部分が売り切れの席種です。
下記は2013年1月19日時点の販売状況です。ご注意ください。



■2013年5月18日(土)周杰倫 上海コンサート 追加公演 メルセデスベンツアリーナ


両日とも、安い席と高い席から先に売り切れています。

■「大麦網」の偽造チケット検証機能
中国のコンサートチケットには、減少傾向にあるものの、偽造チケットが存在します。
「中国にはあらゆるものの偽造品がある」「偽造できないものはない」と言われるほどで、偽造罪の中でも最も罪が重いとされる貨幣の偽造、つまり偽札ですら一定程度の割合で流通していることを考えると、コンサートチケットの偽造が存在したとしても、不思議なことではないです。

中国のコンサートチケットは、入口でバーコードチェックまたはQRコードチェックがあります。以前はバーコード形式でしたが、2年ほど前からでしょうか、QRコードに変わっています。

入場ゲートで、専用の端末機でチェックされ、偽造チケットの場合、端末が偽造検知します。偽物の場合、係員に「偽物だよ」と言われて追い返されます。逆にいうと、それだけです。係員に「どうやって偽物チケットを入手したのか?」と詰問されることもないし、ペナルティを課せられることもありません。反対に補償されることも当然ないです。

大手チケット業者の「大麦網」が偽造チケット防止のために、偽造検証機能をウェブサイトに設置しました。
消費者にとっては非常にありがたい画期的な機能です。

【大麦網偽造チケット検証ページ】
http://anti.damai.cn/validate.html

■「大麦網」で発行されたチケットのサンプル (2PM上海コンサート)下の方に検証用コードがあります。


■検索画面
チケットの下に記載されているコードをテキストボックスに入れて、検索ボタンを押すと、本物のチケットかどうかチェックできます。


■検索結果
本物の場合、公演名、座席などが画面に表示されます。チェックマークは「合格」です。


中国でのチケット販売は、基本的には日本と共通しますが、中国独特の面もあります。

■ファンクラブによる団体購入
ファンクラブの管理者がチケット業者と連絡ルートを持っており、一般告知より前に予約を完了しているケースがあります。一般発売されるよりも前にファンクラブを通じた団体購入で、一部のブロックが売り切れている場合があります。団体購入するファンクラブは、公式ファンクラブとは限らず、私設ファンクラブ(ファンサイト)である場合も多いです。そういう場合、完全に有志の世界なので、部外者は情報を得にくいです。

■「ダフ屋」(代理業者)へのチケット流出
「ダフ屋」は中国語では「黄牛」(ホアンニョウ)といいますが、「ダフ屋」は、現在「淘宝」(タオバオ)をはじめとするECモール上で営業しています。
「ダフ屋」に対する認識は日本と中国では少し異なります。中国では、偽造チケットの販売はもちろん違法ですが、ダフ行為自体は市場のニーズにより生み出されるものと思われており、必ずしも違法なものだとは思われていないです。
「淘宝」(タオバオ)などのECモールで、大麦網や永楽票務など正規のチケット業者の「代理店」だと名乗って営業している業者もいます。

チケット業者とダフ屋(代理業者)は事実上補完関係にあります。正規のチケット業者は、定価でしかチケットを前売することができません(当日は値下げしてもいいのかもしれません)。しかし代理業者は、売れ行きの悪い公演は需要バランスをみてフレキシブルに値下げして売りさばくことが可能です。その代わり、高値のつきやすい最前列などを代理業者に優先的に融通してマージンを取っているのでは・・・と思われています。実際、アリーナ前列などの良い席はダフ屋が持っていることが多いです。

中国最大のECサイト「淘宝」(タオバオ)では、ありとあらゆるものを購入することができ、2010年の時点でユーザー3.7億人と発表されています。中国のネット業界で絶大なユーザー数と影響力を持っています。
淘宝(タオバオ)リリースから10年近くが経ち、紆余曲折を経ながらも管理が強化され、サービスが整ってきています。小規模業者の場合、淘宝が唯一の営業チャネルになっていることが多いです。つまり、淘宝に出店できなくなったら死活問題になるので、業者である以上、淘宝上ではそれなりに信用を大切にしており、無茶なことはしなくなっています。また、店舗と買主の間でトラブルが発生したとき、淘宝の管理チームに仲裁を申し入れることができますが、和解できない場合、淘宝の仲裁は買主に有利な判断を下します。

このように、淘宝の管理が強化されていること+「大麦網」偽造チケット検証機能ができたことにより、ネット上のダフ屋から偽造チケットを掴まされるリスクが低下しました。もちろんリスクはゼロではありません。例えば販売する側が、偽物であることを知らない場合があります。その場合、チケットのお金は返してくれても、コンサートを実際に見ることはできないので、損失を受けるのはやはり買主です。

