細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

原点回帰

2016-05-04 16:56:01 | 人生論

GW直前まで、8泊9日の東北出張に行っていました。仙台(20日)、久慈(21日)、釜石(26日)、福島(27日)で品質確保・耐久性確保の講習会も実施し、22~26日午前までは構造物の品質調査、最終日の28日は福島河川国道事務所で会議室をお借りして、東北で集まってきている施工記録のデータベースについて、東北技術事務所との打ち合わせを行いました。

品質確保・耐久性確保が展開されている状況を確認するとともに、私自身はいくつもの課題も見えてきたように思っています。特に、作れば良い、と誰でも思う施工記録のデータベースについては、一筋縄では行かなそうな雰囲気を感じ取りましたが、逆にチャレンジ精神をかき立てられました。施工記録のデータベースが、何の役に立つのか、まずは目に見える形でいくつかの具体的な解を提示して見せることが重要と思いました。言うは易く、行うは難し。ですが、実践します。

今回の東北出張には、ほぼ全行程、同行した4年生もおりましたが、結局、入れ替わりながら、8名の4年生全員が参加したようです。実構造物調査に加え、東北地方整備局の監督官の方々のご配慮で、多くの現場や、普代村の防潮堤等の防災構造物も見学させていただき、大変に勉強になる期間であったかと思います。各地での講習会にも参加し、研究のニーズや、周辺状況も把握してくれたものと期待しています。

今年度の4月は、私自身も過去にないくらい、研究に時間を費やしましたが、以前は行っていて近年はサボっていた、学生との勉強会(論文輪講会)もGW明けから行うつもりで、「原点回帰」を志しています。

急遽、5月6日から九州に入ることになりました。いずれ熊本には行くことになったかと思いますが、GW中に少人数で、主として復興の観点を持って情報収集することにしています。

GW中は、受験生の長女の塾通いが家族のスケジュールの中心にあるので、次女と過ごす時間が多く、身体の成長著しい次女に小さくなった自転車を買い換えました。3日、4日と連続で、居住している区のスポーツセンターのプールで運動。元々、水泳は大好きでしたが、転居が重なったことなどにより、ごくたまに泳ぐ程度になっていました。区のスポーツセンターへはちょうどサイクリングで行くに適した距離でもあり、水が怖かった次女が昨年から水泳が大好きになったこともあり、今後はようやく趣味に定着しそうです。昨年は自転車が趣味になり、今年は水泳が加わり、健康面においても原点回帰を志します。

GW中には何冊か本を読んでいますが、大石久和さんと藤井聡先生の「国土学」を読んでいます。 大石さんのこれまでの本はほぼすべて読んでいますが、改めてこの国土の難しさと、先人に比べていかに現代の日本人が国土への不適切な働きかけを行っているか、もしくは完全な思考停止に陥っているか、を考えさせられています。

本屋でたまたま見かけた、三島由紀夫の「美しい星」も読んでいます。 核戦争による破滅を目の前にした人類に対する三島の警告ですが、核戦争云々は別にしても、「日本」が失われることへの警告という観点で、上記の「国土学」とも共通した想いを感じます。45歳で自決した三島の年に私も近づき、今年は三島の本を何冊か読むつもりです。

昨年度は、この時期に調子を崩し、年度前半に論文や解説文の執筆をあまりできずに苦しんでいたことを思い出しますが、今年は年度当初から自分らしい調子を維持しており、学生たちとも勉強を重ねながら、研究、教育、情報発信に注力する年度前半にしたいと思っています。 


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