上海阿姐のgooブログ

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K-POP(ダンスグループ)の歌詞について思うこと

2011年06月10日 | エンタメの日記
早いもので今年ももう半分が過ぎようとしており、上海は30度を超える日もあります。
最近中国のエンタメではこれといって爆発的なブームがなく(初音ミクが妙に流行ってるのが気になりますが)、韓国芸能に関していうと、今は日本の方が遥かに情報が多いので、阿姐が書くネタがあまりないな・・と思ったりしてます。

K-POPは本当に次から次へとグループが出てきて、録音技術の発達のおかげもあり、華やかでキャッチーな耳触りの良い曲が次々と出てくるのに驚きます。
しかし、歌詞は・・・・みんな同じというか、男子グループは基本的に女に振られてどうのこうのという歌詞がほとんどです。日本語曲の場合、歌詞がサワヤカになる傾向がありますが、韓国語曲の歌詞を見ていると「1年365日、女と別れたことしか考えてないのか?」と言いたくなってしまいます。(2PM、MBLAQ、FTIsland、B2STなど)
ダンスグループの場合は、楽曲、ダンス、外観(ファッション)、歌の4方向に力を入れないといけないので、歌詞の比重が下がるだろうし、あまり歌詞の内容が個性的だとファッションのイメージが作りにくくなるかもしれません。むしろ先にトータルイメージがあって、それに合った曲や歌詞を選んでいるのではと思います。
男子グループよりも、2NE1やMiss-Aなど女子グループの方がサッパリした歌詞が多いような気がしますが、これもコンセプトによるものなんだろうなと思います。

昔の曲になりますが、H.O.T(1996年~2001年)はメッセージ性がある曲が多く、それが1990年代後半、韓国の少年少女の熱狂的支持を集めた理由の一つでもありました。

H.O.Tの代表曲「We are the future」(2ndアルバム「Wolf & Sheeps」1997年/SMエンターテイメント)
「We are the future」のMVでは少年少女の自殺、校内暴力、犯罪、いじめなどに対するメッセージが明確に表わされています。「HOPE」「闘志」など、社会的・現実的な歌詞と、金髪や濃いメークといったメンバーたちの非現実的なビジュアルがインパクトを与え、男の子のファンが多かったです。当時のH.O.T人気は中国にも波及しています。

メッセージ性のある曲を多く歌った男子グループといえば、G.O.D(1997年~現在活動休止/JYPからデビュー)、今でも「国民的グループ」というに相応しいのはG.O.Dをおいて他にないのでは。
G.O.Dの代表曲「路」(4thアルバム「Chapter4」2001年/JYPエンターテイメント):
超名曲です。家族の絆や確執、生活と人生の苦渋、葛藤、喜びが描かれています。

東方神起「O 正・反・合」(韓国語版)
哲学的でメッセージ性を持った曲。「原理も原則も真理ではない」「ただ反対するためだけに反対しているのでは」など独特の歌詞。対立し合う「正」と「反」の間にある「合」(調和)を探求するべきという、哲学的なすごい歌詞です。「正と反は全体から見れば一つである」という意味で「O」は「輪」を表わしているのでしょうか?それともプラス(正)とマイナス(反)が交わる点であるゼロを表わしているのでしょうか・・・。
歌詞もさることながら「正・反・合」のパフォーマンスは東方神起の最高傑作だと思います。

SuperJunior「Don' t Don」(2ndアルバム「Don't Don」収録):
拝金主義と虚飾に満ちた現代について歌っている・・・いま振り返ってみると異色作?ファッション的なコンセプトがあった上で、ああいう歌になったんだろうなと思います。SuperJuniorに反逆的なイメージはつかなかったし、その後の「SorrySorry」や「BONAMANA」は幾何学的な様式美を感じます。

SHINeeは「Lucifer」などビックリするような歌詞もあり、クオリティの高い曲が揃っているけれど、「メッセージ性がある」とは少し違うと思います。

いま活躍しているダンスグループの中にも、歌詞が面白い曲もきっともっと沢山あると思います。
もっとも、歌詞に深みを求めるなら、ダンスグループではなくて韓国音楽の他のジャンルの曲を聴けばいいのだと思いますが、やはり耳触りが良くて華やかなダンスグループに目がいってしまいます。

【写真:Rainの地下鉄広告。メンソレータムが新発売した男性用肌ケア用品の広告。今上海で、このような大々的なイメージキャラクターをやっている韓国芸能人はRainだけかもしれないです。】
コメント (10)
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