更に、「支付宝」(アリペイ)という第三者決済システムが非常に発達しており、コンサートを観終わった後(チケットが偽者ではないといことが明らかになった後)、決済を完了してもいいのです。(Yahooオークションで使用されている「Yahooかんたん決済」と少し似てます)

まとめますと、
○中国のコンサートチケットは電話・ネット・実店舗で売買されている。チケット発売日に販売所に並ぶといった習慣はない。
○コンサートチケットの価格は物価水準に比べて高く設定されている。そのため、席はどこでもいいというスタンスであれば、比較的容易に入手できる。
○ECモールにダフ屋(代理業者)が出店しており、お金を積めば買える席の選択肢が広がる。
○売れ行きが良くない公演の場合、ダフ屋(代理業者)が定価以下で販売する。半額以下になることもある。

以上は2013年1月現時点において、公開情報と経験をもとに書いたものです。
ここ数年はコンサート産業の成長期だったこともありますが、次々と大きな変化がありました。チケット販売システムなどは整ってきたと思うので、今後は観客のマナーや演出、音響といったソフト面の向上が待たれます。
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新春・日本のエンターテイメント~宝塚星組公演とSexy Zoneコンサート

2013年01月12日 | エンタメの日記
明けましておめでとうございます!2013年は久しぶりに元旦を日本で過ごしました。
ハードスケジュールだったのですが、正月といえば恒例のジャニーズコンサートと宝塚を観にいってきました。(新日東京ドームには行ってません・・・。)

正月明けの横浜アリーナでは毎年ジャニーズグループの「新春アリーナコンサート」が行われており、事務所の中の若手グループがこれを担うのが恒例になっています。誘ってくれる人が身近にいたので、よくこのジャニーズ正月コンサートに連れていってもらっていました。

2013年新春、実に10年ぶりにジャニーズ「新春アリーナコンサート」、に行きました・・・。。今年の「新春アリーナコンサート」を勤めるのは2011年にデビューしたばかりの「Sexy Zone」というグループです。





「Sexy Zone」は5人グループで、上から18歳、17歳、16歳、15歳、12歳という年齢構成でして・・・12歳の子どもがいるグループに「Sexy Zone」というネーミングはいかがなものかと思いますが、不思議な名前のグループは他にもたくさんあるので、気にするほどではないかもしれません。Sexy Zoneはほとんどの曲の中に「Sexy~♪」というコーラスが入っているのも特徴です。なんともいえない気分になります。

久しぶりの横アリジャニーズコンサートは新鮮な驚きでいっぱいでした。

上海のコンサート会場と比べると「Sexy Zone」横浜アリーナの音響は素晴らしい!!
上海には「メルセデスベンツアリーナ」という2008年の上海万博に合わせて作られた最新設備と大量の企業VIPブース備えた巨大なUFOのような外観のコンサート会場があるのですが、この会場の音響がいいと思ったことはありません。(なお「メルセデスベンツアリーナ」はメルセデスが作ったホールではありません。上海万博用のホールとして建設され、万博終了後、会場が商用化される際に、メルセデスが名称権を買い取ったとされています)

ジャニーズコンサート特有の360°円形花道やトロッコ、ディレクターデッキ(伸張台)などを存分に利用し、スタンド席の後方からでも見やすい、素晴らしい舞台設計になっています。

「Sexy Zone」というグループは、現在16歳の佐藤勝利くんという子がセンターど真ん中のポジションです。派手な顔立ちではないのですが、ステージで見ると写真よりもずっと美少年でした。年齢が1番上の中島健人くんと、その下の菊池風磨くんという2人がグループ内の年長者ポジションですが、この2人がトークも歌もしっかりできて、若いのに立派だと思いました。特に中島くんのファンサービストークはすさまじいです。アイドルは彼の天職です。台湾ドラマ俳優のようにフレンドリーかつストレートにファンへの「愛」を表現し、羅志祥(ショウ・ルオ)とか、飛輪海(フェイルンハイ)のジローくん(汪東城)などを彷彿させます。

菊池風磨くんもファンサービスが良く、なんとアンコールでは客席降りをしました。
ジャニーズコンサートで「客席降り」なんて、初めて見ました。
アンコールではメンバーがステージの四方に散って、花道のギリギリのところから手を振ったり、ボールを投げたりするのはよくあることですが、菊池くんはアリーナ席に降りて、主に自分のウチワを持っているファンに向って通路をかきわけ、皆と握手してました。
香港スターのコンサートでは、スターが客席のすぐ脇の花道を握手しまくりながら歩くという「握手タイム」の伝統がありますが、ジャニーズコンサートで握手シーンを見ることになるとは思いませんでした・・・。

