細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

読書

2014-04-29 22:39:12 | 趣味のこと

私は読書が好きです。

良書だなと思ったら人にも薦めますし、本を読むことはとても楽しく、大切なことであることを学生たちにもことあるごとに伝えます。

私自身の読書の質や量は大したレベルではないと思いますが、いろいろな方々との巡り合いや、良質な情報源との出会い等で形作ってきた自身の読書文化ではありますので、後輩たちの何らかの参考になればと思い、簡単にまとめておきます。

最初に読書に導いてくれた師匠は、甲陽学院中学校・高校で国語をずっと教えていただいた中倉邦雄先生でした。本を学校で全員に配布してくださり、読書ノートを書く習慣を付けていただきました。一番最初の本が、星新一の本で、本を読むのが好きになったことを覚えています。その後も、今でもときどき読み返す本(中勘介の「銀の匙」など)もあるほどで、良質の本をたくさん読ませていただきました。また、中倉先生は、古典について、「今は魅力が分からないと思うけど、40歳くらいのおじさんになると分かるから。」とおっしゃっていました。私はもう少し若く、その魅力に気づくことができました。

その後、大学ではあまり本を読まなくなってしまいましたが、学部3年生の少人数ゼミで、岡村甫先生の「人間学とリーダーシップ」を受講し、ここで多くの面白い本をご紹介いただき、私自身の読書文化の構築に向けた模索が始まります。堺屋太一の「組織の盛衰」や「「新都」建設」なども読み、日本や組織を俯瞰的に見るものの見方に興味を持ち始めたのもこのころでした。

その後、いわゆる「小説」はほとんど読まず、ノンフィクションや解説本のようなものを多く読む時期が増えました。ですが、「ローマ人の物語」を読み始め、日本の歴史小説はそれなりに読むようになりましたが、「小説」には興味がわきませんでした。他人の見方ばかり吸収して、どんどん頭でっかちの人間になっていった時期かと思います。

大学に勤務を始めてしばらく経ってからも、しばらくは小説には興味がわきませんでしたが、最近は読書全体に占める小説の割合がかなり増えています。

良質の小説には、この世の真実や、人間社会の真理が凝縮されているように思います。41歳になっても知らないことはもちろんたくさんあるし、生きるということは真面目に生きていく過程でいろんなことがつながっていくことであり、小説を読むことは今の私にとって生きていく上で不可欠な要素になっています。

本の情報を得るソースですが、

・人からの紹介(これがどんどん増えていく)
・「Japanist」(志誌、季刊誌)の本の紹介欄(これで出会った良質の本は非常に多い)
・内藤廣先生の本、武田鉄矢の「今朝の三枚おろし」、内田樹先生の本等の中で紹介されている本
・好きな作家を見つけて、その人の本をたくさん読む。藤井聡先生や三橋貴明氏なども含む。
・本屋をうろうろして気に入った本

などで、読み切れないほどの本が溜まっていきます。

大分昔、新聞を購読していたころ(もう購読しなくなって6年近くになります)は、新聞の書籍紹介欄の情報なども活用していましたが、新聞を購読しなくなってからの方がむしろ読む本のジャンルの幅は広がっています。

若い人は、まずは信頼する人、尊敬する人で本をたくさん読む人にお薦めを紹介してもらうのがよいと思います。 


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