今度の日曜の新潟フルを前に、いささか暗い方向に向いていた気持ちが、この本のおかげで少し前向きになってきたオヤジである。
『100km!(ヒャッキロ)』 (片川優子作/講談社)
作者は現在、獣医学部に属する現役学生。昨年、愛知の「三河100kmウォーク」に参加した体験をベースに、「弱い自分とどう闘うか」をストレートに描いた成長小説である。
「何でもいいから、とりあえずあきらめないで挑戦してみてほしい、という事を伝えたくて書きました。この本を通して、『あきらめない』ための考え方を、ちょっとでも感じてもらえたら嬉しいです。」 (作者より)
両親が離婚し、キャリアウーマンのママと弟と3人で暮らす高1の、みちる。ひょんなことから、一晩中かけて100km歩く大会に出る羽目に。ただ歩くだけ。100kmをただひたすら歩くだけ。関門ぎりぎりで通過するたびに、そこで、みちるが出会い、感じ、つかんだものは……。
「なんでこんなことしてるんだろう、私。」
この冒頭の1行で、心をわしづかみされてしまった。
そう、ワシも苦しいフルの終盤はいつもこの自問との闘いだから。
いちばんつらい82km関門を前に、みちるは思う。
「考えてみれば、こんなに自分の力を出しきったことなんて、限界の先に行ったことなんて、今までの人生で一度もなかった。私にはこれくらいしかできないと、自分で自分に壁を作っていたような気がする。だって私自身が、私の可能性を信じていなかったから。私はこれくらいの人間なんだから、この程度しかできないにきまってるって。最初から自分の可能性を否定してた。でも今私は、間違いなく限界の先にいる。もう体力なんてとっくに底をついてる。今私を歩かせているのは、気持ちだけだ。歩きたいという自分の気持ち、心からサポートしてくれる周りの人の気持ち。」
<中学生から>向きの大きめ活字、全140ページの短め長編よみものだが、100ページから先はもう、涙でぐちゃぐちゃのオヤジであった。精神年齢、中学生くらい?
ともあれ、元気が出てきてよかった。
今朝はフル前のラスト練習として21kmを2時間かけてジョグ。あとはもう当日まで走らず休養。
★オヤジの心を癒す昭和の歌 (54)
古い歌だけど、この本を読み終えて脳裡に鳴り響いたのは、やっぱりこの名曲。
♪ 若者たち (ザ・ブロードサイド・フォー/1966)
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そうですね。
最近の私は、諦めと言い訳ばかり
気力、体力の衰えを日々感じることが多くなり
限界の先まで頑張ろうとする気持が継続できなくなっています。
今、一番頑張りたい時期に色々なことが重なり
腐ったり、投げやりになったり、すぐあきらめたり・・・
今はくたくただけど
私も元気をもらえました。
ありがとうございます。
残念ながら私は新潟マラソンには行けなくなってしまいましたが、楽しんできてくださいね。
前へ前へ!
挑戦する気持ちが素晴らしいです。
万全でスタート地点に立てるようお祈りしています。
◎mi45さん 暑さのせいにしてはいけないけれど、25kmで今回のフルは終わってしまいました。練習不足はごまかせませんね。
一人では到底できない40km走練習ができたということで、次につなげたいと思います。それにしても、やっぱりフルは甘くない。
◎metarunさん 激励ありがとうございます。
今回は不本意な結果に終わってしまいましたが、故障なく痛みもなくスタート~ゴールできたことは有意義だったかなと。
21回目のフルも後半急落。フルの後半は永遠の課題みたいです。