細田暁の日々の思い

土木工学の研究者・大学教員のブログです。

普通に

2015-04-09 12:54:55 | 人生論

普通の人が、普通に暮らせる、ということが極めて大切なことなのだろうと思います。様々な意味で普通に暮らせなくなってきている、ということにこの国や世界の問題が集約されているように思います。

私も42年間、多少の山や谷はありましたが、特筆すべき大事もなく生きてくることができました。あまりにも多くの方々に支えられてここまで生きてくることができましたが、42年という決して短くない時間をとりあえず無事にやってこれたということに感謝いたします。

大学教員という仕事は幸せな仕事です。この春から大学の執行部(この言葉、キライ)に行かれた隣室の中村先生は、「僕は管理者じゃない、教育者だから。」とおっしゃっていました。講義、ゼミという場で教員も学生たちから多くのエネルギーを受け取ります。もちろん、私たちもエネルギーを発したり、考え方を見せたり、やり取りがあるわけですが、やっぱり我々は教育の最前線の現場にいるのが楽しい。執行部(やっぱりこの言葉、キライ)に行かれても、講義も研究指導もされる中村先生のお言葉に、私もすごくうれしく、元気になりました。

大学教員が凡人であってよい、とは思いませんが、私も所詮は凡人です。凡人なりに必死に努力はしますが、でもどこまで行っても凡人です。普通の人が普通に生き生きと暮らせる世の中であってほしいと思います。そのために、私たちにできることは実はかなりあるように思いますので、やるべきことを普通に実践し続けたいと思います。

新学期が始まって、教務委員として学部生たちの前に立ったり、2年生用の通常の講義が始まったり、今朝も1年生のオムニバス演習の初回オリエンテーションの進行でしたが、学生たちからもらうエネルギーは大きいです。

昨年度の終盤、私が研究室の雰囲気に十分に満足できなかったのは、私たちの研究室に普通にあった雰囲気や慣習が、やや希薄になっていたからだと思います。その原因は、私にもあるだろうし、それぞれのメンバーにもあっただろうし、私のフランス渡航も少なからず関係していたものとは思います。

今年は、そのような本来の雰囲気が、普通のものとなるよう、私もなるべくたくさん学生たちとコミュニケーションしようと思っていますし、研究のミーティングも昨日、さっそく新しいメンバーにも公開する形で開始しました。当たり前ですが、良い研究をするためには、どれだけ質の高い議論を重ねるか、だと思います。昨年度は、議論の質が低かったように感じます。

私自身も、大分ペースは戻ってきましたが、まだまだ本来の普通の状態に届いていません。そうなるよう、もう一度自分のミッションを見直し、生活・仕事習慣から構築し直したいと思っています。



最新の画像もっと見る

コメントを投稿