年少の3人も、MCが異様に礼儀正しいです。あまりにも若いので、大人の私からみて話の内容が面白いということはないのですが、とにかく礼儀正しくきちんとしゃべっていて、好印象でした。僕は反抗期中みたいな態度のメンバーもいないし、中二病みたいな子もいませんでした。「Sexy Zone」というグループ名に似合わずとてもお行儀が良くて、今後どういうグループになっていくのかイマイチ読めません。

デビューしたばかりでアルバムが1枚しかリリースされてないのに、コンサートを2時間半もやりました。

客層は10代の中高生・学生が大半ですが、社会人になっていると思われる20代の子も多いです。横浜アリーナは満席でしたが、ジャニーズJr.目当てで観に来ているお客さんも多いです。女の子たちが手に持っているウチワから判断すると、半数近くがジュニア目当てかもしれないと思いました。これはSexy Zoneに限ったことではなく、デビュー間もないグループのコンサートでは、ジュニアファンのお客さんが相当数を占めます。

ダンスは、ソロで見ると悪くないと思うのですが、振り付けが見栄えがしないこともあって、全体で踊っている姿は「上手いな~」という印象はないです。

10年前の正月に横浜アリーナで見たコンサートは「嵐」です。遡って、2003年と2002年に「嵐」、2001年以前はよく「V6」のコンサートに連れていってもらっていました。

嵐の思い出話になりますが・・・嵐はダンスが上手かったです。
嵐のメンバーはデビューする前、ジャニーズJr.としてよくV6のバックで踊っていて、V6の曲の振り付けが難しかったせいか、当時のジュニアは全体的に鍛えられていたのだと思います。
嵐はいつの間にかとんでもない人気のグループになり、コンサートチケットの倍率は宝くじかと思うような数字ですが、デビュー後数年間は、ファンクラブ(当初は「情報局」)に入ってさえいれば、それほど苦労することなくチケットが取れたはずです。
「感謝カンゲキ雨嵐」がリリースされたあたりは、このグループは一体どういう路線でいくつもりなんだろうかと思ったものでしたが、メンバーは自然体で、明るさとまとまりがありました。嵐が人気グループになっていった過程すべてを見ることはできなかったのですが、10年前に嵐のコンサートに行ったときは、いつもハッピーな気分になりました。嵐のコンサートはプラスパワー・ハッピー感を自然にふりまく力があって、そういうところが人気の理由なのかな・・・と思います。

また日本で嵐のコンサートが観てみたいです。無理だけど・・・。
もしくは嵐にまた上海コンサートをやってほしいですが・・・・尖閣諸島問題が収束しない限り、まず可能性はないかと思います。

お正月休みには更に!東京宝塚劇場で宝塚星組公演を観てきました!!

~新春特別三本立~

舞踊ファンタジー『宝塚ジャポニズム~序破急~』
ロマンティック・ミュージカル『めぐり会いは再び 2nd ~Star Bride~』
グランド・レビュー『Étoile de TAKARAZUKA(エトワール ド タカラヅカ)』




宝塚の舞台は本当にきれいです。
舞台道具、衣装、ライティングなどは他のどの舞台よりも美しいと思います。宝塚の舞台は、突出して色使いがきれいなのです。宝塚は演じるのも女性で、観客もほぼすべて女性なので、舞台背景やライトの配色は、女性の審美観、好みに合わせて作られているのではと思います。宝塚ファンという女性観客の感性に合わせて美の追求を重ねたことにより、他では決して真似のできない独特の世界を作り出してます。
宝塚のお芝居は面白いときもありますが、なんじゃこりゃという作品も一定の割合で現れます。ダンスや歌のレベルは、正直言って、演劇強豪女子高のミュージカル部の方が上なのではと思うときもあります。また、跳躍力など身体能力では、男性役を演じる上では本物の男性に敵うはずはないのです。
しかし宝塚歌劇団は、女性観客の視点に合わせて「夢」や「美」や「愛」を商業芸術として長年研究し、それを3時間のステージの中で表現し尽くそうとしています。現実世界では触れることのできない「美」や「愛」を潜在的に求める心が、宝塚劇場に足を向わせてしまうのです。

世界に誇る日本独特のエンターテイメント・宝塚とジャニーズ。正月からこの2つを堪能できた2013年は上海阿姐にとって良い年になるに違いありません!今年もよろしくお願いします!
コメント (8)
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